小説

  • 法悦♥︎ホリデイ ~解脱なんて知らねえよ~

法悦♥︎ホリデイ ~解脱なんて知らねえよ~

houetsu holiday gedatsu nante shiraneeyo

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作法悦♥︎ホリデイ ~解脱なんて知らねえよ~

桜庭瑞生,36歳,実家の正覚寺の住職代理
雪村藍,24歳,借金を抱える元モデル

その他の収録作品

  • 有頂天ラヴァーズ
  • あとがき

あらすじ

仏様、こんなのアリですか?

――元モデルの雪村藍は金なし職なし伴侶なしの三重苦。金に困って手を出した詐欺まがいの仕事で出逢ったのは眼光鋭い色男、正覚寺の住職代理・桜庭瑞生だった。怪我をして正覚寺に居候することになった藍だがこの坊主、ゲンコツをふるう、肉を食えば酒も飲む――そして色欲も……強面イケメン坊主×駄目っ子美人、坊主の愛で恋も人生も悦い感じ!? BOY meets 坊主なラブ・ストーリー!

作品情報

作品名
法悦♥︎ホリデイ ~解脱なんて知らねえよ~
著者
淡路水 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルール文庫ブルーライン
発売日
ISBN
9784040671611
3.8

(95)

(26)

萌々

(40)

(19)

中立

(5)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
10
得点
352
評価数
95
平均
3.8 / 5
神率
27.4%

レビュー投稿数10

仏さまも分かってらっしゃる(笑)

2014年刊。
タイトル、あらすじから坊さんが出てくるのは一目瞭然だが、個人的には丸刈りの攻め・受けには興味がないので、瑞生(ずいしょう)の見た目にはこれ幸いとは思った。
彼が一見ヤーさん!?と勘違いされる強面ってだけでなく、元〇〇ですよっ設定がツボだった。
話のほうも、瑞生自身の面倒見の良さだけでなく、田舎の環境下でばーちゃんじいちゃん達の人情味が感じられるところもまた自分の好みに合った。

ツキに見放されたかのような元モデル・藍が詐欺まがいに手を染めざるを得なくなった状況で、たまたま片田舎に住む瑞生の元に行き着いたってのも幸運だよね。
瑞生の元で一時世話になる事で、不運続きで沈んでいた藍の気持ちが浄化されていく様子に、さすが仏さまは見捨ててないよねってほっこりする。
瑞生の元同僚・行徳が余計なお世話で邪魔をするも、紆余曲折度は至って低い。

実は瑞生はパンツフェチだったのか!?ってのも、藍の誤解から生じるいじましさが彼の性癖を刺激するのも、仏さまもその辺りは分かってらっしゃるだろう。
目を瞑ってくれていることは間違いない(笑)

1

甘くて幸せ。

不運が重なり最終的に借金返済のために詐欺に手を染めてしまった元モデルの藍(受け)と、元刑事で現在は寺の住職代理の瑞生(攻め)のラブコメディ。

とっても面白かった!
物語ももちろん良かったし、小山田あみさんの挿絵も素晴らしくて非常に眼福。
読了後は「末長くお幸せに」としか言えない甘さ(笑)
物語としては最初に藍の詐欺(未遂)から始まりますが、すぐに藍の本性は心根の優しいイイコだとわかるし、瑞生の包容力のある男前度の高さに「あぁこれは間違いなく甘くて幸せな話になる!」と安心度100%で読み進めました。


藍が詐欺を働きに行ったのはかなりの田舎。
そうした場所なのでご近所付き合いも色濃く、ご近所から野菜や食事がお寺に届けられたり、おばあちゃんたちがお節介やお喋りで藍を構うシーンも印象に残りました。
こうして周囲の人から気に掛けてもらったり、誰かと一緒にご飯を食べたりするだけで人の気持ちは落ち着いていくものだよなぁ、としみじみ感じました。
ちなみに藍は野菜が苦手なのだけど、藍と瑞生が野菜を巡って食べる食べないの攻防するシーンはいちゃいちゃしているようにしか見えない幸せなひとこま。
もちろんそんなほっこり場面ばかりでなく、肉食住職の瑞生にあれよあれよという間にいただかれちゃうシーンもエロくて甘い!
互いにメロメロ。お幸せに!

