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表題作ぎこちないけど愛だろう

湯元頼人 恋人と別れたばかりの会社員
赤羽暢明 ワケありな喫茶店店主

同時収録作品正直スイッチ

氷室僚二 衆議院議員
米倉峰夫 衆議院議員第一秘書

同時収録作品赤い糸、絡まれ

長尾一諒 刑事
瑶介

同時収録作品あいのともしび

直志
河口淳也

その他の収録作品

  • そろそろ気づけよ
  • めぐりくる白い朝
  • InterMission1
  • InterMission2
  • あとがき

あらすじ

忘れもしない去年のクリスマスイブ、手ひどい失恋の直後でボロボロだった俺は、あのひとに拾われた。そしてお互いの冷え切った肌をあたためあいながら、あのひとはこう言ったんだ・・・。「遊ぼうよ、おれと・・・おれも重いの苦手だからさ」
愛することに傷つき怯える男たちの葛藤と再生を、やさしく慈しむように・・・して情感豊かかつノスタルジックに描き出し、通称”東京タワー・トリロジー”としてファンの間で至高の名作と呼び声高い表題シリーズ他、センシティブ・アルチザンの面目躍如、ハートにしみる感動満載で贈る、深井結己待望の最新ドラマチック作品集!!

作品情報

作品名
ぎこちないけど愛だろう
著者
深井結己 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812472828
3.8

(65)

(20)

萌々

(21)

(20)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
22
得点
246
評価数
65
平均
3.8 / 5
神率
30.8%

レビュー投稿数22

ドラマを観ているような良質な短編集

◆ぎこちないけど愛だろう(表題作)
 傷心な者同士の、自分も相手も傷付けまいとするようなもどかしい関係性に引き込まれました。傷付きたくないから遊びでしか付き合わない。けれど、好きになる感情は、そんな簡単にコントロールできるものではない。相手を好きになってしまった時、2人がどう行動するのかワクワクしました。第三者の力を借りて、暢明にぶつかった頼人。多少荒療治でも、暢明の心が溶かされてほっとしました。東京タワーに良い思い出を作ろうとする暢明の健気さにも萌えました。

◆赤い糸、絡まれ
 少年期に互いの父親によって関係性が複雑に拗れてしまった2人の物語。この拗れた経緯の全貌が見えてくると、なんて不運だったんだろうと同情せずにはいられません。片や刑事に、片やSMクラブの玩具に。一諒が瑶介を取り戻すことを諦めなかったのは、ただ贖罪のためだったのではなく、親友であり且つ想い人であった瑶介と再び共に歩けるようになるためだったのですね。その覚悟に痺れました。

◆あいのともしび
 展開がすごく素敵で、この2人の馴れ初めや今後をもっと読みたいと思いました。河口が見ず知らずの男性に零した本音。異性愛でも同性愛でも、相手を真摯に想う気持ちに差はないのです。直志の父親の諦めずに息子を理解したいという気持ちにも感動しました。表題作以外の短編なので、なかなか読者の目につきにくいと思いますが、いろんな読者に薦めたくなる作品でした。

0

受け止めて塗り替えて上書きして

深井さんの絵ってなんかノスタルジックな感じがします。それに表情がいいです。目とかとっても感情を表してて。

クリスマスイブに7年付き合った恋人にフラレた頼人と、重いと言われ傷付いたままの暢明。
偶然酔いつぶれた頼人が暢明のお店の前で倒れて助けられ…。

暢明はもう遊びでしか寝なかったけど頼人には本気になって。
頼人も遊びだと言われても暢明を好きになって。
でもお互い自分を好きになってくれたらいいのにと片想い。

暢明の古傷を触ったことでショックを与えて声を出せなくしてしまった頼人。

本当は好きだと伝えあい一年かかってやっと恋人になれました。

暢明は自分の事を重いと言うけどきっと刷り込みだよ。頼人の思い出を上書きしていってね。
頼人も暢明のことを丸ごと受け止めてトラウマを癒してあげてね。

セフレから恋人へ、いいお話でした。

2

良作揃いの短編集

短編集ですが、どのお話も良かったです!
表題作、『ぎこちないけど愛だろう』の主人公・赤羽の従兄弟が、『正直スイッチ』での受け・峰夫です。
この二作は、登場人物が連動しています。
どちはも健気受け、男前攻めで面白かったです。

『赤い糸、絡まれ』だけは、ハードな印象の作品でした。
『あいのともしび』は、ほっこりホロリとする作品でした。
どちらも趣は違いますが、短編としては非常に秀作だと思います。

なかなか読み応えあり、楽しませていただきました!

