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表題作Blue Lust(1)

片平奏真,高校2年生,周りと馴染もうとしない転校生
五百川隼人,攻を気に掛ける別クラスの同級生

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)
  • カバー下:ラフ絵

あらすじ

暑い夏の午後、隼人は、学校の屋上から身を乗り出すように下を見ていた一人の男子生徒に気付き、慌てて保護をする。それは、無口で周りと馴染もうとしない転校生の奏真だった。過去のとある後ろめたさから、隼人は奏真の様子を気にかけるようになり、その優しさに少しずつ奏真の笑顔が増えて行く。しかし、奏真の家に遊びに行った隼人は、彼の隠していた事実を知ることになり…。さらに、自らの過去の過ちから目を逸らすように奏真との依存関係が始まって——。

作品情報

作品名
Blue Lust(1)
著者
ひなこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
Blue Lust
発売日
ISBN
9784861347931
4.1

(291)

(145)

萌々

(81)

(39)

中立

(13)

趣味じゃない

(13)

レビュー数
25
得点
1179
評価数
291
平均
4.1 / 5
神率
49.8%

レビュー投稿数25

トラウマのある二人が…


ひなこ先生いわくシリアスめで同性同士に悩む男子高校生のお話でした。
3巻まで発売されていて、この1巻は二人の出会いから仲良くなって友達以上恋人未満のところまで。

登場人物の関係性を見ずに読んだので、最初は受け攻めが分かりませんでした。
どちらかというと奏真は可愛い美形だし、隼人(表紙手前の黒髪)は男前だし…。
一巻ではどっちにも転びそうで「こっちが受けで合ってる…?」と、ソワソワしながら読み終わりました。

隼人は過去に男性から好かれて突き放してしまったトラウマで拒めず、奏真もまた同性を好きになったことでいじめられたトラウマ持ち。

人を信じられなかった奏真が隼人の支えで友達と楽しそうに笑う日々が増えていくのは、すごく微笑ましく思えました。
中でも隼人を好きな奏真の描写がとても好きです。
絵が上手いのはもちろんのこと、すごく丁寧に描かれています。

きっと二人は優しすぎるし人の気持ちに敏感なんだと思います。
思春期ならでは不安定さを抱えて、日々を過ごします。

同性愛ゆえの葛藤や苦しさ、嬉しさが詰まったBLの良さがありました。

0

キラキラとシリアスと

高校生特有のキラキラ感と背中合わせのシリアスさがすごく絶妙で、危うい雰囲気に引き込まれました。

隼人の通う高校に転入して来た奏真は
前の学校でゲイであることがバレて、とても辛い思いをした様子。
初めてふたりが顔を合わせた時も体調悪そうだったし怯えていたし、学校に通うこと自体が苦痛だったんだろうなと切なくなりました。

隼人も過去のことでずっとわだかまりを抱えたまま。
受け止めることもぶつかることも出来なくて、奏真との曖昧な関係も逃げた過去への償いをしているようで…
葛藤するその隼人の姿も切なかった。

そして最後の最後で急展開、先がかなり気になる終わりかた…!
続きも楽しみに読みたいと思います。

0

辛い中に光と萌えが

テーマが重いですねw
ひと昔前にはよくあるゲイであることで周囲の偏見に苦しむお話かもですが、いやいや、多様性の時代とか何とか言っても、今でも偏見はなくなることはなくリアリティがあるのかも知れませんね。世の中からそんな偏見がなくなって、こういうテーマ、昔はあったねぇなんて言えるようになるといいですね。

奏真が見るからに辛そうで悲壮感満々でしたけども、隼人のおかげで友だちもでき、明るい顔を見せるようになって少しホッとしました。
隼人を見る目が恋する乙女のようでいじらしいです。
ただ、いつかまたあの辛い経験をするかも知れないと不安にはなりますよね。

そんな奏真を支えたい、頼りにされたいと思う隼人の方がトラウマが根深いかも知れない。奏真に依存していますもんね。

2巻では隼人の過去にまつわるエピソードがくるようで、どうなるのかドキドキ楽しみです。

深刻なだけでなく、Lの面もしっかり織り込まれているのがいいです。
奏真と隼人の絡みのシーンはさすがひなこ先生と思う濃厚さでした。
エロいだけでなく、2人の気持ちが伝わるのが好きです。
それも触れている感覚が見てわかる。
密着具合がいい。
ひなこ先生の絡みの場面の好きなところです。

