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表題作苦い果実

和俊
高校生,17歳
達也
公務員

同時収録作品月さえも狂う夜 前編・後編

敦司
高校生
駿
大学生

同時収録作品BLUE PERIOD

ジェイク
ロニー

その他の収録作品

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  • お知らせ
  • あとがき

あらすじ

雪の降る夜、突然の妻の反乱によってマンションを締め出されてしまった達也は、隣の部屋で一人暮らしをする高校生、和俊に助けられ、なしくずし的に同居生活を始める。一人暮らしの寂しさからか、達也に異常な執着を示す和俊。奇妙な二人の関係はやがて危険な方向へ・・・!?
 心を揺さぶるドラマティック読み切り3編を収録した作品集。

作品情報

作品名
苦い果実
著者
鹿乃しうこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812454220
3.2

(15)

(3)

萌々

(1)

(8)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
46
評価数
15
平均
3.2 / 5
神率
20%

レビュー投稿数8

個人的に果実は甘いほうあ好きです

表題作『苦い果実』から始まる一冊です。
全体を通してテーマが重くていかんですね(ノД`)シクシク
気持ちがずぅんと。
話のあらすじ。
雪の降る寒い夜に、びしょ濡れの男が一人、家のドアの前でがたがたと震えながら立っている。自分の家なのに立ち尽くしたまま。
鍵を忘れたわけでも、家の中に人がいないわけでもない。
通りかかった隣の住人に助け出されたはいいけれど・・・という感じでしょうか。
帰ったら家の鍵が返られてるとか切なすぎるつД`)・゚・。・゚゚・*:.。
隣の家で、奥さん不倫してて、隣から知らぬ男と嫁の喘ぎ声とかって・・。
あ、でもある意味隣から旦那の喘ぎ声とか・・・wwジュルリw
最終的には上手にまとまっていたので良しなのですが、攻くんの「姉さんと」な話が気になって仕方がありません。
『月さえも~』も暗いお話でしたね。暗いというよりバイオレンス?
ただ、キャラクターとして、攻クンが男らしいいでたちなのに、オッサンに犯されてたり、そのオッサンとオッサンの奥さんにサンドイッチにされてたり、大事な子とオッサンでサンドイッチされてたり。とにかく美味しい絵面でした.。゚+.(・∀・)゚+.゚
決してハッピーとはいえない結末なんですけど、この後また二人で~な幸せホワわんな場面を申そうで補いたいと想います。

5

強烈な痛みと闇

2000年発表の短編集。

「苦い果実」
妻に家の鍵を替えられ、家に入れなくなった長瀬は、隣の部屋の一人暮らしの高校生・和俊の世話になる。ズルズルと居続けるうちに…
…というBL展開はともかく、和俊の抱える秘密には驚き…!
愛は苦い苦い果実を齧った先にしか得られないのか⁉︎

「月さえも狂う夜」〈前編〉
ヤク中の父親の借金のカタにヤクザ夫妻との3P要員にさせられている高校生の敦司。
家ではバイトで一緒の大学生・駿とルームシェアして、駿は敦司に惚れている。敦司の背負うもののあまりの重さ、その上駿にも大きな問題が…!

「月さえも狂う夜」〈後編〉
駿の問題は俺のせい…
駿に父親との事を言えなかったから。駿に秘密を持っていたから駿を不安にさせてしまった、だから駿はクスリを…その不幸な循環が結局駿を壊してしまった。
ヤクザにも駿の事が知られて、駿も真実を知って、取り返しのつかないラストへ。
これは今どき見ないラストです。不幸!

「BLUE PERIOD」
「ラストキスから始めよう」のジェイクの中学時代。
チャイニーズを抱いた…というセリフの、中国人クラスメイトとあったこと。
ジェイクは日本のケイゴの面影を追ってるし、相手も本当に好きな人が別にいる。そして周囲は深刻なホモフォビア。
「ラストキス〜」でジェイクが大人っぽいのはこの体験のせいです。


「ブルと歩けば…」とは対極の感じで、強烈な痛みと闇があります。
少しも甘さが無いので覚悟して読んでください。

0

BGM付きで読んでみて

 ひとつ前のコミックス『ブルと歩けば』で「頭をからっぽにできるアホエロ」とレビューしたのですが、今作は真逆のテイスト来ました!シリアスでヘビーな物語ばかり集めた短編集です。