2

ぎこちないとこがいいだろう

絵はそれほどだけどストーリーが好きな作家さん。
今作品も、表題作をはじめとして心にじわりとくるお話が多かったです。
7年付き合った相手に結婚するからとフられた攻めと、過去のトラウマから誰とも付き合わずに行きずりの相手とだけ寝る受けの話。最初は寂しさを紛らすだけの関係だったはずが互いに惹かれていく二人。。でもなかなか壁を取り払ってくれない受けに焦った攻めがつい踏み込み過ぎてしまって…!?
どっちも一途で臆病で似た者同士だから、すんなり上手くはいかないんですよね。美人なのに男気のある受けのいとこがいい仕事してました。この方のスピンオフもあるみたいなので、是非とも読んでみたいです。

他の作品も、ちょっと痛々しい描写があったりはしますが、一途なキャラが多くて好きなお話ばかりでした。

2

どうぞお幸せに

私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews

で教えていただいたのがこちらの一冊の中にある収録作の「あいのともしび」

これ、演劇とかドラマなどで実際に役者さんが演じているのを観てみたいなぁ。
自分の脳内朗読&台詞再生でも素晴らしい作品として味わえるのだけど、役者さんならではの台詞回しとか、間合いとかで再現してもらって、BL漫画の枠を超えてみんなに見てもらいたい。
そしたら凄く評判になると思うの。

恋人に別れを告げるべきか悩んでいる淳也。
酒場で同席した初老の男性相手に自分の恋人が男性である事を告げた時、相手が「驚きました あなたはいたって普通の人なので・・・」と漏らした言葉が心にひりっと残りました。
でも話してみたら普通どころか相手の幸せを何よりも願ういい男で、そんな淳也に対して「真っ直ぐ逃げずに」とアドバイスをする男性。

短い作品ですが、カップルの二人がどういう性格なのか、どういう7年間を過ごしてきたのか解りやすく描かれているので感情移入しやすく、またそれをあえて手放そうとしている恋人の苦悩が胸に迫りました。


この他、表題作に絡む三作、「そろそろ気づけよ」「ぎこちないけど愛だろう」「めぐりくる白い朝」がたまらなく好きです。
身体だけの関係と割り切って始めた二人が、だんだんそれだけでは満足できなくなって、お互いの心まで欲しがるようになる様子が描かれていました。
受けが線の細い薄幸美人で可哀想な過去持ちというある意味王道ですけど、こういう心を次第に通わせあって過去を乗り越え、お互い唯一無二の存在になるまでのストーリー、大好き。
攻めがときおり物凄く優しい表情をするんだけど、受けに対する深い愛情を感じられて良かったです。

「赤い糸絡まれ」はどちらも体を張りすぎているし、受けの過去が辛すぎて苦手でしたが、不幸受けがお好きな方ならたまらないと思います。

4

好みが分かれる作品

表題作はビッチな受けがあまり好みではないので、イマイチでした。暢明は湯元の前ではウブな反応してたけど、かつては何人もの人と関係を持ってたみたいだし、心中未遂して生き残ったことがトラウマと言っているわりにアッサリ恋してるやん、と思ってしまいました。
私がこのコミックの中で一番好きなのは「あいのともしび」です。短いストーリーなので、くわしくは書きませんが、ちょっと泣いてしまいました。
この話がなかったら“中立”と評価してたかも。

0

のんちゃんの話

のんちゃんの話だけどミネのキャラが破綻していた……。

高校生の時のミネともキャラが違うしまだ中学生って感じでした…。

ミネの時の話よりこっちの方が発売が早かったんだ。
こっちが続編かと思ってました。

他の話で乳首に針刺したりとちょっとびっくりしました。
そんなSM話が入ってると思わなかったので。

あいのともしびのお父さんのキャラが好きです。
お父さんも最初は息子が男と付き合ってるなんて驚いたんだろうけど最終的には優しいお父さんでした。
淳也と飲み屋で出会ってなかったら上手くはいかなかったのかなと思うけど、二人が同居後に部屋に押し掛けて淳也と仲良くしてるから、話せばわかるお父さんだったのでしょう。

2

やはり、深井さんいいなあ。

上手いなあ。
お話がたくさん入っているのに、全く物足りなさを感じません。
こういう方が、話の構成が上手い作家さんなんだろうなあ。

表題作関連は「可愛い秘書」から読んでしまったのですが、あっちがスピンオフだったみたいですね。ん?逆?どっちだろう。
クリスマスイブのほっこりするお話。
こういうもどかしい感じのお話好きです。傷の舐め合いから始まる両片思い、いいですねー。

他は痛々しいお話(SMだったり、指つめたり)と恋人の父親と何も知らないで一緒に飲む話。
あ、ミネと氷室さんのお話もあります。これ目当てに読んだはずだったのに(笑)

私は表題作一連と最後のお父さんのお話が好きです。ほわほわします。

やはり、深井さんいいなあ。

1

クリスマスだからこそBLを読もう!

