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吉田先生の作品にはいつも独特の静謐な雰囲気が漂っているように感じますが、この作品はとりわけ不思議な作品でした。タイトルから分かってはいたけれど、ごく普通に話が進んだ後に急に犬耳が現れるので、思わず「なんで!?」となりました(笑)。自分のコントロールできない感情を表しているのは分かっても、犬耳のリアルさがなんだかシュールで。でも、無口で自分の意思がなさそうに見える奥が、内心保科と変わらないくらいいろいろ考えていて、恋愛面でも何のアドバンテージもなく保科と同じレベルで戸惑ったり照れたりしているところが徐々に可愛いなと思えました。こういうタイプは受けにしたくなるので、そこが自分の好みとずれて萌評価になりましたが、題材は素晴らしかったです。
恋愛的な好き、本気で好き、君と僕の好きは同じ"好き"なのか?などなど…
吉田ゆうこ先生の作品にはいろんな"好き"が出てきます。
性格が真逆の2人がお互いの"好き"を探り合う
このナイーブな感じが大好きですっっ
最高でした〜〜!
釣りサークルの大学生の日常に、突然ケモ耳が出てきます。
個人的に、この耳は"コンプレックス"みたいなものなのかなぁと思いました。
コンプレックスって、自分は死ぬほどいやだけど他人からみたらそこが可愛いんじゃん…みたいなことありますよね。
保科くんは性格的にそういう部分もオープン、人に話せるし見せても平気ですが
奥先輩は1人で抱え込んでしまうような内向的な人です。
耳が引っ込まなくて引きこもった奥先輩を保科くんが外に連れ出して、一緒にいてくれたおかげで、奥先輩は自分の嫌いな部分も好きだって思えるようになったのかな〜と思います。
奥先輩と過ごすことでどんどん好きが大きくなっちゃう保科くんも可愛いし、恋愛初心者の奥先輩がベッドではグイグイ攻めるのもめちゃくちゃイイ!!
最後にはほっこりあったかい気持ちになれる作品でした◎
なぜだか突然動物の耳が生えてしまう二人が主人公で、ケモミミ好きなのでおおっ!と思いました。
なぜケモミミが生えるのか、はわかりません。
嫉妬、寂しさ、それらが元になって…??病院に行くこともせず、なんなら主人公は墓場まで持っていくつもりですので、なぜか、はわからぬまま。
感情の起伏を避け、自身の性嗜好もカムアウトせず、淡々と生きている感じでした。
そこに現れたのは陽の気を纏ったオープンゲイ。
この子が根っからの陽なわけではなく、陽の皮をかぶった普通。
なのでそこまでグイグイいくこともなく、あけすけに行動するでもないので、読んでいて話の展開に足踏み感がありました。
はっきりしない点、がある意味で人間味があるなぁと感じました。
個人的にはもっとサクっと読めるケモミミが好みなので萌評価です。
両思いになってからの2人が素直すぎてかわいいので、ラブラブな続き読んでみたいです。
犬耳ってどういう設定なんだ?と楽しみにして読みました。
現実のなかにちょびっとファンタジー!
ゆっくり恋をしていくふたりのお話しとても癒されました。
ゆうこ先生と言えばかわいい絵柄と反する胸がぎゅうっとなる描写が印象的なんですが、今回はずっとかわいくて柔らかいお話しでそこも新鮮でした。
惚れられやすい保科くんが奥先輩は今までの人と違う・・!と好きになっていくところもよかったし、不器用な奥先輩の優しさにきゅんとしました。かっかわいい・・!!!
やはり吉田ゆうこ先生は、ちょっとずつ相手と距離が近づいたり、影響を受けたりしていく様子を描くのが上手い!ページの中で世界が息づいているかのような、人物の体温を感じさせる空気感も大好きです。
純粋で余裕のない二人の、手探りな恋模様がじんわりしました。
正反対で、お互いそれを理解しているからこそ気遣っている様子が優しい(先生の描く、相手を大切に想う気持ちや振る舞いに、とことん弱い)。実は双方優しさや気遣いの度合いがとても近く細やかで、芯のところが似ているのが好き。
奥先輩の乏しい表情や、真面目で誠実な性格に無性に惹きつけられます。また、そこが一周回って面白さや可愛さにも繋がるのが強い。一転して、恋をして見せる崩れた表情も堪らない。うまく言語化できなくて歯痒いけれど、物語を通して魅力だらけで異様な吸引力の持ち主!
先輩に耳が生えた理由と、それをきっかけに自分を嫌悪したエピソードが、短くさらっとしていたけど納得感があり、なんだか印象に残りました。
後半での、イヌ耳付きで鏡と睨めっこする所の破壊力…!
保科くんはグイグイきてちょっと謎めいているので、最初は小悪魔タイプかな?と思ったけど、ピュアで優しい子でした。「いままで会ったどんな人よりもすき…」のところの純度の高さにやられた。
保科くんが見てきた優しく幸せな世界に、共にいることで先輩も連れていくような乗り越え方が素敵でした。
ケモ耳もシチュエーションと相まって可愛かったです。実際にはない状況だけど、そこへの向き合い方や共生の仕方がそれぞれとても自然で、固有の性質としてスッと入ってきます。普段ケモ耳ジャンルを読まない自分でも、読みやすく楽しめました。
大きな事件が起きるわけじゃないけど一つ一つの行動に人としての優しさや気遣いが滲んでいて、この二人を好きになります。ふとしたコマの表情や仕草が可愛く、愛おしいです。
静かな話だけど確かなぬくもりや尊さがあり、満足感高い一冊でした。