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さよならだったらよかった

sayonara dattara yokatta

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表題作さよならだったらよかった

朔、美大生
圭吾、元小説家志

あらすじ

元・小説家志望の圭吾は、幼馴染の隆司に長く片想いをしている。
そして、昔隆司が言った冗談を忘れられず、
黒いタイツを穿いて行為に耽る性癖まで抱えてしまっていた。

2つの“秘密”を唯一知っているのは、
カメラマンを目指す美大生・朔――隆司の弟。

朔は圭吾の行き場のない想いを慰めるように、
自分を「隆司」と呼ばせ、身代わりとして圭吾を抱いている。

そんなセックスをする理由も、
「また小説を書いてほしい」という朔の願いも、
圭吾は真意を図りかねていて……。

迷いながら光へ進む、やさしく美しい夜明けのボーイズラブ。

作品情報

作品名
さよならだったらよかった
著者
井波エン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784396785772
4.2

(75)

(33)

萌々

(29)

(12)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
17
得点
317
評価数
75
平均
4.2 / 5
神率
44%

レビュー投稿数17

シーモアで購入

評価
絵:★★★★★
えろ:★★★☆☆
内容:★★★★☆

表題作のみ描き下ろしあり
電子書籍特典あり

幼なじみ(兄)に長年片思いしてる受けに長年片思いしてる弟の傷の舐め合いから恋人になるまでのストーリー
めちゃくちゃ良きです!!!!
ギュンからキュンまであって読んでいてとても楽しめました!
黒ストッキングの描写が妙にリアルでえろかったです!好きです!
受け視点でお話は進みますが攻めに感情移入するタイプのお話でした(個人の感想です)
描き下ろしも特典も良かったです!!!

0

とても繊細なお話

今日も抱かれる。好きな男の、弟に。(帯引用)
兄の身代わり×叶わない恋をする小説家志願
帯読んだ時点でこれ悲しいやつ...切ないやつだと思っていたので心して読みました。
報われない恋ほど辛いものはあるのだろうか。
進むにつれどん底に突き落とされる気分を味わいました。とても繊細なお話。だけど切ない気分を味わいたい方にはおすすめです。
すごいと思ったのは飽きがこない。しつこさを感じないことでした。初コミックス?だとすると内容もしっかりしており個人的意見ですが他の作品も読んでみたいと思いました!

0

辛かった

片思いやっぱり最高です。1名片想だけではなくて2名片思いなんと!辛い片思い大好きです。さらに身代わり! 泣かなかったけど、心キツくてワクワクしていた。ストーリーの流れ凄く良かったでした。絵も綺麗。泣きたい方にオススメです。何回も読み返すと思います。続編があるといいですね。二人の幸せな日々読みたいです。

0

身代わりフェチ

表紙の美しさに手を取ってみたら
とんでもないフェチものでした!!!

好きな人の言葉に引きづられて黒いタイツを履き続せ、
その姿で好きな人の弟と関係をもつってゾワゾワする!!

自分の名前を呼ぼうとしたところを兄の名前に呼び直させるのとか切ない!

展開は王道身代わりものだけど、黒タイツ使いが巧みで魅せられました。
全編に渡ってしっとりとした雰囲気がとてもエッチ!!!
タイツへの未練、艶めかしさがあるから、
初めてちゃんとする時は対面で普通にってのもドキドキが増す!

朔のおかげで圭伍が恋にも夢にも進めて良かったね良かったね~って気持ちだったので、
朔が勝手に自己完結して姿は消したのは、え?は?ってなっちゃいました。
ちゃんと結ばれて思いが通じ合ったんじゃないの?圭吾の何をみてたんだ~~~
自分をずっと見てくれてなかったって思いが強いんですかね。
案外早く圭吾が見つけたなという印象ですが(いなくなってのもがきを見たかった)
ちゃんと前を向いてることがより感じられたのは良かったです。

0

片想いが二つ

幼馴染みへの片想いと、兄の友人への片想い。
そんな片想いを抱える二人が結ばれるまでを描いた片恋ストーリー。

幼馴染の隆司への想いを打ち明けることもできず、
ただ隣にいることを選んだ圭吾。
けれど、隆司の弟の朔は圭吾の気持ちに気付いてしまいます。
いつしか兄の身代わりとして圭吾を抱くようになった朔。

