遠くにいる人

tooku ni iru hito

遠くにいる人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×217
  • 萌18
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
18
得点
208
評価数
55
平均
3.8 / 5
神率
30.9%
著者
ひのもとうみ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
松尾マアタ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥657(税抜)  ¥710(税込)
ISBN
9784778111120

あらすじ

家具工場に勤める佐倉治樹は上司の小田島達朗に恋をした。彼を知る幼馴染みは、小田島だけは止めておけと何度も言うが、地味な治樹にとって彼は憧れずにはいられない存在だった。なぜかかまってくる小田島に期待してはいけないと思いつつも、治樹はその幸せを受け入れ始めるのだが・・・。
(出版社より)

表題作遠くにいる人

経営者一族の副工場長 小田島達朗
家具メーカーの工場勤務 佐倉治樹・26歳

その他の収録作品

  • そばにいる人
  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数18

何故か分かんないけど気分爽快なのです

個人的な萌えに、「受けに遊びで手を出した鼻持ちならない攻めが、いつの間にか本気になってしまう」と言うのがあるんですけど。

こちら、そんな個人的萌えツボ直撃の作品でして。
攻めがビックリするほど酷いんですよね。
何が酷いって、自分が人として最低だと気付いてない所が一番酷い。
また、攻めだけでは無く、受けもこれまたダメな子でして。
えーと、何だろう・・・。
ダメ男ばかりに引っ掛かる、依存心が強いタイプと言いましょうか。

普段ならこの手の受けって、完全に好みでは無いんですよね。
どっちかと言うと、毛嫌いしちゃうタイプなんですよね。

それなのに、何故か今作は面白くて面白くて。
こんなダメな二人が散々拗らせまくって、それでも真剣に向かい合うー。
こう、生身の人間の弱さや寂しさに真摯に寄り添った、とても優しいお話でもあると思うんですよね。
すごく読み応えがあると思うんですよね。


ザックリした内容です。
地方の家具工場で働く主人公・治樹。
本社から移動して来た華やかで優しい上司・小田島に親密に扱われ、彼に恋をしてしまうんですね。
しかし、実は小田島の優しさや思いやり深い態度は上っ面。
意中の相手で部下の三津の気を引くため、彼の親友である治樹に気を持たせる態度を取っただけだと言う事を知ってしまいー・・・と言うものです。

こちらですね、攻めが相当ゲスいんですよ。
治樹はとても純朴で、すごく分かりやすいんですよね。
で、自分に好意を抱いている事に気づきつつ、優しく理想的な男を演じて夢中にさせる。
治樹から寄せられる純粋な思いを、楽しんでいると言いますか。
自分の意のままになる事に、優越感を覚えてるんですよね。
そして、その好意を利用する事に、カケラも罪悪感を覚えていないんですよね。
ついでに、平然と「見た目は微妙だよね」と居ない所で貶したりもする。
ええーっ!Σ( ̄□ ̄;)
何て嫌なヤツだ!

これ、治樹は治樹で、実は微妙なのです。
親友である三津から「小田島はやめとけ」と止められてるんですよ。
そうじゃなくとも、小田島の胡散臭さと言うのは、最初から透けて見えてる。
なのに、アッサリのぼせ上がる・・・。
また、小田島の本性を知ってしまうと、ひどいショックを受けて親友である三津まで恨む。
で、早く小田島を忘れようと、しょうもない男と付き合いだす。
いや、こういう「忘れなきゃ」で、新しい恋人を探すと言う発想自体がすごく微妙だと思うんですよね。
誰でもいいから、自分を愛してくれる相手が欲しいだけなんですよ。
心の隙間を埋めたいだけで焦って相手を探すから、当然ロクデナシを掴む。
で、部屋に居つかれてDVを受け、ぼろ雑巾みたくなる・・・。

とまぁ、こんな調子でして、主役二人が二人とも共感しづらいと思うんですよ。
正直、私もイライラしちゃったんですよ。

が、ここからが、すごい勢いでの巻き返しターン。
治樹から突然避けられ、最初は不思議に思うだけの小田島。
それがだんだん気になって仕方なくなり、更にイライラしだす。
で、いても立ってもおられず、治樹の元に駆け付ける・・・。

