電子限定おまけ付き
レビューの高さが気になって購入!読み終えた今、胸がいっぱいです!!
これは……究極の純愛!!!
最初は、ほのぼのとした可愛らしい世界。
魔王の初々しさ、勇者のまっすぐな冒険譚。
癒されながら物語に浸っていたのですが……途中から少し様子が変わります。
そう、ハラハラしてくるんです!!
でもこのハラハラがまた、新鮮でたまらない。
先を読みたいのに、物語が終わってしまうのが惜しくて仕方ない。
そんな奇妙な矛盾に襲われながら、一気に読了しました。
でも、大丈夫!!
読み終えた後に残るのは、ただただ幸せな気持ち!!!
そして何度でも読み返したくなる、美しいストーリーと絵!!!
これはみんなに読んでほしい!!!!!
御伽話のように、惹き込まれるストーリー、そして絵も美しい、この唯一無二の世界観に驚き、ドキドキしながら一気に読み終わりました。
◎魔王 Q
◎勇者 ガラテア
宝物を持参して、Qちゃんに求婚する勇者ガラテア。
ガラテアを待ち侘びているのに、ついついツンツンしてしまうQちゃん。実はいつもガラテアの来るのをヤキモキしながら待ち、昼食を作り、おしゃれをして待っている。何年も。
こうなる前の2人の過去が切なかった。
ガラテアは勇者として、仲間や人々をまもるために魔物と戦った。
魔王討伐の戦いで多くの魔物が死んだ。
ガラテアは勇者として、仲間や人々を守るために魔物と戦わざるを得なかった。
魔王も魔物を守るために戦った。
悲しい歴史。
償い、過ち。
償いと愛情。
ガラテアもQも、それぞれ自分の立場があって、守らなければならないもののために戦わざるをえなかった。
ラストに近づくにつれて、切なくて、ドキドキが止まらなかった。
Qちゃんにお仕えしている魔王軍が、ずっとわちゃわちゃしていて、とにかくかわいくて!!
もう一度ゆっくり読んで、堪能したいと思います。
作家買いです。
小石川あお先生の作品はどの物語も名作童話のような深みと情緒があって大好きです。
今作は勇者が魔王に求愛するためにせっせと求められた貢物を探しては届けに行っています。
最初に出てきた貢物が、火鼠の皮衣、というかぐや姫を連想させるものでした。その他にもロミオとジュリエットを連想させるシーンがあったり、ストーリー展開にRPGの要素があったりしておもしろいです。
このような既存の物語や媒体の要素を取り入れるのは、かなり難しいと思います。読み手がああ、ハイハイ、そういうやつね、という感じで白けてしまうことが多いと思うのですが(私は白ける)小石川先生ならではの味付けと風味付けで、物語に組み込まれているのが素晴らしいです。
敵同士のような勇者と魔王、という関係性から、徐々に2人の背景や思っていることが描かれているのも素敵です。
ひたすらに魔王を恋焦がれ無理難題に答えて求愛する勇者が愛らしく、わがまま放題で口が悪く勇者を振り回しているようで、純情無垢、ツンデレが過ぎる魔王がとっても愛らしいです。
魔王の従者たちがこれまたかわいいです。台詞と表情と動きがあってないのが本当に愛らしいです。
ほんわかと進んできた物語が、急展開、勇者の寿命が見えてきて、魔王の最後の取り組みとの兼ね合いにはらはらします。
間に合うのか、間に合わないのか、想いは届くのか、伝えられるのか、と、どきどきしながら読みました。
勇者の冒険の最後と、魔王の取り組みの最後、両想いになる2人の最後、読んでいて涙が止まりませんでした。
さらに最後の最後にもまた涙・・・。
とんでもなく素敵なお話でした。
小石川先生は意図しておられないと思いますが、立場が違えば物の見方、捉え方が変わってくるということを自然に、しかも、強く感じさせてくれた作品でもありました。教訓めいた伝わり方でないところも、すごく素敵だと思います。
小石川先生の作品が密やかな感じで好きなのですが、こちらの作品も早く読みたくて、書店で見かけて購入しました。
美しいー!心の中ビューティフルーて呟きながら読んでます。
魔王が可愛くてすごくキュート!何気に勇者を迎える時におしゃれやもてなしを気にしていて、そんなやりとりもすごくほっこりしてしまいます
でもね、人間と魔物の命の長さは違うわけで、ずっと気になって読んでいたけれど、まさかあのゾンビのところで実はもう中年、壮年期で。
その前あたりから、滂沱の涙です。
とにかく美しく元々は精霊だった魔王とQちゃんが愛しくて。勇者も賢くてかわいい。
悲恋で終わるのかと思ったら、二人が微笑ましい生活を送っているところで終わり。
とても良い物語でした。
小石川先生の作品は毎度号泣させられてしまうのだけれど、
今作も例に漏れずエンディングではボロ泣きでした。
本作は魔王と勇者の愛の物語。
魔王・Qに求婚するために彼の望むレアアイテムを集めては
せっせと通い詰める勇者・ガラテア。
それは試練を課してその愛の重みを確かめる、さながらかぐや姫の如く。
いや、敵対する二人の恋なのでロミジュリか?
それでもQに求められれば嬉しそうに旅へ出てボロボロになりながら
帰ってくるガラテアの健気さに胸がぎゅうううっと締め付けられます。
けれど、どんなに強くとも彼は人間。
そして、対するQは魔王。
二人の生きる時間はあまりにも違いすぎました。
本当は彼のことを想いながらも素直になれないQ。
次こそは次こそはと想いを告げるのを先延ばしにしていたら、
気が付いたときにはかつて精悍な青年だったガラテアは
老いてしまっていました。
ようやく自分の過ちに気付いたQでしたが、時すでに遅し。
ある日、弱い魔物を庇ったガラテアは凶刃の元に倒れてしまいます。
昔の彼ならば颯爽と撃退してのけただろうけれど、
彼はあまりにも年を重ねてしまっていました。
血を流すガラテアの元に駆けつけるQ。
やっと自分も彼のことが好きだと伝えられるのに、
けれど、老いてしまったガラテアはもはや目を開けることはありませんでした。
なんという悲恋…。
今回はあまり悲しくないお話なのかな?なんて思って油断していたら、
まんまと号泣させられちゃいました。
けれど、物語は単なる悲恋で終えることなく、その後の展開に救われます。
幸せそうな笑顔に包まれた二人に、さらに感動の涙が…。
たくさん回り道をしたけれど、全てはこの結末のためだったのだな、と
涙と鼻水に塗れながらそっと読み終えました。
二人の恋を見守る魔物たちもユニークで愛嬌があって可愛らしかったです♪