身体は繋がっていても、心はすれ違う二人が何とももどかしいです…!
実らぬ片想いの切なさにどちらの方がしんどいか、なんて優劣などないけれど、
それでも好きな人に触れることができているのに
自分自身に兄を重ねられてしまう朔の方がしんどく思えてしまうのです。

けれど、圭吾もそんな朔の想いに無関心というわけではなく、
彼の想いには気付いているようで。
朔に絆されてはいるものの、隆司への気持ちを捨てきれない
圭吾の葛藤もまた切ない…。

二人があまりに一途で健気すぎるせいか、
一人無邪気に圭吾と朔の親密さをからかう隆司がただただ残酷に
見えてしまうのでした。

隆司の結婚を機にようやく朔と向き合う圭吾。
ずっと焦がれてきた恋が実ったはずなのに、
長い片恋だったからこそ単なるハッピーエンドではなく、
かすかに残る切なさが漂い、胸に沁み渡ります。

0

攻めの幸せを願う

触れた瞬間にほろほろと溶けて消えてしまいそうな、儚くて透明感のあるカバーイラストが本当に素敵。
デザインはもちろん、マットな紙質と帯の色もイラストとマッチしていて装丁も品が良くて美しいです。
これは切ないお話に違いないぞと期待大でした。

正直、このカバーイラストからの黒タイツはギャップ大で、おお…と一瞬戸惑いましたが、期待していた通りの切なさ溢れるままならない恋のお話が繰り広げられていく。
セリフで魅せるというよりも、ページ毎に画で魅せるのが上手い作家さんだなあと思います。
独特の余白とモノローグを目で追えば追うほど切なさが増していくんですよね。
ただ、するっと読みたい方にはどうかな。
余白を読むのがお好きならお求めのものが読めるかも。
この辺りは好みが分かれそうな気もします。

作品を読み終えて、私はどちらかというと圭吾視点よりも朔視点の方が魅力的に感じました。
圭吾に関しては、年下の朔に甘えてばかりのずるい人だなあなんて印象が強く、親友への苦しい気持ちは理解が出来るものの、お金を渡したり代わりに呼び出したりとあまり好ましい人物だとは思えず…
一方、そんな圭吾に想いを寄せる朔が本当に一途で健気でたまりませんでした。
兄に冗談で言われたことを忘れられず、今でも黒タイツを履いては未練でいっぱいの圭吾。
身代わりのように朔と一緒にいても、やはり朔のことを見ているようで見ていないんですよね。
いつか本の表紙を撮ってほしいと圭吾に言われた言葉を、ずっと宝物のように大切にしている朔がいじらしくも虚しい。
誰も得をしない関係性を読みながら、もう圭吾から離れなよー…と何度も思いました。
けれど、「兄のことが好きな圭吾のことが嫌い」でも好きになってしまったのだから仕方がなかったのでしょうね。

朔が離れていくエピソードにやや疑問が浮かびましたが、あのままあっさりとくっついてしまうと兄から弟の朔へシフトしただけにも見えますし、同じ場所で停滞していた圭吾が自分から動く展開はありだったのかなとも。
圭吾が前に進めて良かったねではなく、朔が報われて本当に良かった。
終始攻めに心を持っていかれた作品でした。

ところで、最後まで圭吾が1人で何の仕事をしていたのかが分からないままなのが気になる。

0

切なさの先にある、

親友・隆司への片想いを拗らせている圭吾をいつもそばで慰める隆司の弟の朔。
交わりそうでなかなか交わらないギリギリな距離感と核心に触れられないままズルズルと残酷な関係を続けるふたりが前へ進んでいくまでのお話でした。

傷ついている圭吾に与えられる朔からの無条件の愛情。
それを受け取るだけの圭吾のズルさと、本当は自分を見てほしいのにあえて見返りを求めない朔。
朔には惚れた弱みみたいなモノもあったのかもしれないですね。
でもそれに縛られて動き出せないでいる朔が一番ツラかったのではないでしょうか。
多くを語らない彼の表情から様々な気持ちが感じ取れて、とても切なかったです。