小田島は、これまで常に余裕綽々で、必死になってみっとも無い姿を見せるなんて無かったのです。
それが、殴られ犯されてぼろ雑巾のようになってる治樹を見て、交際相手にとてつもない怒りを感じる。
そして、優しくてスマートな大人の男の仮面をかなぐり捨て、治樹に苛立ちを露にする・・・。

これまで、互いに上っ面しか晒してこなかったんですよ。
この二人って。
それが、ここに来て、初めて本音で向き合うんですよね。
いや、ここがすごく読み応えがあるんですよ。
あと、人の気持ちって、白黒ハッキリつけられるものじゃ無いですよね。
自分で自分の気持ちが、掴みきれなかったりもする。
小田島にとって、治樹はやっぱり貧相で、全然好みでは無いのです。
それでも、こうして腕の中に細い身体を抱え込んでいると、何故か穏やかな気持ちになるー。
よく分からないけど、泣かせたくないと思う。
そんな小田島のとても優しいモノローグが、すごく印象的で。
いや、変われば変わるもんですな!と。

これ、最初からデキた男がこうなったからでは無く、ゲス男がここまで変化した事に萌えちゃうのです。
受けをマトモに相手にしてなかった攻めが、受けから避けられるようになった事で、初めて彼の素の姿に気付く所が最高なのです!
「こんなに細くて頼りなかっただろうか」とか驚いたりしてるのに、何故か分かんないけど気分爽快なのです!!

で、ここまでが前半。
前半で恋愛の入り口に立った二人が、本当の恋人になるまでー。
これが後半で語られます。
前半で治樹の信用をキレイに無くしてしまった小田島。
その為、後半でも一筋縄では行かないんですよね。
完全に自業自得でして、ちょい攻めザマァ的な楽しさも得られるんでうよね。
小田島は真っ直ぐ口説いてるのに、治樹は曲解しまくりみたいな。
そのせいで、拗らせまくりみたいな。
いや、しつこいけど、自業自得だから!
「なんこうなるんだ・・・」って、自分のこれまでの悪行のせいだから!!

まぁそんな感じの、個人的ツボ作品でした。

ところで、私は受け史上主義です。
受けが酷い目に遭ってるのって、辛くて辛くて見てられないのです。
が、一定数の酷い目に遭ってるのに萌えちゃう受けと言うのが存在しまして。
えーと、殴られて鼻血を出してるのが似合いそうな受けと言いますか。
妙に嗜虐心をそそる受けと言いますか。
治樹がまさに、このタイプ。
気の毒ながら、交際相手から酷い目に遭ってるのに萌えちゃいました。

3

じれったさも、良さ!

見た目に自信がないゲイの治樹が、副工場長としてやってきた小田島に心惹かれるのですが、実は彼が狙っていたのは幼なじみの三津。自分は、三津の話を聞くためだけの存在だったことを知り。。。

小田島が治樹に優しくして、食事を誘ったり一緒に出掛けたりしていた時が本当に幸せで、こんな風に付き合えて治樹が幸せになる話なんだなぁと思っていたら、一気に落とされました。治樹からしたらひどい仕打ちです。あの落胆は、可哀相過ぎて凹みます。
傲慢な小田島は、治樹が知ったことに気付かず、治樹に避けられ気になり出します。
ここから互いの思っていることが噛み合わなくなり、正直に自分の気持ちを言える状態でもなけれは、自分の気持ちに気付ける性格でもないので、もどかしく、そして引き込まれます。
このもどかしさが、この作品の見所ですね!
小田島のお膳立てにホイホイ行かないのも、もどかしいのですが、ここで行かないからこそ、後に2人が心から結ばれるようになるのかなぁ。
途中、自業自得だけどひどい目にあい、つらい場面もありますが、不憫で仕方がない主人公が幸せになれる物語は、読んでいても幸せになれますね!!

