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表題作カレは手段を選ばない

望月康孝,26歳,悪どい雑誌記者
柊杞,21歳,現人神として育った能力者

その他の収録作品

  • 百万の愛の言葉をキミに
  • 神様の御里帰り
  • あとがき(六堂葉月)
  • あとがき(実相寺紫子)

あらすじ

金のためなら手段を選ばない雑誌記者・望月康孝は「現人神」を崇めている離島へと向かう。リゾート開発を目論む企業に高額報酬で依頼され、島の信仰を怪しげな宗教にでっちあげた記事を書くためだ。望月は島の滝で遭遇した美青年に見惚れるが、彼こそは島民に崇拝される神様・柊杞。純粋で世間知らずの柊杞に懐かれて口八丁手八丁の望月は、初心な身体に淫らな快感を教え込みーー1?
(出版社より)

作品情報

作品名
カレは手段を選ばない
著者
六堂葉月 
イラスト
実相寺紫子 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861343896
3.2

(5)

(0)

萌々

(1)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
16
評価数
5
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

呆れる程天然な現人神様に夢中です

文庫化再販のお話ですが古さを感じさせないストーリーで面白いです。
舞台は現代なのですが、雑誌記者として、やらせも平気でしてしまう攻め様。
お金になれば何でもOKな軽薄腹黒攻め様は、あるゼネコンの依頼で小さな島の
現人神様の取材をする事に、表向きは自然と共存する信仰の島の取材なのですが
実はリゾート開発に絡む観光開発事業の準備として、島の宗教を胡散臭さ一杯に
書いて、後の地上げがスムーズに行くように記事を書くことが仕事なんです。

適当に取材し、現人神と言われている人物を貶める記事の為にアポを取り
取材に行くのですが、現人神は病気だと言う事で追い返されそうになる。
しかし、図太い攻め様は小さな島を探索しながら滝がある方で女性以上に美しく
色香がある年若い青年と出会う。
突然現れた攻め様に驚きもせずにいる受け様は、なんと島の現人神本人だった。
年下だと一目で分かる受け様の俺サマな態度に唖然としながらもチャンスと思い
下でに出て取材を続行する事になるのですが、その受け様の言動に呆れる攻め様。
生まれた時から神様として崇め育てられていた受け様は、本気で自分が神だと
信じ込んでいるんです。

そして小さな島から出た事が無い為に時代錯誤な天然発言が多い受け様。
最近身体の不調を訴える受け様の原因が下半身の処理だと気づいた攻め様は
何も知らない無垢な受け様を抱いてしまうのです。
訴えられるかもしれないと思っていた攻め様ですが、受け様は衆道なのかと
言いながら、高貴な人の嗜みだと言う事で逆に納得しちゃうおとぼけさん。
そして今までの性的なフラストレーションが解消された事で受け様の能力が冴える。
受け様は1億人に一人とされるフォトグラフィックメモリーの能力者なんです。
一瞬で見た物を記憶しちゃうし、受け様はそれ以外にもどうやら音も記憶するような
オーディトリーメモリーもありそうだし、もっとあるみたいな天才的な人。
こんな能力が代々あったなら小さな島で現人神って言われるのも納得できる。

島にいる間中攻め様は受け様にハマって衆道三昧なんですが、攻め様が東京に
戻る時が来て、攻め様は何故か罪悪感と離れたくない思いを抱く。
そんな時に島の人々に受け様を東京へ連れ出して欲しいと言われ、
人間の勉強をすると言う名目で東京に二人でいく事に・・・
攻め様の小悪党ぶりが可愛らしく感じたり、受け様の天然俺様に微笑ましく
感じたりするのですが、攻め様は受け様を裏切る事が次第に出来なくなり
自分でも思いがけない行動をする事になるんです。

自称神様と雑誌記者のコミカルになりがちな二人のラブストーリーなのですが
恋人同士の甘々な雰囲気とは違うけれど、とても面白いカップルで楽しめます。

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