ボタンを押すと即立ち読みできます!
安西リカ先生といえば、日常BL。日常BLといえば、安西リカ先生。
シェアハウスから始まる擬似同棲な恋愛模様の描きがとっても素敵でした!
日常の一部分を切り取った、すぐ側にあるような息遣いを感じる空気感を文字から醸し出す筆致はさすがです。
2人が共に生活する空間が非常にナチュラルで、現代ものが大好物な私のハートにクリーンヒット!!キャラクターやストーリーといった目に見えて分かる要素だけじゃなく、そこに漂う雰囲気や匂いや距離感といった目に見えない要素も最高でした。
物語の前半は受け視点(両片想い期)で、後半は攻め視点(恋人期)。まぁ、よくある王道の構成です。
攻めの八木視点のストーリーは、受けの小糸視点のちょっとした補完ストーリーにもなっていて、2人の出会いが描かれているのと同時に、八木と八木兄とのマウントバトルシーンもあり。これがすっごく面白かったです( ´∀`)
八木兄のザマァ展開に思わず、プププ……
小糸と八木兄は同級生で、過去に小糸は八木兄にフラれたことがあるのですが、そのとき小糸が受けた苦しみを八木が代わりに復讐するようなやりとりが、もー最高すぎる。八木がカッコいいのよ、八木が。
八木兄、すげー嫌なヤツだったから超スッキリしました。そしてダサい……(笑)
……とまあ、このように。八木という男は小糸をこよなく愛しているわけです^ ^
どこを切り取っても、好きの足跡がクッキリ。クールな溺愛が染みます。
前半の小糸の視点の話なんか、八木への片想いが切ないストーリーではあるんですよ。でも、小糸視点なはずなのに、何でか八木の溺愛がダダ漏れになってるところが面白くて、どんだけの好きが染み出してるんだとツッコミたい(笑)
結果、物語まるっと攻めの八木の愛に満ち溢れた話になっていて、切ないテイストであっても幸せの匂いをずっと感じ取ることができるので、楽しくて仕方なかったです(〃∀〃)
2人のだけの特別な空間で、同じ時間を過ごし、同じものを食べ、同じように安らぎを感じていく……といった同じものの共有や共感をお互いに楽しんで生活していく2人の姿に思わずニンマリ。特別なことは何もない普通の日常ですが、彼らにとっては特別な時間なんですよね。
日常こそが贅沢なひとときなんだと主張するこの作品の世界観に深く酔いしれました。
同居から同棲へ。
共に暮らすことの意味が変わっていく関係性の移ろいはこの作品の見どころです。
素敵なストーリーにドキドキがいっぱいで、素晴らしい読後感でした♪( ´▽`)
安西リカ先生×古澤エノ先生、最高のタッグによる、なんっって素敵な物語……・:*+.
キラッキラの表紙からも伝わってくる幸福感。
(あの、安西先生がXでお知らせしてくださってたのですが、
表紙の小糸(受・右側)の足元を…足元をぜひ見てください!
シマエナガのスリッパ…!可愛すぎて昇天。)
読んでいる間中、ドキドキ&ときめきが止まりませんでした。
読み終えた今も興奮冷めやりません。
大学時代、同じシェアハウスで暮らしていた後輩×先輩。
社会人になり、他の住人たちが皆去ってしまった後、図らずも二人きりでの同居生活が始まってー
と続く、両片想いの物語です。
前半が受け視点、後半の描き下ろしが攻め視点で読めるのも嬉しい!
前半部分が「二人が恋人同士になるまで」のお話。
それ以降のお話が攻め視点で後半に語られており、二人の関係性の変化と、
結ばれてからの生活までじっくりと追えて、歓喜歓喜です。٩(ˊᗜˋ*)و・:*+.
古澤エノ先生のイラスト、どのページも神がかった美しさなのですが、
作中で鍵となる、小糸のクラフト作品・シマエナガのイラストがもうーーーー!!!
可愛すぎる。そして小糸っぽすぎる。
この、主人公で受けの小糸という人物の内面のしなやかさに、強く強く惹かれてしまう物語でした。
過去のトラウマから、八木への好意を封じ込め、また所謂”会社員”ではない、
収入の少ない自分に引け目を感じていたりする小糸。
だけど、実は”ものすごく芯のある人”なんだなと感じました。
八木からされた思いがけない提案やショップオーナー・柳からの一言に
ハッと驚き、
「たとえ流されていたとしても 行き先は自分で決めたい」と考えるシーン。
はたまた、「きっとこの先、自分がものすごく成功することはないだろうな」と
感じていても「自分のすべての情熱をかけられる人生でよかった」と言い切れるところ。
一見ひ弱そうに見えるけれど、その実しなやかな強さのあるところがとても眩しく、
自分も明日への活力、希望をもらえた気がしました。
人付き合いが不器用で、ぶっきらぼうに見える攻め・八木視点の後半が、またいい…!!
