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表題作鬼の王と契れ

夜刀,鴇守と契約した使役鬼
矢背鴇守,鬼使い一族の最年少鬼使い,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

…二本の角、金色の瞳、鋭い爪――けれど体長はわずか40㎝!?
  異形の鬼を使役する能力で、歴史を陰から支えてきた矢背家。
  一族最年少の鬼使い・鴇守の相棒は小鬼の夜刀だ。
  「鴇守の唇を吸うと元気が出る。だって鴇守は可愛いから」。
  堂々と言い放っては、乳首を舐めたり下着に潜り込んだり
  セクハラ三昧の夜刀。
  頭を痛める毎日だったけれど、鴇守に危険が迫ったとき、
  夜刀の体に異変が起こり…!?

作品情報

作品名
鬼の王と契れ
著者
高尾理一 
イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
鬼の王と契れ
発売日
ISBN
9784199007453
4

(167)

(75)

萌々

(55)

(19)

中立

(10)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
15
得点
662
評価数
167
平均
4 / 5
神率
44.9%

レビュー投稿数15

最強の鬼×最弱の鬼使い

高評価の書評が凄く多いので、興味を持って購読。

(´;ω;`) でも、出だし前半は鬼使いの鴇守が弱すぎて、ちっとも面白くない。どうして高評価をえているのか不思議なくらい面白くなかった。
面白くなるのは、退魔師と出会ってからの後半。面白くなるまで、じっと我慢して読み続ける必要があります。

---
最強の鬼・夜刀は、鬼使いの鴇守が生まれてすぐに見つけて、赤ん坊の鴇守に一目ぼれ。
怖がる鴇守が怯えない大きさになり、無能を偽装して可愛らしい鴇守にまとわりつく。
正式に契約を交わして、鴇守とペアになった夜刀。
本当は巨大な鬼なのに、その後も40センチの大きさを維持して、腕に昔流行っただっこちゃん人形のようにいつもへばりついている。
小さい夜刀は、命令を受けて作業完了すると、ご褒美として、鴇守を舐めまわす。
鴇守は、臆病で「最弱の鬼使い」とバカにされるので、怒る夜刀は、鴇守に内緒でコッソリ仕返し。
ある日、当主に夜刀が実は最強の鬼であることがバレて、鴇守に後継者になれと命が降りる・・なんとか当主を辞退したい鴇守は悩む。・・

---

2

どう特化していくか見当が付かない

2014年刊。
う~ん、当然ながらこの一冊目だけではこの物語がどう特化していくか見当が付かないと思う。
バトルファンタジーとはちょっと違うな、誰と闘うってのが明確じゃない。
まぁバトルものにしろオカルトものにしろ、この手の物語上でコンビを組める間柄って大好きな設定のはずなのに、どうも萌え心に火が付かない感がある。

矢背家は平安時代より鬼を使役できる契約を結べる能力を持つ一族で、今は限られた者しか鬼使いとして生まれてこない。
そんな羨望の能力を持って生まれた鴇守(ときもり)だが、本人は周囲に見える鬼達が怖くて仕方がない。
鴇守と5歳で出逢って8歳で契約を結び、15歳で共に仕事をするようになった使役鬼の夜刀(やと)は一見やんちゃな10センチ程の小鬼だが、それは鴇守の側に居たいが為の見せかけで、本当は最強クラスの鬼だった。

使役鬼には嫉妬心が強いという特徴があって、契約を結んだ鬼使いとは絶対的な関係を持っている。
BL攻めの溺愛と嫉妬心って結構紙一重なものがあったりするが、今のところ夜刀が見せる生来の嫉妬心はワンコっぽさを強く感じる。
それも鴇守が赤ん坊の頃から夜刀がずっと側に張り付いていた程の筋金入りだ。
鴇守が意識せずとも数多の鬼を惹き付ける能力は、矢背家の始祖・秀守の血を色濃く引き継ぐ先祖返り的なものかどうかはまだ謎となっている。

