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表題作蝶尾

平瀬
幻想小説家
蝶尾
金魚

同時収録作品ロザリオス

同時収録作品アトリエ

同時収録作品The day was not fine

(多分)戸枝
大学生 21歳
(多分)獅子倉左右
大学院生

その他の収録作品

  • ウサマン
  • あとがき

あらすじ

文学作家の平瀬はある日、好いていた編集者から結婚の報告を受けた。そんな平瀬を蝶尾は懸命に慰めてくれる。「僕は先生が大好きです」彼に似た顔立ちで、平瀬の想いを叶えようとするいじらしい蝶尾。平瀬は彼を想いながら、幾度も蝶尾を抱き――。

作家と蝶尾の幻想恋物語を描く表題作ほか、トジツキハジメの全てがここに! 兎エッセイ漫画も同時収録。描き下ろしもあり。

収録作品:蝶尾/ロザリオス/アトリエ/The day was not fine/ウサマン/トリマン/ほか
(出版社より)

作品情報

作品名
蝶尾
著者
トジツキハジメ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784796401692
3.8

(31)

(5)

萌々

(19)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
117
評価数
31
平均
3.8 / 5
神率
16.1%

レビュー投稿数13

4つの世界観がステキ

4本の短編集。
どのお話も趣きが異なる世界観がステキです。

表題作
和風建築がいい。
不可思議なことが起こってもおかしくない立地というのが想像をかき立てられる。
格子柄の襖が幻想的だなと思ったら主人公は幻想文学作家でした。
縁側、庭、金魚鉢、原稿用紙…総合的に美しいです。
最後、庭師が蝶尾の顔を見ていないのがミソなのかな。

ロザリオス
さりげないセリフ、視線、距離感などで相手への気持ちが伝わってくるのがよかった。
背景の白さが結構好き。

アトリエ
アンティークな建物、インテリアなどがステキ。

The day〜
かくれんぼ同好会、生きた伝説…こういうお話どこから思い浮かぶんだろう?とワクワクしました。
獅子倉なりの理屈があるところが好きです。説得力がある。
天才ゆえの発想と行動力がおもしろい。

BL的関係性もいいのですが、設定や世界観に萌える1冊でした。
とても貴重でステキだと思います。

絵が(特に2本目から4本目にかけて)某青年漫画家や某少女漫画家の影響を受けていらっしゃるのかな…と感じました。ど素人目線なのでわかりませんが。

0

大切なあの日々

◆蝶尾(表題作)
 短かったですが、一番印象に残った作品でした。日本の夏が好きなので、夏の風情が至る所で感じられたのも良かったです。金魚に詳しくないので蝶尾という種類がいるのは初めて知りましたが、確かに上から見た時の形がとても美しいですね。蝶尾と呼ばれる彼がファンタジーなキャラクターなのか、実在するキャラクターなのか、これは読者が好きなように受け取れば良いと思います。幻想的で儚い物語でした。

◆ロザリオス
 ロザリオで繋がる2人の男の子の関係性が、成長と共に少しずつ変化していく切なさが、短編でありながら綺麗にまとまっていました。片方が学校から遠ざかってしまっても、ヤクザとの繋がりができてしまっても、教会はそんな彼でも受け入れてくれる。お互いの気持ちもなんとなく察していながら、別々の道を進む2人に大人になることの残酷さを感じました。

0

天才とは99%が発汗であり残りの1%が霊感である

レビュータイトルは収録作のエジソンの言葉w


蝶尾

和装はあまりお上手ではなさそう。
ですが、金魚鉢の作画が良いです。
初めは水が描かれていたのにお話が終わる頃には水面が消えている。
ただの省略だろうけど、金魚鉢の中と外が反転しているような感覚に。
ストーリーも相まって好きな人は好きだろうな。