2巻、ドキドキ楽しみに読みます〜。

0

哀情

Blue Lust:著者は「哀情」という意味を込めたかったそう。 
Blue 青ざめた、憂うつで、悲観して
Lust 強い欲望、切望、渇望、色情、肉欲
----

有るがままを出せない、同級生達から残酷な言葉で追い詰められた過去を持つ二人。
同性の友人から告白された件を苛めのネタにされて、友人を自殺に追い込んでしまった隼人
逆に同性の友人に好意を持った件で、虐められた経験のある奏真

LGBT。
同性同士の愛を異常と捉えるのか否かの善悪を考えるなら、野生の動物の生態をもっとまじめに観察して調べて、大人が教えるべきなんじゃないか、と考えてしまった。
人間は動物と違うと誤った意識で善悪の枠を妄想しすぎていると思う?
野生の猿の集団生活の中には、同性同士の関わりがしっかり有る。
猿の社会には、キリスト教の聖書に同性愛を禁じる理由・子孫が絶える心配は、実際には起きていません。産児制限の意味があるなら良いのに、逆に増えすぎて困ってる。

教育の在り方を考えてしまった・・・
子供は経験値も思慮も乏しいので、相手を思いやる事が深くできない。
相手の痛みを慮れないので、異端排除のイジメを正義だと勘違いして、イジメの暴走を制御できない。
子供の集団生活が始まる前の3才から6才までの間に親が判断の土台になる色々を教えないと、この物語にあるような悲劇は減らないんじゃないのか?・・等々考えてしまった。
この物語は、子供達だけで考えて悩んで、同じ所をぐるぐる巡っているのも、もどかしかった。悪い大人は登場するけれど、善い指導者に該当する大人が出てこない。

0

偽善は自分の心を守るものでもある

 男を好きになった、男に好きになられたことで、それぞれ別のトラウマを抱える者同士のストーリー。とても繊細な作品でした。奏真のようなキャラは多いけれど、隼人のように、ゲイの友人への向き合い方を失敗した側のその後が描かれることって少ないですよね。隼人は友人の悪口を言ったわけではなく、ただ自分1人では受け止めきれずに事実としてぽろっと他人に話してしまっただけだろうけど、それが友人を追い込んでしまった。悪気のないアウティングの問題って本当に難しい。奏真と付き合うことで、そんな過去を思い出してしまう隼人の苦しみがどのように昇華されていくのか、見届けたいですね。

0

情けは人の為ならず

BLにハマりたての頃に読んで、すごく衝撃を受けた作品です。

過去に友人から告白されて、その友人を追い詰めてしまった隼人。
その友人と似た境遇の転校生・奏真と知り合って、周囲に馴染もうとしない奏真を気にかけているうちに…。

隼人にとっては過去の贖罪というか。
生来の性格によるものが半分、あのとき友人に対してできなかったことをやり直すような気持ちが半分のような感じです。
そんな事情を知らない奏真からしたら、隼人のお節介は人間不信に陥っていた自分が唯一縋れるもので、そんな相手を好きにならないわけもなく。

1巻では過去の回想シーンが断片的に挟まれていて、隼人がしてしまったことが読者にもしっかり分かるストーリー展開になっています。
BLでは告白した方が主人公の作品は多いけれど、された方が主人公というのは結構珍しい気がします。
友人から告白されて、戸惑って、戸惑ったまま相手のことも考えずに口にした一言で相手がどういう風になるか考えもつかない未熟さ。
事が起こってしまってからもフォローできないし、追い詰められた友人に手を差し伸べることもできなかった過去の隼人が、友人と同じ境遇の奏真に何が出来るか。
自分の気持ちも分からないまま、拒絶できないのは過去のせいなのか。

罪悪感ベースの行動が偽善者に見えるかもしれません。
だけど過去があったから、奏真から逃げない道を選んでいる隼人が今後どう動くか、最後に登場した奏真の友人の正体が明かされたところで1巻終了という、何ともハラハラする展開なので、ぜひとも3巻揃えて読み始めることをお勧めします。

1

"切ない"

