電子限定描き下ろし付き
ミステリアスな舞台俳優×生真面目なピアニストが織りなす、切なくて心温まるドラマティックラブ
まず絵が綺麗。
主役2人とも大変顔がいいのでうっとりしながら読んだ。
攻めの洸人は高校生の時に母が帰ってこなかった経験があり、「誰も帰ってこない」という状況が耐えられず、基本的には誰かの家に住みつきながら身体で関係をつないできた過去がある人物。
寂しさゆえとはいえ少し倫理観が心配になるタイプなのかなとも思ったけど、芝居に真っ直ぐ向き合っている姿が印象的だった。
一方で受けの蓮は音楽に真摯に向き合っていて、恋愛より音楽があればそれでいいというタイプ。それでも自宅近くに倒れていた洸人を拾ってしまうくらいには優しい人。
今まで自分の美しい顔と身体で関係をつないできた洸人が、はじめて顔目当てではない相手と出会って、お互いに知らない感情を覚えて惹かれ合っていく流れがよかった。
過去に捨てられた経験があるからこそ、
一度距離ができた相手と向き合うのって怖いよね…と思いながら読んでいたけど、
洸人がトラウマを乗り越えて、これまで関係のあった相手ともきちんと区切りをつけてから蓮にあいに行くシーンはかっこよかったと思います。
想いが通じ合ってからのラストの2人のはじめてのシーンもとてもよかったです。関係の変化が丁寧に描かれていて最後まで気持ちよく読めました。あとやっぱり2人の顔がいい!!
よくある、どちらかがどちらかを拾ったことでスタートするお話です。
が、こちらの作品は、
大学院生でピアニストである蓮が、雪降るなか自宅近くで倒れていた舞台俳優の木虎を助け、行く宛てのない彼が住みついてしまい、、、
という流れ。
攻めが芸能人BL好きなまりあげはは、攻めが舞台俳優と知り、即購入。
読み始めて、ピアニストの蓮のほうが格差的には上っぽく、
木虎は家庭環境が不遇で、いわゆるヒモっぽいようなことをして人様の家を渡り歩いてきた経緯がチラリと垣間見え、格差BL好きとしても期待が!!///
同時に、タイトルの「よすが」の「ひかり」とは、いったいどういう意味なのか、読みながら考えました。
ピアノ以外、友達すらもいらないと思って生きてきた蓮。
そして学生時代、母がある日いなくなってしまった木虎。
生い立ちも置かれてる境遇も違うはずなのに、一緒にいるうちに、お互いを頼りにし、そしてお互いの存在に助けられていたことに気付くふたり。
とくに、木虎はそれが顕著で。
蓮があまりにも透き通ったような、無垢な? 人間のせいなのか。
それとも、木虎がクズっぽく見えて、存外恋すると素直な人間なのか、、、
物語のトーンとしては、決して純粋無垢なストーリー運びではないのですが、清らかな、独特なトーンで進んでいった気がします。
これは作者様の創り出す、物語力の高さゆえでしょうか。
お表紙のイメージぴったりの再会ラストに、桜の時期になったらまた読み返したいと思った一冊でした!
神コミックスの修正は、白抜きでした。(というか、えちはありますが、ほぼ見えてしまうような描写はありませんでした)
ちなみに、コミコミの特典8p小冊子では、蓮が木虎のひかりとなるよ、という夜のエピソードでした!
とても絵が綺麗で主人公のふたりが嫌味なく、やわらかに進んでいくお話でサラリと読めました。
帰宅途中に路上で倒れ込んでいた攻めを助けるところから物語は始まります。
どうして拾っちゃうの、というところはさておき。
一緒に過ごす時間が増えれば情はわくものだと思うし、それぞれが心やさしいというか、良い子なんですよね。
学生時代に親が急に姿を消したことからひとりでいることを恐れながら自分じゃない何かになろうと役者をする攻めの洸人と、夢を追いながらもつかみきれない現実にきっと自分は選ばれない人間なんだとどこか諦めながらも望みを捨てきれない受けの蓮。
見返りを求めることなく居場所を作ってくれたこと。
芸術という同じものを見据えるまっすぐさ。
惹かれる理由はそれぞれにしろ、過ごす中でどんどんお互いを大切に思っていくふたりが、すれ違いながらもちゃんと気持ちを伝え合って分かり合う。
好きを伝え合いながら、悩みや迷いをも昇華しようとしているように見えて何だか眩しいふたりでした。
