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稲見と光毅の恋模様だけではなく
ふたりの仕事に対する熱意とプロ意識の高さから
お仕事BLなところも楽しめて、
とても読み応えがあるお話でした。
最初はミツキの正体がバレたらどうなるのかと
ハラハラしていたところがあったけれど
稲見自身の性格や考え方を知っていくほどに
バレるとかバレないとかそういう括りの
心配をする必要のない人なのがわかってきます。
稲見の器の大きさや優しさ、
色々な経験をしてきたことがにじみ出ている
人柄に光毅が惹かれたのは本当に納得で、
彼と関わっていくうちに光毅の中での
『ミツキ』の存在がカタチを変えたのも
素敵でした。
女装をするキッカケになったツラい出来事は
光毅の心に傷を残していたけれど
稲見と過ごしていくうちに光毅自身が
前向きになれたことで
しっかり折り合いを付けることができて、
過去のことも解決するのでスッキリ。
そういうところからも彼らの相性の良さが伝わるのが微笑ましくて嬉しくて、
にんまりしてしまいました。
稲見は早々にミツキの正体を見抜いているのではないかなとなんとなく思っていたけれど
わりと親しくなってからも本当に気付いていなくて
それほどまでに完璧な女装をしていたなんてすごいな…と、感心。
でもモデルをするにあたって説明していた設定には
結構無理があったように感じました。
スケジュール管理している秘書がいるのだから
所在不明になる時間があったら
絶対突っ込まれるだろうし、
いくら顔を合わせるのも嫌という設定とはいえ
毎回ミツキの撮影時だけいないなんて
どういうこと…?ってなりそう。
その辺の無理矢理感がちょっぴり引っかかりました。
ただそういうところも含めて上手くまとまっているのでモヤモヤが残るとかはなく、
恋にも仕事にも全力で向き合うふたりの
幸せな日々を見守れて
読み手としても達成感(?)を得られた作品でした。
今回はカメラマン兼ライターと社長のお話です。
諸事情で女装してモデルを務める受様が
撮影カメラマンの攻様と親密になって恋人となる本編と
本編のその後を描いた続編を収録。
受様は大手紳士服ブランドの御曹司で
レディースブランド会社発足時から社長を務め
人当たりの良さを発揮して業務に邁進してきますが
半年前から大きな秘密を抱えていました。
それは受様が
女装で自社のモデルを務めている事です。
受様は幼い頃から可愛いものが大好きで
小3の時に他クラスの男子に女になりたいのかと
揶揄われた事で自分の好みが女性的な嗜好と知ります。
家族は受様の趣味嗜好を女性の心を持つが故と
誤解していて受け入れてくれますが
受様の可愛いもの好きを知った親友には
キモいと言われて傷つきます。
そこで女子なら可愛いモノを買っても無問題と
女装を始め、ひとり暮らしを始めると
手に入れた可愛いものをSNS発信したり
女装姿もさらすようになります。
半年前の商品撮影日、
モデルが派遣されない事態に陥り
担当カメラマンの攻様でそのまま撮影したいチーフが
素人ながら美人でスタイルの良い女性として
女装した受様を推薦し、様々な意味でアワアワな
受様は引き受けざるを得ない羽目になります。
受様の女装歴は長く、技術も高いのですが
『若手社長』のインタビューにて
カメラマン兼ライターである攻様と接したことで
身バレないかとドキドキする事になり!?
