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表題作とのこい

木崎真人
世の隣人の大学院生,22歳
城島世
生活雑貨を扱う会社員,28歳

その他の収録作品

  • 城島世との恋
  • ―――との恋
  • あとがき

あらすじ

あなたとふたりでごめんをしたい――。

28歳のサラリーマン・世は、恋愛が苦手なゲイ。会社の呑み会の翌日、目が覚めると明らかに「事後」の様子で、
記憶が無い世は誰と一晩を過ごしたのか全く分からない状況に。
詮索しないでおこうと考えるも、隣人の大学院生・真人からは「必ず犯人を捜してこい」と言われてしまう。
思い当たる人物を辿っていく世だが、その行動が後輩の戸川、上司の柳瀬との関係まで変えていくことになり――!?

作品情報

作品名
とのこい
著者
朝丘戻 
イラスト
丹地陽子 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784866576756
4.3

(112)

(77)

萌々

(14)

(9)

中立

(7)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
22
得点
475
評価数
112
平均
4.3 / 5
神率
68.8%

レビュー投稿数22

絡まる恋路の行方は

印象的なタイトルにはどんな意味があるんだろう?と思っていましたが、その疑問は早々に解消。
(著者プロフィール欄に先生が書いてくれていました)
でもタイトルの疑問を上回る謎が冒頭から繰り広げられていて、
犯人は誰なのか?とか、彼らの恋路はどうなるの…?とか見どころがたくさんあるお話でした。

一人ひとりの気持ちに寄り添いながら
現在と過去のエピソードを織り交ぜて進んでいくのだけど、
その中から世や真人、柳瀬、戸川の"本心"を見つけ出していく展開に引き込まれます。
周りをだいぶ翻弄している世が3人の想いから目を逸らさずに彼らと接していくうちに
少しずつ自分自身とも向き合っていけるようになる様子に胸を打たれて、
真相を追う日々の中で世が纏う空気が変化していくのがすごく素敵でした。

『自分が恋愛すること』を頑なに避けていた世は最終的に真人の腕の中におさまるわけですが。
はたから見れば柳瀬や戸川との未来を選んだとしても幸せは待っていたのでは…?と思ってしまうところには恋の切なさや難しさを感じ、
すべてがぴたっと合うタイミングで気持ちを通わせられたふたりは運命だったんだなぁ。としみじみ思ったりもして。
真相がわかる最後の最後までずっと面白かったです。

これまで読んだ朝丘先生の作品は年上攻が多かったので、年下攻はすごく新鮮でした。
年下らしさもしっかりありながら包容力もあり、めちゃくちゃ一途に想ってくれながら
でも年下ならではの距離感を保って接する真人のキャラがめちゃくちゃ良かったなぁ。
世と出会って隣人としての数年、そして関係に変化があってからの日々には色々なことがあったけれど。
真人の想いが報われる結末に読み手としても救われた気持ちでした。

そして。何年経っても一緒の時間に幸せを感じるふたりの姿まで見ることができて感動。
ものすごく読み応えのある作品でした…!

1

ゆっくり読める

いっきに読まずに何日かかけてゆっくり読めるお話でした。いちいち情報が濃いと言うか内容が詰まっているというか。読み飛ばせないので時間がかかるのが朝丘作品だと思うんです。
正直なところ最初は主人公の世が好きじゃなくて、真人や柳瀬や戸川が気の毒だったんだけど、読み進めていくと、世の人間臭さが愛しくなりました。そういうとこを出せちゃうひとに巡り会えたという話だったのかと。
タイトルも好き。
好き嫌いが分かれるかな、と思わなくはないけど、めんどくさい恋愛を読みたいひとには向いてると思います。

1

No Title

世さん小悪魔すぎる…魅惑的な男に翻弄される色々な人たちの切ない想いも挟みながら基本的にはコミカルなお話でとても楽しかったです。真人が作ってくれるご飯がとても美味しそう。 あの夜の真実も、犯人とのそれから…もラブたっぷりでごちそうさまです

2

とのこい

ミステリアスにはじまり その謎を解くため始まった心理戦や探りあい…
一つの真実に向かって絡まり合う人と人…
真実じゃなくても 選んでほしい…そんな希…
真実じゃなくても 大切に思っていた想い…
真実をしっていてあえて知らんふり心に決めた心の内
真実の中のホントの真実は 誰の想い!?
『世さん』それとも 他の誰か?
辿り着いた真実に さらに 踏み込む そしてさらに『愛』をふり注ぎ大切に大切に育てる覚悟(愛)
純愛でした。
本編のあとのショート
私は すっごく好きでした(*´꒳`*)ヨキヨキ

4

この受けが合うかどうかが鍵

「とのこい」という題名は、「世との恋」という意味だと作者インタビューで見ました。
これは納得。
攻めと脇役2名の合計3名が、世と恋してどうなったか、が描かれています。

冒頭はわくわくしながら読んだのですが、謎の答えが読者にも察せられてからの過程が長かったです。
メイン2人の間にある”一夜の記憶”にたどり着くための過程なんですが、脇役視点のストーリーも間に挟まれてきます。

こうなると、メイン2人の間にあった会話のやりとりを忘れてしまうんです。
何度もページを遡ってしまいました。

そしてこの物語を楽しめるかどうかは、受けが読み手の嗜好に合うかどうかにかかってくると思います。
美しくて性格は可愛くて甘え上手な”魔性”の男。
でもその実は、優柔不断で周りの男たちをキープしてしまう、ずるい男でした。

受けの行動は、3名が物わかりの良い男達だったから成り立つけれど...
年齢にしては、ちょっと子どもっぽすぎるかなと思ってしまいました。

ただ年下×年上要素は楽しめたので、その点は良かったです。

3

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