◾︎片平奏真(転校生)×百五川隼人 高校2年
なる程こういう話でしたか。去年買って長々積んでました。積んでる本がまだ大量に…

ひなこ先生のイメージは最初に読んだ「なんか〜」から脱せていなくて、でも全く違う雰囲気かというとそうでもないかな?ドタバタ感は薄くて、あとがきでも書かれてる通り"切ない"強めです。ひなこ先生の絵柄には"切ない"合ってるけど、表情や身体の動きが少ないから単調にも思えるのもちょっと勿体ない。

男にばかりモテる隼人ってのは面白いな。そして受けなのね!ってのも。どっちかというとこっちかなぐらいで読んでたから特に違和感はないですけど。
続きが気になるところで終わるので、続刊買って挑みましょう。

0

いままでの作風とは違うけど、重いけど、その分幸せ倍です。

テーマが重そうで、この作家さんの作品のいままでの作風と全然違うシリアスな感じでしたので
正直、嫌厭していました。

が、!!
1~3巻を一気読みしてすごくよかった。
受け攻めが想像の逆だったことにもちょっとびっくりしながらも、
ノンケの隼人が人間的な部分で奏真に惹かれる。そう。これぞピュアな恋慕ってやつです!!

根本の部分は男女でも成り立つのですが、
そのきっかけとなっているのが、隼人が中学時代に犯した親友への仕打ち。
これは同性同士、しかも中学ならありえそうで、自分の中でも苦しくてもがきました。
これを書いた作家さん本人はきっともっと苦しかったろうと思います。

詳しい説明は先行くたくさんのお姐さまたちがすでに書いておりますので、
感想だけ残しますが、
ひなこ先生は絵がきれい!この作品は心情描写が琴線に触れる!
苦しい先にある幸せは、何倍にも輝いて見えますので、読んでほしいです。

作中、わたしもこうありたいと思ったのが
奏真の隣人の男性。
うるさいときにうるさいと言え、隼人にベランダ使わせてあげたあと、
察して、うるさいのは勘弁だけど、まあいいよ。って!

ふたりの関係をありのまま受け入れているーーーーー!!と思ったのが個人的なツボでした。
絶対いい人ですww

1

危うい均衡

みんな傷ついてます。
途中までは馴染めない転入生を構ってあげるお人好し?な隼人かと思ってましたが…。

奏真にとって隼人は救いですが隼人にとっては親切は贖罪なんでしょうか。
酷いことをしたものです。そして奏真の心の傷もとても深くて、隼人によって立ち直っていく。
隼人は体を求められても断りません。それは拒絶できないから?それとも?

奏真の中学の友達がなんと!ああ!と思いました。
生きていたんだとの驚きと、隼人のしてきたことが奏真に知られるのと、まさか奏真の友達から報復されるのではとの不安と。

続きがとても気になります。

0

再読して、応援したくなりました

3巻が出るタイミングで再読してレビューしています。
これを初めて読んだとき、隼人の中途半端な優しさが嫌いでなんだかモヤモヤしていたのを覚えています。まだ私自身腐りかけでTHE王道みたいなわかりやすいものばかり読んでいたのもあるけれど、ゲイと言うことをカミングアウトされて、それに応えられなかったときの正解って1つじゃないんだと、そのときはまだわからなかったんだと思います。

過去に友達から告白されて、その子の気持ちも考えずに軽はずみにみんなに言いふらしてしまい、その事が原因でいじめにあってしまった友達。そして、再び友達だと思っていた奏真からカミングアウトされて、あやふやな態度でされるがままになってしまう隼人。確かに、あやふやな態度をとって期待させるような優しさはかえって傷つけるかもしれませんが、高校生の男の子がほかにどんな態度で接したら良いのかなんて現実的にはわからなくて当然ですよね。そもそも、告白する方だって、そんな重いことをカミングアウトされて相手がどんなに負担かなんて考えてないんでしょうし。

再読して、今は二人の行動のどれひとつダメだしできないし、間違いながらもそれでも何とかしなくちゃと行動している二人を応援したくなります。でも、最後に奏真が地元の友達として連れてきた子、あの子ですよね?ってことで、次は隼人が頑張る番ですね。

1

重い題材だけど思ったより読みやすかった

「Blue Lust」というタイトルは担当さんが付けられたということですが、
これはあれかな、性欲の青春を「性春」って言うのの逆パターンで、青春の性欲で「青欲」ってことなのかな?
と勝手に解釈してみました。
“Blue”と付くだけで、なんかこう青い果実のような喉奥を刺すような苦々しさが伴いますね。

