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初期の絵柄はずっと手を出してなかったんですが、最近何作か買ってかなり良かったのもあったので本作もポチリ。
試し読みや皆さんのレビューのお陰で、受けが私のあまり好きではない乙女思考・言動だってのは分かってて買ったんですが、それでも序盤でくじかれました。
<モヤった点>
①カウンセラーが「復讐してやろうか」「呪ってやれ」と言ってた2コマ先で「嫉妬心はモンスターだ エサをやるな」→矛盾してます…
間に「じゃなくて~」とか挿入もされてないし、もちろんそういう意味で描いてらっしゃるんでしょうけど、読み手としてはそこで「えぇ…」となってしまいました。
②2人目の女で監禁・脅し・土下座強要で普通なら警察案件なのに、そこに全く触れられていない
(1人目の女はちゃんと警察介入したのに)
差別用語や「(ゲイCPは)世間に後ろ指さされる」などの表現が出てくるのは、発表された2012年がそういう時代だったのでまだ許容できます。
全体的に「至って普通のBL作品」っていう印象に辛うじてならなかったのは、妹ちゃんとご高齢の女装ゲイである梓さんのおかげでした。
ARUKUさん著作ほぼコンプしてますが(内訳:☆3…1著作、☆4…2著作、他すべて☆5)、中立にしたくなったのは本作が初めてです。
でも嫉妬ウサギが可愛いのと、名刺を出すカウンセラーがイケメン過ぎるのとでオマケの☆3です。
(そして無言でイケオジ本棚に収納する あたくし)
<注意点>
超絶ウザい女が2人も出てくるので、そういうの無理な方は回れ右です。
でもべっしーは大好き。
ARUKU信者である私の初ARUKU作品は「明日屋商い繁盛」でした。そこでブッ飛んだ私が2作目に選んだのが本作、ハスネサイコロジー。確か…2014年?
10年を経て今読んでも。
やっぱり最高です。
読んでみると、最近のARUKU作品に見られる要素がすでにここでも、というのがわかる。
主人公の無垢。
主人公の不憫。
溺愛。
あ、あと怖〜い女たちも!
絵柄はちょっとカクカクだけど、私はそこも含めて好きなんです。
なにしろ主人公のハスネがキュートで。
はじめは女の子にモテたかったり、人を妬んだり、の普通男子。
それが藤原の溺愛を浴びてどんどん可愛くキュートになっていく。それどころかカウンセラーさんを惑わせる天然美少女的側面まで発動して。
終盤に藤原父の横槍が入る不穏展開があるけど、作品自体に毒がないから全体的に読んでてクスッと笑えるし、最後はほっこりできる。
ARUKU先生作品はちょっと怖い?と先入観持ってる人にもおすすめできる可愛らしいお話です。(怖い女達はいるけどね。)
やっぱり面白いお話は読ませる力がありますね!
どんどん本を買うのに読む気力がなくて。惰性で読むようになったり。なのにまた新しい本を買っては読む気になれない…と繰り返して。依存症か?
こんな時にARUKUさんはしんどくて読めないよなあ…と表紙が明るそうだったので試しに読み始めてみたら!
さすがARUKUさん!夢中で読みましたよ!
蓮根も藤原も旭も女性達もとっても良いキャラで。
ARUKUさんのコメディ寄りのお話ですかね?
旭の言葉にも感銘を受けました。嫉妬にエサを与えてはいけないんだな。
蓮根も可愛いけど藤原もすごい!そんな人だったの?何がきっかけで今動き出したの?
なんかとっても濃くて、笑えるのに何だか不安で。ファンタジーじゃないのに現実離れしてるような。
ARUKUさんだから急に悲しい展開が来るんじゃないかとドキドキしたり。
蓮根が悩んだり戸惑ったりどんどん藤原へ恋に落ちていくところも良かったです。
まさか旭と?ええ!と思ったら…。
藤原の強い想いとポジティブさに感動しました。世間体や親の過保護に負けないで、蓮根を追いかけて追いかけて。
名言というか、心に染みる言葉がいっぱいありました。そうですよね、結局人は孤独だし、結婚したって幸せになれない時もあるし、子供も必ず出来るわけじゃないし。自分が納得するかしないか、幸せになる努力をするかしないか。
読んで良かったです。自分的にも良いタイミングで出会えて読めて。
表紙から受ける印象通り、とても可愛いお話です。ほのぼのしていて何回も読み返しました。
受けが乙女でかわいい。敵(?)の女性二人が事件が終わった後、良い意味で豹変していて面白い(笑)
ただ可愛いだけでなく、切なくて涙が出るようなことも終盤にあり、最後まで飽きません。ラストの終わり方や余韻もすばらしかったです。ラストの藤原の弁護士っぽいセリフも効いていました。
個人的に、カウンセラーが蓮根に告白したのが唐突に思えたし、余計なことのように思えましたが、それを差し引いても面白い作品でした。
わたしは思い違いをしていたのでしょうか。
ARUKUさんの作品は結構読んだつもりでいました。
作画にやや気になるところがあるものの、活字中毒の文学少女だった昔の自分を思い起こさせるような独特の言い回しや、元文学少女が好む時代設定、登場人物への容赦ない仕打ちが妙に気になって、買い集めたつもりでした。
でも全然だったよ、自分。
本棚整理と言いつつ、家族に秘密のクローゼットを掘り起こして、レビューを書いていない作品を埋める作業中、本を減らすつもりがなぜか増えていく不思議。
ARUKUさんの作品も4冊しか持っていなかったことが判明。
なのに何を分かったつもりでいたんだろう…。
そんなわけで買い足し組のこちら。
重苦しさや容赦ない仕打ちなんてどこにもない、ハッピーな作品でした。
しかもARUKUさんの作品なのに分厚くない。背景もわりとあっさり気味。
蓮根にとって、中学の同級生の藤原は嫉妬という醜い感情の根源。
好きだった女子は藤原に片思い、付き合っていた彼女も藤原に心を奪われて散々。
なのに当の藤原は、「蓮根が好きだ」と言ってきて…。
蓮根が可愛い。
ストレスは甘いものの爆食いで解消、困ったときは向かいのカウンセラーに泣きつき、キャラクターデザイン事務所の営業担当・ベッシーはお母さんのよう。
デザイナーとして独立して、模倣品が出るほどのキャラを生み出し、CMのキャラクターデザインなんて大きな仕事までやっているのに、完全に子供ですよ。
そんなお子ちゃまが、誰もが羨むステイタスと顔面を持った完璧な男に求愛されて、おろおろわたわた、周囲を巻き込みつつ、八つ当たりされたりぶつかって行ったり逃げたりと大騒ぎな話でした。
仰々しいモノローグもない。
語尾がおかしな台詞もない。
まつげに縁取られたガラス玉のような目がなければ、ARUKUさんの作品とは気付かないかもしれないくらい、わたしが「ARUKUさんの特徴」と思っていた部分が削ぎ落とされてました。
ひたすらおかしく、時に切なく、そしてハッピー。
こういう作品もアリなんだと、今までの自分の思い込みが恥ずかしくなりました。
「木を見て森を見ず」みたいな。「全豹一斑」的な。いやはや、穴掘ってきます。
そんなわけで『無恋愛紳士』と並んで、こちらもARUKUさん入門書として、おすすめしたい1冊でした。