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現在の好きな人への感情に、ズタズタに傷つけられたトラウマがじくじくと痛み出して素直になることが出来ない様が感情移入出来て涙が出て、先輩の包み込む優しさと安心感に癒され泣けました。流石に鈍感過ぎるのは健気受けあるあるですね。傷付けた当人が出てきて、しかも閨の話を今彼に言うの、正直好きでして…(めちゃくちゃ最低な奴だけど)(それを今彼が嫉妬するもしないも萌える)アリガト…って感じでした。
ちょっと都合が良すぎたり先輩が読心術付けすぎだったりはありますが、攻めが受けを甘やかす言葉だとか、Hシーンがめちゃめちゃ丁寧なの(描写も言葉のやりとりも)もとても良かったー。
難しい言葉がなく口語が割とラフでライトノベルらしいといえばらしくて、読後感としてはライトだったので萌2にしました。
希央は、大学時代の映画サークルで一緒だった麻衣子先輩の送別会で、かつて憧れていた高瀬と再会します。希央はどこにでもいるような学生で、憧れの高瀬とは正反対の容姿、性格です。
送別会で酔ってしまった希央は、高瀬に介抱されて、高瀬の家に連れて行かれます。
のちに希央と高瀬は希央の祖父の家で一緒に暮らすようになりますが、希央がこの家や地元から離れたのには理由があります。
希央が過去のお付き合いの失敗で、いろいろなことに自信をもてなくなってしまう姿は痛ましいですが、こういう人だから高瀬先輩と釣り合うのだと実感しました。
作者様買いです。八千代ハル先生のイラストも大好きなので、読む前から表紙を見てテンション⤴︎
自分の大好きなタイプの、溺愛攻め様が傷ついた受け君を癒し、包み込んでくれるお話でした。もう、めちゃくちゃキュンとした……
そして、二人が知り合ったのが映画サークル繋がりということで、過去の思い出話や現在の話の中で頻繁にいろんな映画が出てくるのも、映画好きとして読んでいてすごく楽しかった!
<ダンサー・イン・ザ・ダーク>とかね…分かるわその例え…若干トラウマになってる、懐かしい映画。他にも<アメリ>、<(500)日のサマー>とか。久々に観返したくなりました。
以下ざっくり、あらすじです。
スパダリ・世話焼きで、とことん受け君に優しい溺愛攻めの先輩×トラウマ持ちの後輩くんのカプ。
サークル時代の先輩の送別会の飲み会で憧れの先輩・高瀬と再会し、悪酔いしてしまったところを先輩の家で介抱される希央(受)。
謝罪とお礼を述べると、「お願いを聞いてほしい」と言われ、希央の亡くなった祖父の家を見てみたいと言われ、翌日連れていくことに。
そして家を一通り見た後、ここに事務所を構えたい、ここで同居しようと言われー
と続くお話。
や、臆病な受け君の心の扉を無理なく開けていくこの攻め様の、押してくそのやり方が絶妙で素晴らしい!!
決してやり過ぎることなく、あくまでも優しくふわっと包み込むように好意を伝え、甘えさせようとしてくれるんです。最高だよ…!!
受けの希央はね。見ようによってはかなり卑屈に見えて、ちょっと好みは分かれるかも、なんですが自分はめちゃくちゃ共感して胸が痛くなったり嬉しくなったりしました。
なんといっても、彼のトラウマとなった高校時代の出来事が本当にひどくて。そりゃ傷つくよね、臆病にもなるよね、喘ぎ声なんて絶対出したくない、って思うようになるよね…と、読みながら泣きそうに( ; ; )国白……許すまじ!!
物語後半、国白に一泡吹かせる高瀬が頼もしく格好良く、最高の彼氏だった…もー、一人脳内大興奮、萌えまくりでした。
これから希央には高瀬と一つ屋根の下、溶かされちゃうぐらい愛され、遠慮せず甘えてイチャついて欲しいです✨
はー、甘ーい甘ーい幸せがもらえる、素敵な葵居ゆゆ先生の現代もの、堪能させていただきました!
葵居先生の作品は、「愛傷コレクション」を最初に読んだせいか、
痛みを抱えた主人公が、傷に塩を自分で擦り込む自傷展開が多い印象を持ってます。
この作品もトラウマ持ちが主人公らしいので暫く敬遠してたけど、
・・表紙の甘さに騙された感否めない・・痛々しかった。
高瀬琉生:24歳,美術作品販売業
克服できない苦手なものは家族、特に兄と父。
栄恵希央:23歳,親代わりの祖父が死去、孤独
心配かけまいと常に笑顔、でも空回り。自称モブ
高校時代、先輩に告白失敗、辛い仕打ちを受けたトラウマが癒えず、自虐的。
希央が、自分に自信が持てない行動が痛々しくて、結末ハピエンでも、辛すぎた。
痛いのが好きな人向け
「大好き、一緒に住もうよ」
なんてシンプルで、それでいて素敵なタイトルなのでしょう。
葵居先生の作品で現代ものは久しぶりな気がします。
タイトルと八千代先生のカバーイラストの印象から、今回はきっと甘いお話なんだろうなと想像してみたりして。本を開く前から楽しみだった1冊です。
良かった部分もあったのです。攻めに溺愛される受けなんて最高ですし、学生時代の憧れだった先輩と再会からの同居をすることになる設定もすごく良い。
映画好きは思わずにやりとしてしまう場面もちらほらあったりもして、楽しめた部分ももちろんたくさんあります。
でも、でもですね。どうしても素直に萌えられない自分がいたというか、読みながら謎の虚無感に襲われている自分がいたのも事実でした。
楽しみにしていたのになぜ…の気持ちでいっぱいなのが悔やまれる。
過去のトラウマがいまだに抜けず、何かを恐れているような不憫な受けをひたすらに優しく包み込むように溺愛する攻め。
この設定は決して嫌いではないですし、高瀬は誰がどう見ても受けを救ってくれるタイプの良い攻めなんですよ。
希央にかける言葉のひとつひとつが優しくて、本当に相手を想っての言動なことが読者側は見て取れるのです。
けれど、過去の辛い出来事から自信をなくしてしまっている希央視点で描かれている今作だと、高瀬の優しさ・溺愛っぷりと希央の卑屈さがあまりにも交わらなさすぎて、読んでいて焦ったいを通り越してしんどかった。
トラウマを克服するのって時間がかかったり、なかなか忘れられないものだと思うんです。それはリアルでした。
しかしながら、うーん…鬱屈とした部分が長尺すぎて、そのバランスが私には心地良くなかったのかもしれません。
これがどシリアス寄りのお話だったのなら感じ方も別だったと思うんですよね。むしろ暗いのはご褒美だと思う。
ただ、シリアスではなく甘々な同居生活を送っている上に、高瀬が悪いところが見当たらないMr.パーフェクト感満載の超絶溺愛系の男なので…高瀬の優しさが希央に届かない度に「アァーー…」となってしまいました。
途中から、高瀬がなぜこんなにも希央に好意を抱いているのかもわからなくなってしまった。
一緒にお茶を飲んだり、食事をしたり、2人のほのぼのとした日常生活は良かったですし、溺愛攻めの受け以外には怖そうなところが見え隠れするとやはり滾ります。
希央には頭からつま先まで全部まるごと愛される幸せな甘い日々をこれから送ってほしいなと願いつつ、今回はこちらの評価で。