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佳史は、6年間愛し合って付き合っていた恋人・雄司に一方的に別れを告げられた。一年後に恋人の弟・修司が突然現れ、雄司が病死したを伝えられました。
強引な肉体関係から、どんどん修司という存在は自分の孤独を満たされる存在に気がついてた佳史が、修司に愛という感情が生まれました。
受けの佳史に感情移入し過ぎて、読み始めたら止まらなかった。
恋人の雄司への想い、修司への戸惑い、佳史自分自身の孤独、憂鬱な心境、悲しみ、痛み、葛藤、全編にわたって溢れました。
修司は昔から佳史が好きだから、強引な行動より最初から素直に自分の気持ちを伝えればいいじゃない?と思ったが、傲慢、強引な攻め、それに痛いHシーンは、より健気な受けを浮き上がらせる効果もあるし、水原とほる先生の雰囲気には不可欠だ。
かなり萌えました。良かったと思います。
雄司も修司も愛している佳史。
雄司には温かく穏やかな恋をに対して、修司には熱く麻薬のように激しい恋、2つの感情が違ったが、
「修司を愛していこう。きっと雄司以上に愛していけるはず。なぜなら、修司の胸の中にはいつも雄司がいるから。その存在も含めて佳史は修司を愛していこうと思う。」(本文より)
結局、佳史はこの2つ感情を混ぜて、雄司と修司の愛情を一身に受けていた。
雄司との望みだった幸せは、きっと修司と共に叶います。
タイトルに惹かれて。Kindle版を購入。
恋人に突然別れを告げられた佳史とその元恋人の弟修司のおはなし。
かなり切ないお話です。後半涙が止まりませんでした(T_T)
約6年も付き合っていた恋人に突然別れを告げられ縋ることも出来ず1年経った今でもひきづっている佳史。
ある日その元恋人雄司の弟修司が訪ねてくる。そして修司が亡くなったと教えられ衝撃を受ける。
そんな佳史に修司はなぜ兄を見捨てたと言って責め立て、そして強引に佳史を抱いたのだった。
それ以降修司は佳史につきまとい…
想いのまだ断ち切れない元恋人の死を知らされその弟にはレイプされてしまうという衝撃。気持ちを傷つけられかなり読んでいて心が痛くなります。
でも読み進めていくうちに修司の気持ちも見え隠れして切ないです。
このふたりが一緒にいるのは禁忌に近いのかもしれませんが、でも雄司の死をふたりが乗り越えるには必要なことだったのかもしれません。
そしてその時間が佳史がまた新たに人を想うようになれた時間。修司が兄の死とそれまでの想いを浄化させる時間。
いろいろな問題を乗り越えてやっとふたりの想いかひとつになったかに思えたのに、佳史は修司の前から姿を消してしまいます。
雄司も修司も家族から奪えない。そう思って離れたのです。
ああやっとふたりの気持が一緒になったのにと切なくて切なくて。
でも修司は迎えに来ます。
自分が幸せになるのに悲しむ人がいるのは嫌だと言う佳史。だけれど、修司は何があっても守ると何もかも背負わないでと。
両親にしてみれば息子ふたりとも男性に取られてしまうというのは辛いでしょう。
だけれど、人の気持ちは止められないのです。
本当に親が願うのは子供が幸せになること。理解は出来なくともきっとそう願ってくれるからこのふたりは幸せになれるでしょう。
と、思いたいです。とても切なかったので。祈りを込めて。
ラスト、佳史と雄司との思い出の宿にまた行こうと言う修司に、あそこじゃない別のところへ行って修司との思い出を作りたいと言う佳史。
それを聞いて修司が涙をひとすじ流すところがとても印象的でした。
電子版。
挿絵入り
あとがき無し。
水原とほるさんの、初期作品はやくざから受ける凌辱ものが多いそう、
