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転校初日、俺はケダモノに抱かれたーーー
「性春失格」 9割
「本当にあったエロい話」 0.5割
「三上くんのおもちゃ 番外編」0.5割
【性春失格】
タイトルと表紙でエロメインかな…と思いきや、意外にも内容が良かったです。
カシオ先生の作品の中では比較的明るめのお話だと思います。
舞台は男子校で男子寮という閉鎖された空間。
先輩×後輩で転校生。
攻めは不良からも一目置かれている上級生で俺様かと思いきや、一途だし優しいところがあります。
受けは生意気受けでツンデレっぽくもあります。
一度離れてしまい、数年後に再会するところもすごく良かったです。
【本当にあったエロい話】
いわゆるNTR。
彼氏持ちの受けとついヤッちゃったお話。
攻めが彼氏から勝ち取ります。
【三上くんのおもちゃ 番外編】
「三上くんのおもちゃ」は未読で、お話を知っていると楽しめると思います。
紙媒体でエロの修正強め、白抜きでした。
金持ちが通う高校とその寮で繰り広げられる爛れた恋愛。カシオ先生のタッチにはよく合う世界観ですが、ストーリーはずっと王道をなぞった感じで新鮮味はありませんでした。転校してきた節は上級生に目をつけられ犯されそうになったところを桐嶋に助けられたものの、そのまま桐嶋に抱かれ彼のものという噂が立つ。体の関係から始まったけれど、段々桐嶋の優しさにも触れて好きになっていく…、とこれ以上ないくらい王道です。王道を読みたい、ハラハラしない展開が読みたい、エロが読みたいという気分の時にはちょうどいいと思いますが、カシオ先生にしか描けない作品が読みたい方にはあまりオススメしません。
全寮制の男子校特有の閉鎖的で耽美漂う空間を堪能しました。
とはいえ、ドロドロすぎるということもなく、あっさりとした読み心地でした。
母親の再婚に伴い、全寮制の学校に転入することになった松雪節。
けれど、転入初日から上級生たちに絡まれ、そこに現れた桐嶋に救われ…
と思いきや、「俺のものになればいい」とそのまま桐嶋に犯されてしまいます。
後日「殺してやる」と武家の生娘の如くナイフ片手に
飛び掛かる節に対し、悪びれもしない桐嶋。
だけど、自分の所有物のように強引に扱ってくるくせに
節のことを気にかけ、守ってやる、と世話を焼いてくる桐嶋に戸惑い、
その美しい青い瞳に抗うこともできず、結局体を許してしまうのでした。
そうして体を重ねるうち、次第に心まで惹かれてゆく二人でしたが、
節の義父の登場により引き裂かれてしまうことに…
強気なのに、孤独さゆえか、自分を求めてくる桐嶋を受け容れてしまう節と
乱暴に扱うくせに節にベタ惚れて翻弄されちゃっている桐嶋のスタートから
少しずつ変化してゆく関係性が微笑ましかったです。
最終的には節のツンデレ具合に桐嶋が振り回されちゃっていて可愛かったです///
心の中では節も不安になったり嫉妬しちゃうくらい桐嶋のこと好きなのにね♡
基本ハッピーエンドが好きなので結末の甘々具合がすごくよかったです。
約束通り、節を守るために必死に勉強を頑張った桐嶋と
桐嶋と再会を果たすために義父の跡を継ぐために努力していた節。
だけど、あの半端な別れ方で、音信不通なまま4年間も、
よく二人とも諦めたり、心変わりしたりしなかったなぁとも。
二人の想いの強さに感動する反面、若干違和感が…
せめてもう少し母や周囲からのフォローなり欲しかった…
唯一節と連絡を取り合っていた安住も、
桐嶋にだけは教えてやりなさいよ、と思ってしまった。
義父も結局ただの嫌な人間なのか、母はなぜそんな男と再婚したのか…
色々と読み終えた後になって疑問が浮かび上がってくる部分も。
些細なことが引っかかりはしたものの、魅力は十分すぎるくらいに感じられ、
著者の他作品もぜひ読んでみたいと思いました。
同時収録『本当にあったエロい話』は親友同士のお話。
受けが実はゲイで彼氏がいることを知ると、攻めが急に意識しだしてしまい、
挙句の果てに寝取ってしまうという…この後二人は付き合うんだよね?
他『三上くんのおもちゃ』の番外編6ページが収録されています。
運命的な出会いというものがあるとしたら、こういうのを言うんだろうな。
しみじみとそう思いつつ、目頭を押さえた次第です(眼精疲労のため)。
表題作と短編、さらに「三上くんのおもちゃ」が1篇収録されていました。
「性春失格」
母の再婚で、会ったこともない養父の母校へ転校させられた松雪節。
全寮制の高校で彼を待ち受けていたのは先輩たちからのいやがらせだった…。
という感じで「生意気な新入り気に食わねー」な方々からいやがらせを受けているところを助けてくれた桐嶋フェリックス剣介と出会い、からだを奪われ、猛烈に嫌っていたものの…、という流れです。
ピアスなので、カシオさんの神がかり的な語り部の部分はえろすに押されてしまっています。残念。でも桐嶋はイケメンで、節は美少年。それで十分です。
語り部技こそ出てこないけれど、桐嶋の表情をぜひ追ってほしいのあります。
最初は明らかにめんどくさそう。でも節の足を開いた瞬間のぽーっとしたような顔。さらに嫌がる節の顔を見つめる表情をご覧ください。
こやつ…、落ちておる…。
思わずキスをしてしまうくらいに、落ちておる…。
続きまして具合が悪くなった節の看病をするシーンでは、倒れるくらいなのに「殺してやる!」と向かってきたり、とにかく反抗的な態度の節に、最初は高飛車に出ていたものの、独占欲を見せたり、睨む節の目にぞくっと来て襲った挙句、謝ってますよ。
こやつ…、完全に…。
その後も焦れた顔をしたり、節が来たと勘違いして慌てたり、真剣な顔で「抱きたいと思ったのはお前が初めてだ」と言ってみたり、別れ話で女といるところを節に見られたと思って必死な顔で追ってきたり、顔を赤らめたり。
もはや…、愛…。
他の作品より文字の情報が少ない分、表情が!全部を!語っているのであります!
おそらくそれまで桐嶋に言い寄ってきたのは、男女共に「桐嶋に好かれたい」一心のひとばかりだったのでしょう。だから自分のペースは崩されないし、興味も沸かないし、冷静にクールでいられた。
初めて「嫌いだ!殺してやる!」とまで言う相手が現れて、身も心も持っていかれてしまったんだろうなあ、と。
でもこの2人、一緒にいた時間は3週間くらい。
それから再会するまでの4年もの間、連絡すら取っていないのに、それぞれが「ふさわしい人間になる」ために努力を続けている。
単純にすごいな、と。それほどまでに想えるひと、しかも相手のために成長し続けられる関係。一緒にいた時間の長さ≠気持ちの強さなのだなあ。
描き下ろしの後日談がさらに痺れます。
あまりに長くなってしまったので、同時収録は割愛します。
「三上くんのおもちゃ」を当時から進化した作画で読めたのも大満足でした。
あ。。。大好き。。。面白すぎる
純愛物語なのも大好き、しかもエロいし、攻めが超かっこいい。
受けに惚れて無理矢理(?)あんななっちゃう攻めに胸キュン
カシオ先生の大ファンになった。