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表題作つま先から愛されて

田間村慎二郎
秦明日佳

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下漫画

あらすじ

※11/12→11/25に発売日変更となりました。

男にフラれた明日佳は、靴を投げつけ夜の街へ飛び出します。裸足で歩き疲れたところで、出会ったのは大学生の田間村。初対面なのに優しい彼に、明日佳は一夜の関係を持ちかけるのですが、あえなく断られてしまいます! やけくそになって、田間村の前でオナニーして……。

作品情報

作品名
つま先から愛されて
著者
松本ノダ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大都社
レーベル
Daito Comics BLシリーズ
発売日
ISBN
9784864951128
3.9

(126)

(51)

萌々

(41)

(20)

中立

(5)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
17
得点
484
評価数
126
平均
3.9 / 5
神率
40.5%

レビュー投稿数17

始まりはトンデモでしたが…

松本ノダ先生の作品を読むのは2作目くらいなのですが、お話がいつも面白いなぁと思っています。

足フェチのお話でした。
足、それも足裏とか足指の方です。
どう考えてもヤバい男・明日佳を部屋に入れちゃう慎次郎でしたが、彼もまたかなりのヤバいやつだった…という1話。

足に興奮してヤッて付き合うだけのお話なのかと思ってしまいましたが、話が進むうちに明日佳の元カレからの呪縛や、愛されたいという寂しさが露呈されてきて切なくなってきました。

元カレはクズなのですが、元カレとのシーンが効果的に使われていて引き込まれました。

始まり方はヤバかったですが、素敵なカップルにまとまって良かったです。

濡れ場も非常にエロく、表情なども良かったのですがなんせ修正が白い楕円…修正は特に気にしない方でしたが、流石に楕円はアカン。

0

「好き」の形を考える

人は何をもって相手のことを好きだという感情に気付いて、それを表現するのだろう。ということを考えてしまう話でした。

おそらく慎ニ郎はそれについて今まで考えたことがなくて、「好き」という気持ちがわからないまま明日佳に惹かれています。感覚的には好意を実感しているものの、それと「好き」を結びつけるだけのインプットが存在していない感じでしょうか。

その一方で明日佳は、「好き」を言葉や態度など目に見える形で表現することで伝えたい子のように思いました。恋人だと思っていた男に買ってもらった靴以外持たず、自分の乱れた過去に動じない慎二郎を見ると不安になる。好きだから××するという形にこだわりがあるからこそ、自分への行動と好意とを完全に切り離して考えていた男の言葉がいつまでも呪いのように付き纏うのでしょう。

結局慎ニ郎が明日佳に抱く好意をはっきりと自覚しないまま話は終わるのですが、慎ニ郎が悩み続ける一方で明日佳には変化が訪れます。ひとつは相手が自分のことを好きじゃないかもしれなくても好きだと思えること。もうひとつは「好き」を形にすることにこだわらなくなること。

早い段階から慎ニ郎は自分のことを好きなのではないだろうかということに気づいて、必死にそれを引き出そうとしていた明日佳が、慎ニ郎から直接「これが好きってことなのかな…」と聞かれた際には答えをはぐらかします。そして慎ニ郎のサンダルを脱いで、自分で買った安物の靴に履き替える。愛されてるかどうか不安で不安で仕方がなかった明日佳はもうそこにはいません。

結局作中でふたりはくっつかないのですが、好き同士になるまでそう遠くはないのだと思います。

最初のシーンから執拗なまでに描き込まれている脚の描写はさすが松本先生としか言いようがなく、脚フェチ属性がまったくないにもかかわらず生唾を呑んでしまうほどでした。特にペディキュアが施されてからは、明日佳が足の指をぎゅっと内側に丸めているのがよくわかってとてもエロかったです。

1

何度読んでも面白い!

評価は、発売当初に付けたものです。
初読の時に、なんてエロい身体と表情!
と、驚かされたのですが、再読してもやっぱりエロいよね♡
アスカの表情と体付きと、やっぱりなんといっても足が滅茶苦茶えっちで妖艶。

アスカは、愛に飢えた青年なんですよね。
寂しがりやで愛されたいの。
だけど、元カレ?は愛してくれない上に、侮蔑的な言葉をかける最低男だった。

傷ついたアスカを癒すのは、足フェチのたまちゃん。
たまちゃんも、大概変態よ^^;
でも、真面目で嘘がなくて優しいの。
この人なら信じてもいいって思っちゃう。
お金持ちでもないし、包容力があるとも言えないけど、
誠実さって何にも変えられないですよね。