・・・というわけで、苦いです。
「重い」って表現するより「苦い」って表現する方がより的確かもしれません。
全3巻の本作、この1巻目を読み終えた時点では正直買い続けるか悩む内容ではあったんですが、普段からよく参考にさせてもらっている幾人かのレビュアー様がみなさま高評価されていたのでいけそうだな?と残りも買い。
良かったです。
苦いけど、若さと強さが眩しい。
2巻以降を読んでようやく、あぁ「Blue Lust」のタイトルに繋がっていくお話だなぁと思いました。

内容に触れるレビューは次巻以降でゆっくりしたいと思います。
2巻へ続きます。

【電子】ひかりTVブック版:修正白抜き、カバー下×、裏表紙×

0

共感できない

評価が高かったので手に取ってみました。

こんなに高評価が並ぶ中、ホントごめんなさい。全然ツボに入らなかった…。

受けがね…。どうにもこうにも好きになれない。
過去に自分を好きだといった友達に対してとった行動が原因で引き起こされた事件。
それがトラウマになっていて。

ここまでは理解できる。まだ幼かった過去の自分を反省して、それを教訓にしているのもよかった。
でも、それなら今。自分に対して好きだと伝えてきた友達に対して、ああいう態度を取るのはどうなのかな。恋愛感情を持てないのなら、はっきりそう伝えることも必要だと思うのだけれど。

隼人の青臭さが可愛い、青春ぽい、と感じる方がたくさんいらっしゃるのは理解できるのですが、出てくる登場人物たちが、みんな自分の意見を主張しすぎていて共感できなかった。

こんな評価で申し訳ない。けれどこういう感想もあるってことで。

5

評価下げてすいません

こんなに嫌悪感を持つ受けも攻めも初めてでした。
最初はスーパーネガティブな奏真のすべての思考・行動が痛くて(悪い意味で)酷いと思っていたけど、それを自分のトラウマと重ねて絆されていってしまう隼人も酷い。
評価下げてすいません。ラブはあるのだろうけど、私に続きを読む気にすらなれない作品でした。
それ程強い印象を与える作品とも言えます。

3

青い春と書いて

2巻が出たので再読。

昔、男に好きだと告白されたことがある。
それを冗談にしたくて発した自分の言葉で
思ってもいない展開をうんだ。
追い込んだ自分をずっと責めていた。
そんな最中に出会ったのは、過去の贖罪によく似た過去を持つ男。
二度と後悔を繰り返さないように。。。

拒めない気持ちと、相手からの気持ち。
触れられ、キスをされても。
そんな関係がすごくもどかしい。
贖罪の気持ちはある、でもやっぱり「男と」なんて
そう思っていた隼人が少しずつ変化していく様子もまた見どころ。
花火の日のベロチューがなんともエロくて好きだ(*´Д`*)
いい関係。そんな二人になってきたさなかに
まさかの再会!?で終了。
もどかしすぎる

4

青春やなぁ…。

少し前に読んだのですが、今月新刊が出るとのことで改めて読んだのでレビューを。

そういえば、ひなこさんの作品を最初に読んだのはこの作品でした。なんとも切なげで透明感のある表紙に惹かれたんですよね。


ゴミ捨ての為外に出た隼人がふと空を見上げると、そこには屋上から身を乗り出す生徒が。慌てて校舎を駆け上がると、そこに居たのは同じ学年の片平奏真だった。
クラスは違ったが面倒見のいい隼人は、それ以来奏真を気にかけ始める。

十代ならではの、同性を好きになることの後ろめたさや、そういった気持ちを受け止める怖さなんかを丁寧に描かれ作品です。
絵がとても綺麗で、奏真のちょっとした表情の変化で泣きそうになってしまいました。
2巻が楽しみです。

3

少し心が痛いお話。

当初1巻完結かと勘違いして購入しましたが、2巻へ続きがあります。続きがある分、描写が丁寧に描かれていていると感じました。
やはり丁寧な作品は読みごたえがあり、読んでよかった!と思えるお話でした。