☆彡もうドナドナなんてしない年末大掃除レビュー期間☆彡

クリスマスに読む本といったらこれというくらいタイムリーな内容。開いてパッと目に入るカラーのふたりが寝ている姿に頬が緩む。

表題作【そろそろ気づけよ・ぎこちないけど愛だろう・めぐりくる白い朝】
ポーカーフェイス×長髪男子 特に受けの見た目が大好物
お互いに過去の恋愛に傷つき、傷を舐め合いながら体の関係を続けるだけの間柄、でも本心はお互いに好きあっていて、それが過去の恋愛に臆病になっているせいで踏み込めないでいる。大人だから言えないでいる。そんなふたり、湯元と赤羽のそれぞれの視点からストーリーが進行していく。

クリスマスイヴ、雪の匂い、東京タワー、バレンタインデー、雪の降る寒い日、キーワードはどれもこれも今である冬で、その情景が散りばめられている。どんなに恋愛に傷ついてもまた新しい恋を始める背中を後押ししてくれる、そんな内容で切なくもあるけどとても幸せな気持ちになれるお話。

他【正直スイッチ】
上記に挙げた受けの赤羽の従兄弟であるミネが主人公で、こちらは今年の11月に発売された「可愛い秘書ではいさせない:同著者」のその後のお話。


深井結己先生はこの本で初めて手に取って読んだ方だったが、人の内面を描くのが上手いなと思った。うーん、シンデレラストーリーという言葉かな?誰もシンデレラのその後がハッピーエンドかどうかはわからないが、今はその幸せを願わずにはいられない。今回そんな印象を受けたお話も収録されていて、これから先生の既刊を集めてみようかなという気持ち。





2

港のアレ

クリスマスイヴ。
恋人に別れを切り出された湯元。
そして傷心の湯元を拾った、心に深い傷を持つ赤羽。
2人の出会いをそれぞれの視点で語り、それからのもどかしく言葉を飲み込む関係の日々。
恋愛に臆病な2人が温もりを分けあって、警戒しつつも自覚していく恋心。
悟られればまたきっと繰り返してしまうと、見透かされたくなくて偽り続ける2人がそれでももっと近づきたくて踏み込む一歩の重さと恐れ。
痛々しくて悲しくてけれど優しく響いてきます。
あまりにもさらりと兼村のいやらしいろくでなしぶりに、数カットしかないにも関わらず大嫌いになりました。
これ程嫌いになれるのも珍しく、出来れば後悔に咽び泣く姿がみたくなります。

他3作品収録
「正直スイッチ」
表題作にチャラ男的なノリで現れたミネこと米倉峰夫の正体。
意外性のカタマリで衆院議員である氷室を掌で転がしてる策士っぷり。
久しぶりにドロドロとしない清々しさにニヤニヤしてしまいました。

「赤い糸、絡まれ」
こちらは深井さんらしいラブ&ペイン。
それまでの静かで優しいお話しとミネに抱いた高揚感の後では暗すぎて、重く感じてしまいます。

「あいのともしび」
恋になるまでの悩みも苦しみも乗り越えた、既に恋人同士のその後訪れる壁が題材になります。
親バレして見合いを勧められている恋人。
段々険悪になっていく恋人とその家族を憂い身を引くことを考えるも、別れを切り出しにくく、入った居酒屋で出会ったおじさんとの会話がメインとなります。
人の良さに釣られて悩みを白状していく。
ほんの1、2時間の出来事をドラマチックに展開出来る巧さにしてやられました。
コミカルでありながら、それぞれが大切な人を思いやる気持ちの優しさに満ちていて、愛し愛される喜びの穏やかさに包まれる心地よいラストとなりました。

5

冬に是非!

