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「背中を預けるには」の外伝なのですが、背中を〜と重なった時系列の一方その頃…からちょっと先のお話。
番外編にちょっと出てきたエピソードがさらに掘り下げられていた部分もあります。
今回のお話のメインはレオリーノの護衛のヨセフなのですが、イオニアにまつわる男たちの想いは随所に出てきて。
視点のメインはヨセフに置きつつも、今回もイオニアの物語でもあった。
その成就出来なかった想いを感じる度に涙が出てきて、結果めちゃめちゃ泣きました。
イオニアにまつわる男たちの愛の結末。
まさにこの恋の涯てには。でした。
あとがきによると、イオニアにまつわる愛の物語はこれで最後になるとのこと。
恋の涯てを見届けて、物語はここでおしまいですが、大好きなこの世界と登場人物たちをもっと感じていたくて少し寂しい。
また番外編出してもらえないかなぁ。
イオニアにまつわる男たちの愛の物語はここで一区切りですが、今回ヨセフの可愛さを知ったので。
ヨセフの物語をもっと読みたい!
凄く気になっていたヨセフの恋の行方のお話でした。
既刊のシリーズの裏側から見たお話でとても興味深くて、ヨセフ視点で語られるディルクとルーカスの素顔が知れて、2人のファンには堪らないお話だったと思いました。
こちらのお話はディルクとルーカスのどちらが好きかによって、結末に対する印象が違って来ると思うんです。でも巻末の「この魂が尽きる日まで」を読むと、この結末しか有り得なかったと考えるようになりました。
小綱実波先生がこちらの作品の前日譚とも言うべきSS二編ををprivatterにあげて下さっていたので、直ぐに作品の世界観に入り込むことが出来ました。
とくに終盤ではツヴェルフの残党との最後の戦いが書かれていて、そこからの展開も含めてやっとシリーズの完結だと思いました。
ヨセフというレオリーノの護衛がどんな才を持ち、レオリーノばかりかツヴァイリンクの砦を取り戻し、王都を守る活躍を見せたこと。
そしてその真っ直ぐな気性でもってして、2人の男の囚われた魂を自由にするお話でした。
レオリーノとヨセフは正反対な存在ですが、自分の生きる場所を探し続けるという意味ではとても似ていると感じました。
この主従の結び付きに凄く感動しました。
もっともっとこの世界観に浸っていたいです。
レオリーノの護衛役ヨセフの初恋のお話。
時系列は本編から本編後まで。若くて不器用なヨセフが、無愛想なのに不思議な愛嬌で(ツン多めの猫のように)周りの大人達に可愛がられながら成長していく。そして、ずっと歳上の男へのはじめての恋心に気づき、ヨセフに想いを寄せる男も現れ…。
本編や番外編にも出ていましたが、ヨセフの初恋の相手はルーカス。レオリーノの記憶、今は亡き軍人イオニアの恋人。
そして、ヨセフに想いを寄せるのはディルク。イオニアの弟で、平民ながら王弟の副官の男。
本編ではレオリーノの少し歳上の頼りになる護衛役のお兄さんでしたが、大人達から可愛がられる様子は不器用な野良猫。不器用で普段はツンツンなのにふと甘えが出るところが可愛いのです!
そんなヨセフの初恋が、また複雑…。亡きイオニアを思い続けるルーカスに恋をして、ルーカスのある一言で純血を捨てようと夜遊びに繰り出すのです。そんな行動自体がまた不器用!そしてそこにディルクが現れて…。
ヨセフの不器用さと、一生懸命な愛情表現が愛おしかったです。可愛い…!ルーカスのイオニアへの想いとヨセフを可愛がる気持ちや、ディルクの複雑なこれまでの道のりとヨセフへの想い、そしてヨセフの複雑な恋心。読み終わった後には納得できる、その恋の涯て。
本編を読んだ方には、本編後のレオリーノ達の様子や、ヨセフ達の行方を知る事ができるこの巻を是非読んで欲しいです。
あと、ジルが好きなので今後彼の掘り下げも見てみたいなーと思いました!
外伝と言えども相変わらずの鈍器。読み始めるまでは正直ヒヨってましたが、読み始めると全く気にならないほどスイスイ読み進めてしまいました。読み切るのがもったいないとか思う余裕もなく、ページをめくる手が止まりませんでした。
この本の主人公はレオリーノの護衛役ヨセフなんですね。先生がネットで細々と書かれていた短編を繋ぎ合わせた形で、一部読んだなぁと思うところもありましたが、ほぼまっさらな気持ちで読めました。
ブルングウルトから王都へやってきたホントにまっさらな、初心なヨセフ。彼がどんな視点で「背中を預けるには」本編を見ていたのか…、ヨセフとともに復習をしながら再確認する時間でした。
この本のおかげでより、本編に出てきた男たちが肉付けされ、奥行きのある、それぞれの人生を送っている様が広がり、リーノやヴィーが主役じゃなくてもすごい物語だったんだなと改めて思った次第です。
そして改めてイオニアは罪深い男ですね。彼が戦死することによって一体どれだけの男たちの人生が変わったのでしょう。それだけの濃い人生を彼が歩んでいた証でもあったのでしょうが。
そんなイオニアに対する感情を未だ燻らせるルーカス。私は彼にイオニアのことを忘れず、胸に抱いたままで新たな人生を歩んで欲しかった。でもそんなのは私の個人的な願望でした。ルーカスは誰よりも頑固者で、融通の効かない、一本気の通った男でしたね。本編からずっとグラヴィスとルーカスの対比があったように思いますが、イオニアが無くなったあともやはりその2人の対比は続くんだな…と思いました。
イオニアが亡くなって19年、やっとダビドやディルクと(もちろん本編でレオリーノとも)話すことで少しずつルーカスの凍えた心が溶かされていくシーンは泣けましたね。特にダビドさんと話せてよかった。
ヨセフが主役の話のはずなのに長々とルーカスのことばかり書いてしまった…という反省点は置いといて。本編3巻、番外編1冊、そしてこの外伝と鈍器5冊読めたことはとても幸せなことでした。そしてこの外伝を読んでまた本編に戻って違う感想を得られるのではと思います。
表紙にひかれて読み始めた本編です。
この作品の絵もとても素敵です。
ルーカス派、ディルク派と分かれそうな本作ではありますが、ヨセフの行く末が気になっていたので、ヨセフ主人公の番外編を心待ちにしていました。
切なすぎる三角関係に胸が痛む場面もあり、早く幸せな場面を読みたくて(ハッピーエンドと信じて)分厚い1冊を一気に読まずにいられませんでした。
イオニアは罪作りな人です。
まだ気になるあの人とかこの人とか、どうなったのかな…と思わずにいられないので続きが読めたらうれしいです。