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子持ちBLが苦手で、ヤクザBLも大変苦手なのに面白い。すごい。
モチメ子先生、絵も上手いんですよ。案外そこ取り上げられない気がして言っておきたかった。幅広い年齢層や体格の人がしっかり描けるうまさなんです。この作品の本編中にも会長の台詞で出てきますが、"いろんな考え方の人"も描けるんです。好き。
ボーイズ(男性)がラブしてるかというと、その何歩も手前ではある。森川くん(大学で燃料の研究してる)と五十嵐さん(インテリヤクザ)の空気感も、ラブではありつつ、いわゆるBLまで到達してない感じで。キスも何もない。
けど、良いんですよね。とにかく良い。一般漫画に少々BLエッセンスな趣。読んでて面白いのが何よりなことですから、十分満足です。
はっきりした恋愛の描写はないんですが、恋愛に発展しそうなカップルが2組登場します。
主人公がホストとヤクザという、ほのぼのとした雰囲気からは程遠い所にいそうな人たちなんですが、そういう人たちが血の繋がりはないのに家族としてお互いを大事にしている集まりがお話の舞台です。
正確に言うと組を引退した会長とその会長に付いていった舎弟たちを中心にしているのですが、この会長が義理と人情に篤い人なんです。
そしてこの会長が田舎で農業を始めるという、ちょっと変わったストーリー。
恋愛に発展するかな?と思わせる2組のカップルというのは片方がヤクザ(あるいは元ヤクザ)なんですが、お相手が一般人。
裏稼業の人達はいずれもその道ではやり手なんですが、硬派な感じでツンデレというか、なかなか自分の気持ちを認めていない所があって、それが却って可愛いです。
お相手の一般人は2人とも天然が入ってる感じなんですが、どちらのカップル(と言っていいのかどうか分かりませんが)もそれぞれ色が違って、私は両方のカップルにかなり萌を感じました。
恋人らしいことは全く何もしていないのですが、こんなにもキュンとするのがモチメ子さんの作品の不思議と言うか、魅力だと思います。
全体を通してほのぼのです。
つかさは男前ツンギレキャラで結構好きだったのですが、私はどうしてもメインの元ホストダメ男キャラが好きになれなかったので微妙でした。子供(実は自分の子)を誘拐未遂…というのもどうしても胸に引っかかってしまいました。
脇カプの五十嵐(893)と森川(農大生)の方はかわいかったです。
ストーリーがイマイチ中途半端&ラブも足りないというか、少し中途半端に思えたので中立評価にしました。
互いにドキドキしたりとかはあるけどエロとかは全く無し。
心理描写とほのぼのとしたストーリに主点を置いた作品。
人によっては物足りなさも感じるかもしれませんが、こういうBLの描き方もあるんだなと思わせます。
主人公も初めは髪も長くて根性も無くてう~んって感じだけど、いつの間にかかっこよくなっていて、その上で泣き虫で感情豊かなところが惹きつけられる魅力あるキャラクターになってました。自分の中でいつのまにそんな風に思えるようなキャラに変ってたのかも曖昧なうちにキャラの魅力に引き込まれます。
他の各人も各々に人間味があって色々な人生というものに触れ合えるような、まったりとした作品。物足りないだけど満たされるような矛盾を感じさせられる良作でした。
『豊満なご褒美』というタイトルと表紙の雰囲気から
どんな農業系BLなんだとうと興奮気味に読んでみたらびっくり!!
農業系BLどころかBLかどうかもあやふやな内容でした!!
・・・でもそれは、いい意味でうらぎってもくれました。
モチメ子さんのふんわりした絵のタッチから繰り広げられる
なかなかリアルで切ない人間社会。
よく裏の世界の人間が出てくる漫画ですが、もがいて試行錯誤して、
義理と人情が詰まったいいおはなしだと思います(*´∀`*)
たくさんでてくる登場人物の、一人一人にしっかりドラマがあり、
とても読みごたえのある一冊でした♪