う~ん、これからの展開で鴇守が個人的好みの受けキャラに填まればいい、とは思っていたのだけれどね…
1巻のみを読んだ時点では。
彼がどう"化ける"かは次巻以降にてどうぞ。

1

健気な鬼

人外が攻めだと、大抵ドSだったり理不尽だったり、こっちの心情を全く斟酌してくれずにマウントしてくる傾向があると思うのですが。
本作の攻めは鬼なのに、大変いい子で可愛い。
もちろん、多少暴走して受けの言うことを聞かないこともありますが、でも嫌われないように努力するあたり、とても健気だなと思いました。
番外編として収められている、「鬼と愛とオムレツと」でオムレツに描かれたハートに喜ぶ攻めが出てきますが、ハートを崩さないように食べようとするなど、めちゃくちゃ可愛いな!と思いました。
健気で一途な鬼攻め。レアな気がします。

話の内容も、ストーリー展開もおもしろかったのですが、萌えられるのか萌えられないのかよくわからなかったのは、攻めの鬼らしい外見(ファッション)。
裸に虎パンは、ちょっと個人的に反応に困った……(ラスト近く、黒いシャツに黒いジーンズという黒ずくめの服装になってくれてほっとした)。
でもあとがきで高尾先生が「鬼なんだから虎パンは外せない」と書いておられたのを見て、そういうものかと一応納得。
先生のこだわりなんですね。

あとがきといえば、「鬼なんだから虎パンは外せない」のくだりの一文に大変感銘を受けました。
「鬼なんだから虎パンは外せない、人外生物なんだから執着愛は外せない、変態でない攻めなんて攻めの資格がない、受けを愛しているならセクハラするべき、デリカシーは長い旅に出ている、ヘタレ、という私の心の棚にある萌え要素を足していったら、こんなことになりました。」
どれも大変重要な萌え要素だと思います。

4

いろいろおいしい鬼バトルもの。

前から気になっていた作品でやっと読むことができました。
面白かったです!

鬼を使役することができる家に生まれた鴇守(ときもり)は、赤ん坊のころから自分を守ってくれる、小さな鬼の夜刀(やと)と契約している。体長40cmの小さな鬼が使役だと、周りの鬼使いからも馬鹿にされるが、大きな鬼が苦手な鴇守は、今の生活に満足していた。でも実は、夜刀は本当は巨大な最強の鬼で、鴇守が大好き。あーんなことやこんなことをしたくてたまらないのだった…。

小さな鬼がずっとそばにいて、守ってくれる!というのは可愛いですね。
鴇守が家の存続しか頭にない両親や一族に冷たくされ、学校ではいじめられ…と
かなりシリアスに陥りがちな展開でも、夜刀の清々しい愛と破天荒さがぶったぎってくれます。
コメディとシリアス、萌えとアクションシーンのバランスがちょうどいい感じで、読み物としてすごく好きです。
ただけっこうバトルの描写が激しい部分があるので、妖怪とか、鬼の戦いとかに興味がないタイプの方は楽しめないかもしれません。むしろそういう妖怪大戦争系が好きな方は、バッチ来いな気がします。

エッチシーンも鬼の力ですごく気持ちよさそうなのが、痛い系苦手な自分にとっては嬉しかったです。

石田要先生のイラストも押さえるところはしっかりとおさえてくれ、
とくに夜刀が人間に化けたときのかっこよさは鼻血ものです。
続巻も読んでみようと思わせる、面白い小説でした。

7

勿体無い

あらすじに惹かれて読んだのですが
期待が高まりすぎたのか、なんだか不完全燃焼でした。
夜刀はもっと見せ場というか強烈な印象を与えられたのではないか
とも思ってしまうのですが、趣味嗜好の問題でしょうね。

1

面白いけど物足りない

可愛い執着攻と、臆病バンビ受という印象でした。
鬼を使役するという立場上、受の方が強気ではありますが、肝心なところではしっかりと攻が受を守るという構図がバランスよかったと思います。