好きが何か分からないたまちゃんだけど、本当はもう知ってるんだよ^^
フェチものだと思わせて、実は本当の愛を知っていく深いお話。
いつ、何度読んでもいいものはいいんですよね。

1

こういうフェチもの堪らんのだけど・・・

〖DMM電子書籍〗
修正 : 形すら分からなくなるような楕円形の白抜き、何故か2ヶ所だけトーン消し
カバー折り返し : なし
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : なし
備考 : 作者買いです。ストーリーが良かっただけにこの修正には興醒めでした。残念すぎる・・・紙の方がどうなっているかは未確認ですが、正直評価下げざるを得ないくらいショックでした。

〖紙媒体〗
未読

1

好きな人の靴を履く

松本ノダ先生の絵が大好きなのですが、ストーリーも絵柄に非常に合っています。

この作品も非常にエッチ!アパートの畳の上の敷布団で汗だくになりながら足舐めて鼻血出す…この描写をページ数かけてエッチエチに描いてくださる!足を描くのもとてもお上手で、むちむちしていてエロい。

その上で素晴らしいのは作品がエロだけではないということで。キャラクターがそれぞれ違う人間、というのがしっかり出ていて、特にたまちゃん(田間村 攻め 大学生)が"好き"の定義を模索するのがたまらなく愛しい。

2

足から入るのもアリじゃない

 タイトルは全身隈なく愛されるという意味だろうと思っていたんですが、足に興奮する性癖が目覚めてしまった攻めが、文字通り爪先から愛してくれる物語でした。松本先生が描くちょっと特殊な性癖を持ったキャラのプレイは、本当に官能的だなぁと感じます。足フェチでも何でもないのに、いつの間にか私も受けの明日佳の足のいやらしさに引き込まれていました。

 きっかけが特殊だったので、相手は自分のことを好きなのか、自分は相手のことを好きなのかと問答する2人。でも、慎二郎は足を愛でさせてくれるなら誰でもいいわけじゃなく、明日佳の足だから興奮するわけです。それがもう答えではないでしょうか。確かに最初に出会った日、明日佳がずっと靴を履いたままだったら、慎二郎の性癖も目覚めず、2人は発展しなかったかもしれません。でも、明日佳は裸足で、慎二郎はその魅力に気付いた。偶然の産物だけど、誰だってそういうひょんなきっかけから恋をする。これから慎二郎が明日佳のことを愛おしいなぁと感じる瞬間が増えればいいなと思います。

1

明日佳君が可愛かった

初読み作家さんです。
絵柄に特徴があるのですが、服を脱ぐと結構筋肉の付いた体格を描かれる作家さんですね。広い肩幅とか弾力ありそうな筋肉で結構好みです。

主人公2人の出会いはかなり衝撃的です。
ゲイで昔は結構すさんだ交遊関係もあった明日佳君の視点で描かれているのですが、実はとても一途で乙女なんですよね。
きっと好きになった人に対する想いも人一倍強くて、失恋するとその分ダメージも多いタイプなんだろうなぁと思いました。
そんな明日佳君がおそらくノンケで頭はいいけど堅物の田間村と出会うのですが、2人の心情の変化はやっていることとは裏腹にゆっくり進んでいきます。
その心境の変化が明日佳君視点でじっくり読めました。
絡みの描写はかなり濃厚です。

描き下ろしは9Pなのですが、たまちゃんはまだ好きということはどういう事なのか考えていて、自分のおばあちゃんに質問するのですが、おばあちゃんは「直接きいてごらん」と慎二郎にアドバイス。
慎二郎は明日佳にストレートに聞いてみるのですが、その過程がまさに「天然?」と思わせる流れで、堅物もここまでくると可愛いなと思ってしまいました。
ほんわかラブラブな2人でした。

ちなみにR○nta!で読むとおまけページがついているのですが、思わず笑ってしまいました。

1

変態系エロで、ちゃんと切ないんだけど。

なんというか、これは出だしが正直キツかった。
薬を盛られた状態で振られた受けが、違う相手で解消しようとしたというのは、まあ百歩譲ってわかるとして、
自宅アパートの前でいきなり、好みだ、寂しい、部屋に入れてくれなかったらドアにざーめんかけるとか言われたら・・・・普通に通報だろう(゚o゚;;

