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表題作目を閉じて触れて

永渡久喬,30歳,失明しかけた過去を持つ陶芸作家 
河住志央,17歳,兄と二人暮らしの高校3年生

その他の収録作品

  • 目を合わせて触れて
  • 目を閉じずに触れたい
  • あとがき

あらすじ

治療のため目を使えない歳上の人と出逢い、少女と間違われているか否か訊けないままの志央。偶然の再会後、みるみる惹かれるが…?
(出版社より)

作品情報

作品名
目を閉じて触れて
著者
真崎ひかる 
イラスト
三池ろむこ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344822856
2.7

(20)

(0)

萌々

(4)

(9)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
48
評価数
20
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

年の差ラブ! 出会いと再会の展開と雰囲気が良かった!

初読み作家さんです。年の差年上攻めの設定に魅かれて購入。

内容は、造形作家•永渡(30歳)×高校生•志央(17歳)の年の差&年上攻&再会もののお話。

年の離れた兄と2人暮らしの志央は、中学の時兄の務める病院の中庭で、永渡と出会います。
仕事中に事故で目に怪我をしてしまい、今はほとんど視力がない状態。
それでも宮沢賢治の短編集を読みたいと、永渡が苦心しているのを見かねた志央は自ら朗読を申し出ます。
それから、お互い肝心な事は質問しないまま、穏やかな逢瀬の時を過ごしていきます。
この始まり方の淡い雰囲気がとても優しく、志央の素直さが可愛らしくて好きです。

志央は、なぜか惹かれる気持ちを胸に秘めたまま、朗読で会える日々を楽しみにしていたんですけど…ある事がきっかけで逢瀬は終わりを告げてしまいます。
それから、三年後、友達の付き合いで訪れたショップで、気になる鈴の作品を見つけ、その作家さんが永渡だったんです。
再会を果たし、お互いに三年前の事に気がついているものの確信をつくような事はしないんです。
あえて言わないすれ違い感は好きでした。
逢うほどうしようもなく惹かれていき、それが恋心だとやっと気がつきます。
深い意味はないのかもしれませんけど、
三年前は志央からキスをして終わってしまい…今度は永渡からキスをして恋が始まる所が良くてすきです。

年の差というハードルは勿論、兄の存在が結構な障害になって立ちはだかるんです。
その展開に、過保護過ぎる兄という設定なのばかりかと思っていたのに、『え〜⁉』みたいな秘密が隠されていて、後半の展開は切ないというか、驚きというか…
それまで、2人の恋の淡い雰囲気を楽しんで読んでいただけに、違った意味で目の離せない展開になってしまい、驚きでいえば面白いのかなあとは思うんですけど、それまでの雰囲気が好みだっただけに少し残念でした。
ここまで、兄を嫉妬深い怖い人物にしたてなくてはいけなかったのかなあと、兄の誕生日プレゼントの為にこっそりバイトを始めたり、とても兄思いな志央の気持ちを考えれば考えるほど疑問に思ってしまいました。
それまでゆっくり進んでいたのが、兄と決別みたいな展開になったことで、2人で同棲を始める早さにも驚きでした。
でも、最後の兄からの手紙をみてしまえと、少し兄が可哀想な気もします。

永渡と志央のキャラはとても好感的で良かったです。
素直で一生懸命さがとても可愛らしい志央のようなタイプが、グイグイ年上の永渡に迫っていくのが楽しかったし、
永渡のような、ヘタレ過ぎていない、静かな年上攻もたまにはいいなあと思いました。
ある事実を知った志央が、永渡を思い決断した別れの場面も切なくてホロリです。高校生ながらも大人だなあと!
再び病院で再会し、今度は永渡が諦めず、志央をしっかり捕まえてくれたシーンは男前で良かったです。

ほとんどが、受け視点ですが、最後の攻め視点のお話は結構好きでした。
永渡が、凄く志央の事を思い好きかが伝わってきたし、結構意地悪い自分を発見して楽しんでいたり…でも志央には結局かなわないっていうオチが良かったです。

恋愛部分の展開や、主役の2人、友達、ショップの店長のキャラは作品の雰囲気にあっていて良かったし、好きなんですけど、兄がどうして…みたいな感じて終わってしまったのが、本当に残念でした。

年の差もの、再会ものが好きな方、エロは少ないですけど、恋愛の過程の雰囲気を楽しみたい方にはオススメかと思います。

0

目を閉じて・・・・確かに

物語の導入部分にひかれて購入しました

想像力の乏しい私でも風景が思い描けるような
なめらかな文章だと思いまして
読み進めたら、急に転調した感じがしました

兄弟2人で暮らしている生活
中学生の時に本を読んであげた
男性が忘れられない
偶然に再会しひかれていく

ここまでなら多少無理矢理展開があったとしても
ほんわかできたのですが

お兄さんですよお兄様
予想しなかった展開
これは、先生のおもうつぼだったのかも
しれませんが
私は 無理でした
一旦読むのを辞めてしまい
数日経過して又読み直しました