王道展開なので、設定以外はこれといって目新しさはありません。
ですが、攻の性格がとても健気で一途で、執着というよりは、ご主人様に構って欲しくて仕方がない犬という感じです。
若干のおっさんくささと、変態ちっくなストーカーっぷりが際立ってますが、その辺りはご愛嬌。
逆に受の性格が女々しすぎてイライラしてしまったので、攻の設定が面白いだけに残念な気がします。後半、攻の血を取り入れたことにより、少し攻撃的な性格も垣間見えますが、全体通して弱気、泣き虫、臆病バンビです。
鬼を問答無用で惹きつけるフェロモンがあるそうですが、人間目線から見るとあまり魅力を感じません。

わかりやすいストーリーなので、ファンタジー設定ではありますが、非常に読みやすく楽しめました。
欲を言えば、もう少し鬼使いという設定を活かした話が読めたら良かったなと思います。
一族も沢山登場してますが上澄みすくっただけだったので、もっと物語の展開が広がると思ってた分、肩すかし食らいました。

個人的には退魔師の星合の方が気になったので、こちらでスピンオフを読んでみたい。

4

ヘタレ一途な夜刀にキュンキュン

ずっと読もう読もうと思いつつ読んでなかったこのお話。

夜刀の一途に鴇守を思う姿にキュンキュンしました。鴇守も途中までぐずぐず言ってましたが、腹を決めたあとは正面から問題に向き合おうとする姿に成長を感じます。

ただ、割りと大事な決断であろう最後の部分がさらっと終わってしまったのが気になりました。もしかしたら続編があるのかな?とか思ったりしてますが、今のとこそれも無さそうなんで…
今後の彼らの行く末が気になりますね~。

6

スピンオフ出そうな気がする

高尾さんは「お侍、拾いました」と「二十六年目の恋人」しか読んだことがないのですが、どちらもすごく面白かったので、これも表紙を見て絶対好みだなと、どっからくる自信かわからんけども、当たりでした。夜刀が鬼なんだけど、どこまでもワンコです。チビ夜刀に萌を見いだせなかったので、このまま終わったらどうしようとやきもきしましたが、ちゃんと本来の姿になってくれてよかった。高尾さんは人外物がお得意なようですが、他の作品も読んでみたくなっています。

5

別れる、離れるは禁句です(笑)

鬼が出てくるファンタジーが好きで、いろいろ読んでいます。その中でもこの本は今のところ一番好きで、何度も読み返しています。

もう鬼の夜刀の好き好き攻撃(攻撃と表現しちゃうくらい、パワー溢れてます)が、いじらしくて可愛くてたまりません。力の強い鬼なのに鴇守には頭が上がらなかったり、お風呂上りの鴇守の全裸をタオルを渡すのを口実にチラ見するのを楽しみに大慌てで帰ったり…。何せ、鴇守が生後数日の頃から好きなので、好きな年期が半端ないのです。

大好きな鴇守の為なら何でもできる夜刀なのですが、鴇守と離れることだけはできません。そのため「捨てるとか別れるとか、お前が命令しても絶対に駄目だ」と必死で懇願する姿に鴇守と一緒にキュンとなりました。ちび夜刀は可愛いし、190cmの夜刀は一途でカッコイイしで、何度もキュンキュンしました。最後も満足なハッピーエンドで、迷うことなく私の中の神作品です。

13

評価買い

ちるちるさんにて評価が高めだったので手に取らせていただきました!

私の萌えどころはやはり、レビューにて皆さんが言われているように
攻め様である鬼にありました!
作品全体としても、攻め様である鬼が受け様に対して一生懸命なところや
大好きな気持ちがあぶれんばかりのシーンを
楽しむような作品でした(*´∀`*)

受け様に対して攻め様が、自分のことを見ていて欲しいと
懇願するシーンはすごい萌えましたし
なにより表紙めくってのカラー画2枚!
この作品を物語るもので微笑ましいです

萌え1つなのは、受け様が私的に萌えがちょいずれていたところからです

5

鬼が可愛い!

