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表紙の雰囲気がとても好きで購入。しかし、短編集でテイストの違う話もあってちょっと落胆。
「バディ!」
ある高校の「風紀組」の中に入った風紀委員の新入生が、組みになった3年生に憧れて…
…なんだけど、ずいぶん幼く見える1年の方が攻めを取ろうとしているのが面白いところ。
「ボーダーライン」
こちらが表題作で、表紙の2人。
「バディ」と同じ風紀組が舞台。
委員長の坂口は優等生でクールな感じ。でも家庭では母が再婚して小さな弟が生まれ、義父は良くしてくれているけれど心の中では息苦しさを感じていて。
そんな坂口が想っているのは同級生の寡黙な溝口。
進路の違う2人だから、卒業したらそれっきり?それでもいい。そんな切ない刹那感を抱きつつ、つかの間熱を交わす2人は高校生とは思えない大人っぽさを醸し出しています。
「初恋」
高校の中で誰とでもヤるビッチのみやびは、教師の岡島が好きで、屈折した思いを抱いている。
真面目でカタブツそうな岡島は意外やみやびを受け入れ、まるで初恋が成就したようにみやびが幸せになるエンディング。
みやびがなぜビッチになったのかとか、岡島のバックグラウンドも特に掘り下げが無いので、読み応えはあまり無いような…
ここからは各話の描き下ろしSS。
「真木先輩ピンチです」
1年の静が見た目はショタっぽいけどグイグイ攻めっぽくなってきてます。
攻め受け逆のイメージがお好みの方には面白いCPだと思う。
「初恋アフター」
ビッチを卒業してすっかり岡島だけの可愛いみやび。
「ボーダーラインの向こう側」
あれから4年。宅配会社の社員として坂口の部屋に配達に訪れた溝口。
久々の再会だが自然にお互い近づいて、自然に抱き合う2人。このまま恋人になっていく予感。
私は「ボーダーライン」のCPが一番好きですが、カバー下のあとがきを読むと、坂口と溝口がくっつくとは考えてなかったそうです。へ〜って感じです。
■バディ!/真木先輩ピンチです■
神木 静(風紀委員・高1)×真木(風紀委員・高3)
風紀に推薦されたからには丸刈りを覚悟していた静だが、想像していたよりも自由度の高い面々に吃驚。
バディを組むことになった真木は何だか風紀委員に似合わない雰囲気で、ガラの悪い知り合いも多い。
そんな先輩を問題児のように思っていた静だが、カツアゲの現場を押さえる姿を見て印象を改め…。
何か表紙の大人な雰囲気とは真逆の元気なCPでした。
ちみっちゃくて真面目なシズが受けだと思っていたら…実はシズが攻めっぽい?
数年後と言わず既に襲われちゃっている先輩www
■ボーダーライン/ボーダーラインの向こう側■
溝口(風紀委員・高3)×坂口 千秋(風紀委員長・高3)
再婚した親の間に弟ができ、家族仲も良好でどこもかしこも温かな家…なのに何故か息苦しさを感じていた坂口。
没収した煙草を吸おうとしているところを同じ風紀委員の溝口に止められて…。
バディ!の2人と同じ“風紀組”メンバー…とは思えない大人っぽい2人。
先の2人のイメージカラーが赤やオレンジなら、この2人は深い緑のイメージかな?
描き下ろしで2人が再会してくれて嬉しいです。
■初恋/初恋アフター■
岡島(数学教師)×後藤 雅(高校生)
気持ちの良いことが好き、体を繋げることで安心する、相手は誰でも良かった…そんな雅だったが数学教師の岡島のことが気になり…。
正直、セフレの大喜の印象が良すぎて岡島先生の存在感が希薄。
だって良いとこガツーンと持っていっちゃってるんだもん。
あとがき(バディ!・初恋編)で書かれていた設定、何でCUTしちゃったのー!
