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表題作Dear, My GOD

リブ
17歳
ロース司祭

同時収録作品はなばなし

あらすじ

カルト宗教に心酔している若者・リブを救おうと
教団に乗り込んだ神父のロースだったが
逆に捕われ、監禁されてしまう。
「つがいになれば、2人とも救われる」
そう盲信したリブは、ロースにドラッグを飲ませ
朦朧とする彼をむりやり犯すのであった。
教えを一途に信じるリブが不憫になり、
ロースは甘んじてその関係を受け入れるが…。
(裏表紙より)

作品情報

作品名
Dear, My GOD
著者
朝田ねむい 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
発売日
ISBN
9784396783730
4.3

(304)

(174)

萌々

(75)

(40)

中立

(10)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
32
得点
1300
評価数
304
平均
4.3 / 5
神率
57.2%

レビュー投稿数32

わたしのかみとは

朝田ねむい先生が他の誰とも違う世界を持っている事をまざまざと見せつけられる作品だと思う。
2作品収録。

「Dear, My GOD」
カルト教団に取り込まれている青年を救い出す神父の話。
…と一文で説明はできる。
孤独な人々、薬物を使っての洗脳など凡庸な舞台設定を使いながらも、不幸続きで神を疑い、薬で誤った幸福を植え付けられ、悪人を崇めてしまう…そんな青年の不幸な一途さを淡々と描き。
一方、どうやら神父の方にも過去に何かがあったようなのにそこには触れられてない。謎のまま。
青年は次は神父を崇め、実際は何も変われず。
神父は何かを隠して青年を助ける。その心の中では欲望のようなものがあって、それが神父の罪ということなのだろうか。

「はなばなし」
これには驚いた…
真相自体は途中でなんとなくわかるんだけど、こちらも「神」の存在が大きくて、しかも不穏。
神ってなんだろう。
優しいのか怖いのか、何を考えてるのか遊んでいるのか。
全能だから暇つぶしをしているのか。
表題作と違って、特に神を信じてない人の前にその人の畏怖する存在を象って具現する部分がなんともおそろしい。
2人にはハッピーエンディングだとは思いますよ。

0

崇拝という名の愛

朝田先生の最近の「スリーピング・デッド」が素晴らしすぎて心に刺さりましたので、過去の作品も読んでみようと思って本作を買いました。

何よりも心理描写が上手い!傷ついた、哀れな人にとって、自分に手を差し伸べて助けてくれた人という存在がただの人間、恩者などではなくて、まして拝むべき神様になる傾向を繊細で丁寧に描かれています。

カルトという非常に興味深いテーマを用いて、結構不気味な雰囲気を作れたと思います。最初は、もっと見せて欲しいな、もっとこの場所や信者を見たいと思っていましたがやはり知らないものが一番怖い、ということですよね?囚われる神父と同じく、狭くて感じて息苦しくなります。

二作目はまあまあ普通ですが、表紙作のインパクトが強すぎて神にさせていただきます。

1

色が見える、音が聞こえる、匂いがする、そんな二作品

『スリーピングデッド』を読んでからというもの、朝田ねむい先生の虜となってしまいました。
先生の作品で私が二番目に読んだのがこちら『Dear, My GOD』。

『スリーピングデッド』を読んで感じたことですが、やはりこちら収録の二作品も同様に、ストーリーの運びやシーンの捉えられ方などとても映像的に感じられます。
読後の余韻が映像作品を見た後のような感覚です。
ひとつひとつの絵やコマの連なりから、色や音や匂いがして来るのがよくわかります。

表題作『Dear, My GOD』では北米の片田舎の太陽が感じられました。暖かくてちょっと黄色くて眩しい。例のカルトの溜まり場では澱んで饐えたような臭いもします。そんな、息をするのもためらわれるような場所で無邪気に笑うリブの様子が痛々しい。
救済と言うよりは人の業に潜む闇や何かを盲目的に信ずることの恐ろしさを感じました。

同時収録の『はなばなし』こちら、かなり好きです。擬人化した花も可愛いけれどハナも可愛い。花に近寄ると、冷たくてしっとりとした水気を含んだ土と葉、そして清らかで仄かに甘い花弁の香りがするのではないかなと想像します。ハナが思わず吸い寄せられてしまうのも道理というものです。

この『はなばなし』の二人については、その後の話を読みたくて仕方ありません。少なくとも一年はあのままの感じで、接触したりしなかったり、したらしたで何かのせいにしてみたり…と、もだもだしていて欲しいところです。

0

ほんとにすごい

表題作ともう一つの作品が収録されています!

表題作のDear,myGODは主人公ロース神父がカルト宗教に心酔している若者を救う話です。
後半のはなばなしは、拾った植木鉢が人間になる話です。
個人的に後半の話がすごく好きで、花が人間になるっていう発送が素敵なんですが、それ以上に、この人間も主人公の知ってる顔でして、、それがまた面白いことになるんですよ……

まじでよかったです

1

洗脳から救う神父

苫米地先生の、カルト洗脳浄化シリーズを読んでいるので、
この作品で取り上げるテーマに興味を持ち、だいぶ以前に読んだけど、
後味悪い作品なので、レビューを書く気になれなかった。

リブ(あばら骨)と ロース(背肉、「ローストに適した肉」)
非道なカルト教祖の名は、タン(舌) 
カルト信者 と 神父

ネーミングは、訳肉シリーズのおふざけで、特にカルト用語ではないみたい。
カルトの洗脳は、潜在意識まで食い込むものなので、離教は強い恐怖を伴うので、カルト洗脳を受けた人は強く拒む。
・・信じてきた事の否定は、自我の崩壊を起こす。

薬物で洗脳を施し、信者に窃盗や犯罪を行わせて金を稼ぐ教祖。
教祖は、かなりの悪党。

ロース神父は、カルト教祖の悪行から、リブを救い出そうとするけど失敗。
不潔な室内で、タン導師の命令を受けて、
リブが麻薬を飲み、ロースにも飲ませて「番にする、天国に行ける」と話す場面は、とても気持ち悪い。
結末は、あっけないような耽美風なハッピーエンド

『はなばなし』
二作とも、幻覚幻聴が含まれている。

1

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