表紙がまた2人の関係性をしっかりと掴んだいい感じです。

0

受けがもう少し魅力的ならば…

ひのもとうみさん、多分この作品が初読みです。
三人称で、攻め受けの視点切り替え。

これはね〜、攻めのタイプがタイプなので好みの分かれそうな作品です(苦笑
恵まれすぎてニブチンとなった男性×自己評価が恐ろしく低い青年。
なんというか、夢やら希望のキラキラBLとは真逆の作品となっています。

**********************
家具会社の製造部で働く26歳の治樹が受け。
地味で目立たなく、自分にコンプレックスを持つゲイの青年。

攻めは、経営一族で副工場長の小田島。
華やかで目立つ容姿の遊び人で、治樹の憧れの人です。
**********************

とにかく寂しがりやで、ダメ男であっても誰かと触れ合っていたい治樹は男運がとことん悪く、それを自覚しながらも改善できない流されタイプ。
この治樹、雑誌掲載のページ数的都合があるのかもしれませんが、とにかくすぐに小田島へ溺れてしまう(片想いですが)のがあまりに性急すぎて残念。
まだ読み手側も、そこまで小田島へのめり込めてないので。(ただページを重ねてもこの小田島というキャラは嫌な方は嫌であろうと思う)
そのせいでよけいに治樹がなんというか、だらしなく感じてしまいました。
これをどう受け止めるかは読み手次第だと思いますが、ただこれが筆者さんの狙いだとしたらすごいかな。

わたしはもともと受けへ入れ込まない読者なのですが、今回の治樹はかなり苦手でした。
うじうじ受けというのはBLでも良くおりますが、またそれとはちょっと毛色が違うかな?
自分は男性ではないので想像の範囲になってしまいますが、こういう治樹のような思考は男性的でなく女性的ではないかなあと思ってしまうんです。
だからといって攻めが素敵かというと、これまた微妙なんですよね(苦笑
ただこういう、黙っても人が寄ってくるようなモテ男は、相手の気持ちに鈍感なのに無自覚ってあるだろうなあと思います。
攻めがいつだって一番好きなわたしでも、小田島は好きか嫌いかというと本当に難しい!
身内にいたら絶対蹴り飛ばしたくなるだろうし、付き合うのなんか激しく面倒臭そう。
ただ遊びだというなら良い相手でしょうねえ。
あれやこれやとマメで、褒めてくれ気分良くさせてくれて。
ああ実際いるよな、いたらモテるよなと妙に納得させられるリアルさがありました。
そのリアルさを読み物として面白いと感じられれば大好きになるでしょうし、理想の攻めとはどうにも真逆をいく小田島を受け入れられなければこの作品自体を読み終えるのは苦行となるのではないかと思います。
なにせ最後の最後まで同じ調子なのでね(苦笑

個人的好みで治樹には魅力を感じられないもののお話としては面白く読めたのは、ひとえに治樹の幼なじみの三津のおかげかもしれません。
美形で少女めいているのに口が悪いというのは最高なんですが、彼のスピンオフとかないのでしょうか…
この作品続編が確か出てますね。
わたし自身は小田島のあまりの我が道を行く感覚が、本当にどうしよーもないな、こいつは!と最終的には笑えてきております。
あ、それからちなみに攻めの一人称は『僕』です。(一箇所俺もあったんですが)
そういうのがお好きな方は、ぜひこの小田島の宇宙人ぶりを経験されてみてはいかがでしょうか。
話自体は面白いけど治樹に魅力を感じず、萌×2と萌の間でひじょうに悩みました。

0

切ない片思い

この作品は、攻めをひどくする代わりに切ない展開を書いています。ちょっと精神的に痛いなというシーンがいくつかありましたが、だからこそ、感動しました。攻めに傷つけられた受けは、ますますネガティブになります。自分を傷つけるような思考回路が悲しいです。ネガティブ受けは、好き嫌いがわかれると思いますが、これはかなり重症なネガティブです。そんな思考を読みたい人におすすめです。ここまで、痛い作品は、なかなかないと思います。切ない物語、痛い心理描写が見たい人におすすめです。

2

酷い攻め

 読んでいて、「酷い攻めだな~」と思いました。でも、そこが良いんです。
 そんな攻め様が、受けの治樹を好きになっていくところが良いんです。

 治樹の友人の美人(男)に近づきたいがために、攻めは治樹に近づきました。そのことを、治樹は気付いてしまいます。
 好きな人に裏切られる辛い展開に、胸が痛くなりました。この胸が締め付けられる感覚が、堪らないです。

 治樹に酷いことをしておいて、だんだん治樹を好きになっていく攻め。だけど、治樹は攻めに一度裏切られたこともあり、なかなか攻めを信じることができません。攻めは罪深い男ですね……

 受けが好きな人に裏切られたり、傷つけられたりする展開は、個人的に大好きです。なので、この作品を神評価にしました。

1

ほっとけないんだよ。

ひな鳥に餌を与えて育てていたら横取りされそうになって大慌てみたいな?

