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表題作ダブル・バインド(2)

上條嘉成,34歳,高校の先輩で警視庁刑事
瀬名智明,32歳,元高校の後輩で臨床心理士

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

謎の餓死死体遺棄事件を機に、高校時代の後輩で臨床心理士の瀬名と再会した警視庁刑事の上條。 変貌を遂げた瀬名との距離に戸惑いつつ捜査を続けていたが、ついに第二の餓死死体が発見され、 事件は連続殺人へと切り替わる──。猟奇的な遺体に隠れた犯人の正体は!? 一方、瀬名の従兄で 東誠会若頭の新藤とその愛人・葉鳥も、同じく犯人を追うが……!?
警視庁刑事×臨床心理士、英田サキが放つ大人気心理ミステリー待望の続編!急展開のシリーズ第2弾!
(出版社より)

作品情報

作品名
ダブル・バインド(2)
著者
英田サキ 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
ダブル・バインド
発売日
ISBN
9784199005947
3.9

(90)

(29)

萌々

(33)

(26)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
16
得点
355
評価数
90
平均
3.9 / 5
神率
32.2%

レビュー投稿数16

それぞれ抱える複雑な感情

事件は一向に解決の兆しを見せないまま、第二の被害者が。
少しずつではあるが、事件、そして犯人へと繋がるものが出てきて、より一層おもしろくなってきました。

悲惨な事件をおこした動機となりうる画像。
もしかして、その被害者って…あの子?いやでも、もしそうならあの人は画像を見ているときに、動揺はしてなかったし…と登場人物が頭をかけめぐります。

とうとう瀬名と上條が!
と、いっても大人~の関係な感じで始まりました。
期間限定で恋人。
上條は開き直りつつあるので、ほっとけば勝手に瀬名にぞっこんになると見た。
瀬名がまだ素直になれないというか、怖がっているというか。
瀬名が素直になるところが早く見たい。
でも現状の曖昧な、でも意識してるの丸わかりな、お互いがお互いに振り回されてる感がなんとも萌えるのです。

瀬名が素直になれない原因は新藤であり、二人の間にはまだわだかまりがある。
そしてその新藤との関係性に臆病になっている葉鳥。
事件も複雑ならこの人たちも複雑です。

まだまだ事件は謎だらけ。
ケイの言う『あいつ』とは──。

事件の進展、そして何よりも瀬名&上條の進展を期待して、次巻へ!

5

上条さん、お前は既に・・・

あんなに俺はホモじゃないって言っていたのに、
上条さん、どうあがいてもホモォ┌(┌^o^)┐です!
認めちゃいなYO!

しかしBLに大切なのは「男を愛せる=ゲイである=他の男も愛せる」かどうか、は問題ではないのです。
上条がゲイになってしまったかどうかなんて問題ではない!
瀬名だけを愛している、ここがポイントでしょうね~。

そう、たまたま愛した人が男だったんですよ。
ダブルバインドを見ていると、これこそが腐女子の求めるものなのかしら、と感じました。
瀬長が例え宇宙人でも愛せる、そういう愛を描くことに意味があるんだろうなぁ、って。つまり究極の愛なんですよね。
上条さんがホモじゃないって苦悩している様子は可愛いかったです。
ふふ、堕ちればいいよ♪と思いながら読んでました^^*

4

もう、みんなかわいくないところがかわいい。

2巻です。
…まだ続くのですね。あう。

今回は事件方面ではまた新たなことがわかったりで拡がった印象。
犯人までは辿り着いていないし、これから何が起こるかまだわからない感じ。

恋愛方面では瀬名と上條が一段落着いたといった感じでしょうか。
上條は常にぐるぐる「俺はホモじゃねー!」な勢いでここまできたのですが、それでも瀬名の脆いところとかを見せられると感情的に動いてしまう部分があって。
理性では認めきれなくても感情が動き出すような。
そこに真相(?)が自分で見えきっていない分、躊躇いもあるけれど、それでも決断した後にはちゃんとその約束を守るような人で。
そういうところがまた瀬名にとっては自分と違う大らかな部分を持った人ということになるんでしょうか。
瀬名は普段はキリッとしてるのに、弱る時はかなり弱るというか。
上條にだから弱い部分も見せられるのかな。
挑発するようなことも言うけれど、子供のようなことも言い。
涙を流したのにはさすがに驚きました!
あの瀬名がここでこんなふうに泣くのか、と。
「恋人」という名の関係にとりあえずはおさまったものの、瀬名のことだからアメリカに帰る時にはすっぱり切り捨てて行きそうな気もして。
それまで上條がはっきりと覚悟を決めて自分の気持ちを見極めて瀬名に告げてくれるのを祈るばかりです。