元々エロエロで切ないのが大好きなんで、ジャストミートなはずなんです!
読んでいくうちに、それぞれの気持ちや過去がきちんと描写されていて、なかなか秀逸。
でも、なんだろう・・・この作者と似た感じの変態系エロで、もっと好き勝手やって成立している作家さんもいるのに、なんで無理なのかな?と考えたのですが、ほっこりした絵柄で、ストーリーも淡々と進んでいくから、ギャップびっくりするのかも。とか思いました。

ストーリー的には、
変態の狂気みたいなのがなくなったはらださん。重くない木村ヒデサトさん。というところかな?とか思います。

2

ビッチのままで…。

『誰も君のことを本当に好きじゃない』ジャラッと揺れる鎖。心を縛る一言。
足だけ?身体だけ?
ビッチな生活を送っていた明日佳だから
周りからの目も、付き合う相手の本音も
『身体だけ』なのは当たり前の事だけど
そんな人間でも恋をする。
人を好きになる。

相手にも好きになってもらいたい。
そう思うけれどうまくいかない。
明日佳のやり方で慎二郎を落とそうとするけれど、
今までのやり方が通用しない。

今までのやり方が通用しないから、どうするのか…が見たかったな~。
最初から最後まで純粋な気持ちを持った、ビッチらしい明日佳のままだった。
明日佳の成長が見たかったな~。
慎二郎が真面目で性格良すぎて、受け身なもんで、もう少し二人の間での葛藤なりなんなりが欲しかった気がする。

足フェチにはきっとたまらんだろうな。
作品に求めるものが違ったのかもしれない(-∀-;)

2

足の裏だけでエロい

多分、このコミックスが初読みの作家さん。
すごく、絵が上手い。
カバー絵が好みだったので買ってみたけど、大当たりでした。
タイトルにもある通り、足フェチなお話なんだけど、その足が、つま先だけじゃなく、そのつま先にいたる足全体、足からお尻、お尻から背中と、とにかくエロい。
ぱっと見た感じ、お顔とか全体の描線がサラッとしているから、絵がきれいっていうのとはちょっとニュアンスが違うけど、でも、なんというか、もっと根本的な、体の動きそのものの掴み方とか、見せたい物を見せたいようにちゃんと描ける力というか、私としては、こういう絵が本当に上手い絵だと感じて、すごく好き。
ストーリーも、二人の出会いとか、最初はかなり無茶があるんじゃと思ったけど、これはこれで良くなってくるというか、その後の展開が愛とセックスに絞ってあって、その潔さが好ましい。
ほぼ、神よりの萌×2です。

2

受けの足指をかじる攻めに萌えた

男に振られて裸足で外に飛び出した受けは、薬を盛られていたため我慢できず、ちょうど出くわした理系大学生の攻めを誘った挙句にヤッてしまう。受けはその場限りの関係のつもりでいたが、受けの汚れた足に性的倒錯を覚えたという攻めに「俺を変態にした責任を取れ」と言われ、身体の関係を続けることになる。だんだん攻めに惹かれていく受けだったが、生真面目な攻めは恋愛感情がよくわからないと言って…。


受けのせいで足フェチに目覚めちゃった攻めと、ビッチな受けの話です。
受けの足に興奮しすぎて鼻血出したり、朦朧とするくらい欲情してハァハァする攻めが非常にエロいです。フェチものって普通のエロとは質の違うエロさがありますね。
絵柄がリアル系だというのもあるのか、エッチシーンが生々しくてよかったです。エッチ以外の場面でも、受けの元彼のずるさとか、よく注文を間違える定食屋とか、受けのゲイ友とか、そういう細かなネタもリアリティにつながっていて、うまいなーと思いました。

攻めくんのおばあちゃんがかっこよかった。
受けを紹介されてちょっと動じるおばあちゃんとか見てみたかったな。

3

素晴らしすぎました。

とても素晴らしかったです。絵もお話も雰囲気も全て。
フェチものはなんとも良いですね。性的倒錯万歳。
受けの足の裏から指の股からベロベロに舐めまわして
クンカクンカ匂いまくって鼻血w
狭いアパート、玄関入ってすぐの畳部屋
小さいテーブルの横に敷いてある万年床でセックスしてるのが
とても生々しくて滾りました。
そして、攻めとの関係をより深めてくれる脇役には魅力的なクズ男が登場。
愛さないけど捨てもしないなんて、なんて残酷なクズ。
明日佳を優しく扱ってる様子にギャップ萌えしました。
性格が破綻してる物腰柔らかなお金持ちのイケメンクズ男最高です。
この作家さんは本当に色っぽい身体をお描きになりますね。
可愛い顔なのに、脱ぐとムッチリしてる受けは最強です。
エッチなシーンの臨場感、匂ってきそうなくらい生々しくてエロい。
無駄な擬音もハートマークも興ざめする喘ぎ声なども無くて大好きです。
松本ノダ先生の作品、そろそろCD化しないかな....。

7

シンプルにすごく好きだった!