色々ぐるぐるもわもわして
お兄さんがかわいそうな感じになりました

真意はわかりませんでしたが
視点をかえれば
お兄さんが辛すぎる

途中まで志央のたちふるまいにイライラしながらも
ニヤニヤしながら読み進めたのですが
お兄様暴走により
気持ちがすっかり萎えてしまいました

河住兄弟は、度外視して
永渡さんだけに集中して読めば
読み切れました

永渡さんは好きなタイプです
長身で表情がでない
サラリーマンじゃない

後味の悪い作品でした

お兄さんフォローのくだりもあり
未遂だった感じにはなってましたが
そもそもの部分が

個人的には読み直しはもうすることがない
作品の一つです

0

かわいいお話。

初読みの作家さんです。
なかなかかわいいお話でした。

偶然の出会いで名前も知らないままに過ごした時間の中で密かに想いを募らせていく志央。
相手の男は目の治療中でほとんど見えていないから顔さえお互いわからない。
けれど、兄に見つかりそうになったことと自分の感情に惑うことで逃げ出してしまった志央。
それから3年経って、またも偶然に再会を果たすことになるのだが…。

1つの嘘から塗り重ねられていく嘘。
でも、それはかわいい嘘のようであって。
後々、相手も嘘?を抱えていたことにも行きあたりますし。

それよりも「血」の問題でしょうか。
兄と志央の関係もそれゆえに歪み。
というか、兄の方が歪んでいったようで。
それにしては最後は意外とあっさりだったようで。
一体どっちだったんだ!?という印象も。
いっそ、ガッツリ恋愛感情ですが何か!?とでもいう態度をとってくれた方が個人的には萌えたような気が。
そして、永渡との関係の中でも「血」がまた志央のネックになってくるわけですが。
そんなに「血」ってネックなのかなぁ…とか言い出したら終わりですか?
いや、ガッツリ、マジ兄弟とかだったらそれなりにネックなのはわかるんですが、異母兄弟とかなら、「ま、いいんじゃないの?」と思ってしまうのはそういうBLに毒されてるんでしょうか(笑)
そこにこだわるのが今イチ、ピンとこなかったような…。

単純に「血」とか関係なく、「嘘」を積み重ねていくことで関係が辛くなっていくようなお話の方が個人的には好みだったかなぁ。
たぶん、私にはかわいいお話すぎたんだと思います(苦笑)

1

兄がぁぁぁ・・・!

永渡(攻)はちょっと言葉が足りないというか、わかりにくい人ではありましたが、別に悪くはないです。志央(受)も、大人し過ぎず、イマドキの高校生(最初は中学生でしたが)って感じで可愛くてよかったです。
この2人のCPは、まあ物足りない部分はあっても、結構好きなんですよ。

しかし、兄が・・・兄が・・・なんでいきなりこうなるの!と驚愕。
でも、兄のこれって恋愛感情なんでしょうか?というよりも、ちょっと行き過ぎてはいても、単なる家族としての愛情の範囲(過保護?)に留めた方が、よかったんじゃないかと思ったんですよね。いや、あまりにもあっさり引いたから余計に。どうせ暴走するなら、もっと引っ張るとか。まあ、そうすると収拾つかなくなりそうですけどね。

私はもともと『兄弟BL』には特に惹かれないのですが、メインCPじゃない(脇の)兄弟の暴走ってこんなに怖いんだ、と発見した気分です。これって、たとえストーカーに近くても、結局両思いでCPになったら『そこまで(執着するほど)好きなんだ~』で片付くものが、脇からの一方的な行為ならまったく別物なのと同じかも。

作品としては結構好きなんですが、兄のエピソードがなくても、他で十分ストーリーの山も作れたと思ってしまいました。 そこがちょっと残念でしたね。

2

面白かったです

真崎さんのお話ってどれも軽く読めるからけっこう好きなんですよね。
個人的にはちょっとあたりはずれのある作家さんなんですが、これは面白かったです。
テンポよく展開していって楽しめました。
あらら、お兄ちゃんてば弟好きすぎなのね!の楽しい展開。BLならではで良かったです。
歳の差も嬉しい要素。陶芸家っていうのも高ポイントです。
中学生の可愛いキス。
あのときのあの人かもしれない…っていうのが、恋愛っぽくてきゅんときました。

2

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