各イメージを端的に表すと【トラウマ/胸の飾りw/心も体も痛い/ほっこり】
冬に読むと良いと思うのー。
大好きな一冊になりました。


■そろそろ気づけよ■
■ぎこちないけど愛だろう■
■めぐりくる白い朝■
湯元 頼人(サラリーマン)×赤羽 暢明(喫茶店オーナー、アパートの大家)

 恋人に手酷く振られた湯元はやけ酒をし、喫茶店《皐月》の前で酔いつぶれる。
拾ってくれたのは喫茶店オーナーの赤羽。
天使のように清らかな風情の赤羽は一通り愚痴を聞くと「遊ぼうよ、俺と。
重たいの嫌いだから気楽にして」と湯元を誘う。
以来、その言葉に縛られたまま割り切った関係を続けてきたが、いつしかそれでは納得出来なくなってきて…。

この話、冬に読むと気分がより一層盛り上がるんだろうなぁ。
過去の恋愛で臆病になった2人の恋の話(*・ω・)ノ
赤羽さんは心中未遂で崖から飛び降り頭と心に深い傷痕(頭部の傷に触れられるのが嫌だから長髪なのかな?)を残し、湯元は7年間付き合っていた恋人にクリスマスイブに東京タワーで「結婚するから」と振られ…。
体だけの関係で始まったが故に、相手に本気になって疎ましがられないかと不安で中々距離が縮まらないんですよね…。
「そろそろ~」は赤羽視点、「ぎこちないけど~」は湯元視点で描かれているので両思いなのに~とヤキモキ(ノД`)
季節イベントや赤羽さんの古傷が絡みながら少しずつ進展していくのです~。
「めぐりくる~」は湯元のトラウマ“クリスマスイブに東京タワー”でデート。
但し赤羽さんてば高所恐怖症(心中未遂のトラウマ?)で気分悪くなっちゃいます。
それを湯元が嫌々付き合ってくれているんじゃ…?と勘違いしたり。

■正直スイッチ■
氷室 僚二(議員)×米倉 峰夫(秘書)

 峰夫は議員の氷室先生の第一秘書で、プライベートもお世話しちゃう仲。
腹芸が苦手な先生に気合いを入れたり、宥めすかしたり…本当に秘書の仕事は大変(≧∇≦*)

表題作・赤羽さんの従弟で、湯元の背中を押してくれたミネのお話。
コロコロコ~ロリとミネの掌の上で転がされていますよ、先生(笑)
胸の飾り責めがスゴイ。

■赤い糸、絡まれ■
長尾 一諒(刑事)×瑶介(SMクラブで奴隷に…)

 幼なじみの2人が大人になって再会し、父親の借金のカタにSMクラブで奴隷として扱われているところを救いだそうとする話。
目を背けたくなるような痛々しい描写が散らばっていました(>_<)←苦手
胸の飾りに針が突き通されていたり、切断した小指から骨らしきものが見えていたり…もうね、思わず目が泳いだりページ閉じちゃいます。
ってか格闘技系のプレイ…よく分からない世界だ…(´・ω・`)
一応ハッピーエンド?になるんですが…痛そうすぎて疲れました。
ってか白川社長酷い!
解放条件として提示された仕事こなしたのに「痛がるところが見たいんだよ」って笑いながら指をつめろ(゜Д゜;)
まぁ躊躇せず呻き声も上げずに切り落として…逆に白川社長が気迫負けして視線そらしてたけど(笑)
そのおかげで?度胸が評価され、逃避行から戻ったら声かけろよ(マスターとして雇うから)とのこと。
瑶介の父親が転落するきっかけとなった警察の汚職事件も実は裏で色々あったり…とかなりしんどい内容でした( >_<)

■あいのともしび■
直志(サラリーマン)×河口 淳也(サラリーマン)
※大学の後輩×先輩で恋人歴7年目

 恋人が自分と付き合っていることで両親と揉めているのを知り、彼のために別れを切り出さなければ…と思い悩む淳也。
1人居酒屋で飲んでいると、隣の席に座った知らないおじさんに「思い詰めた顔をされているので…見知らぬ人間になら愚痴れることもあるのでは?」と声を掛けられ…。

酔いつぶれた淳也を迎えに来た直志が「ここで何が…?(゜Д゜;)」と呆然となるのがおかしい(笑)
メールのタイトル欄に本文書いちゃうお父さん可愛いな~( ´艸`)
もうね~この話が1番好き!
短いんだけどほっこり暖かい気持ちになるの。

書き下ろし4コマ楽しい(*´▽`*)