一方の葉鳥と新藤。
もう葉鳥が読めば読むほどすごく好きなタイプでたまりません。
自分は新藤のことすごくすごく好きなのに、新藤に大事にされるとどうしたらいいのかわからなくなっちゃうようなところとか。
愛されることにとても臆病で、いつか愛されなくなってしまう日を思って、それなら今も愛されなくてもいいと思っているというか。
自分が愛されることに溺れてしまうのを非常に恐れていて。
新藤が真剣な気持ちを伝えてもついはぐらかしてしまうような。
葉鳥は本当に新藤のためにと思って死ぬ気でいろんなことをするだろうし、死んでしまうような気がしてなりません。
いや、そこまでいく前に助けてくれると信じてますが。
なんかホント無茶しそうでこわいです。
新藤は1巻目ではどこか謎が多くて、葉鳥との関係もよくわからなかったのですが。
この巻では随分と葉鳥への気持ちが真剣であることが見てとれたように思います。
クッキーの件ももしかして「娘が葉鳥にとられる」のではなく「葉鳥が娘にとられる」ことに対するヤキモチではないかとさえ思えてきました。
この2人もちゃんとした「愛人」ではなく「恋人」になるには時間がかかりそうです。

嗚呼、次はいつ読めるのでしょうか…。

3

すべてが少しずつ動きはじめる

ドキドキの二巻目。面白かったです!!
事件、上條と瀬名、新藤と葉鳥、そして祥・・・
それぞれが少しずつ同時に進展していき、先が気になって読み始めたら止まりません。

殺人事件は、上條、葉鳥のそれぞれが、少しずつ新事実を掴んでいきます。
上條は、犠牲者二人を含む4人の男が少女に暴行している動画を発見、
飢餓事件と暴行事件がなんらかの形で繋がっていると確信します。
一方葉鳥は、鈴村と三年前に接点のあったクジラから、
次の犠牲者となるであろう吾妻の情報を聞き出します。
少女暴行事件は痛い話ですね・・・
だからといって、男たちが殺されて当然とは思いませんが、
とりあえず、惨い殺され方をした事に同情する気は無くなりました。

上條と瀬名の関係は、一歩進みました~♪
瀬名は、葉鳥と対峙する事で、新藤に未練があるのではなく、
別離で負った心の傷が癒えていないから許せないのだと気付きます。
そして、上條に「いつまでたっても立ち直れないのは、
お前が本気で誰も愛そうとしていないからだ」と言われ、とうとう二人は・・・(笑)
とにかく、自分に色々言い訳している上條が笑えます。可愛くて爆笑しました!
最終的に、瀬名が日本に居る間の期間限定の恋人という形で落ち着きますが、
今後二人がどう発展していくのか、本当に楽しみです!!

新藤と葉鳥は、間違いなく両想いなんですが、すれ違っちゃってます。
新藤の「俺にとって本当に必要なのは、お前と葉奈だけだ」には、
私の心臓もズキュンと撃ち抜かれました~、新藤、ステキです(笑)
そして葉鳥も、愛されることを恐れながらも命を掛けて新藤を愛している。
このカップルの今後もとても気になります。

祥にも変化が訪れます。
母親の「おまえは祥じゃない!」と、ケイの「祥は死んだ」に大きく混乱する祥。
そしてヒカルの出現が減ってきた事を危惧する瀬名。
上條とヒカルのお墓参りの場面の、ヒカルの言葉には胸が痛くなりました。
そして、最後に犯人をすでに特定できている事を匂わせるケイが出てきて・・・

それ以外にも、上条の上司の野々村、娘の美久、息子の怜一。
祥の友人の赤松。クジラ。元マネージャーの絵里。など気になる人物がいっぱい!
今後の展開に期待です!!

2

筋金入りのハリネズミ

「ダブル・バインド」第2巻。
餓死連続殺人は、被害者同士の共通点が見つかり何となくの進展はありつつも、犯人につながるようなものは無く。
ただ、なーんとなく…コノヒト?みたいの見える気がしてるんだけど、私が予想している真相だとめっちゃ胸糞悪いなぁ。
対して、BL展開の方は進展しました!
酔うと素直になる?瀬名の誘い受け、とでもいうんでしょうか。でもハラを括った上條はなかなかに包容力があってイイです!
進藤と葉鳥のCPも興味深いし。葉鳥の破滅願望が気になるところです。
片方1カラット以上のダイヤのピアスを両耳に…ってこれはもう婚約指輪状態じゃないですか?それなのにそれを貰っても怖くて苦しい葉鳥の胸の内!
『愛を知って強くなれる人間は、もともと強い心を持っている。』
それなら弱い人間は??…深いなあ……
本作、BLと推理小説のバランスが非常にいい感じです。第3巻に期待しつつ続く!

2

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