小さい鬼の夜刀が鴇守に好き好きアピールするお話と言ってもいいと言えるほどの好きさ加減でした!
最近ここまで露骨に好き好きいう攻めを見なかったので逆に新鮮な気持ちで見てました(笑)
鬼ってことはファンダジーなのかな?と思ったのですがファンダジーすぎることもなくイレギュラーな設定ではあるけれどすんなりと世界に入り込めました。
夜刀の努力や鴇守の成長していく姿がとても丁寧に書かれていて読んでいるこっちが母親のような気分でがんばれー!がんばれー!と応援していました(笑)

ギャグありシリアスありでとても面白かったです!
続編が出て今後の彼らをまた見れたらいいなぁという期待を込めてあえての星4です!

11

天狗もイイけど鬼もイイネ☆

作家買いをしている大好きな高尾さん♪
今回も痛快なお話でした!

攻めさんが鬼、ということで、
表紙の筋骨隆々な肉体美&インパクトの強いタイトルに
多少腰がひけつつ読み始めました。

だって「鬼の王」と来て「契れ」って・・・(=_=)

が、予想を裏切って、鬼がカワイイ~!
受けよりも大きな体で力も強く(前半は小鬼に擬態しています)
特殊な能力だっていっぱい持っているのに、
鴇守(受け)の前では立場が弱く、惚れた弱みが分かりやす過ぎて、
噴き出してしまうような楽しさにあふれています。

二人は、鴇守が幼少期からの“鬼”と“鬼使い”の関係で、
恋愛面だけではなく、生活のすべてにおいて鴇守に主導権があり、
それが分かりやすく書かれた親切設計が良かったです。

鴇守のことが大好きで、嫌われないよう品行方正に猫をかぶり(?)、
鴇守の嫌がることは絶対にしない、健気でマヌケな鬼の夜刀(攻め)。
想いが暴走するあまり、たまにボロが出てしまうのがご愛敬です。

鴇守自身も、気弱なキャラではありますが流されるばかりではなく、
夜刀に人間界のルールを教えたり、厳しく叱ったりなど、
きちんとしつけをしているのがとても微笑ましいです。

私が好きな場面は、夜刀が単身、退魔師の元へ乗り込むところです。
すわ生死を分ける緊迫の場面か?と思いきや、
夜刀は“殺すなどの死に直結する言葉は鴇守が嫌うから使わない”
というマイルールをこんな時も守って、
「俺と鴇守の仲を裂こうとするならアレするぞ!」
と、何ともしまらない啖呵を切るのです(^_^;)
結局、退魔師も毒気を抜かれ、最終的に二人を見守るハメに・・・。

この若い退魔師のキャラが良く、イラストも素敵だったので
当て馬さんになってくれたら良かったのにな~。

小鬼の擬態が解け、夜刀が本来の姿(大きな鬼)になった時、
大鬼にトラウマのある鴇守はおびえ、夜刀を避けようとします。
幼少期から一緒に育ち、心が通じ合っていると思っていた仲なのに、
外見が変わったことだけで避けられるなんて、
なんとも気の毒で、夜刀に同情してしまいました(ノω・、)

でも夜刀は動じません。
21年間、鴇守だけを見つめて来た一途さはダテじゃないのです。
「大丈夫だ、俺は怖くない、俺はお前を守る鬼だから」
と優しく告げて手を取るシーンは挿絵の美しさもあいまって、
何度読んでも目頭が熱くなる場面です。

鬼と人間は寿命が違うので、その点だけが気がかりでしたが
ラストの5行で嬉しい種明かしがあり、
ストンと納得できるような気持ちのよい終わり方が高尾さんっぽく
あ~、いいなぁ~!と素直に思えました。

続編があれば、攻め視点のラブラブなお話を読んでみたいです♪

16

ねこぷー

コメント頂きありがとうございます!

そうなのです!
店頭で初めて見た時、鬼さんのバッキバキの肉体美と、
見えそうで見えない丈夫なおパンツスタイル☆に
私も目が釘付けになりました!!(笑)
でも、実際の内容は、
鬼さんのおバカっぷりが可愛い”ラブコメ”という印象なんですよ~。

少しネタバレですが、
ラストの5行は、生涯ともに過ごせる確約のように思えて、
私はすご~く嬉しかったです。
ぜひ気になって下さい!!(笑)

コメントありがとうございました!!

