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うん、面白かったです。
ヘタレで優しく真面目なリーマン・安浦とゲイでどこか艶っぽい浅井の恋物語です。
妻を亡くし男手一つで息子を育てる安浦が、後輩・浅井に息子の相談をしたことから距離が縮まっていきます。
浅いはオッサンリーマンの安浦のことが大好きで、告白してアピールしますが安浦にはかわされっぱなし…
決して受け入れも突き放しもしない安浦がズルくもあり、優しくもあります。
妻を亡くし息子は独立し、1人になって考えるのは浅井のことばかりで、完全にほだされまくりの安浦さんに萌えます。
疲れていても転勤した浅井の元に通い、浅井のワガママにも怒らず接する安浦さんは、やはり大人ですね。
浅井は結構なビッチだと思います。
安浦さんが搾り取られそうで心配ですが、初めて好きな人と結ばれた時の浅井は可愛かったです。
時々出てくる双子たちがメチャクチャ気になりましたが、同時収録作と描き下ろしにも登場していました。
ザ・フィクションという感じの双子たちなのですが、それがまた可愛くて楽しかったです!
本作においては、ある一コマの「絵」にグサ〜っと心をやられたんです。
吉池マスコ先生って独特の絵柄で、でもこの絵でなければ!この絵だからこそ!という個性です。
私にとっては、「藤原征爾君追悼特集に寄せて」にも「彼と任務とセックスと。」にもハッとするコマがあったのですが、本作での「この一コマ」は…
4話目の「恋人の部屋」。せっかく名古屋にやって来た安浦だが、色々すれ違って浅井が部屋を出てしまう。安浦が追ってきて歩道橋?の上で謝るんです。すると浅井が安浦にすがりついて…
『風も出て来たしそろそろ帰るか』と安浦が言う、そのシーン。
浅井の想い。安浦が好きで好きで、ほっとかれた寂しさ、自分の心の狭さ、やっと2人っきりになれたその安堵、安浦の思いやり、そんな心のあれこれが、浅井が絡めた腕にもうメチャクチャに溢れてる。上手いな〜っと唸ってしまう。
勿論、ストーリーも素晴らしく切なさと情に満ちています。
「こけむすまで」
これがまた不思議な話で。ガチムチな宇宙人と壮年の神様と死神ブラザーズが同居してて。
神様は飄々、宇宙人はツン。というか意地っ張りで素直になれない。
体調が悪いらしい神様が本当は心配で、もし消えていなくなったら…
Hシーンもしっかりありまして、神様の余裕とガチムチの「攻め喘ぎ」がエロいです。
「お父さんは悩ましい 描きおろし」
安浦のお家での激しいH。
頼んだ出前をお届けするのは死神ブラザーズというオチ。
面白かったです。
年頃息子の部屋からまさかのガチホモ雑誌を発見したお父さん。悩んだ挙句思わず部下に相談してしまいます。ところが、その部下に酔っ払った勢いでまさかの告白をされてしまい・・・お父さん、悩む。
俺、今日のパンツ穴開いてるし 白ブリーフだし……と。
とーさん!(笑)真っ先に悩むポイントは、まさかのそこですか?!
すんごく笑わせてもらいました。
妻に先立たれ年頃の息子の扱いに悩み、部下からの突然の告白も一蹴せず正面から向き合って真剣に悩んじゃう。だからしょっちゅう脳内会議中になっちゃう。
この脳内会議の様子がまた笑えるんです。チビお父さん達が三人くらいでやり合ってる。
「だから舐めた態度取られるんだろ?」「舐めるって……」「朝から……」みたいなアホな感じ。
いい歳したおじさんが、ぐるぐる悩む姿がなんだかとっても可愛らしい。
いざ二人が付き合うようになっても、お父さんは鈍感だし不器用だしちっとも格好よくないのは相変わらず。
でも何しろお父さんは誠実なので、一見クールなんだけど実は好きな人とはやった事がなかったというちょっと不憫な部下を優しく包んでくれるんです。
とっても良いカップルになりそうで何よりです。
ほだしほだされあいしあいされ。
俺もずっと好きだった……!もいいですが、こんなはなしが好きなんです。
部下に迫られて真剣に混乱しているお父さんの脳内がかわいいです。
「舐めるって…朝から…ヒソヒソ」とか地雷を踏んでドツボにはまってたりとか。
絵はあじがあります。
きれいな絵じゃないんですが、それがなぜかエロでいきる。
この本のエロがエロいのはこのあじのある絵だからだと思います。
ヘタではないです。ヘタウマ?
私は好きです。
絵は個性的で特にきれいというわけではない・・
いい男同士ではなく、しかも一人はおっさん・・。
でも、何か良いんです。好きなんです。
気持ちはお互いにとってもピュア。
安浦さんの揺れ動く気持ちも・・脳内会議でよくわかるし
浅井君の秘めたる思いも、一途さもちゃんと表現されている・・
しかも、適度にエロくもある(笑)
とにかくキュンキュンしました。
あまりにも好き過ぎで、その後の同人誌まで手に入れちゃいました。
私にとっては、安浦さんと浅井君の存在は文句なしで「神」コンビです