この作品は、華奢で健気で中性的な儚げ美人の飯島佳史が、兄弟から深く愛される話。
6年愛し合った恋人、雄司から、ある日突然離別を告げられる。
過去に異性と浮気があった彼、
きっと彼は言えない事情があるだろうと、理由も確認せず受け入れ、独りで泣き続ける。
一年後、突然恋人の弟、南方修司が来て、恋人の病死と最期の言葉を告げる。
その日から、恋人の弟から理不尽な凌辱が続く。
弟の耳元で告げた兄の最期の言葉は「佳史を頼む」・・兄は不器用な弟の気持ちを知っていた。
母の邪魔を乗り越えて、弟は相愛関係に漕ぎつける
長い間片思いをした人から新しい思い出を作ろうと言われて、落涙する弟。
普通ならストーカーとして通報して当たり前の凌辱の連続を何故耐え続けるのか
・・少し不自然な設定の恋物語だったけど、共依存ってそういうものかも。
この物語の隠れた主人公は、亡くなった兄だと思う。
柳腰・・間違った使い方しています。修正できないので、恥ずかしい。
長年兄の恋人に片思いをしていた弟・修司(大学生)と兄・雄司(故人)の元恋人・佳史(高校教師)のお話。
長男である雄司から別れを切り出され、彼の将来も考えて自分の気持ちは押し殺しあっさりと身を引いた佳史でしたが、恋しい気持ちはそのままで、一年たってしまいました。
そこへ突然の訃報を持ってきたのが弟の修司。
雄司の最後の言葉「佳史を頼む」を伝える為にやってきたのですが、
病気の兄を見捨てた佳史への憎悪とそれでも気にかけている兄の無念、
今まで押し殺してきた自分の気持ちなどがあいまって、段々と偏執的に佳史に迫るようになります。
始めは抵抗していた佳史ですが、修司に雄司の面影を見るに付け、修司の抱える悲しみを感じるに付け、
また、自分の寂しさを埋めてくれる存在として、修司を修司として受け入れるようになっていくのです。
病のことを告げずに去った雄司。
誤解を解くのをあきらめてしまった佳史。
始めから好きだったのに微妙な立場になってしまったため素直になれない修司。
佳史に恋する高校生・田嶋。
それぞれ肝心なことが口に出せないために、複雑になってしまう関係。
田嶋が関係する事件により絡まった糸がほどけ始めるのですが、お話はそれだけでは終わりませんでした。
全体的に悶々としながらもそれなりに納得のいく終わり方になっていますが、修司が暴力的なセックスをするのが何故なのか、私としては納得がいかないところです。ちょっとキレ気味に佳史を抱いたら良さそうだったので、と言うのじゃあんまりだと思うし・・・。
ちょっと強引だけどひどいことはしない程度でよかったんじゃないかと・・・
それにしても、雄・修兄弟、仲が良すぎだろう。
弟は兄に遠慮して最初は身を引き、兄は最愛の人を弟に託すなんて。
ま、佳史は守られなきゃ生きていけないようなか弱い人ではないんですがね。
諦めはよすぎるけれど、一番大人な考えの持ち主だと思いました。
佳史には付き合っている男・雄司がいました。
しかしいきなり別れを告げられ、その1年後、雄司の弟・修司が飯島のもとへやってきて雄司の死を伝えにきます。
最初は弟の修司の行動が謎でした。
佳史を兄を捨てた奴だと憎んでいるのかと思えば、兄に「佳史を頼む」と言われたからといって兄の代わりになろうとしたり。
最後にはちゃんとわかるんですけどね*
恋人の弟と関係を持つということで、兄に申し訳ないんじゃと思ったんですが、最後は綺麗にハッピーエンドに終わって良かったと思います。
タイトルの『小雨時雨の宿』は雄司と佳史の思い出の場所であって、佳史と修司の思い出の場所でもある、話のキーポイントとなる場所ですね。
とても切なかったです。
挿絵の夏珂先生のイラストがすごく合っていると思いました(^_^)
修司がすごいかっこよかったw