この本すっごい良かった(ノ´∀`)ノ




4

やっぱり愛ってすごい

『そろそろきづけよ』『ぎこちないけど愛だろう』『めぐりくる白い朝』

クリスマスイヴの夜、東京タワーで男に別れを告げられた湯本頼人。
その湯元を拾った赤羽暢明。
お互いに辛い過去を持ちながら、惹かれあう2人。
もう誰かを愛することはないと思いながら、体だけの割り切った関係であったはずなのに
いつの間にか本当に愛してしまったことに気づきながらも迷う心の葛藤。
しかし、心を許し合ってしまってからはかなりのアツアツぶりで
Hもなかなか濃いめでいかに相手を好きかがわかります。
高所恐怖症の暢明が頼人のために、東京タワーに上るところなんか
もう、愛を感じます。結局具合が悪くなってしまったけど
すごく好きなんだな・・今は昔の人よりも。と思わずにはいられませんでした。
過去の傷は簡単には消せなくても、今こんなに愛することのできる人が近くに居たら
辛いことも二人で乗り越えていけそうな気にさせれるストーリーでした。

『正直スイッチ』
暢明の従弟ミネ、米倉峰夫は衆議院議員の氷室の第一秘書そして恋人。
優秀な秘書でありながら、ベッドの上ではかなりのエロ。
要するに、ミネは乳首攻めが好きだっていうほとんどHが主体のお話でした。

『赤い糸からまれ』
ちょっと痛い感じのお話で、好き嫌いがあると思われます。
自分と自分の父親のせいで学生時代の友人とその家族を不幸にした男長尾。
その長尾が好きだった遥介。
そして、自分の体を売って生きていくことを選択しなければならなかった遥介。
長尾は遥介を助けようと危険を承知で危ない道をいき
怪我をしながらも遥介を助け想いを伝えるというストーリー。

『あいのともしび』
好きだからこそ別れる・・・7年間付き合ってきた直志と淳也。
直志の幸せ、彼を育てたの家族の幸せを思えばこそ
別れを選択することを決めたはずなのに、気持ちの整理がつかない。
7年もの間一緒に過ごしてきて、毎日本当に幸せだった。
大好きな直志の将来を考えると別れることが最善と頭では理解していても
苦しくて苦しくてあきらめることができずにいる淳也。
ヤケ酒を飲んでいるところに現れた男性。
その人が直志の父親とは知らずに話し込む淳也。
直志の父は息子と淳也の幸せを願い、黙って帰る。
同性愛は何かと障害がある中で、まず一番に大きな壁は家族からの理解。
直志の父親のように物わかりのいい理解のある親ばかりではないと
現実的には思ってしまうが、ここではお父さんありがとうと言っておきたい。

描き下ろしの、脚立の上で小鹿のようにぷるぷる震える暢明は可愛かった。
脚立でこの状態なのに、よく東京タワーに上ったな・・・
と、頼人に突っ込まれていましたがまさにその通りだと思いました。

1

ほんわかしました。

深井さんは、失礼だとは思いますが絵に
バラつきがあるように感じます。
これは結構丁寧かなと。

フラれたリーマンと喫茶店マスターのお話。
最初はお互い慰め合うだけの関係だったつもりが、いつの間にか愛に…。
そんなはじまりだっただけに、お互い自分の気持ちをなかなか言い出せない。
そんな不器用さにきゅんとしました(^-^)
ハタから見たら、好きあってるんだろ、お前らって感じなんですけどね。

赤羽さんは元々人を好きになりやすいタイプなんじゃなかろうか。
それをずっと抑え続けていて。
湯元氏は鈍感。
ふたりとも計算タイプじゃなく、ストレートなので爽やかバカップルになりそうです(^-^)

他では…
「愛のともしび」
別れようと思っている相手の父親(会ったことない)と
偶然居酒屋で一緒になる話。
父親は息子を説得しようと上京したが、追い返されていたところで
お互いが話しているのが自分の相手とは気づかず話している内に…。
ほんわかないいお話でした。

2

人間の弱さと優しさにあふれた作品

どの作品も面白かったのですが、個人的には「あいのともしび」という作品が一番好きでした。
あらすじは他のレビュアーさんも書いてらっしゃるので省略しますが、登場人物の3人がみな、自分のことではなく、相手のことを思いやっているところが素敵でした。
相手のために別れを決意したという男に、彼の恋人の父親が「自分を過小評価して逃げているだけではないか」と優しく諭すところが特によかったです。

書下ろしで幸せそうな3人の様子が読めて、大満足です。


1

大人のぎこちなくも切ない恋

深井さんの作品は、切ない系・ダーク系・サスペンス調・ドBADエンドもの・あまあま系・トンデモ系などなどが結構ランダムにくる気がするんですが、今回のは、割と切ない系寄り・・・かな?深井さんの切ない系の話がとても好きなので、楽しめました!
今作にはBADエンドのものはありません。

「ぎこちないけど愛だろう」
お互いに、過去恋愛でつらい目にあってきた二人。『体だけの関係』と言い合っているけれど・・・。
もう切ない!!そしてエロい!!
恋愛関係で心に傷を追っている二人が、歩み寄っていく様子とか、「自分は好きになっているけど、相手は体だけのつもりなんだろうな」みたいなすれ違いっぷりがきゅんきゅんします!
晴れてちゃんと恋人同士になってからの話も、ぎこちなくも初々しい。萌えました!