東雲月虹

ねこぷーさん、レビューお疲れ様でした!!

ジャケの腹筋割れ過ぎた、丈夫なおパンツ(?)をお召しの鬼さんが
ヘタレ&ワンコ設定だとは思いもしませんでしたw
でも、一途に主人を想うあたり、好ましいですね!!
あまりファンタジーはあれこれ読むタイプではありませんが
読んでみたいと思いましたよ♪
ラスト5行の種明かし、とても気になります!!
ありがとうございました(*^_^*)

一途で過保護な夜刀が素敵

鬼を使役する力を持つ矢背一族は、長い歴史の中その力を使って社会の裏から世の役に立つ仕事をしていました。しかし、鬼を使役する力はだんだんと弱まってきていてその力を持つ子供が生まれることも少なくなっていました。

そんな中、鬼を使役する力を持って生まれた鴇守は家族からの過度な期待や羨望を受けて育ちます。
生まれた時から他の人には見えない鬼が見えておびえる日々。周りの人には鴇守の行動がおかしく見えていじめられたり、家族からは鬼におびえては泣き、いじめられては泣いてばかりいる鴇守にきつくあたられるばかりでした。そうした鴇守を悲しませる相手からずっと鴇守を守り続けていたのが小鬼の夜刀でした。

鴇守にとって夜刀は初めて出会った5歳の時からずっと自分のそばにいて自分を大好きでいてくれる大切な存在。鬼は自分の主と認めた存在を第一に思うもので、主への独占欲や他の鬼に目移りしてしまうようなことがあった時の嫉妬が強いのが一つの特徴なのです。そのため、夜刀の鴇守への独占欲も強く、鬼だけじゃなく他の人間に気持ちを向けることですらやきもちを焼いてしまう夜刀が可愛かったです~。
年頃になってきたらグラビアの写真集やちょっとエッチなあれやこれにも興味が出てくるのは普通のこと。しかし、夜刀はそれすら許しません。鴇守は自分だけを見て、自分だけを好きでいればいいんだと言い切るところなど微笑ましい可愛さでした。

大きな鬼を怖がり、夜刀のことも力の弱い鬼だと思っていた鴇守ですがそれは鴇守のそばにいたい夜刀の嘘でした。本当は矢背一族に使役されているなかで一番強い鬼である、あかつきよりも強い力を持つ鬼だったのです。

矢背一族は、一番強い鬼を使役するものを当主にすることが習わしとなっているため夜刀の力を知った当主は、鴇守に当主になるよう言ってきます。
また、ずば抜けて強い力を持つ夜刀を狙ってくる存在も現れて。

夜刀の本当の力と姿を知った鴇守の混乱。矢背家から与えられる仕事の表と裏。鴇守が持っていた力。鴇守が知らなかった事実があきらかになっていくなかで、混乱し迷いながらも鴇守が選んだこと、気付いた大切なものにほっとしました。ただ守られているだけの主人公じゃなく、鴇守のもつ強さや夜刀への独占欲が見られて良かったです。夜刀が鴇守を自分のものと思うのと同じく、夜刀は鴇守だけの鬼なのです!

夜刀は長い時間を生きてきた強い力を持つ鬼ですが、その性格は子供っぽく一途で、純粋なぶん迷いがなく、ある種残酷な面もあります。そんな夜刀の主が鴇守だからこそ夜刀はただ可愛くカッコ良い鬼でいられるんだと思います。夜刀の力をどう使うかは鴇守の想い1つなんだと思うと、鴇守が残酷なことを嫌う子で良かったねと思ってしまいます。

人間と鬼では生きる時間も身体も違うもの。そうした差を鴇守に気付かれないうちに埋めてしまおうとする夜刀の執着心にもゾクゾクしました。

事件や周りでの騒ぎはひと段落したものの、特異な力をもつ鴇守と夜刀の周りは今後も色々起りそうな予感。是非続編も期待したいです~気持ちを通じ合わせた2人のラブラブを続編でたっぷり読みたいです。