男子高校生の同性愛、いじめ、トラウマが要素のお話が綺麗な絵で描かれています。二人のそれぞれの過去について心が痛くなる場面もあり、シリアスなトーンです。

転校生の奏真は同性愛者であることが原因でトラウマを抱え、一方主人公の隼人も、過去に男友達に告白され、それを面白おかしく話したことが原因で友達がホモといじめられ自殺未遂となった、というトラウマを抱えています。
隼人は以前のような過ちを繰り返したくないあまり、奏真に迫られても拒めない、流されていくような状態になっています。
最初から奏真は隼人に好きだと言っていますが、おそらく男だからということで、隼人はやっぱり無理…ということで苦悩する様子があります。私はこのあたりが、ノンケがすぐに絆される話が多い中で、リアリティがあって良いなと思いました。そんな彼もだんだん奏真に対して違う感情を持っていることに気付き始めるのですが。

この巻の最後は、過去とのまさかの再会で終わります。
これはびっくりしました!

続きが大変気になります。電子版も早く配信されることを祈りますー!

2

繊細で残酷

第一巻は一冊まるごと受け視点です。
木原作品で耐性があると自負していたのですけど、それでもこれは生々しくて予想よりつらい。だけど読み込まされます。
ふたりの関係は繊細で残酷で、些細な刺激で壊れそうな描写です。
攻めが前の学校で「男を好きになるのはおかしい」と淘汰されたから転校したんです。なのに転校してきた学校で、自分を拒絶しない受けと出会ってしまった。
ここで、攻め受けともに運命が複雑になりはじめたのですね。だって、受けは攻めのことを「好き」だとは言えないのだから。
攻めが切迫したような、苦しそうな表情で受けを愛撫していたのが美しくて儚いです。
受けが中学の時にふった男の子が絶望したのは、その時受けにふられたからではないと思ってます。動かしようのない性癖を軽く否定されたから絶望して、受けの見てる目の前で飛び降りたのではないかと。
日本は欧米諸国と違い、同性愛に対する明白な差別はないですね。寛容にはならないけど、見てみぬふりをして邪魔もしないのが現状でしょう。だけど学校という閉鎖された空間では、残酷に淘汰されてしまう。
淘汰された攻めと、淘汰に加担した受け。このふたりが、どこにどう到達したいのかまだわからず苦悩しているところでしょう。ふたりとも救済されますように。

 

3

2巻以降に期待…できるか…?!

ひなこさんシリアスな話を読みたいな~と思って、巡り会いました。

まず大前提として、いじめ描写がダメな人は読まないでください!
作中にいじめシーンがメインに出てくるわけではないけど、主人公の軽はずみな言動でいじめに遭ったキャラが居るので、まず受け付けられないかも

で、感想ですが(ネタバレ多分に含みます)

隼人くん危機感なさすぎよね??!!?!笑
いくら過去のことを背負ってて、もう繰り返さないと思ってても、ゲイの奏真に対するその優しさは逆効果すぎ~~笑
よく「思わせぶりな態度とりやがって!」と怒る人リアルに居ますけど、典型的なソレ笑
これ奏真くんとくっつかなかったとして、後から何言われても文句言えないわ~……

「前の高校でホモだってバレてイジメられてたが受けに励まされ明るくなってきたDK(奏真)」
×
「中学のとき男に告られて拒否ってしかも皆にそいつがホモってバラしちゃって自殺(未遂)されて、罪滅ぼしで攻めに優しくしてしまって惚れさせてしまうDK(隼人)」
わたしはこの設定にグッときてコミックス読んだんですが、設定の重さに比べてストーリーは意外と軽くてサラサラ~
重たい話好きな私としては、隼人くんはもっと良心の呵責に苦しむべき(というか現実世界ならそうなるはず)だし、隼人くんの行動のウカツさが気になるところ…

1巻ラストで、隼人くんが過去に傷つけた張本人・宮沢くんが出てきますウッヒョー!!!これから先が気になりますね!
この雰囲気ですしそんなことにはならないと思うけど、ここから宮沢くんへの罪悪感で隼人くんが完全に彼の言いなりになってしまったり…しないかな…笑
被害者と加害者の関係がひっくり返されるってすごく…言いようのない魅力感じます…(ピン!ときた方は吉田修一さんの「さよなら渓谷」を)
これから隼人くんの闇部分がもっと見えてくるのかもしれないけど、現時点ではぜんっぜん懲りてないようにしか見えないので、もっと苦しんで!笑
これからに期待を込めて萌×2の評価とさせていただきます

