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月村奎先生のちょっとコメディちっく?な方のお話。ほのぼのしてて、受がぐるぐる悩みながらもちょっと面白い方向にネガティブな感じの子のお話で楽しく読めました。
舞台は亡き祖母(親しくない)の古民家。それまで都会暮らししていた受の怜久にはタヌキやらヤモリやら虫やら試練の連続。何でも屋さんのチラシを見つけて依頼して来てくれたのが蔵之介。依頼をきっかけに親しくなっていく2人のお話。
怜久はがけっぷちのシナリオライター。ネガティブだけど心優しい怜久と、おおらかな蔵之介の絶妙な会話がテンポよくて楽しい。コメディ寄りな月村奎先生が好きな方にオススメです。
月村先生の受けさんって自己肯定感低めでぐるぐるしちゃう子が多くてそれがまた愛すべきキャラクターというか好きにならずにはいられない感じなんですよねえ。怜久もそんな感じ。蔵乃介さんとの関係もなんだか可愛らしい進展の仕方で読んでてニコニコしてしまった。後半も思わぬライバル登場?!にモヤモヤする人達。お互い嫉妬しちゃってかわいいこと…☺️でも蔵之介さんはあんまり心の中が見えないからね。だからこそふたりの️は蔵之介さんの心の中を見たような感じで良かったですね。ずっとラブラブしていて!
大好きな作家様なのですけど、今回は攻め受け(特に攻め)のキャラにハマれなかったんですよね〜。でも楽しく読みました!
自然がゆたかで、ご近所づきあいが息づいている小さな田舎町のおだやかな情景とじんわりと恋愛がはじまるドキドキ感が活き活きと描かれています。月村先生の描く世界って、なんでもない日常がとても楽しそうで優しくて羨ましい…癒やされます。
というわけで、スランプで都会を離れた都会っ子の脚本家(怜久)と訳ありの便利屋さん(蔵乃介)。怜久が慣れない田舎暮らしにオロオロする姿が可愛かったです。ぶっちゃけ田舎暮らし向いてないでしょ!?って感じの怜久が頼もしい便利屋さんに出会って恋に落ちる様は「吊り橋効果」を感じずにはいられないんですけどw、自己肯定感が低いわりにはめげない愛されキャラは応援したくなります。
終始受け視点だったので、蔵乃介の感情の動きがわかりづらかったかなぁ…というところが私の敗因です。恋愛対象は同性でも異性でもなく「早坂さんです」っていう殺し文句はなんちゅー恋愛上級者!って感じなんですけど、ナチュラルにこういうことを言ってしまうっていうところと、スケベ時に”れっくん”呼びするところ、元教師っていうところ…がうまくその人物像として結びつかなかったのかもしれません。真面目なムッツリスケベなんだろうか。いや、やはり恋愛対象男でした、っていう落としどころがあったらもっと受け入れやすかったかな~なんて思ったり思わなかったり思ったり…。
とはいえ、この恋愛対象どっちやねん問題があったからこそ、元教え子の登場や陽気な編集者の存在に、ちょっとハラハラしちゃったりしながら、のどかな街でのどかなカップルが幸せに暮らすっていうハピエン保証と幸福度は満点でした。
今回は便利屋兼カフェ店主とドラマ脚本家のお話です。
スランプをきっかけに転居した受様が
便利屋の攻様の恋人になるまでと後日談続編を収録。
3才で父を亡くした受様は働く母の不在の寂しさを
テレビドラマの再放送で癒した事から
ドラマの脚本に興味を持つようになります。
受様はコミュ障気味で人付き合いも得意ではなく
頭も運動神経もいいとは言えず
特技がないからこそ大学くらい行きなさいという
母の言葉で私大の芸術学部で脚本を学びます。
教授の勧めで卒業制作のシナリオを応募した
テレビ局のシナリオコンテストで入賞し
受賞作がドラマ化されてデビューしますが
好きなものを詰め込んで書いた入賞作と違い
仕事として請け負う脚本は受注先の意向に合わせて
打ち合わせたり、リテイクに作対応する事は
コミュ障な受様にはなかなかに難儀な仕事でした。
