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薬で耳や尻尾が生えるお話かー!と、ファンタジー好きな私はある程度の予想を立てて読んだのですが、二転三転とびっくりするほどお話が転ぶので、王道なようで王道ではなく、楽しめた作品でした。
受けさんの慶太郎。
ある日、薫平の冷蔵庫にある生薬を誤飲し猫耳や尻尾が生えるのですが、それからの慶太郎が、本当にツンツンデレで可愛い!
でも、唯一その秘密を知る薫平にだけは甘えることもしばしばで、小悪魔ってこれか!と、思わず勉強させられました。
綺麗めでしっかりしてるようで天然で鈍いとこもあるなんて、女の子が勝てるわけない完璧な可愛い受け猫さんでした。
攻めさんの薫平。
しっかりした年下だなあー‥と特に面白みのないキャラクターだ、と思って読み進めていましたが、実は計算高いとこもありでも純情ワンコだったと分かってからは、慶太郎にぴったりのお相手さんだと微笑ましくなりました。
一目惚れからの片想い期間が長い長い!なのにずっと一途で余所見しないなんて、男の鑑だな、と惚れ惚れしました。
そして猫耳の真相に徐々に辿り着いていくのですが、ミステリーを読んでるかのようにドキドキと先が気になりながら読んでました。
本当に最後の最後まで読めなかった展開で、久し振りにファンタジーでワクワクすることが出来た1冊でした。
これはすごい!練られてますね。まさかの展開で。
これはネタバレを見ずに読んだほうがいいでしょう。
随所に安曇さんらしい楽しくてプッと吹き出しそうな言い回しとかあり笑えました。
プライドが高く無愛想でカタブツな慶太郎とそんな彼に一目惚れして何年も片想い中の薫平。4つ年下なのにものすごい包容力で穏やかで尽くして。
薫平の部屋の冷蔵庫の奥にあったお茶を飲んだら、なんと慶太郎に猫耳が生えて!
責任を感じた薫平はずっと僕が一生守ります!とピンチには駆けつけてくれて。
両視点で進みます。責任責任って言うのが切ないですねえ。猫耳シッポを消すために散々エロいことしてるけど絶対に一線は超えない。慶太郎は辛くなってきて。
そうして実は慶太郎が飲んだお茶のことや、患者の子供の父親や慶太郎の先輩医師やらが絡み合い、ますますすれ違いこんがらがっていく二人。
やがてたどり着く猫耳シッポの理由。
はぁ〜、まさかそんなところへ繋がるの〜?
すごいです。また、二人がお互い勘違いしてるのも切なさを煽りますねえ。
表紙やあらすじからは、こんなに凝ってて切なくて苦しくて、まさかの結末になるとは思いませんでした。
ぜひオススメです!
研修医だった柊(受け)は、後輩の薫平(攻め)の家に泊まった際、冷蔵庫にあった妙な漢方薬を飲んで、感情が高ぶるとなぜか猫耳やしっぽが生えてくる奇病にかかってしまう。
欲求不満が解消されると耳やしっぽが引っ込むことが判明し、攻めが責任を取って性処理に協力することになり、受けが外科医になってもその関係は続いている。何をおいても自分を優先してくれる攻めに受けは惹かれていくが、攻めにとっては責任感でしかなく…。
視点交替式なので、受け攻めどちらの考えていることもよくわかるのですが、わかるだけに「何だらだらしてるんだよ」と腹がたつ部分もありました。攻めが男前なのかと思いきやただのヘタレだったので、話や関係がなかなか進まなくて。
抜きっこは何年もずっとやってるので、エロエロしいシーンはかなりあるのですが、本番がラストに一回だけだったのはちょっと物足りない感がしました。
受けのキャラクターは良かったです。実際は怒りっぽく沸点も低いのに、人前で感情を荒げたら耳やしっぽが出ちゃうので、常に菩薩のような穏やかな笑みを浮かべてます。
でもついカッとなって猫耳が出そうになったら、お腹を壊しているという理由でトイレにこもる。それが頻繁にあるため、お腹が弱いという不名誉な噂があり、そのせいで付いたあだ名がぴーちゃん。
普段から秘密がバレるのを恐れ、ビクビクしながら暮らしているし、ひたすら気の毒な人です。
でもそのコミカルな部分が、あまり生かされてないように感じました。楽しめるというよりハラハラし、萌えるというより理不尽さに同情するというかんじでした。
後輩ドクター×猫耳ドクター。ツンツンなドクターがある日感情の昂ぶりで猫耳が出てくる体質になるという、何ともカワイイ設定。そのうち性的に興奮すると尻尾まで出るようになるというもっとカワイイ設定。当初、友人と後輩が作った薬を飲んだこで猫耳が出たことから、後輩が責任を取って面倒を見てくれるのです。しかし、どう見ても責任じゃないよね?という溺愛ぶり。段々と「責任」と言われるのが哀しくなる猫耳ドクターですが、実は原因は漢方薬ではなかったことが分かってショックを受けます。ほんわかした本が読みたい方におススメです。
人外もの、増えましたよねー。これは特に目新しいところもなく、ごくごく普通のけも耳ものです。本人はすごく悩んでいるけど、深刻なお話ではありません。先が読めるし、両方の視点から展開するので、お互いの気持ちもわかるし、安心して読みました。
ただただ、猫耳としっぽを楽しむ本です。