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ゆっくり丁寧に進むのはいいんです。
前巻は中だるみなく楽しめたし。
で、肝心の本作。
は?とひっかかる点がいくつも。
まず、紫乃。
いつまで引っぱる。
なぜ聞かない、なぜ説明しない。しかも最後まで。
弓弦を嫉妬させる役割なのはわかるけど、にしてもうやむやなままにしすぎで気になりました。
弓弦が「俺マジ……鈍感じゃん」と冬至にキスした時点で思いが通じ合ったのか、と思ったのにその後のぐだぐだがよくわからない。
着信のせい?ここまできてなぜ言わない、聞かない…とストレスに感じました。
そこからもまだぐだぐだして、唐突にやっと弓弦から告白。
驚く冬至。
これだけゆっくり丁寧に描かれてきたので、体感としては冬至が驚くのが気の毒で。
やっと言ってもらえた…と安堵の反応がくるのが私としては自然に思えたなぁと。
弓弦も好きだと言われて驚くし。
これまでの時間なんやったん?というのが正直なところです。
お互いに好きなんだから、ハッピーエンドになるはず!と思っていてもヒヤヒヤしました。
紫乃について弁解や説明を全くしないものですから、弓弦が誤解しても仕方ないんですよ。
芹生は弓弦の事を鈍感だと言ってたけど、どっちもどっちだよー。
言葉が足りなくてすれ違ってる感じが、じれもだで苦しかったです。
とは言っても、日曜日には絶対結論が出るのは分かっていたのでハラハラしながらも読み、結果にはホッとしました。
前作で思い違いになっていた「お付き合いが1週間限定かそうでないか」については、今となってはどうでもいいように感じました笑
それより紫乃についての誤解は解いてね?
付き合い始めてすぐエンディングで、描き下ろしは卒業式だったので、それまでの色々やこれからの2人についても知りたかったな〜。
きっと素敵なカップルになっているだろうと思うので、もっともっと萌えたかったです。
最後まで爽やかな雰囲気の崩れない作品でした。2巻ではもっと紫乃の存在感が濃くなったりするのかな、なんて思っていましたが登場するシーンも僅かで、メイン2人のやりとりに集中して読むことができました。ありのままの自分を自然に晒け出せて、そんな自分をいいと思ってくれて、心地良い空気感でいれる人。同性というのはもちろん障壁にもなりうるけれど、異性相手のようにまず自分を良く見せようとは思いにくいという点では、ある意味一歩リードしていたとも言えるのかもしれません。互いが求めていた相手に、ぴったり当てはまったということなのでしょうね。
内心で悩むシーンが描かれながらも、テンポは良く割とトントン拍子で進んでいきます。1週間が終わる頃には一旦別れるのかと思いきや、そこで弓弦が思いきった告白をする。芹生が言った通り、考えるより先に行動する彼らしく、そこに至るまでの思考を辿りたかったと思う反面、嬉しいサプライズだなとも感じました。きっと芹生もそう感じたでしょう。口にする前に一旦考えて言えなくなることも多いタイプの芹生と、説明は後でとにかく行動してみるタイプの弓弦。性格面でも上手く噛み合っていて、雰囲気の良いカップルになりそうだなという気がします。BL初心者にも非常に薦めやすい作品ですね。
(※今回も若干作品を汚してしまいそうな残念レビューになっております。気分を害されそうな方は飛ばして頂けると幸いです。)
前回に引き続き非常に美しい夕暮れの表紙。もう私はこの2冊を飾っておくだけで7割満足したかなという気持ちで一杯です(訳:もうページめくらなくても十分なんじゃないかな、私)
今回は金曜から日曜日。お互いを意識しつつも恋愛ゲーム終了が迫っている2人。
やはりこの物語、どのキャラを見てもイマイチ感情移入するのが難しい。
弓弦の女友達・小池ちゃんが何度も弓弦の見た目と中身が違い過ぎると忠告するのですが、一体それの何がいけないんだろう?