ロザリオス

扉絵が先生らしい。
ちょいダサのCDのジャケみたいなw
雷ちゃんのビジュアルの変遷が語ってくれてます。


アトリエ

筆を折った画家と本物の若い才能。
絵のモデルに興味を持つって意外とあると思います。
好きなページは「爆音で...」のページ。
地味な絵だけど、セリフがよくてアトリエの匂いまで伝わります。


The day was not fine

クレイジーセクシーに一目惚れ。
冒頭のラップ?は元ネタがあるのかしら?
ストーリーは恋の相対性理論w
大質量の太陽みたいな獅子倉の引力に捕まったトエ。恋は落ちるものって言葉を思い出しますw


ウサマン

ペットエッセイ
ひたすら可愛いw

バリエーションに富んだ1冊でかなり好き。
トジツキ先生の作品によくあるあの世の誰かとか、説明されないオカルトは出てこないのでトジツキ先生初めの1冊としても読みやすいと思います。

0

まるで魚にでも

◾️蝶尾
オカルトとも違う不思議な雰囲気で好み。それぞれの職業がまたいい。作家の社会との接点て少なくしようと思えば極端に少なくすることも可能ですから。造園屋のセリフもビジュアル共々いい味を出している。

◾️ロザリオス
◾️笹野雷火 秋津大貴(ひろき)
二人の姿勢の違い、雷火が猫背で下から伺うように大貴の顔を覗くのが印象的

◾️アトリエ
◾️征矢青吾 駒澤
おっさんて若い子を見出したがってるところあるよな。見出した人になりたいというか。

◾️ The day was not fine
誰も捕まえたことのない美坊主にエロスを感じられるとは、有望な若者だ

◾️ウサマン
非BLエッセイ。ただただ飼いうさぎ自慢。鳥にストーキングされる話など御人柄が伺えて面白い。スマホで見るにはやや厳しい細かさ。

1

形にならない想い、いろいろ

短編集。

「蝶尾」
表題作はBボーイズ好きのトジツキ先生にしては珍しい感じの和の趣き。
そして、非常に幻想的な作品です。
主人公は、中年の作家。
一緒に住んでいるのは、「蝶尾」という品種の金魚の…化身?
作家の幻影ではなく(なぜなら第三者にも見えている!)、逆に蝶尾が作家を閉じ込めているかのよう。

「ロザリオス」
お互い教会に通っていた幼馴染。1人は信心を続けて、1人は…
もはや交わらない道なのか。お互いのロザリオを交換して、愛の言葉は言わせない。
でも訣別の寂しさは感じないんだな。幼い日、一緒に洗礼を受けた事実は多分死の日まで2人を結んでいる。

「アトリエ」
自身は描かなくなって今は美術講師をしている画家の征矢と才能ある生徒の駒澤。
2人には、征矢の師の左橋遠二にまつわる縁があった…
めぐる年月と芸術。美は普遍?見る側の変化は芸術をどう読み解く?

関係ないかもしれないけど…
この2人、『物語は死で終わらない』に収録の「サイエンス オブ ゴーストのロマン」の「教授と幽霊」にそっくりで。意図的⁇
サイエンス〜の時間/空間論とこの「アトリエ」も同じ事を語っているようにも思える。

「The day was not fine」
Bボーイ登場。
ルックスはスケボー片手のボーズ、頭脳は天才的な理系大学生の獅子倉。学内の超有名人。
また、獅子倉は学内で自分のノートを賭けてかくれんぼゲームをしていて、鉄壁の無敗を誇っている。
そんな獅子倉と偶然同じゼミに入った戸枝。獅子倉にトキメき、告白のために「クラブKRB(かくれんぼ)」に参加を決める!
…というトジツキ先生の発想が面白いよね。言葉の使い方も色々と面白い作品。

「ウサマン」
トジツキ先生の飼いウサギちゃんの日常エッセイ。12話+スペシャル。
ウサ飼いの方にはあるあるなのかな?



冒頭の「蝶尾」はしっとり。
しかし、1冊としてはテイストはバラバラな気もするが「蝶尾」みたいなのもB系も観念的な作品も、どれも興味深く面白い。

2

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