圭吾は隆司を、朔は圭吾を。
それぞれ長い間想い続けているせいで答えを出せない様子にもどかしさを感じつつ、何かひとつが噛み合えば向き合うことができそうな部分もあって。
ふたりの感情を追いながら、ただただ切なくて苦しいだけではないお話ではなかったように思いました。
ようやく片想いから抜け出せたふたりにはぜひ幸せになってほしいです。

繊細な絵柄とストーリーが絶妙にマッチしていてすごく素敵な作品でした。

1

一方通行すぎる恋の行方とフェチ。

A♡←B♡←C。

こんな図式の身代わりBL。

カメラマンを目指す美大生×元小説家志望で攻めの兄をずっと想い続ける健気な男。


絵が繊細でとても綺麗です。
ページから独特な静謐な空気が漂ってきて、とくに情事のシーンでは、特有の激しい擬音はないのに、情熱的にしっとりとした2人の睦み合いが匂い立つようで良きでした。(惜しい語彙力すぎて、伝えたいことが上手く伝えられないもどかしさよ……)


また、このお話の受けちゃんは、結婚する報われない恋の相手、攻めの兄のことをずっと想い、そしてその兄がきっかけで黒タイツをはいてひとりアレしているところを、今回のお話の攻め――過去、想い人の弟に目撃されてしまいます。


そして結果的に、受けの想い人は女の人と結婚してしまうのですが、攻めへの想いを確信するようになり、けれど同時に攻めもこれが引き際だと思い、受けの前から姿を消します。

切ない展開が、絵の綺麗さも相まって、より美しく魅せてくれます。


そして最後の再会のシーン!!

ここでも特有の素敵な空気感が張り巡らされていて圧巻なので、ぜひご自身の目で見て確認してほしい!!
そんな映画みたいなラストでした。

個人的には、デビューコミックスでこれだけの独特な空気感出せるのすごいなあと思ったのと、黒タイツ受けフェチには堪らないセクシーな1冊ではないかと思ったお話でした。





0

前後編じゃなくてよかった

井波エン先生のデビュー作で雑誌連載の時は前編後編だった作品の評判がよくて連載になったそうです。コミックス化のために可筆・修正したとのことですが、たしかにふたりのハピエンが見たかったのでよかったです!

幼馴染の隆司への初恋を秘めたままの圭吾とその圭吾への初恋をずっと拗らせている隆司の弟の朔。このふたりがセフレ、拗らせ、すれ違い、諦め、気づき、新しい約束などを経て、自由を手にするまでの物語です。

朔と圭吾の間には隆司とその彼女がいます。そのふたりの関係がうまくいけばいくほど、傷ついた圭吾を慰めるために朔は圭吾を抱きます。隆司が冗談で褒めた圭吾の脚が綺麗だから似合いそうと言った黒いストッキングを穿きながら。
そして抱かれた翌朝に圭吾は朔にお金を渡します。「受け取らないならもう家に来るな」「隆司には内緒に」その契約金です。これは辛いですよね。酷いですよね。
ずっと兄を想って泣いている圭吾をバカだと思いながら、自分も同じように圭吾を想って泣いているんです。

朔は兄を想っている圭吾の側にいるのが辛くて海外へと逃げた過去があります。そして日本の美大へ入学した後も気まぐれに海外へ行きます。でもいつ海外に行っても気になるのは圭吾であり、日本を出ない圭吾のために写真を撮ってきたりもします。写真を本格的にはじめたきっかけも圭吾に褒められたからで「俺が作家になったら表紙の写真を撮って」と言われたからです。
でもその約束を圭吾が覚えてなかったのを、物語の後半で朔は知ります。自分の一番の思い出が圭吾にとっては記憶に残らない約束だったのだとショックを受けます。自分はやっぱり兄の代わりにはなれないと痛感します。
兄の結婚によって今まで書けなかった小説を書けるようになり、黒いストッキングも捨て、前に進みだした圭吾にはもう自分は兄の代わりにさえなれないとまた海外へ逃げます。