ゲイで内気で体にもコンプレックスがありネガティブで・・・・。自分を受け入れてくれるならかりそめのやさしさだって嬉しい。
新しくきた上司はかっこよくて自分にも優しくしてくれる浮かれないよう気をつけるけどどうしても幸せな気持ちになっちゃって・・・・でも幼馴染があの人はやめておけって・・・。
自分を兄弟のように大切にしてくれる容姿に恵まれた幼馴染と幼馴染に気があり自分を出しに使おうとする優しいくてひどい上司にはさまれ逃げたした治樹。
違う男でごまかそうとしてまた痛い目みて・・・・。もうやだよこの子・・・・。
バカな子ほど可愛いってゆうけど治樹のことかしら??と思うくらいほっとけません。
結局暴力男から救ってくれたのは暴力男へ逃げた原因のひどく優しくてひどく傲慢な男だったわけで。
Hシーンは萌えますた。小田島が治樹にぐっとくるのがよぉくわかる。
このシーンを覗けただけで長かったイライラストーリーも清算されます(笑)
この二人のすれ違い具合には私の心臓がどこまでもつのかとギュンギュンとわしずかみされて疲労困憊におちいりましたよ。

ここでのレビューみて購入をきめたんですけど買ってよかったです。
おもしろいですよ。イライラするくらい(笑)

3

優しくて酷いひと。

家具工場に勤める、地味で控えめな治樹

経営者一族で、治樹の勤める工場の副工場長であり、
華やかで数多くの浮き名を流す小田島

地味な治樹は、華やかな小田島に憧れを抱き、そしてその想いは次第に恋心へと変わっていく。


表紙のふたりが全てを物語っている。
小田島の後姿を密かに見つめる治樹と、それにまったく気がつかない小田島。


治樹に優しく接する小田島は、実は治樹を利用しようとしていただけだった。
それに気づいた治樹は小田島と距離を置こうとする。

それで終わる関係のはずだった。


小田島は自分から離れていこうとする治樹を引き止める。

なぜか。
手駒として利用するため?
飼い犬に手を噛まれたようで不本意だから?


答えは、

1

王子様とアヒルの子

遠くにいる人が、そばにいる人に変わるまでのお話です。

物語は海沿いの小さな町を舞台に、3人の人物を中心に静かに進行します。

容姿に自信がなく、酷い男とばかり付き合っている工場勤めの青年・治樹。
口調とスペックは王子様でも性格に難ありの上司・小田島。
治樹の幼馴染で美形で男前な青年・三津。

治樹は小田島のことが好きで、しかし面食いの小田島は三津に夢中で(三津はガン無視してますが)。
小田島は三津の情報を引き出すために治樹に近づき、治樹は利用されていると知っていても嫌いにはなれず……となかなか痛々しい展開が続きます。
しかし小田島は治樹が自分から離れていこうとした途端、好きという自覚はないまま何となく気になり出して追いかけるようになり、そこからすれ違いつつも2人の距離が縮まっていくのです。

王子様みたいな人とアヒルの子の話が書きたかったというあとがきの通り、確かにリアルに王子様とアヒルの子が出会ったら、こんな感じかもなと思いました。
アヒルの子はちょっと優しくされたくらいじゃ王子様を信用できないだろうし、王子様はそんなアヒルの子の卑屈さが理解できずイラついてしまうこともあるかもしれません。

遠くにいる小田島を見つめているのは治樹の方ですが、逃げ腰の治樹に対して強引にでも近づいていくのは小田島の方で、そんなところもシンデレラストーリー的なものを感じました。

冷静に考えると、小田島はいつの間に治樹を好きになった?とか、この2人性格的に合わなそうだなーとか、小さな町で上司とデキちゃって大丈夫?とか色々思うところはあるもののw
紆余曲折を経てやっと心が通じ合った幸せそうなラストは感動的で、読んで良かったと思えました。

