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小説
受が徹底してやさぐれ男なので、キャラがブレてなくて好きでした。
BL作品に限らず、「やさぐれ男」という設定であっても、優しい人達に出会ってすぐに陥落して良い人になっちゃうキャラって多いですよね。
でもレイヤは違う。
中々心を開きませんし、ずっと打算的でずる賢い。
だからこそフレイの家臣達を率いることが出来たし、国を奪還出来た。
あそこでもし異世界から召喚されたのがレイヤではなく、もっとピュアな、それこそフレイのような性格の人物だったら…恐らく国の奪還は出来なかっただろうなと思います。
そんな頑な過ぎるほど擦れてしまっているレイヤに、ゆっくりとじわじわと愛情を染み込ませていったのがヴィダール。
レイヤも言っていましたが、容姿こそ貴族のようなのに、実際は数々の戦場を経験して、綺麗事だけでは生きてこなかった男。
そんな男だから、レイヤのことも包み込めたのでしょう。
強いて言うなら、国を奪還して全てが解決した後、のんびりイチャイチャする二人を見たかったかなー!
戦いに赴く前のHしか描かれていなかったので。
どんな作品にも、幸せな読後感を求めてしまうタイプなので、ラストにもうちょいイチャイチャが欲しかったです。
身代わりになるって…こういうこと?
いない人に成り代わらされるって、大変どころのことじゃないって!
半グレで舎弟に刺されて死ぬところだったってか、死んだのか
泉から出てくるのは死んだ人ってことなのかな
アルブの王は代々泉から出てきたとかって秘密でもあれば礼夜が王になったこととか、正当だったと思えるんだけどな
普通に奪ったり殺したり騙したりしながら勢力を増してついには国を奪還した礼夜だけど、戦略については異世界召喚物らしくこちらの世界の歴史から着想を得て行く
終盤では歴史を分ける兵器の発明をした事になるんだろうな
そして、ヴィダールとの恋
顔が似てるからダメってなるような奴じゃなくて良かった
ヴィダールの愛を全て受け入れたときに生まれ変わった気がした礼夜
なんなん〜これ、タイトルこんな感じで良かったの?
ヴィダールもエインもフレイが返してきたんだって礼夜が思ってるの良かったな
本当に死んじゃったんだと思ったし、やっぱ本当に死んじゃったんだよね
フレイが行けって
礼夜に押し付けるばかりじゃなかったんだ
しかも弱ってないから、ちょっと乱暴でイタズラな振る舞いで、側近らの知っている逃げる前のフレイに会えた
そして、礼夜がフレイを迎えに行ってきちんと弔うべく泉へ向かう
てか、フレイとの約束については果たしたと言えるよね
なのに、自らの願い、生まれ変わったフレイを幸せにするために抜けられなくなった礼夜
幸せに、良く生きて欲しいな
ただ、1つだけ不満があって、多分それは誤植なのだけど、フレイと礼夜が出会ったとき、礼夜の名前を聞いたフレイが「せながれいと」て呟くので、何か理由があるのかとしばらく気にしちゃってたんだけど、最後まで何も関係なかったと思う
それと金髪なのを生まれつきだって適当な嘘ついたこととかも…あ、でもそれは長い付き合いになるとは思ってなかったってエピソードなのかもな
世永礼夜
王様になるのに良い名前だったと思う
世永ってレ点打って永世て意味と思って良いんでしょう?
面白かった!日本の現世で荒んだ生活を送る男が命を落として転生する先は混乱のさなか。自分によく似た王子と出会い、彼を護る騎士とも出会う。とはいえ日本でもろくな生活をしてこなかった礼夜はその態度からヴィダールから憎まれている。愛を知らず、自分だけのことを信じて生きてきた男が愛を知っていく様がよかったなぁ。ヴィダールに恋していることをなかなか認められず、でもついには愛を受け入れていく礼夜は愛すべきキャラクターでしたね。すべてをわかって気持ちが整うまで待つヴィダールがまたかっこいい
義賊を描くなら、もう少し丁寧な説明が欲しい。略奪しながら王都奪還を目指す宣言の時に、略奪対象を言わないまま周りが了解するのは、現代の価値観ではありえない。庶民や弱者が巻き込まれていないかどうか、重要なポイントであるにも関わらず説明が無いのでストレスを感じる。細かいところが気になって没入感が薄れる。ヒーロー側がややトランプ的思考パターンなので、脳が拒否反応を起こす。そもそも現代の半グレ転生者ふぜいが、いきなり義賊による王都奪還の陣頭指揮を取れるのって控えめに言って不自然。なにかと強引でつっこみどころ満載。
正直期待しすぎました。
確かに面白いし展開も良かったです。国盗り物語はいつ見ても楽しいですよね。作者も絵師も最高で人気があるのはよく分かります。
ただ展開が早すぎて二人の気持ちの変化がよく分からなかったというのが正直なところです。
内容がいいだけにこれは上下巻に分けるかシリーズ物にするべき内容だと思いました。ヴィダールが礼夜に突然優しく接するようになった時、礼夜がヴィダールに惹かれていく過程、戦場を駆け抜けていくハラハラ感、もっと何頁にも分けて深く書いてほしかったです。
それがあれば数年来にかけて評価される素晴らしい作品になったのではと、勝手ながら一読者として思ってしまいました。