・『苦い果実』
 一人暮らしの高校生の和俊と隣室の公務員の達也。ある日、部屋から閉め出された達也を拾った和俊は・・・。
 ちょっと設定に無理もあるけど、私は和俊の寂しさがわかって、切なくなりました。家に一人っきりって高校生でもすごく寂しいんですよ。普段は気付かないんです。家に一人なんて当たり前だから。一人は自由でもあるから、とても楽だしね。だけどいざ特別な人と過ごすと、それまでの一人の時間はとても寂しいものだったんだな~って思い知らされちゃうんですよね。その特別な相手が達也だったんだろうなと思います。
 
・『月さえも狂う夜』前後編
 『花組任侠伝』の東敦司の過去のお話です。『花組任侠伝』を読んでいたときに、東の事が気になっていたので、彼の過去が読めるのは嬉しいのですが、このお話は辛すぎます!救いが一切ない。東の過去が重すぎる。
 太陽のような存在だった駿が、東を愛したことで堕ちて行くのが悲しい。「敦司は悪くない」と言ってくれた駿を、ああしなければいけなかった地獄ループ。このループを止めるためには『花組任侠伝』のラストしかなかったのかな。
 駿は死んでしまったのでしょうか。どこかで生きていて、太陽に戻ることはできなくても、三日月ぐらいの明るさでもいいから、生きていて欲しいと思いました。

・『BLUE PERIOD』
 『ラストキスから始めよう』の番外編。ジェイクの中学生時代。初恋の相手、圭吾が忘れられないジェイクと、先生が忘れられないロニー。ゲイであることを隠す友人や、先生と関係があると噂のあるロニーと係わるうちに、圭吾への感情が肉欲を含むものだったと気付くのですが、この時点でのロニーへの思いは本物だったと思うんですよ。それだけにちょっと複雑です。最後、ビリーの言うことに反論出来なかったのは、ロニーが先生の名前を口にしたことへの無意識の仕返しだったのかな。
 この後、日本へ留学するジェイク。『懺悔ー麗人セレクションDX』でまとめて読めるので、そちらをお勧めします。

 あとがきで制作中に聞いていたBGMが「真実と幻想と」ラ○クだと小さく書いてあったので、聞きながらそのシーンを読んでみました。うん、ぴったり。
 

3

うーん。読者の読みたいものというよりも作者の描きたいものといった印象。

短編集です。

『苦い果実』
家から閉め出されたリーマンは、高校生に拾われるお話なのですが
高校生には見えない件w
家の鍵を変えて旦那を締め出す妻ってすごいよな。
それなら自分が出て行けばいいのにw
妻の不満はわからないでもないのですが
気づいてほしかったなんていう前に、きちんと気持ちを伝えたらよかったのでは?
なんだかよくわからない夫婦像でした。


『月さえも狂う夜 前編・後編』
父親のしでかした不始末その他もろもろを息子が償ってる話なんですが
これも年齢が不詳なキャラでしたねぇw
抜けられない地獄というのはわかるのですが
私なら父親を殺す前に金城を殺しますね。
父親を犯人にしてしまえばいいのに・・・そう思いました。


『BLUE PERIOD』
鹿乃さんの描く外人!合う!合う!
うわー。ちょっとイイじゃないですか!!!
ジェイクとロニーのナニのサイズ差すげぇwww
しかしですね・・・
シナリオ的には、よくわからなかったです。
ジェイクもロニーもはじめは、それぞれ代替として
お互いに違う人物を重ねていたのでしょうが
そこからはじまる恋愛もあると思うのに
ラストはこれでいいのだろうか・・・。
作者の描きたいものを描いた。そんな印象の漫画でしたね。


1

表題作以外は救われない。

 読後はもう、放心状態でにっちもさっちもです。
 表題作はともかく、同録の2作品が悲しすぎる。
「月さえも狂う夜」の、太陽みたいに明るかった駿が、敦司を思うあまり、だんだんと堕ちていってしまう様子がせつなくて、悲しくて、かわいそうで、すごく怖かった。
「BLUE PERIOD」は、なんか嫌な終わり方だった。本当のところはどうだったのかそれは謎だけど、最後の一コマが全てだとしたら、もうなんか、いろいろ理不尽すぎる。いろいろ救われない。ロニーかわいそう。

 表題作「苦い果実」は、お互いの弱い部分をお互いで克服していこうという素敵な二人のお話です。ただ、主人公の妻が当て付けのように(実際当て付けなんですけど)他の男とのHの時の声を聞かせるやり方はイラッときました。何にしても、やっぱり女は話に絡んできてほしくないなぁー。それがなきゃ話がなりたたんって言われればそれまでなんですけども。

1

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