ところで、同じひなこさんの「何かいいの見つけた!」の大杉くんのヴィジュアルがどツボなんですが
正直その時の方がひなこさん絵ステキだったような…今作の方が人物画に違和感あるような…
作風に合わせて変えてらっしゃるのか?とも思ったんですけど、なんとなく腑に落ちない点ですね

1

これこそ

この先どうなるのか、すごく、すごく、気になる。
流されるようにして、お互いに依存しあっていく奏真と隼人。
この関係をどうまとめるのかと思いながら読んでいたら、最後に、
うーっわ、このキャラ来たのかー!!
いずれどこかで、隼人は過去をなんとかしなきゃいけないのはわかっていたけど、こう来ましたか。
ってことで、
ホントに、この先どうなるのか、すごく気になる。
掲載雑誌だと、続きが読めるの?
掲載誌、買うか?
その位、この続きに期待大。
奏真と隼人でハッピーエンド?バッドエンド?
それとも隼人総受け、まさかの超エロエロ3Pエンド?

この先の展開がホントに楽しみ。

3

青くて透明な危うさ

表紙に惹かれて購入しました。ひなこ先生は雑誌の読み切りなどは読んだことがありますが、コミックスは初めてです。
 すごくすごくよかったです!自分が同じ年の頃には感じなかったけど、振り返ってみれば中学高校の頃ってやっぱり特別で、この表紙みたいに青くて透明で綺麗で、そして危うかった。
 中学の時に友達を傷つけた過去を持つ隼人。隼人のしたことはいけないことだったけど、中学生ぐらいの時って、こういうことをしてしまうことがある。相手をそこまで傷つけるなんて想像も出来なくて、軽い気持ちで言ってしまうんだ。後悔して後悔して、優しく在ろうとする隼人が痛々しい。そんな隼人と、前の学校で同性が好きだとばれて転校してきた奏真。同じ思いはしたくないと誰とも関わらず一人でいる。そんな奏真が放っておけない隼人。こんな風に優しくされて、どんどん入ってこられたら、好きになっちゃうよ!奏真が隼人を好きになる気持ちがわかりすぎて切ない。同じ過ちを犯したくない隼人は、自分の出来る精一杯で奏真に寄り添おうとするけれど、・・・。
 2人ともとてもいい子で、もう傷ついてほしくない。2巻を読むのが怖い。だけどそれまでにきっと何度も読み返してしまうんだろうな。花火を見るたびに思い出してしまいそうだ。

3

こういうの待ってました…‼︎

ひなこ先生のこういうちょっと癖のある?上手く言えないのですが訳あり系と言いますか、、、シンプルな爽やかな話ではなく、ちょっと歪んだ屈折のある…そんなひなこ先生の描くストーリー=世界観が私は好きなのでこれは期待大ですね‼︎

1巻では主人公の触れたくない過去を知る人物に再会し、バレてしまう!?知られたくない…さぁどうなる??っというようなこれからが本題といった場面で終わってしまっているので続きが物凄く気になりますね〜

4

震えた

突き抜けるような青空と白いフェンスのコントラストがまぶたの裏にまざまざと浮かび上がります。癖になる生々しさです。

前にいた高校でゲイだとバレたトラウマで、周囲から距離を取る奏真。
過去、男からの告白を無下にしたことで友人を失った隼人。
そんな二人の克服物語です。
誰にも心を開かなかった奏真が隼人にだけ心を許し懐いてくる姿が大変可愛らしく、しかし同時に”危うさ”が隣り合わせにある。

仄暗い空気を感じさせつつも、何気ない日常や、爽やかで明け透けな高校生の笑顔も描写され、非常にリアリティがあります。その分、二人の痛みや高揚がダイレクトに胸に突き刺さってきます。

特に花火のシーンが印象的。
外で花火が上がる中、二人きりの暗闇の中で爆発する奏真の衝動、拒めない隼人。二人の切羽詰まった必死な表情に震えました。
奏真に求められて拒めないのは、過去の償いの代替としているからか、それ以上のものが芽生えているのか……。
他のクラスメイトたちに心を開くようになった奏真に、隼人が気づいた寂しさの正体は……。
二人がどうなるのか、目が離せません…!

4

償いは愛情に変わるのか?