新刊が出れば手に取ってしまう松本ノダ作品。ちょっとほかにはない感じで楽しみにしています。今作は、初心者マークなのにどこか自然に思える、相手を包み込むような年下攻め感がとても好みでした!そして、ちゃんと敬語です。エロエロが苦手じゃなければぜひ読んでいただきたい。足先や足首をつかみながらのHシーン、必見ですよ。

さて、今作は電子配信されていた作品とのこと。もちろんエロスの表現が流石ですが、通して読むとシンプルに「好き」の気持ちを追及する一冊に思えます。表紙右の彼(慎二郎・大学生)がすごくよくて...最初の方で、すでに安心して読めそうだなと思うような、実はププッと真面目くん。人を好きになった経験が無い。そして表紙左の子(明日佳・フリーター)は、昔はどうあれ今は "誰かに自分を好きになってもらいたい" の一心だったりして。このふたりが出逢う、ある夜のシーンから始まります。

明日佳にとって過去の男が「高い靴を履かせようとする人」なら、今好きな男はその靴を脱がせてくれる人、という感じでしょうか。過去の男はサイテーだし(言ってることやってること最悪でも、ルックスがよかったりどこか油断できません、笑)お話はそこまで甘々なわけでもないのですが、全体的には甘い感じで危険な香りはしないかな。それはたぶん、脇キャラの雰囲気もあるのでしょうが、慎二郎の持つエネルギーとか空気感がそうさせるんだと思います。鼻血出しちゃって、ティッシュ詰めてエッチの続きするしね。おばあちゃん子な一面も。

描き下ろしを入れて、トータル143頁。
短時間で読めてしまいましたが、じわじわと燃え上がるような一冊。
タイトルのように、つま先から順番に少しずつ愛されていく感じ。
彼らのキスが可愛くて、もっと見たいです!

7

みみみ。

詩雪さん

コメントありがとうございました!

レンタのオマケペーパーは、あすかの足に刺さったトゲをたまちゃんが抜いてあげるお話でした。(但しちゃんと抜いてあげたのかは謎(笑))
日常の風景すらエロエロになるのもフェチものの醍醐味♡

冬草

詩雪さん

こんにちは、
コメントありがとうございます♪

そう、あのモノローグにぎゅっと胸を掴まれました!慎二郎呼びとたまちゃん呼びを使い分けている(?)ところも心憎いですよねえ♡

わたしも詩雪さんと同じで、おかまちゃんとクズ元彼は会話がなくて良かったと思う反面、ふたりの話を聞いてみたかったかも!その場合、クズ元彼が、”興味のない相手には素っ気ない”or”すごく外面が良い”のどちらでも美味しい気がします(笑)

冬草

ペティキュアv

受のせいで変態になっちゃう攻のお話とききましてww
結局エロ目的でBL買っててしまう傾向はいまだに
変わらず~ではありますが、これはまた可愛かったですね。
攻だけじゃなくて、愛されたくて仕方ない受が
夢中でハァハァしてくれる攻に・・な展開もすごく可愛くて好きだった。

好きな人がかってくれた靴だから。
なんだか健気でキュンとした。
相手の男はクズでしたが
めいっぱい可愛い可愛いしてあげてほしいっ!

肝心のエロはわりと多め。
描き方が好き。
脚フェチな人だったら同じくキュンとするのかしらと
想いながら読ませていただきました。

初読みの作家さん!と思っていたんですが
他の作品も読んでましたね。
以前はたいしたことないなーと思っていたきがするので
改めて読み返してみたいなと思える今作でした。
甘々の部分がもう少しみれたらもっと良かったかな。

2

「好き」が分からない大学生×「愛」が欲しいフリーター

何を描かれてもそこはかとないエロティシズムを感じる松本ノダさん、今度は足フェチのお話と言うことで、連載が始まった当初よりコミック化を心待ちにしておりました。
思ったより早くコミックになって嬉しい!