雑誌掲載作のタイトル作と書き下ろし短編での文庫化で
カメラマン兼ライターの攻様と2足の草鞋を履く受様の
ラブコメディになります♪
受様は攻様の写真を素敵だなと思っていて
若手社長インタビューも楽しみにしていたのですが
人間観察にも富む攻様なら
早晩女装モデルの正体が社長だと気づくのでは!?と
ヤキモキする受様にニマニマです(笑)
受様の取引先で場や騒ぎがあった際に
攻様が知り合いの工房との繋ぎ役を引き受けてくれた事が
受様と攻様の距離が近付くきっかけとなり
受様が身バレはいつかとドキドキ、
攻様の対応にワクワク、受様がどうするのかとハラハラ
攻様が受様をまるっと受け入れてくれるまで
楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
切江先生のお話は
視点者の受様の思考や言動がちょっと斜めっていて
攻様とのすれ違いやぐるぐるや騒動になっていく様が
とても楽しいです。
本作も可愛いものが女子なら許されるなら
女装するという斜めった思考がまずおかしく
やるなら徹底と完璧な女装子になりきるという
好きなもののために一生懸命なところが好印象で
単純にスゴく良いなと思いましたし
相手に寄り添おうとする攻様だからこそ
そんな受様の良さに気づいて
受様に心を預けられたのかなと思いました♡
先生買い。ファンタジー要素一切なし、現代日本と思われるお話でした。実際にこんな方がyoutubeとかやってたら、マジでフォローしたいわ。めちゃ可愛い、素直な、言い方悪いんですが「すれてない、良い所の坊ちゃん(頑張り屋さん)♡」な社長さん。ほんわか前向きになれるお話がお好きな方でしたら是非是非。
大手紳士服販売店会社の御曹司の光毅。今はその傘下のレディースブランド会社社長。ですが幼い頃から可愛いものが大好きで大好きで、それを隠すことなく愛でるために始めたのが女装で・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
受けの会社秘書、やり手女子、男子(クソ傾向あり)、受け家族(おかん、最高)、取引先やり手女子(超シンクロ)、受けトラウマ原因男子(くそ真面目過ぎてクソ)ぐらいかな。取引先やり手女子最高。めちゃ分かる。超好き。
++攻め受けについて
受けはほんわか男子やなあという印象が強いです。あれこれ悩むんですよ、なんで女装するんやろう、そろそろミツキ(女装)は年齢的に無理なんでは等々。そりゃ悩むと思います。そこが等身大っぽくて。社長さん、そんなことより他に考えることいっぱいあるやろ!と思うところはあれど、なんか可愛くって。
そんな受けをゆったり受けとめ、和らげているのが攻め。器が超デカいというより、寄り添って一緒に考えているという様子に思います。個人事業主なカメラマンなのに、世知辛いところないし、こんなカメラマンさんだったら、素を出して写真とってもらえるよなあと、すごく納得。
そんな二人の恋物語です。
後半出てくるミツキ推しの女子も最高。大好き。
で、とても楽しい一冊でした!先月出た切江先生のご本、まだ読んでないんだよな。読まなきゃ。
あ、そうだ!挿絵について一言だけ。最高なんですよ169Pの挿絵!!!!!!
イタしておられる最中の挿絵なんで、普段はあんまり興味ないところなんですけど、ちょっと顔傾けて眉根寄せて(おそらく、ぐっと我慢しているが故の表情)ちゅーされているところなんですけど、その顔の傾け加減というか、構図全体というか、なんしか最高。高久先生、神♡な1枚でした!
タイトルにもありますが、登場人物の光毅が、とても「かわいい」とおもえる描写がおおくて、よんでいて、胸がきゅんきゅんしました。
アパレル企業の若き社長として働いている光毅には、誰にもいえない、ある「秘密」を抱えているというお話ですが、この「秘密」というのが、かわいらしいものでした。
男でありながら、女性モデルとして活躍するというのは、BLファンタジーならではだとおもいますが、違和感なく、よむことができました。面白いと思います。
光毅がかわいい♪
「シシャモー!」って抱きつくとこが好き。
傷付いた過去があるからこそ、自分から打ち明ける事への怖さが伝わる。それを少しずつほぐしてくれる稲見がいいな。元々持つ彼の心のクッションみたいなのが、光毅を受け止めて安心させてくれる。
とてもいい関係だなと思った。
カメラマンて何だか知らんけど色気あるんだなぁ。
甘々な会話にもキュンキュンしちゃうし面白かった!
稲見視点も気になるし、続きが出たらいいな。