ひなこさんの作品は絵柄がきれいで魅力的。
にもかかわらず、既読作品は
キャラクターやシチュエーション設定に今ひとつ入り込めずにいました。
けれど、こちらでのレビューやあらすじを参考にトライしたところ、
読ませられるシリアスな展開に見事ハマってしまいました。

過去にトラウマを抱えるふたりの男子高生の償いと愛情の物語。
中学生の頃、同性の友人に告白されて酷い態度を取ってしまったこと、
そしてそれが恐ろしい結果を招いてしまったことに罪悪感を抱き、
高校生になった今、誰にでも親切に接する隼人くん。

一方、男性を好きなことに対し、周りのみんなから
『おかしい』と責められ、心に傷を負い閉ざしてしまったまま
隼人くんのいる高校に転入してきた奏真くん。

そんなふたりが宿命的とも言える出会いを果たし
急接近するのだけれど― 

償いは愛情に変わるのか?

個人的に、現段階での見どころは
隼人くんの、償いによる奏真くんへの優しさと戸惑いであり、又
自分を受け容れてくれる隼人くんがどこまで許してくれるのか
試すように、けれど確実に欲求に従って彼に触れる奏真くんの必死さ、
この2点にあるように思います。

そして、償いと罪悪感から
奏真くんの身体への接触を受け容れていた隼人くんだけど
奏真くんが、友人たちと距離を縮めることに寂しさを感じたり、
彼に求められることが嫌ではなかったりと
少しずつ償いからの変化が見えはじめた矢先、
最重要キーパーソンが投入され、物語は次巻へと続きます。

ヒリヒリと痛むように切なく脆い、10代の男の子たちの心の内が
丁寧に、素晴らしい表現力で描かれた作品です。
続きが本当に気になります...!

3

続きが気になる…!!

引き込まれるお話で、どんどん読んでしまいました。とても面白かったです!

攻めの奏真は転校生で、前の学校でゲイだということがバレて友達だった人たちから気持ち悪いものを見るような目で見られトラウマになってしまい…
受けの隼人は過去に男友達に告白をされ、それをクラスのみんなが居るなかで言ってしまい、その相手を追い詰めてしまい……

仲良くなっていき特別な好意を奏真は隼人に抱いていくのですが、隼人は罪悪感や奏真を苦しめてた側の人間であったことへの後ろめたさに苦しみます……!

また、自分に優しく接してくれた隼人に奏真は惹かれていき、その気持ちを抑えきれず過去への恐怖もあいまって隼人に襲いかかるシーンがあるのですが、そのシーンがエロくて良かったです…!!

それぞれの気持ちが上手く描かれていて読み応えのある1冊でした!
最後に重要な人物が出てくるのですが、彼との今後の展開が気になります…!!2巻は2016年に出るらしいです…うぅ、早く読みたい……!!!!

7

過去を重ねて…

ひなこさん初の続き物は、
辛い思い出をそれぞれに抱えている高校生のお話です。

エロさはかなり控えめで、
不安や依存、衝動や後ろめたさなどの気持ちの揺れに焦点をあてた、
シリアスベースながら、若者らしい爽やかさが少し混じった1冊でした。

ものすごく続きが気になるところで終わっているので、
そういうは苦手~という方は、次巻を待ってから読んだ方がいいかも。


表紙の黒髪の男の子、隼人は(受け)、
屋上から飛び降りそうに見えた、転校生(攻め)を助ける。
そうしたのは、同じような情景を過去にも見たことがあるから…
中学時代、受けは目の前で、
自分のせいで友達の男の子が屋上から飛び降りる姿を目撃した、
その男友達から告白されたことを、
受けがクラスの皆に話てしまったから…

その時の罪悪感から、いい人であろうとする受けは、
今回助けた人見知りな転校生のことも他クラスながら気に掛ける。
すると奇しくも、今回助けた転校生も実はゲイで、
しかも、受けに親切にされたことで気持ちが抑えられず、
衝動的に襲ってきて…


過去を重ねて一線を引けず、受け入れるつもりじゃないのに、
突き放すことをしない受けと、
そんな受けに心を開いて次第に明るさを増していく攻め。
その姿が受けにとっては、嬉しくもあり、後ろめたく苦しくもある…

学校でゲイであることがバレる…という現実のシビアさと、
心の不安を埋めたい焦りや衝動、まだ若者ゆえの思いの不安定さが、
美しい絵で綴られていきます。

最後キーになりそうな人物が登場して、
お話としては、まだまだどう転ぶのか~って感じですが、
とても先が楽しみにな1冊だと感じました。

10

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