攻めは、真面目すぎてちょっとめんどくさいタイプの工業系大学生(しかし性癖は中々の変態)
受けは、純愛を夢見るもセフレ止まりになりがちな股のゆるいフリーター
当て馬は、セックス相手をただの肉塊と言いきる清々しいほどのクズ男
まともなキャラ一人もいないねw
脇キャラも個性的です。

電子レーベルなのでエロはやっぱり多いんですけど、思いのほか真面目に恋愛しようとしているストーリーで良かったです!
エロス面は期待通りにかなり足がフィーチャーされているので、足好きには堪らない~♪
明日佳(受)の足だけでいくらでも萌えられます。
まるっこい足可愛いです。
それをまた慎二郎(攻)が幸せそうに愛おしそうに愛情たっぷりに愛でるんですよね。萌萌萌
なのに、当の慎二郎は「好き」が分からないと言うし、クズ男の呪縛に囚われたままの明日佳は慎二郎にちゃんと愛されてるのか不安で不安で仕方ないしで、身体から始まった二人の恋の進展がもどかしいったらない。
エロエロだけど超ピュアなラブストーリーでした。

Renta版のオマケは1P漫画でした。
決してエロなシーンじゃないんだけどエロエロしてます。

3

足舐めエロを堪能する一冊

タイトルと表紙から、足フェチものであることが予想されどんな変態エロなのか楽しみにしてました。
エロい!エロいけど、ラブがちゃんとあった!しかもけっこう純愛です!
一話目の身体を繋げるまでの流れがムチャクチャだけどわたし好みで、その後のセフレ関係になり、気持ちが動いてく過程も、どれもこれもエロいのにしっかり描かれていて、エロ•内容ともにとても良い作品だと思います。

真面目カタブツ大学生×ビッチフリーター。
彼氏にふられてヤケになった明日佳。うずくまっていたアパートの住人であるたまちゃんこと田間村に優しくされて、元カレに薬を飲まされて疼く身体と自暴自棄から、セックスしようと迫ります。
キッパリと拒否するたまちゃんに縋って泣いてるかと思ったら自慰し始めるし、ドン引きするたまちゃんを脅して半ば強制的に玄関に上がり込んでキスをし、それでも拒絶するたまちゃんの目の前でヤケクソでアナニーをおっ始めます。
目を逸らそうとするたまちゃんですが、明日佳が感じるたびに蠢く裸足の足の裏から目が離せなくなり興奮して勃起しちゃいます。
たまちゃんの股間を見た明日佳が、尻穴拡げて「それ生でいれて、かきまぜて?」と煽り、誘われるまま土足で明日佳に挿入してズコバコする…この一話の流れがたまらなく好きでした!

一夜限りの相手だと思っていたが明日佳を探し出して、「あんたのせいで(足で興奮する)変態になってしまった、どうしたらいいんだ!」と詰め寄るたまちゃんに、
「変態にしちゃったお詫びしてあげる」と、責任をとるかたちでセフレ関係が始まります。

元カレに対し、好きだと思っていたのは自分だけで、股のゆるい自分は身体目当なだけで誰からも愛されないというトラウマを持つ明日佳。
明日佳を抱き、明日佳の足ににしか興奮しないというたまちゃんに自分への愛を期待しますが、
ガチなカタブツのたまちゃんは人を好きになったことがなく、“好き”がどういうものなのか分からないと応えます。

好きとか関係なく、自分なしじゃいられない体にしようと明日佳はアレコレしますが、たまちゃんに抱かれ、足を愛されるうちに、自分の方がたまちゃんなしではいられなくなり、彼への気持ちを自覚します。

物語終盤で登場する元カレがこれがまたいいキャラで、ハイスペックでイケメンエリート風なのに下衆を地でいく、下衆が高級服着て歩いてるような男です。
好きだという明日佳に対し、
「君がセックスしか考えられない肉の塊みたいになる瞬間を愛してる」
と残酷なことを穏やかな表情で告げる鬼畜っぷりは清々しいほど!
明日佳にトラウマを植え付けた張本人のくせに、明日佳を愛さないけど捨てはしないと言い執着を垣間見せる姿を見ると、本当は自分でも気づかず愛してたのでは…?と思えて来ますね。
というわけで彼でスピンオフがあってもいいと思います。

そんな元カレとの再会に動揺しながらも、たまちゃんへの気持ちを貫き通そうとする明日佳の前に、ヒーローのごとく現れたたまちゃん。
無我夢中で元カレから明日佳を奪い返し、そのままたまちゃんの部屋でお互いの気持ちを伝えあうふたり。
といっても、たまちゃんは最後まで明日佳が好きだとはハッキリ断言しません。カタブツ男の言動は愛情からのものだというのは明らかですが、本人は相変わらず“好き”というものがわからなくて考えて悩んで…どこまで真面目なんだと言いたくなりますが、それがこの青年のいいところでもあります。

言葉や態度でわかりやすく愛されたい明日佳が好きになってしまったのは、愛とか恋がわからないマジメ男。
悩む青年に恋心を刷り込むことは出来たけどそれをせず、せいぜい悩んで自分のことをずっと考えててくれというラストに、愛に飢えてた明日佳の成長も見れて良かったです。

そして、周りの人間に生真面目に“好き”という感情についてアンケートしてるたまちゃんも微笑ましかった。
明日佳への特別な感情は自覚してるのに、それがあと一歩“好き”に繋がらないというハッキリしてるのにハッキリしない描き下ろしも、ホッコリした読後感でいいカンジ。
カバー下もホッコリ内容です^ ^

エロもちゃんと通常運転です!
足舐めは勿論、常になにかしら足への愛撫をしながらのセックスは必見です。
攻が鼻血出してティッシュ詰めながら足舐めセックスするのは滑稽なのにエロエロしい。
黒パンストで足コキからのエロも最高。
攻によって足を性感帯に開発された受が、机の脚に足の裏を擦り付けて妄想だけで直接の刺激なくイっちゃったのは卑猥すぎる。
ラストのエチは、服を脱ぐところから愛撫、絶頂に達するまでが本当にゆっくり丁寧に描かれてあって感動すらおぼえます。尻穴舐めもあったし。
全てのエロにおいて言えるのが、アングルが素晴らしいこと。修正は電子に比べたらヒドくはないのですが、様々な角度から描かれるエロは、せめて白線修正ぐらいで楽しみたかったな…

足フェチのエロ漫画かと思ったら、思いがけず読ませる内容で、いい意味で裏切られた良作でした!

8

魅惑のフェティシズム

松本ノダさんのコミックスを購入するのははじめて。
これまでアンソロ雑誌で幾つか短編を読んで
パンチ力のある作風だなあとは思っていたのですが、
今作は丸ごと一冊が表題作CPの長編。
独特の絵柄にエッジが効いていて、すごく面白かったです!

フリーターの明日佳は付き合っていた大人の男にフラれ
裸足でうずくまっていたところ、
声を掛けてくれた真面目な大学生・慎二郎と知り合う。
欲情を抑えきれず、セックスをしようと誘ってくる明日佳に対し
初めは拒否していた慎二郎だけれど、明日佳の”足”に魅せられ
吸い込まれるように体の関係を持ってしまいー

このお話、”足フェチ”がテーマになっていて、
美しい足のフェティシズム描写を含め、表現が丁寧で上手い。
物語の流れ自体は、凝っているわけではないけれど
一話一話、キャラの心理描写に沿った足の魅せ方が
セックスシーンと共に上手に描かれていて、
読み手としては、毎回どきどきと興奮の連続です...!

体だけで愛はないとこっぴどくフラれたばかりの明日佳が
慎二郎との体(と足)からはじまった関係に
期待と不安を抱きながら、物語は進んでいくのですが
明日佳をフッた元彼のクズっぷりがすごくイイ!
(はらださんや森世さんが描くクズ攻めに近い存在感があります。甚だしいクズなんだけど、憎めないタイプ。わたしの大好物です笑)

特に、そのクズ元彼と明日佳が対峙するシーンが素晴らしい。
物腰はソフトなんだけど自分勝手で辛辣なクズ元彼に対し、
明日佳が慎二郎のことを話しながら、それと同時進行で描かれる
慎二郎へ語りかけるモノローグが非常に秀逸で、
是非堪能していただきたい見どころのひとつです。

その後の慎二郎とのセックスと会話もすごく良い。
目に見える愛や好きという言葉・気持ちがほしかった明日佳が
それを求めることをやめて、自分の気持ちと、
自分のことをちゃんと見て
考えてくれる相手を大切にしようと決めた明日佳の笑顔は
晴れ晴れとしていて素敵でした♪

”足フェチ”というテーマへのこだわりが最後まで丁寧に描かれており
とても充足感のある読後。
脇役のおかまの友人や慎二郎の祖母のキャラも好ましく
何よりクズ元彼の存在感が個人的に大変気に入りました。
評価は神寄りの萌×2とさせていただきます!
松本ノダさん、次回作も楽しみにお待ちしております♡

6

この作品が収納されている本棚

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