良くしてくれる担当マネージャーに恩返しがしたいと
頑張れば頑張るほど空回りしてわからなくなり
彼女に見放される前に休業宣言して
祖父母の残した田舎の家で心機一転を誓いますが
都内から高速で2時間弱の田舎町の一軒家は
春先の除草したはずなのに腰の高さまで草が育ち
草むしりが最初の仕事となます。
マウスしか持たない腕はすぐに悲鳴をあげて
蛇口から水が出ないと元栓を求めて裏手に出た受様は
むっとした匂いを放つ茶色っぽい毛皮を発見し
声にならない悲鳴を上げる事になります。
役場では敷地内のものは回収不可と言われれ
除草の清掃業者にも断られ、ポストに入っていた
便利屋のチラシに一縷の望みを託した受様でしたが・・・
雑誌掲載のタイトル作に書き下ろし短編をつけた文庫化で
スランプ中で書けなくなった受様と便利屋の攻様の
スローライフ風味で綴るラブコメディになります♪
田舎というか地方あるあるみたいな
都会住まいの人がイメージする田舎と
実際の田舎の良さと悪さが受様という目を通して
描かれている感じで楽しく読ませて頂きました。
好きなことを仕事にできるという事は
たいへん良いように見えますが
個人の力量によってのみ評価されるお仕事は
できなければ努力も水泡と化すわけで
なかなか難儀なことだと思います。
受様は都会ではした事の無い近所付き合いに戸惑い
便利屋として知り合った攻様を唯一の道しるべとして
少しづつ田舎暮らしに慣れていきます。
攻様もなかなかユニークな人だと思ったのですが
受様の告白で攻様が語った過去は思いがけないもので
受様の告白からもうひと捻りあってハラハラ&ドキドキ
意味深なタイトルのオチも大満足な幕引きでした (^-^)
ミギノヤギ先生のイラストも大変素敵でした♡
月村奎先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
胸キュン 3
爽やか 3
エロ 1
嫉妬 1
な感じだと思います。
蔵乃介さん×怜久さんのカプです。
スランプ中の脚本家の怜久さんは、相続した田舎の家に逃げてしまう。引っ越し早々、田舎の人達の距離感や苦手な生き物達に四苦八苦していた。更には庭で見つけてしまった動物の亡骸にどうすることも出来ず、便利屋を呼ぶことに…。
凄く勝手なイメージで、タイトルに100年後とか、月日が書かれていると、何歳になっても何年経ってもとか死ぬまで一生とか、何か生き死にがテーマに組み込まれていそうな、少ししんみりする雰囲気なのかなと思っていたのですが、全くそういうのではなく、ほのぼの系の日常ものなので、ほとんど悲しい描写はありませんのでご安心を。
受けの怜久さんはスランプ中の脚本家で、人見知りだったり生き物が苦手だったり、自虐的だったりで、少し自己肯定感が低めですね。でも、怜久さん視点で書かれているので、怜久さんの心情や驚いたりした時の大きめなリアクションから、凄く暗い人って感じはあまり抱かなかったですね。
攻めの蔵乃介さんは爽やかな優男で凄く良い人って感じですね。怜久さんが徐々に惹かれていくのも頷ける素敵な人ですが、時折ポロッと溢す発言が胸キュンと共にちょっとヤラしい方向に妄想してしまいそうになる絶妙なラインなのが堪らないですね。
想いが通じ合ってからの、蔵乃介さんが怜久さんのことを「れっくん」と呼ぶ時のルールを決めたり、シャワーを浴びると絡みの痕跡が消えてしまうことに対して、シャワーを浴びても痕跡が消えないところに残す、とサラッと言ってのけてしまう、爽やかな蔵乃介さんの変態っぽい言動にギャップ萌えします。
個人的には絡み描写が少なめなのと、その少ない絡みが地の文で表現されてるのが多かったので、少し物足りなかったですね。あと、物語りの終わり方もちょっと急な感じだったので、その後の2人の描写も見たかったなと思いました。
ほのぼのとした日常で織り成す、蔵乃介さんと怜久さんの恋愛模様に胸キュンすること間違いなしなので、是非とも読んでほしいです。