イラスト入り
何度目かの読み直しです。
初めて読んだ時はサイを害獣でなんて鬼畜なんだ!と思ってました。
しかし再読なのでサイの気持ちを考えるとまた違う感想になります。
あんなやつに心酔して尽くして何もかもを捧げている己裕をサイはどんな気持ちで…(泣)
何度も己裕にどう思った?何を感じた?と問い続けるサイ(泣)
己裕からしたら地獄な日々のはずなのに、少しずつ変化がみられ…。
このサイの献身を!憎まれても軽蔑されても喜ぶサイ。そしてついに…!!
なのに!!
あ〜忘れてた!最後そうだったよ!なんてこった(泣)
今度は己裕がサイに寄り添って見守って、忘れられても尽くして。
でも、やはりサイは己裕を好きにならずにいられないんですね(泣)良かった〜!!
ここまで長かったね!でも良かったね!もう邪魔も来ないよ、平和に仲良く穏やかに生きてね!
本当に見事なお話ですね。
害獣だと思ってた相手が!害獣攻めじゃないけど、ありえないって相手が攻めなのもいいもんですね!
文句なしの満点!
沙野風結子先生のお話に笠井あゆみ先生の絵。
これ以上の贅沢がありましょうか。
表紙は大好きな黒髪受けのあられもない姿、期待度マックス。
処女執事ってことは未通で貞淑な受けなのね、と思いきや。
まさかの"V"にびっくり。
己裕とサイが過去につながってただろうなと予想できたけど、そんな関係だったとは…!!
このままハピエンに向かうにはページ数残ってるなと思ってたら、サイがぁぁぁ涙!
サイが言い残した言葉が2年の時を経て実(と身も♡)結び、文句なしの読後感。
沙野作品で一番すきかも!
いや〜、タイトルから表紙から…エチエチなところも、そして内容も読み応えたっぷり、もの凄かったです…(ああ、語彙力。。)
人間の、「他者の命を犠牲にしてでも生き永らえたい」という欲の深さ。
序盤から最悪な印象しかないサイへの見方が、最後には180度変わってしまう面白さ。
則雅への愛を貫きたいのに、サイひどい、許すまじ!なんて思っていた自分を、終盤はたきたくなりました。なんも分かってなかったー…!
V種型執事、のVとは何か、と作中で己祐が問われた時、Venusぐらいしか思いつかなかった自分…答えが分かった時、そして執事が作られた目的が分かった時には、なるほどそういうことだったのか、と膝を打ちました。
そしてもう、笠井あゆみ先生のイラストが最高に最高。
電子で購入したのに、なんとなく後ろを気にしてしまうという。笑
セッの方も、もうこれ以上何も言えない、というほど素晴らしかった。特に終盤、激しい戦闘を終えて2年後の、記憶を失ったサイとのセッは、切なくて泣きそうに( ; ; )
「ここが俺にキスしてる」「俺からもキスしていいか?」
…もう、萌えしか広がらなかったです。。
キャラ、設定、挿絵…とにかくどれもが好きすぎる、豪華な一冊でした✨
執着攻め好きとして以前より気になっていたこちらの作品、答姐の掲示板で先生の作品がおすすめされていたので読んでみました。初読み作家様です。
まずタイトルの処女執事って何だろうと思ってました。よくわからないけど淫靡な響きだなと笑。読んでみたらそういうことだったのか〜。ちょっとSFっぽい内容なんですね。普通のファンタジーはよくありますが、BL小説でこういう感じの作品を初めて読むので新鮮でした。
初めは受けが一方的にひどい扱いを受けている感じでかなり不憫です。また受け視点なので、攻めが何を考えて行動してるのかわからず謎が多かったです。
その後二人の気持ちの距離が少しずつ近づいていく場面がいくつかあるのですが(公園デートとか、雨でびしょ濡れになった場面)、その描写がすごく素敵でキュンキュンしました。
二人が心を通わせてからもあっさりハッピーエンドにはならず、いくつか波乱があって、どうなるんだろうとハラハラしながら読みました。
最後まで展開に捻りがあって面白かったです。
溺愛執着攻め好きの私には大満足な作品でした♪
全てを読み終えてからまた読み返すと、たくさんの伏線が散りばめられていて、ここはこういうことだったのか〜と二度楽しめました。
後書きに記載あるように、こちら後日談がWebで公開されています。出版から8年経ってますが、まだ読めました。そちらを読んでますます満足感が増しました!未読の方いましたら、ぜひ読まれることをおすすめします☺︎
笠井あゆみ先生のイラストは、作品の雰囲気にぴったりで、こちらもとても素敵でした♪
過去のアワードや不朽の名作などにランクインされていていつかは読みたい作品でした。
タイトルや表紙から、執事が主人に処女奪われちゃうエロいやつやんだろうなぁ、などとふんわり思ってたんですが…。
「処女執事」の意味が想像してたのと全く違ってました。
一瞬、主人のためだけに作られたアンドロイドかとも思いましたが、人間でありながら主だけに仕えるように作られた執事であるという設定がすごく良かったと思います。
序盤は己裕にとっては幸せな則雅との主従関係が突然現れたサイによって壊されていき、サイは悪者のように映ますが実は…というどんでん返し的な展開にもドキドキさせられました。
事あるごとにサイが己裕に自分の感情を言葉で表現させようとしていた意味が分かった時、サイの深い愛情が伝わってきて胸が熱くなりました。
沙野先生の作品は初読みだったのですが、とても読みやすい上、設定上少しお堅い喋り口調とエロスのギャップがとても良きでした。
これを機に他の作品も読みたいと思います!