「正直スイッチ」
表題作のスピンオフ。表題作の受のいとこ(議員秘書)と議員先生の話。
すでに出来上がっているカップルの話で、まぁ。エロメインというか。乳首祭りでした。
シチュエーションとしては萌えます。

「赤い糸、絡まれ」
深井さんのダーク路線の話。切なくて痛い。肉体的にも痛い。
この後の二人は穏やかに幸せに暮らしていけますように。
受と第3者の絡みがあるのと、受が第3者から痛めつけられる描写があるので、かなり読む人を選ぶと思います。

「あいのともしび」
よかった!これはよかった!交際に反対していた攻の父と受の会話で話が進んでいきます。(受は攻の父であることに気づいていない。)
おやごころにほろり。あったかい気持ちになりました。

1

カッ(゚∀゚*)

まちがって2冊買ってしまった(ノД`)・゜・。
好きなお話だからまぁ、いいとします。
おいといて
表題作「ぎこちないけど愛だろう」
7年も付き合った相手に、しかもクリスマスに振られた攻は自暴自棄
偶然であった店のマスターに誘われるまま身体を重ねてしまう。
体の相性は抜群。逢瀬を重ねるほどに、気持ちも傾いていった。
けれど、マスターは、わざと距離をとりたがる。その理由は・・・!?
な今回。
深い付き合いは出来ない
そう前置きされているだけに気持ちを素直にぶつけられず
けれども、お互いに惹かれるものはあるわけで
そのもどかしさがどーにもむずがゆかった。
なれない高所を選んでのクリスマスイベントもホッコリなネタに思わず顔がゆるんでしまいました。
こういう可愛いことしちゃいけません(*´∀`*)フフ

>>正直スイッチ
上記の作品にも登場する議員秘書さんですね。
乳首プレイのオンパレイドなのですが、
リアルにこういうこと言われると萎えるな~・・とおもうプレイ続出でした。
まぁ、ラブラブだからしかたない

>>赤い糸絡まれ
このお話好きです。
好きな相手がつるし上げられて、他の男に犯されている
しかも3年という期間・・・・(つω`*)きゅぅん
攻の心情を考えると胸が高鳴ってしかたない。
その後~は幸せで居て欲しい。好きこそものの上手なれ

>>愛の灯火
や、なんというかね、親と息子のいいものを見せてもらったというかなんというか
それぞれに、それぞれの思いがあって
でも、幸せにしてやりたいという親心。
跡継ぎは、父がもう一人・・いやいや・・

カバーした
表紙の二人も好きなのですが、裏の幸せそうな日常絵がすごく好きです

3

スローテンポな大人の純情

ストーリーがかっちりした作家さんです。物凄くヒットってわけではないけど、安定してるので安心して読めます。良くも悪くもスタンダードな感じなので、記憶に残るキャラが少ないのがちと残念。
今回は4組のカップルの話です。

■そろそろ気づけよ/ぎこちないけど愛だろう/めぐりくる白い朝
表題作のふたり。失恋の痛みから重い恋を避けている者同士が、出会って付き合うに到るまでのお話。
身体だけのライトな関係からはじめたために、本気になることを躊躇うふたりがもどかしいです。本気になって疎ましがられることを恐れながらも、季節のイベントやささいなやり取りを経て気持ちを深め合う様を丁寧に描いています。
ストーリーやシチュを楽しむには問題なし!
ただ、個人的にはキャラがいい人すぎて刺激が少なかったという思いがあります。どちらもいい人間で、優しいし思いやりもあって常識的。けど、だからこそ会話もスタンダードな枠を超えず、盛り上がりに欠けたような…。でも嫌いなキャラじゃないんだよな…。なのでちょっと惜しいです。

■正直スイッチ
乳首いじられると素直になっちゃう政治家秘書と衆議院議員の話。秘書は表題作の受けの親戚です。乳首責めや~エロエロや~!ヽ(*´∀`*)ノ.。*・計算高くて猫っかぶりでスケベな秘書がかわええです。

■赤い糸、絡まれ
裏社会、刑事、SM…等の属性があるシリアスもの。SMクラブで働いていた幼なじみと再会した刑事が、愛ゆえに身を落としていく話。違法行為に走るけど純愛っちゃ純愛。拘束、玩具、針責め、野外露出など出てきますが、どれも一瞬です。SMジャンルでいったら軽い方かと。

■あいのともしび
このレーベルで非エロの短編…でもいっちゃん好きだった話。
交際を反対している彼氏の親と、互いに素性を知らないまま飲み屋で恋愛相談をするというもの。胸キュンだぜ。あまりの健気さに心うたれるオヤジがいい。

好みはあるかもしれませんが、どれもストーリーがちゃんとしていて、作品としての完成度は高いです。エロはエロいけど濃くはないし、マニアックでもないので、そこでも好みは分かれそうですが…どうでしょう…?