3

受けが意外と

表紙から生臭坊主×スレてるホスト崩れっていう組み合わせだと思ってました
実際は攻めは結構真面目で懐が深くて
受けは思いのほかスレてない良い子でした
紹介欄にある詐欺まがいの仕事については元々生業にしていたわけではなく
追い詰められて嫌々やることになったって感じです
それでも悪事は悪事なんですが、罪悪感に苛まれるし
しっかり反省しているので嫌悪感はなかったです
人に優しくされることに飢えていた受けが
見返りもないのに世話をやいて、ときに厳しく叱り、
ときに優しく撫で、落ち込んでいるのを気にかけてくれる男に出会って
くっ付いた後は生涯の伴侶だと親に紹介してくれるような
懐の深い攻めに出会えて良かったです

ところでふやけるまであそこを舐めるって凄くえろくないですか!?
そこもっと詳しく…と思いましたw

4

BOY meets 坊主!

とても面白くて、大好きな作品です。「BOY meets 坊主」とは上手いこと言うなぁと笑ってしまいました。

強面僧侶×元モデルのチャラ男というイメージから、ツンデレなチャラ男くんがむっつりスケベな坊主にメロメロにされちゃうお話だと想像していたのですが、良い意味で裏切られました。

藍がとにかく素直で可愛い!都会の若者らしい悪態はつくものの、育ちが良くて頭も良いので、思考がロジカルで破綻していないところがとても好ましかったです。とことん運のない出来事が続いても、完全に誰かのせいにしたり腐ったりしない…本当に良い子です。

藍視点の表題作+瑞生視点の「有頂天ラヴァーズ」が収録されています。藍に負けないぐらい骨抜きな瑞生の様子にニヤニヤしてしまいました。

続編に当たる同人誌は楽しく読みましたが、続編の商業作品もぜひ読みたいなと思います。

3

意外と真面目なお話

これを買ったのは去年、読んだのは1月なのですが。
面白かったのでやはりレビュー書こうかなと思います。
淡路水先生の本は初読みです。

お寺の話、というだけで買った衝動買いでした。
あとがきに先生が書いておられましたが、このタイトルに決まるまでかなりタイトル付けに苦労されたみたいです。
タイトルとか帯の煽りから想像したものよりも、ほのぼのしていて意外に真面目な内容でした。

藍は人生に様々な躓きがあって、借金まみれの文無しくん。
田舎で詐欺の仕事をしようとしていた時に、偶然読経に訪れた瑞生と出会います。
怪我をしたため瑞生の住む寺にしばらくとどまる事になり。
寺の事を手伝いながら、近所の人々(老人ばかり)と交流して。
過疎化の進む漁港、跡継ぎに困る寺、華やかな世界での裏側、ゲイへの差別的感情など…。
少し重いテーマが、ほのぼの楽しくやさしい世界の中にちょっぴり切なく書かれています。

藍はチャラ男かと思いきや、結構真面目くんでした。
人が良すぎて転落てしまった気の毒な青年で。
田舎の町で様々な出会いが彼を正しい道へと導いてくれて。
本当に良かったなぁと思います。
瑞生もエロ坊主かと思いきや、真面目で我慢強くて男らしくて。
何よりもとても優しい人でした。
ほのぼのコメディタッチの中にある真面目な二人の姿が印象的です。

ちょこっと不満をのべるとしたら、藍がどんどん乙女ちゃんになってしまうところでしょうか?
前半の反抗的で口の悪い藍のツンデレぶりが可愛かっただけに、ちょっぴり残念でした。
最終的にはアマアマなバカップル話になる訳ですが。
もう少しツンな部分を残して欲しかったかな。

それでも、出てくる人々との交流話はかなり好きでした。
最終的に本人も相手もまわりも幸せな気持ちになる、とてもやさしく楽しいお話です♪

4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP