電子限定かきおろし漫画2P付
Ω嫌いのリアリストα×恋人に捨てられたロマンチストΩのアンチディスティニーラブ たったひとりの、最初で最後の番――
恋人に運命の番が現れて振られてしまった旭は元彼の双子の弟、煌臣と出会い惹かれ合い番になります。
旭は幸せな生活を手に入れるのですが、新たに登場した煌臣の従兄弟の遊真が旭の運命の番であることが発覚。
旭は運命の番に振り回されたくないと思うも遊真は運命の番である旭に固執します。
さらには元彼(煌臣の双子の兄)は運命の番とうまくいっていないことも明かされて…
運命に振り回されたくないにも関わらず、運命に振り回されまくりの今作です。
オメガバは運命の番で結ばれるのが基本(という作品が多い)と思うのですがこちらの作品の面白いのは、そうではなくて自分の気持で相手を選ぶ、フェロモンの力に打ち勝つ、みたいなところにあると思います。
よくよく考えたら運命の番はロマンチックではありますが、それ以上に想う人がいるなら、運命をはねのけて好きな人と結ばれるのが自然だし、それこそ運命以上の関係なんじゃないかな、と思います。
最終的に煌臣の溺愛に叶うものはなく、旭はさほどブレることもなく煌臣を選びます。
2人なら大丈夫と思えるハッピーエンドで、描き下ろしもすごくよかったです。
それにしても病院の先生もびっくりレベルで身近に運命の番が何組もいる展開には私もびっくりしてしまいました。
前作に続き、バース性と運命の番に旭が翻弄されます。
最後に素敵なハッピーエンドになるに違いないと思いつつ、旭が気の毒でならない・・・
言葉足らずなところのあった煌臣は番になった後は、尽くしまくりの大事にしまくり、旭の友人らに、給餌とマーキングがすごいと認識されるほどになります。
ラブラブであり、強いα性の表れでもあるそれらの行為は、読者もどきどきするほどです。
がっつり愛情で結びついている2人の目の前に、煌臣の従兄弟・遊真が旭の運命の番として現れ、旭は前例のない強制性交時以外の拒絶反応を起こしてしまいます。運命ってどこまで強力なのか、恨めしい思いで読み進めました。
旭を捨ててまで番になった元恋人と元親友が番解除の治験に参加しているという衝撃。
βであるゆえ、バース性のことがよくわからないがゆえの、けっこう乱暴な言動が目立つ七星の存在も旭を苦しめます。
加えて言うと、高学歴の医師と教授という2人が、すごくバース性に理解がある人とすごく差別的なのも、この物語の説得力を増す材料になっていたと思います。
運命と愛情、どちらが強いのかということがテーマであり、どちらも、手に入れたからといって放置していたのではダメになる、運命とは、愛とは、ということを深く考えさせられる作品でした。
ほわぁ~(≧◇≦)攻めの煌臣の溺愛が振り切ってました!
オメガバで「給餌」という行動を初めて見たのでなんだかすごいドキドキしました
お世話焼き、甘やかし、庇護欲、独占欲・・・これらのリミッターが全ててっ辺を超えた先の溺愛!
ベタベタに甘いというよりガチガチに強かった、そんな「深い愛」を再び見ました
そして、私がフライングで知ってしまった「エレジー」へ続く始まりがココにあった訳ですね
煌臣も旭もどちらも運命を振り切って「恋をして」番った
運命以上のロマンティックな絆ですね♡
誠臣と幼馴染の2人の番解消は少し何だかやるせなさを感じました・・・
ちょっと変化球の攻めザマァというか元攻めザマア展開でしたね
あんまり私はスッキリしなかったけど、こういうスパイスも遊真(旭の運命)とのエピを進める為には必要だったんでしょうかね・・・
それにしても旭はこの一族との「縁」が濃すぎですね(笑)
それこそが1番の運命だったように見えました!
さて、誠臣とは違って救済をしてあげたくなる遊真くん!
彼の物語に出会いに行って来ようと思います♡
っとその前に小冊子も読まないと~♪
運命の番の試練を乗り越えて前巻で結ばれて、今回はラブラブなお話なのかな~と思っていたらまた試練!
びっくりしました。
さなゆき先生の考え抜かれた設定に踊らされっぱなしです。
運命の番とは何か。
急に湧き出る抗いがたい欲求に疑問を抱ける冷静さと強さ、心と本能果たしてどちらで選ぶ方が幸せなのか。
運命の番のその先が必ず幸せとは限らないこと、運命に惑わされず自分の心を信じた人が幸せになれるということ、それでも憧れてしまう強い魅力があること、誠臣と旭、輝臣と旭、誠臣と満留、遊真と旭の対比を交えそれぞれの葛藤を伝えてくれました。
何が正しい訳ではない、でも、みんなが運命の番に導かれるように結ばれる中抗い続けて心を守って幸せになった輝臣と旭の強さと結びつきが素敵で、運命よりもロマンチックに感じられるのがこのお話です。
遊真は運命の番を抜きにしても最後は旭に惚れてしまったので、頑張る前に道が経たれて不憫に思う気持ちもあるのですが...私は遅ればせながらロマンチック・ラメントに出会ったので既にスピンオフが連載されているのを知っているので、気持ちを切り替えてスピンオフで幸せになってくれるのを見守りたいと思います。(読むのがとても楽しみです。)
オメガバースはジャンルとして予想以上に栄え、次々と生み出され続けています。
そのほとんどが運命の番との成就を描いた物だと思います。
α×Ωではないカップルにはたまに出会いますが、運命の番のフェロモンに惑わされて心から好きだった人との縁を切ってまで本能のまま番ったものの後悔するカップルの葛藤や、盲信してしまいそうになる運命という存在と真実の愛について冷静に向き合い直したお話は私はこの作品の他に知りません。
そしてオメガバースは長く栄た分、変わらず好きな人も、マンネリ化してきた人も、飽きてしまった人も、そもそも好きじゃない人もいらっしゃることでしょう。
お好きな人には勿論オススメな作品なのですが、私が特にこの本を読んでほしいのはマンネリ含め“飽き”を感じている人です。
もしまだこの作品を読んでいらっしゃらなければ、是非読んでみてください。
私は大分マンネリ化してきてはいるのですが、今でもオメガバースが好きです。
それもこれも、この作品のように大多数の人の論点と違う視野で作られた稀有なオメガバース作品にたまに出会えるお陰です。
BL続編あるあるの新キャラ当て馬が登場するのは想定内として。
運命(本能)の番より自分の意志で恋する相手を選ぶというテーマの上書き。
ぶっきらぼうな伴が旭を溺愛、過保護、嫉妬もよくあるパターン。
甘々なやりとりに萌えたいところですが、2人とも表情やリアクションの種類が少なく小っ恥ずかしい。
イケメン攻め2人が健気ヒロインを取り合い
私のために争わないで〜♪な展開、先生作品でよく見るなぁと。
全部説明してくれるセリフが綺麗事っぽくて真顔でつらつらと言えるもんなのねと変なところで感心してしまいました。