それ読みたかったよ(´·ω·`) ショボーン
ってか青年剣士風・塚本(風紀2年)と中性的美青年・佐倉(風紀2年)の話も読みたかった…。
初読み作家さんです。
でもこの作品の事はかなり前から知っていて、この大人っぽい表紙が印象に残ってました。
中身の絵もスッキリ綺麗系で好きなのですが、表紙の印象とは少し違う気がします。
全部で3組のカップルのお話が収録されているのですが、表題作と「バディ!」は同じ学校の風紀委員同士というリンク作。そしてそれぞれのカプの後日談的な描き下ろしが収録されています。
表題作は表紙の雰囲気からも分かるんですが、高校生なのにとっても大人っぽい印象でした。
寡黙で受け様の側にいつも付き従っている渋い攻め様と、メガネで真面目そうに見えるんだけど心の中では少し葛藤を抱えている受け様。
風紀委員のもう一組のカプは遊び人に見える攻め様と、真面目そうな新入生。この新入生の設定が意外でおっ?と思いました。先輩がタジタジになってるのが面白い。
そしてラストはちょっと痛い切ない系のお話。教師と生徒なんですが、ノンケとゲイのお話でもあります。
先生が見かけによらず懐が深いというか、男前な所があって良かったです。^^
いや~この作者さん、ほんわり甘々がウリだと思っていたら、こういうのも描くんですね!うれしいオドロキでした。
何がいいって、「ボーダーライン」の溝口!しっぶ~~~~!
溝口君、キミ本当は三十代ではないかね?
とても高校生とは思えないオヤジ臭さで、寡黙に委員長に影のように従う。ツボです!
・・・あっ、これは主従ものだったの!?(今気づいた)
お話は委員長・坂口の視点で進んでいきます。何の不満もないはずの環境の中に居心地の悪さを感じている坂口の気持ちを、ふとしたことで溝口に知られてしまいます。
そのことについて特に何も触れないまま、そっとそばに寄り添う溝口。言葉にも行動にも出さないまま、お互いの中に何かを共有して寄り添っているうちに、卒業という変化が波紋を起こします。
動揺してボーダーラインから足を踏み外してみたい坂口とそれを受け止める溝口。気持ちを重ねる二人。
このシーンが、ほんとによかった。
「これは?」と言って手に触れる。セリフはこれだけです。なのに二人の気持ちがあふれているのがビシビシ伝わってきました。
理想の主従ものですよ、これは。
番外編でも溝口君、濡れ場で「いれるぞ」しか言ってない。。。
・・・ひげ無くなって見た目若くなっても、やっぱりオヤジ臭い・・・(笑)
ほかに、「バディ」という学園ラブコメものも入っていて、こういうのも描くんだ~と思いました。静くんは、結局攻め受けどっちなのでしょう?なんとなく、襲い受?それとも成長して攻めに??どっちもいいなぁ(笑)
「初恋」
さみしい思いをして育った後藤君。ビッチで淫乱という設定ですが、なんだかんだみんなに愛されていて、あんまりひどいこともされてないみたい。(よかったね)
やさしい先生に受け止めてもらって末永くお幸せに~。
やはり表題作が一番良かったです。溝口×坂口(というか溝口)をもっと見たいなぁ・・・。
1ページ目を見た瞬間「え?合作?」と言ってしまったぐらい表紙と中身の絵が違うな~と感じました。この作家さんは始めてだったので表紙の絵のかっこよさに惹かれて買ったのですが、中身は可愛い系の絵です。
3つの短編が入っており一番好きなのは表題作であるボーダーラインです。親友でもなく恋人でもないけど好きな人という関係と二人のキャラが好きでした。この絵は表紙の絵と近くて絵でも楽しめました。そしてポイントは抜きっこです!どっちもノンケならいきなり挿入ではなく抜きっこから始めるべき!という信念を持つ私にはこの抜きっこには心が打たれました!そして書き下ろしではきちんと挿入までされているのが嬉しいところでした!