そして朔に会えなくなった数か月の間、圭吾はやっと朔の行動や気持ちに気づきます。自分がただ待っていただけだったことにも。

圭吾と朔が隆司から自由になってちゃんと幸せになれてよかったです。

タイトルの「さよならだったらよかった」の意味を考えましたが、ふたりがさよならしなくてよかったんだよね、と思いながら読み終わりました。

2

兄が罪つくりでイヤんなる

うーーーーん

今月も何冊タイトル買いしたんだろ? 読みたい方向がわかんなるとタイトル買いしちゃうんですけど
結局はじめましての作家さまにぶちあたる率も高いんですよね

いや わかっててやってますよ? 
新規開拓も兼ねてるところがあるので そこに不満があるわけじゃないんです
ただ どういったもんですかね 

はじめましてとは思えないくらい読みやすかったんですよ ←え

愚かさ ってところがイヤってほど読めちゃって 真っ直ぐに突き刺さってくるもんだから彼らの無情を哀れに感じたり 虚しさを覚えたり ムカついてみたり
はじめましてに身構えたあたしがバカなんか?ってくらい ここまで読みやすかったのに まずびっくりで

実を申せば月に1回は発症する奇病「文字読みたくない病」がでちゃってたんですよ 手元に届いた瞬間ノリノリだったのに で 同日発売の他をやっつけてる間に こう全身に読みたくないが蔓延しちゃって

こんなに読みやすいならさっさと読めばよかった Orz


好きな人の幸せを眺める続けた日々 秘め続けた報われない想い

そこが鮮明に読めたぶん時間経過によくわからないところがあって 話が前後して過去の回想が入ってるのはわかるんだけど切替しかがわかりづらかったのがな
まぁ あたしがちゃんと読みきれてないだけなんだろうけど 気になったッ ちゃ気になったかな と

きちんと言葉にしないふたりのもどかしさや やっと重なった想いの魅せ方はほんッとよかったんですよ?

いやでも また気になる作家さまおひとり増えちゃったな って感じです
てか 気になる作家さま増えすぎて もう追いきれないよ まったく

0

タイトル買い

個人的に若干絵柄が表紙詐欺かなあ…
絵柄自体は儚い感じだしきっとウケのいい絵柄だと思うんだけど、なんていうのかな、キャラの体格がよくても細い線が頼りなさを強調させるというか…この物語にはこういう絵柄があってるんだと思うけどこの細い線の漫画は個人的にはハズレが多い…話の内容はまだしも。多分瞳の書き方が大きいのかな…と思います。キラキラがごっちゃごちゃの感じの目。伝われ。

この漫画の話はキャラ設定以外はBL漫画だったらよくある話の流れで、正直読んでる途中で先が見えちゃう感じでした。新鮮さがない。ぶっちゃけ退屈なストーリーではある。
最近の甘酸っぱいBLから離れてこういう悲壮感?ある物語探している方だったらこの漫画に出会うと思うんだけど、正直展開が展開だからそれなら過去に発売されたもっと王道の漫画をオススメするかな。

あとこれは個人的に気になったことなんだけど、いくら物書きの主人公だからっていきなり「驟雨_長く降ってるから積雨か」(?)なんて物書きでもない人が隣にいる場で急に言わなくない??四角い吹き出し(心情の吹き出し)で思うのはわかるけど、こんな言葉知ってる自分に酔ってる感あってちょっとイタイぞ???←←と思ってそのシーンが受け入れられなかった。

分かっていたシーンではあるけどでもやっぱり2人がくっつくとこはドキドキしました。エロっていいね(脳みそ退化)
あんまり大の男が女のもの着用するのエロいよりもキモイが勝っちゃって嫌なんだけど案の定タイツも私には無理だった。だけど最後のシーンのタイツは結構すきだった。馬乗りになったとこね()()

表紙のイラストから想像して黒髪の方はもっと飄々とした、さらっとしてどこか抜けた感じのタイプのイケメンかと思いきや見た目普通の真面目くんでしたね…正直真面目くんと周りを引っ掻き回す人気者タイプの子の話は読み飽きた感ある…それで当て馬ポジが爽やか兄さん!!ことごとくテンプレ!!!