《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★・・・ :エロス
★★★・・ :キャラ
★★★・・ :設定/シチュ
★★★・・ :構成

1

ぎこちない恋愛

帯『重くて、苦くて、せつなくて……そんなあんたが好きなんだ。』

深井さんは好き作家さんの一人、どの本もちょっと心に引っかかる感じの話があって、そこの読後感というかその感じが好きなのですねー。
表題作はクリスマスイブの夜に店の前で失恋して酒呑んで寝込んでたリーマン湯元[攻]をその喫茶店の店主赤羽[受]が見付けてお店の中へ入れます。
湯元を慰めセックスしちゃう赤羽。
始まりは身体だけの関係、そこからまさにタイトル通りのぎこちない恋愛がちょっとずつ進んで行きます。

深井さんマンガはエロ描写がエロくていいです、よく書いてますが個人的にはちょっと生々しい位がエロい!!と思うんですよ。
その点でも深井さんは自分のエロ絵ポイント突いてきます。
今作では表題作で脇に出てた従兄弟主役の「正直スイッチ」の乳首攻がいいエロでしたー、攻が己の性器で受の乳首をねちこく責めるシーンがエローい!

「あいのともしび」
人情BLとでも言うんでしょうか、こういう引き出しも持ってるとこが魅力の一つ。
出だしからの話への持って行き方とか上手いです。
話的にはこの話が一番好き。単行本の最後の締めくくりにぴったりでこれをラストに持ってきた事によって読後感が凄く良し。
その余韻の良さに神で。

1

熱を含んだ目の魅力

重ねた肌の温もりを感じる様な雰囲気のある絵柄で、
体の関係が先でも、そこからじっくりと愛情を確かめ合う表題作は、
喫茶店や東京タワーといった懐かしさを感じるモチーフにも
とてもしっくりきました。

表題作も含めラブ要素多めの内容ですが、
裏社会とSM系の短編「赤い糸~」に見られるような
過去の悔恨と執着に絡めた愛情の表現はぞくっとするものがあります。
また、オチが分かっているけど居酒屋で隣り合わせた人物達の
心温まるやり取りなどは、良質なドラマを見ているようです。

何より人物たちの目の表情に熱がある。
寂しげに視線を落とす時、好きだと告げる本気の目、
貪るときの熱っぽく獰猛な目つきなど
感情を如実にうつす描き分けが素晴らしいと思いました。

作者の好みが詰まった「正直スイッチ」がお気に入りです。
ねっとりじっくりの乳首責めが堪能できます。
ミネの普段とのギャップが激しくて可愛いいよ。
感極まる喘ぎ声が手書きなのも熱い!
先生、大変けしからんのでもっとお願いします(笑)

1

どれも良作ですが、最後の短編だけでも読んでください

ここのところ麗人本誌をそこそこ読んでいるので、表題作は本誌で既に読んでいました。
でもやっぱり続けて読むとお話のながらが途切れないので、物語に入りやすいですね。

それぞれの心の傷を癒すのにちょうど良かったから、軽い気持ちで体の関係だけできてしまった喫茶店の店主と客(初めは行き倒れだったけど)のお話。
過去のトラウマから、それぞれが本気の恋に育てるのに臆病になりながらも、割り切れないでいる本当の気持ち・・・自らトラウマを克服して、幸せをつかんだ二人に幸あれ・・・です。
しかし、このお話はやっぱり冬に読むべきだと思いましたよ。

【正直スイッチ】
表題作でのハッパかけ係だった議員秘書・ミネくんのお話。
思いっきりギャップのある表の顔と裏の顔。こんなに少ないページ数なのに、議員と秘書の関係がギャップギャップで大変面白かったです。