皆様書かれているように、挿絵が物語の雰囲気にぴったりでした。
シリアスで切ない話にほどよく華を添えていて超素敵です。
ブサ受けな治樹もソバカス顔が妙に愛嬌あって可愛かったw

近々続編が出るそうで、そっちも楽しみです。

2

もどかしくてせつなくて…

海沿いの町の工場で働く治樹は、寂しがりでどこか抜けててスキだらけで、行きずりの男ともすぐに寝てしまうような部分もある…
ダメ男ばかり引き寄せてしまってロクでもない男とばかり付き合ってきた治樹は、自分に自信がないタイプ。

対して、攻の小田島は治樹が働く工場の副工場長で、同族経営の会社の経営者一族のひとり。
スマートに優しく積極的に治樹に近づいてきた小田島に、治樹はすぐ惹かれ始めるのですが、この小田島…とんでもなく傲慢!!
やっぱり育ちが裕福だからか自分に自信があって、外面は完璧だけど、身勝手な面がある男。

最初は何の気なしに治樹にちょっかいを出してた小田島。
そんな小田島の真意を知らずうっかり小田島に本気になってしまった治樹が、ある出来事をきっかけに小田島の本性wを知ってしまって、距離を置くのですが…
そこでうっかり治樹がトンデモ行動にでて話がややこしくなりつつもw、すれ違いながら歩み寄るふたりの関係にドキドキしながら読み進められました!
互いに気持ちは相手に向かっているのに、なかなか想いが通じ合わないというもどかしさ!

切ないお話ですが、読後感のよい、幸せな気持ちになれるエンディングでした。
小田島の根本的な傲慢さは変わらないでしょうけれどもw

みなさんのレビューでも触れられているとおりイラストが作品の雰囲気にとてもよくあっていて、表紙もですが私はカラー口絵(水族館でのふたり)もすごく好きです!

とてもおもしろかったです!ひのもとさんは今作がデビュー作!とのことですが、次回作もぜひ読みたいなと思いました!

3

傲慢攻めにイライラ!

最初から最後までずっとやきもきしっ放し。小田島の傲慢っぷりには呆れてしまいました。だからこそ、治樹の態度が一変してからの小田島が焦燥している様子にはガッツポーズ。ざまあみろという感じでした(笑)

表題作「遠くにいる人」…治樹が可哀想で何度も涙してしまいました。美人な幼馴染の三津が登場した時点で大体先の展開は予想がついていたのですが、想像以上に辛かったです。
三津と小田島の会話を聞いてしまいショックを受け、泣きじゃくる治樹の様子に胸が詰まりました。あのシーンはイラストもあるので余計に。それと同時に小田島に対する怒りがこみ上げてきました。治樹の好意を知りながらも利用して、更に親友である美津に悪びれもなくあんな風に言える事がまず最低!
あと、治樹にツレなくされてからも「誘ってやってるのに!」みたいな傲慢な考え方をするのがますます気に入らない。何なのこの男?と何度思ったことか。

だからこそ、段々と美津の事よりも治樹を気にして余裕なくなる様子が良かったです。治樹の家に乗り込んできた時にはちょっと見直しました。最後までヤっちゃう二人ですが、気持ちが通じ合ったのか微妙な所で終わります。

書き下ろし「そばにいる人」…やっぱり気持ち通じ合ってなかった(笑)振り出しに戻った所か余計に悪い方へ向ってしまっています。
治樹は小田島に抱かれたのは同情だと思っているので、以前のように小田島に食事に誘われても素直に喜べずにいます。治樹は小田島の狙いが三津だと知っていますからね。
小田島には本当に呆れてしまいます。治樹にこれだけお金も時間も費やしながら、何で無自覚なのか。本当にじれったい!
でも、その分ラストの言い合いのシーンがすごく良かった。とにかく小田島の傲慢な台詞のオンパレード。でも萌えました!しかも治樹よりもずっと小田島が取り乱してるって言うのがまた良いな~。なんだか子供のようでした(笑)

色々ともやもやしたりもしましたが、治樹の辛さや苦しさがすごく伝わってくるので思わず泣けちゃうシーンがたくさんありました。全体的に面白かったです。
松尾さんのイラストもすごく素敵!切ないお話が好きな方にオススメな1冊です。

2

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