0

透明感があって空気が澄んでいるような

そんな空気感のある1冊でした。
幼馴染に恋をしてしまった男圭吾とそんな圭を好きになってしまった幼馴染の弟である朔。
設定だけ見れば泥沼のような息苦しくなってしまうお話のようなイメージが湧きましたが、絵柄も相待ってかなり心穏やかに読めました。

たぶん圭吾が悲しみを抱きながらも隆司への想いが叶うことはないことを受け入れていて、またふらっと現れてはそばにいてくれる朔に無意識に救われていたからなんだろうなぁと。
この物語で1番苦しかったのは間違いなく朔だったろうと思います。

最後にはみんなが綺麗に救われて幸せそうで、とても良かったです。

0

身代わり×すれ違い…切ない恋の結末は

儚く、雰囲気のある美しい絵柄に惹かれて購入。

幼馴染への叶わぬ片想いと、兄の身代わりになるよといって受けを抱く攻め・抱かれる受けの切ない想いが胸に刺さる作品でした。

以下、あらすじ・ネタバレ含むレビューとなります。↓





主人公は元小説家志望の圭吾。

今は小説家になる夢は諦めてしまっていますが、幼馴染の隆司に長く片想いをしています。以前隆司に言われた「足が綺麗だからタイツが似合いそう」という言葉が忘れられず、自慰をする時には必ず黒タイツを履いて行為に耽るようになります。

そんな圭吾の気持ちに気付いた隆司の弟、朔は「兄の代わりにしていい」と言って、自分の顔を隠しながら圭吾を抱くようになります。
そんな危うい関係が続く中、圭吾は隆司が結婚することを知りー

と続くお話です。


これ、結婚式の場面までものすごく切なく、攻め受け二人の気持ちのすれ違いに胸が締め付けられたんですが、結婚式後の攻めの行動が自分には今ひとつ納得いかなかった…(゚^ ゚)

結婚式で無事に親友へのスピーチができ、圭吾は自分の中の気持ちに区切りをつけ、二人はそれを確認し合うエッチに流れ込んだのだと思ったんですが…

朔にとっては「(圭吾が)初めて黒タイツを履かないでするセックス」、圭吾にとっては「初めて朔の顔を見ながらするセックス」で、ああ二人の想いが重なったんだ…!と、ジーンとしたんですよね。

で、なぜその後攻めが逃げる展開に??と、ちょっとそこだけ自分の中で納得いかなかったなあ、と。
受けが攻めを追いかけ、”身代わり”から”本命の恋”へ変わり「良かったね!!!」とウルウルしたいところなんですが、どうも上記の部分が引っかかってしまいました。

上記のうーん、という部分があっての、萌え2評価です。

1

睫毛や身体の線が美しい

魅力的な絵柄と空気感に惹き込まれて試し読み後即購入。こじれ歳上美人受けと歳下健気攻め?で、設定は真新しいものではないのに、静謐で落ち着いて読める良い作品でした。繊細で透明感があって、今後BL小説のイラストもバシバシ描いて欲し過ぎる作家さんです。

好きな人から言われた言葉、触れられた足をずっと覚えていて黒いタイツを無言で履き続ける圭吾の女々しさ滑稽さ、自由に動き回っているようでいて囚われている朔の健気さ叶わなさがどちらも切ない。
タイツを破って行為に耽ることに関して、圭吾はそんな風に抱かれたいのかとか、自分を見て欲しいと思いつつ隆司を想う事を許し演じる朔のやるせなさ?だとか、明確にしていないところも想像させるような、説明し過ぎないドラマティックな余地があるのも良いです。

表情と空気感、睫毛の一本一本が本当に美しいです。ベッドにその人がいない時の空間や一人で寝る寂しそうな姿とか、も〜〜〜(語彙力)
そして肉体の描き方が最高に好みでした。動きがあって格好いいのに誇張し過ぎてないというか。3DやCGくさくないのも癒される…

動けないままでいた圭吾が朔を追いかけ、ハッピーエンドは良かったですが、隆司の子供が生まれたり奥さんと会う機会があっても大丈夫なのかとか、いつか朔と恋人だということを打ち明けるのかとか、前途多モヤになりそうな二人は少し心配になりました。