どれだけ彼が小糸に執着しているか、愛しているかが伝わってきて、
一人「くううっ」と声を漏らしてしまいました(。-∀-)
そんな日常の恋の様子を描いた中に、なかなかの「えっ!?」という設定・展開を
持ってきてくださる安西先生、さすがです。。
全然気づかなかったよーーーっっ!(自分が鈍感なだけかも;)
そして小糸の親友・瞳ちゃんの存在がまた、物語を明るく彩ってくれますね。
本当に素敵な人。
ぴったり、隙間なく合わさる二人の形。
家族との関係に複雑な事情を抱える小糸だけれど、あとがきの後の掌編で
一筋の希望が見えたものまた、グッと心に刺さりました。
大波のようなドラマティックさはないけれど、なんともいえない切なさや
愛・友情の温かさを感じさせてくれる物語。
安西リカ先生29冊目のディアプラス文庫も、最高に沁みるお話でした✨
読めたことに、感謝です☺︎
安西リカ先生は読み終わって「ほぉ」っと感じさせてくれる数少ない作家さまだと思ってます。安定の面白さで尚且つBBAにトキメキもくれるなんて!シェアハウスの同居人から恋人になるまでが、読んでてこそばゆくなるのですよ。
雑誌掲載の表題作は受け視点で、書き下ろしの「ミューμ」が攻め視点でした。どちらも凄く良かったです!小糸視点で彼のDK時代の苦い恋の顛末を知るのですが、書き下ろしの八木視点のお話を読むとその印象がガラッと変わるのです。お見事としか言えませんでした。
また小糸視点では八木への想いが育たないように堪えているんですが、読者から見れば八木の気持ちはあからさまな感じがして期待大な訳なんです。2人の関係が膠着している所に、家主の孫の服部だと言う男性が現れるんです。
シェアハウスに2人で暮らしている罪悪感から服部に対して好意的な小糸に対して、彼の行動を警戒して小糸のセコムと化してる八木にドキドキしてしまいました。
凄く好きだったのが2人の暮らしぶりでした。老夫婦のような穏やかさと、新婚夫婦のような気遣いに何度キュンとしたことか!
最近私は異世界転生ものにハマってますが、このように現代ものも凄く良いと再確認しました。
また、書き下ろしの「ミューμ」では八木と性格が合わない体面ばかり気にする兄の選択が凄く気になりました。彼の数年後の後悔から人生をやり直すお話とか読んでみたいです。
このお話を読むと八木の本気度や気持ちの強さ、小糸に対する熱量が分かると想います。表題作が良い意味でガラッとイメージが変わると思います。
家族の中にいて違和感と孤独感を感じていた八木が、小糸といる事でやっと安息を得た事に安心しました。なので余計に兄の選択が愚かでこれからが気になりました。彼のような選択で幸せになる人もいるのかも知れませんが、八木が語る彼の最後のシーンに執着と損失感を感じてしまいました。彼のスピンオフとか読んでみたいです。薄い本でもかまいません。八方美人で自信家な仮面を剥がすような出会いを読みたいです。もちろん離婚後です。
久しぶりに熱く語りたくなる作品でした。
安西リカ先生の新刊。
電子まで待っていたんです。
いやー辛かった。文庫買いに行こうと思って、いつもの書店に行くと売り切れてました。入荷数少な目だから、早めに行ったのにさぁ…
でも、電子は文字大きさ変えれますし、ゆっくり読めるし、場所取らないし…
と言い聞かせてやっとやっと読みました!
ヨシヨシ、我慢したね私。
ゆっくり読めるし。
と、思いましたが一気に読んでしまいました。
大好き年下執着攻めじゃないか!
一生懸命な受けじゃないか、ちょっと自信無さげな!
後はもうね、安西リカ先生の普通の民家でのふたり暮しの描写が好き過ぎる。
日当たりの良い部屋、ちょっと、しん、とした薄暗さの有る部屋、ほわっと温かみの有る茶の間。本当に、直ぐに映像化する安西先生の文章が好きです。
あとは頼れる幼なじみの女の人がいるのとか、個人的に好きなんですよね。
基本的にふたり暮しの民家での、暮らしやちょっとした事件や出来事が書かれてるんです。そして年下攻めの、八木くんの用意周到さと、年上の小糸さんのクラフト作家らしい拘りや可愛さがぎゅうぎゅうと。
小糸さん、ちゃんと大人であって良かった。過剰に可愛らしさ、天然さてんこ盛りだと、正直萎えるし。読み続けられなくなって困る。
そこは、安西リカ先生のさじ加減が絶妙でしたね!
えっちも、もちろんございます。ドエロい訳じゃないけど段々拓かれて、えっちになる小糸さんに辛抱たまらん八木くんも大変宜しかったですね!
古澤エノ先生の挿し絵も、雰囲気にとても合う…好きです!
読めて満足しました。
シェアハウスでの同居から同棲へ
まだまだ売れないクラフト作家の小糸(受け)は大学生の時から住んでいる格安シェアハウスに未だに住んでいます。
大学の移転に伴い入居者が減り、とうとう後輩の八木(攻め)の2人だけになってしまいました。
月2万という超格安で2人しか入居者がいないとなると採算がとれているのか不安になるくらいです。作品作りに集中するためバイトもしていない小糸の収入では引っ越すこともできず、いつ廃業の通達が来るかと不安に思いながらも、感性の近い八木との生活は快適なこともあってずるずると居座っているのです。
そんな頃家主の孫が帰ってきて事態が動き出します。
雑誌掲載の小糸視点と書き下ろしの八木視点で話が進みます。
両片思いだったけど、小糸は初恋で失敗していたし、八木の方もひよってしまってなかなか進みません。
BLを普通に読んでると気づかないけど、バイセクシャルの人は自分が男性も恋愛対象だと認めるのはきっと大変なんだろうな。
それにしても八木は意地悪だなー
黙っていれば、ちよっと満たされないかもしれないけど幸せになっただろう兄に、自分が選ばなかった幸せな未来を見せられて、絶対後悔してると思う
そして、小糸に相談できる友人(瞳)がいて本当に良かった。彼女の存在がなかったら、小糸はもっと生きづらかっただろう。
小糸に、覚悟があったのが一番だけど、なんだかんだでうまくいきそうで良かった。