弓弦は見た目が繊細で神経細やかそうなのに外見と真逆で大雑把。思いついた事を即行動に移すから突拍子がない。直情型だから頭より先に手と口が動いてしまう。
…人の魅力ってギャップだと私は思うんです。だから、こんなに萌え要素たっぷりなギャップを持っているのに、マイナス要素に考えてしまう感覚がもはや意味不明(ギャップ萌えNGなのか?)
その性格が面白いから小池ちゃんも他の友達もつるんでいるんでしょう?弓弦を振ってきた女の子達は一体弓弦の何を見ていたの?(←顔だろうな)
ただ唯一芹生だけはありのままの性格の弓弦を好きだと言い切った。でも、いい所も悪い所も全てひっくるめて丸ごと好きになってしまうのが恋だという事に彼は今まで気づかずに沢山の女の子と付き合ってきたんでしょうか。謎です。
更に、執事付きの豪邸に住む芹生!やはりこのキャラは出る作品を間違えた。これが少女マンガであれば何の違和感も感じずに受け止められたんです。イケメン、金持ち、上品でスマートな王子様キャラ。でもBLに必要か?弓弦は男性だから玉の輿なんて狙わないし、誰特なの?この設定。
そして当て馬(?)紫乃登場。これもまた少女マンガに出てきそうなやーつー。紫乃に嫉妬して駆け出して行ってしまう弓弦。
ああ、もうこれは少女マンガなのか?だんだん弓弦が口の悪いボーイッシュな女のコに見え始める私。違う!彼はヒロインじゃない!!そしてこれはBLなんだ!!!
さて、気を取り直していよいよ物語も大詰め。月曜日には自分と別れ他の女のコと付き合い始めると思い込んでいる弓弦は土曜日なのに芹生を誘います。
弓弦の家で際どい告白。ここの2人はきゅんきゅん来ました。一番萌えたのここかなぁ。
とっても美しく描かれたキスシーン。ピュアなのに、妙に艶っぽくて好きでした。
なんやかんやすれ違いや勘違いがありつつも、一週間付き合った2人は両思いになり付き合うことに。
ただなんと言うか、あまりに美しく終わり過ぎたせいか、この2人の間にあったモノが本当に恋だったのか、それとも恋と錯覚した深すぎる友情だったのかが最後までわかりませんでした。実際好きだと告白しているし、キスもしてる。でも、この2人は果たしてお互いを性的対象として見ていただろうか。これを書いてしまうとこの作品を汚してしまいそうなので極力触れないようにしていたのですが、私は、どうしてもこの2人のベッドシーンが上手く想像出来ないんですよ。朝チュンが限界かな…。
と、ここまで散々勝手な感想ばかり書いてしまいましたが、この作品は絵の美しさ、ピュアな少女マンガ風展開、キスのみで性的描写が一切描かれないという作風で、今までBLに手を出せずにいた多くのNL派の女性に「こういうBLもあるんだよ」と世に知らしめた大ヒット作であり、10年近く経った今でも名作として支持され続ける理由が今頃になって少しだけ理解出来た気がしました。
ただ最後に一つだけ。彼らノンケ×ノンケだったよね?同性を好きになることに対しては葛藤もなく、すんなりくっついて、周りにもバレていないっていうのが最後までちょっとモヤモヤ…。
これは私の勝手過ぎる妄想ですが、二人はいつか別々の道を歩み、このキラキラ輝いていた時期を懐かしく思い出す時が来るんじゃないかな。
プラトニックなまま、いつか必ず終わる青春期を爽やかに切り取り、決して汚さないよう大切にとっておきたい。そんな願いが込められているような作品だなと思いました。
弓弦さんがカッコいい!
一週間の締めくくりにちゃんと自分の言葉で自分の気持ちを伝える。
「一週間の恋人ごっこじゃなくて、俺はちゃんと芹生とつきあいたい。」
ああ、たった一週間だったんだね。気持ち的には一ヶ月くらい経っているような。
濃い濃い一週間でした。(そしてキスどまり。)
一般に、出会って三ヶ月の間に何も無ければただの友達。とか言うけれど、恋になるのに一週間も要らないんだなぁって思いました。落ちる時には落ちてしまうもの。
個人的に、最近エロスばっかにまみれてたので。清々しい気持ちにもなりました。ふふ。