1

さよならだったらよかった

好きな人の弟に抱かれる受けちゃん
よくある王道ストーリーですが、しっとり心地良い重苦しさがありました

受けちゃんの想い人はリアルな幼馴染で、結婚式に出席して祝辞を贈ります
それを見守る弟くんがなんとも切ない

結婚式後、気持ちが通じ合ったかと思いきや、程よく拗れていくのが好きでした
弟くんの意地なんだろうなと思うと可愛らしいです

絵がとても美しくて、動作に重みがありました
とても艶っぽいです
愛おしさと優しさをとても感じられた一冊でした

4

切ない片想い、そして2人の関係とは…

自由奔放な年下攻め×親友への片想いを拗らせている受け

表紙と帯の言葉に惹かれて購入
世界観に繊細な絵柄が合っていて、とても良かったです!
セリフが少ない分、表情で伝えてくる感じがグッと来ました!

受けは長年、親友に片想いをしている…
そして、それを慰めてくれるかのように、親友の弟が受けを抱く。
名前のない関係が切なくて切なくて…、
私的には大好きな設定なので最高でした

いつまで続くのかわからない、体だけの関係。
それぞれの叶わぬ片想いを、行為をすることで慰め合える。
脆くて拙い関係の2人が、ほんと良かった…♡
タイツを履いて行為をするのも、大変えっちでした…
片想い×体だけの関係は、刺さる人にはほんとに最高だと思う!

それぞれどういう感情で行為をしているのか、心理描写も丁寧で満足!
オススメの一冊です!

3

それぞれの届かぬ想いが切ない

朔×圭吾

ほぼ家に引きこもる小説家志望の圭吾が、
親友の隆司への長年の片想いをこじらせている。
そんな圭吾をずっと見ていたのは、
8年ぶりに再会した、自由奔放な
年下美形のカメラマン志望の美大生、隆司の弟・朔。

朔は自らから兄の身代わりになって、圭吾を慰めている。
名前もなく、心に満たされない
肉体だけの2人の関係に心がぎゅっとなる。

隆司のためにズボンの中に黒いタイツを履いたりする圭吾。
その姿をだだ体で寄り添う朔。


それぞれの叶わない空っぽの片想いや、
性癖に直撃するタイツから滲み出る、
届かぬままの願望に、
胸が痛くなるくらい締め付けられた。


1ページ〜から圭吾の片想い、
その孤独感がビシバシと伝わってくる!
ただ隆司に見てもらいたいという気持ちが本当に刺さる!

そもそも愛のなかった
圭吾の行き場のない想いを慰めようとする曖昧な関係なのに、
朔を甘やかし続ける圭吾。

圭吾にとって朔が隆司の「身代わり」だけど、
朔にとって圭吾が圭吾で、ずっと想っている人・・・。
その関係が朔の孤独が加速してしまうばかり。

そんな朔の、
圭吾への健気な恋心が、
自分がただの圭吾の心の安定剤としか思ってないのだろう。
圭吾に見てほしいのに、臆病のゆえに、
自分から不明確なアピールしたり、逃げたりして・・・
その不器用さが2人のすれ違いの引き金となってしまい、
少しずつ圭吾が朔に惹かれていく様子が露わになりながらも、
気持ちがうまく重ならなくて、
一歩進んで、また二歩下がるみたいな関係が次第にもどかしくなっていく。

昔からの約束もあって、
お互いの才能を信じ合う、
隆司のために小説を書いていた圭吾に
小説を書いてほしいという朔の願いが、
圭吾が再び前に進めて、
次第に朔からの支えから愛に気づき始めるのも感動的。
朔に向き合う圭吾の成長していく姿がまた眩しい。

2人の心理が繊細に描かれて、
のほろ苦い片想いを感じ入りながら、
埋まらない心の葛藤や、
意味のない体の躊躇を過ぎ去って、
愛を深めることのできる恋が心に沁み、
読後感がすごく良かったです。


気になる点:
描き下ろしは・・・ちょっと残念だね。
圭吾が隆司への想いを捨てたはずなのに、
矛盾で矛盾で!未練がタラタラじゃない!?
朔がそのまま燃えてしまうのも違和感が感じたし・・・。

4

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