13

続編希望の面白さ

この手のファンタジー作品は大好物です。
単に甘いだけで終わらずシリアスな面もしっかりあって面白かった。
鬼の攻めと鬼を使役する一族で鬼使いなのに鬼が怖くて仕方ない受けが出てくる。
容赦ない鬼が受けである鴇守だけに一心に気持ちを注ぐ姿は可愛くも見えます。

鴇守が生まれた時から傍にいる夜刀、赤ん坊の姿を一目見た時から心奪われ、
自分が一生守る存在だと、早く大きくなって使役にしてほしいと自ら望むが
2m超の大きな鬼の姿を見て鴇守は怯えて怖がるばかりでそばに寄れない。
5年もそんな風に見ているだけだった夜刀がとった行動は自らを小さな10cmの
子鬼の姿に見せかけることで、鴇守が大好きな思いが高じてその姿で使役され
鴇守が5歳から21歳まで徹底してチビ鬼姿で傍にいて大好きな鴇守にチビ鬼姿で
エロいたずらしてるのです。

鬼なのに性格が(鴇守限定)やんちゃで子供みたいな感じで萌えますが、
姿が元の大きさに戻っても変わらない性格のおかげで次第に大鬼に対する怖さが
薄れて、二人の距離が一段と近づく中でトラブルに巻き込まれていきます。

夜鬼がひた隠しにしていた鴇守自身も気がつかない能力は嫉妬深い鬼には罪作りな力、
それがトラブルの回避にもつながって行きますが夜刀の嫉妬心は増大する。
ラブ甘さとシリアスとコミカルと面白要素が詰まっていて続編を希望したいくらいです。

脇キャラで出てくる退魔師や野良鬼が何故出てくるのか、もしかしたら今回の悪役とは
違う別の何かがあるのかも、そんな想像の余地があるので是非デンジャラスな
活躍を再びする二人を見てみたいと思いましたね。

17

鴇守が大好きな攻めの愛が漲っているお話

表紙のイラストが良かったので買ってみましたが、すごく面白かったです。
ちょっとだけネタバレなので下げます。




攻めの夜刀が受けの鴇守のことが、好きですきでたまらなくて言葉だけじゃなくて行動でも、「大好き!」アピールをしています。
鬼使いとして生まれた鴇守に使役鬼として選んでもらいたいが、鴇守は大きな鬼が怖いので苦肉の策として小さく弱い鬼の殻をかぶって鴇守に相棒にしてもらうのですが小さいままでは思う存分アレコレできない…。
いや、小さいままでも鴇守のお風呂シーンを覗こうとしたり、寝ているとこをセクハラしたりと色々してるんですが大きくなって思う存分アレコレしたいという野望満々の夜守が可愛いです。
特にひょんなことから、鴇守に190センチの大きな自分の本当の姿を見せなければならない事態になってしまうのですが、そんなでっかい体でも鴇守の言うことは絶対で忠犬のごとく従っている夜刀は小さな体の時より、一層可愛く思えてしまいました。
殺すという血生臭い事を嫌っている鴇守のために夜刀は、殺す→アレしちゃうという言葉におきかえるというマイルールを作っています。
なので鴇守を叱った退魔師の星合を「生まれてきたことを後悔するようなアレでアレしちゃうぞ」とアレという言葉を屈指しつつ脅しながら、風呂あがりの鴇守に呼ばれてタオルを渡すついでにチラ見する為に門限間近の女子高生のような勢いでダッシュで帰る夜刀などもう微笑ましさでいっぱいになります。
お話全体を通して、夜刀の鴇守大好きパワーが滾っているので途中で大きくなった姿を見て怯えられる夜刀がかわいそうになってしまいます。

とにかくもう攻めの受けに対する変態パワーと好き好きがあふれているので途中の他の鬼との戦いの場面とかもあまり暗くならずに読めました。
又続きがあるなら、是非読んでみたいです。

16

この作品が収納されている本棚

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