【赤い糸、絡まれ】
幼馴染み再会もので、刑事ややくざ絡みで、バッチリSMがあって・・・痛さ盛りだくさんのお話でした。

【あいのともしび】
これだけだったら神評価です。
見合い話が持ち上がっている相手の将来を思って身を引こうとしている男が、居酒屋で隣り合わせた初対面のおじさんに、身の上話をするお話です。
もう、惚気っ放しです。
確かに、自分の息子がこれだけ愛されていることが分かったら、ただ無意味に付き合いを反対するなんてできないなと思いました。
みんないい人でよかったよかった。幸せな気持ちになりました。
ちなみに、エロなしです。
それでもぜーんぜんかまいません。神です。

1

とっても良かったです♪

深井さんの作品は苦手なものとピッタとはまるか、どちらかに絶対分かれるんですよね・・

今回の作品はピッタとはまりました。
まず、表紙を見て、「お~!」こんな綺麗な受けも書けるんだ~♪と感動しました。

中身は4CPのお話です。表紙のお二人のお話はもどかしいんだけど、綺麗で、結構切ない内容でした。
「俺と遊ぼうよ・・」という言葉に二人が囚われて、過去の重い恋愛に引きずられて、お互い自分の気持ちを伝える事無く、ただ、身体を求め合う・・関係・・。
そこに心もあるのに・・と結構もどかしく読んでました。とっても好きな作品でしたね・・

次はのんちゃんの従兄弟のミネのお話です。これは面白かったです。これで、1冊出来るだろうってなぐらい、個性的なキャラでしたね・・

次は結構暗めのお話です。だめでした・・・これはちょっと苦手ですね・・もちろんハッピィーエンドなんですが・・

最後のCPは・・ってCPって言っていいんだろうか?・・
このお話はとっても良かったです。カムアウトした恋人の父と偶然?隣でお酒を飲んでますね・・
受け君は彼が恋人の父親とは知らないで、恋人との事を話す・・って感じなんですが。。
良かったです。世の中こんな親ばかりじゃないですが、心温まるお話でしたね・・
オチも良かった♪


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東京タワートリロジー&乳首率高し?

深井さんのいいところが久々に読み応え有るな~っていう感じの一冊でした。
帯を見た時に「”東京タワートリロジー”としてファンの間で至高の名作の呼び声高い~」と書かれていて、ちょっと期待してしまいました。
一度目の時は流す感じで読んだのですが、二度目、三度目と読み返すと、胸に染みいるストーリーでしっとりとして、思わずいいなー、って心があったかくなりました。

『そろそろ気づけよ』では受けの暢明視点。
『ぎこちないけど会いだろう』『めぐりくる白い朝』では攻めの湯元視点。
彼氏に振られたクリスマスの日、暢明の店の前で倒れていたのが会社員の湯元。
こんな日は、寂しい者同士で温めあうのもいいだろう?って誘ったのが暢明で、それから何となく身体の関係が続いているのですが、暢明は次に期待している自分に気が付き始めて・・・
そして、湯元もひょっとしたら好意を持たれていて、自分も離れたくないって思っている自分に気が付き始めるのです。
それぞれに傷を持ち、臆病になっている大人の二人が、その不器用さでなかなか本音を言えないでいて、身体で確かめ合う姿というのは、やけに色っぽさを増して、切なさをセツセツと訴えてきますね。
湯元が、本音を出してぶつかろうとした時に逃げる暢明をつかまえて、もっと傷つけたい、消えない傷を残すのが自分だったらよかった、絶対逃がさないと、真摯に迫る姿と、初めてのお互いの告白と確認に至るシーンは、少し胸が痛かったです。
そして出会って1年後の二人の姿、それぞれの思い出を塗り替えて、傷を乗り越えようとする姿は、また違った意味での甘さを感じましたよ。
しっとりした大人の恋の話、、深井さんの本領だなと、やはり思いました。

『正直スイッチ』代議士を掌で転がす(?)操縦上手な秘書の話wwちなみにスイッチとは・・・♪♪
表題に登場した、暢明の従兄・ミネが秘書で主役ですよww

『赤い糸絡まれ』かなりダークで、ラストも一応ハッピーエンドですが、あくまでも一応です!
過去のバッドエンド作品郡のような展開と結末です。

『あいのともしび』ゲイカップルの別れ話に絡んだ親子の愛情の話です。
あとがきの中の描き下ろし4コママンガを見ると、ほほえましくて~♪親子は好みも似る?

あとがきで、作者さんが今回は眼鏡率が低く、乳首率が高いと書かれていました。
乳首は『正直スイッチ』がMAX萌え萌えです♪♪
そして、何気に気になったんですが、、チ●の絵の消し方が気になったんですよ~雑誌の時を覚えてないんですが、ひょっとして単行本化にあたって消した?そんな所も見てみてください。

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