“ヤバい男達が組んだ”

コオリオニ(上)

koorioni

コオリオニ(上)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神35
  • 萌×29
  • 萌7
  • 中立5
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
13
得点
237
評価数
57
平均
4.3 / 5
神率
61.4%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS ~ポーバックス~
発売日
価格
¥675(税抜)  ¥729(税込)
ISBN
9784865891447

あらすじ

1990年代、北海道――…全国を震撼させる警察の不祥事が幕を開ける。

1990年代、警察庁は相次ぐ拳銃事件の対策として全国的な銃器摘発キャンペーンを始める。全国の警察は厳しいノルマを設けられ、それをこなす為に警察がヤクザと手を組むという点数稼ぎのデキレースが横行した。そんな中にエースと呼ばれる男・鬼戸圭輔(きど けいすけ)はいた。彼は何人もの犯罪者を情報提供者として飼い、北海道警察の中で一際多くの拳銃を"摘発"していった。そして彼は自分の運命である誠凛会(せいりんかい)の幹部・八敷 翔(やしき しょう)に出逢ってしまう。より大きい山を当てるために鬼戸は柏組(かしわぐみ)の武器庫に目を付け、八敷を潜入捜査に誘う。八敷は薬の密輸入を目溢しすることを条件に鬼戸と組む。二人は甘美な成功を期待して潜入捜査に乗り込むが――。男達が自らの欲望の果てに見た景色とはなんだったのか。息を吐かせぬ展開で描く渾身のサスペンスBL。

表題作コオリオニ(上)

鬼戸圭輔,北海道警察の警部補
八敷 翔,誠凛会塩部組の組長補佐,27歳〜

その他の収録作品

  • コオリの女王(描き下ろし)

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レビュー投稿数13

お好きな視点からどうぞ

 がっつりヤクザもので、エグいシーンも多々登場するので相当に読む人を選ぶ作品ではあるかと思います。メインの鬼戸と八敷の関係性の魅力にまだ溺れられていないので萌評価にしましたが、しっかりとしたストーリーの骨組み、慈悲など一切ない描写、それでもどこか希望を捨てきれない期待感への煽り、喰えない人物達の一筋縄ではいかない感情の交錯などに関しては、本当に梶本先生の才能が光っていました。受けでヤクザの八敷は、若干『高3限定』のイケダを彷彿とさせる部分もありました。世界観、育った環境はまったく違えど、私は梶本作品のこういう正常さと異常さが紙一重になっているようなキャラが気に入っています。

 子供時代に性的虐待を受けているキャラというのはBL界隈においてそう珍しくもないわけですが、八敷の場合はただ父親から搾取されていたのではありません。第三者から見れば哀れな子供、でも真実はどうか? 親友の佐伯が父親を殺してくれて、八敷は心から喜んだのかどうか。また、自分と同じ組に入った佐伯が幹部を怒らせるような真似ばかりし、毎回その尻拭いをさせられることとなった八敷は一見佐伯に大迷惑していたように思えます。でも本当に佐伯がクズなだけだったのか? 八敷は佐伯を恨んでいたのか? ひとたび視点を変えれば、180度異なる事実が見えてくる。これが梶本作品の面白さの1つだと思っています。佐伯にコオリにしてもらえた八敷と、ついぞ八敷からコオリにしてもらえることのなかった佐伯の対比。佐伯視点の描き下ろしがすごく興味深かったです。

 鬼戸と八敷の関係性については、まだ自己満足のために互いを喰ったつもりになっているような印象で、愛であるような愛でないような、非常に不安定な関係性に思えます。佐伯と八敷の関係を、完全に超えられたように見えないんですよね。まあ、超える必要はないのかもしれませんが。共に心に爆弾を抱えているこの2人が迎える終着点を、是非この目で確かめたいと思いました。

0

読み応えは満点!えぐさで好みが分かれる

人の勧めで購入しました。

刑事とヤクザの物語。
気を抜くとBLであることを忘れるくらいのストーリー密度と深さで、恋愛中心!とはいかないところがむしろ魅力。一気に展開に吸い込まれます。

それでもメインキャラふたりの魅力は素晴らしく、くたびれたおじさん(柔道してる刑事さんなのでがっしり)と線の細い美人ヤクザの見た目バランス、そして人間としての目の離せなさは凄いです。

ヤーさん系であることに対して全く手を抜かないため、身体的にも精神的にも相当えぐいです。
指をつめてたり薬がきまってたり、差別だとか強姦だとか、胸にダメージのくるもののオンパレードです。
絵がまたとても綺麗で上手なので、なおのことえぐさも増してなかなか破壊力があります…

話の面白さは間違いありませんが、上記の尖りがあることも覚悟したうえで読むことをおすすめします。

0

お気の毒様

社会性を取っ払った先にある人の本質がそれぞれ鮮烈で、グロとか陵辱強姦、暴力に目をつぶっても精神えぐってくる内容です。
こういうのを欲している精神状態じゃないと読むのがキツいだろうなと思いますが、読書中は「もっと痛いやつをくれ!」ブーム中だったので読了後はそれはそれはうっとりしました。
上巻は何度か読み返してようやく時系列、人間関係を把握。
上巻を疎かにすると、下巻をスムーズに楽しめないのでしっかり頭に入れておいた方が楽しめます。

0

いや、すごい。

梶本先生の作品は今回初めて読みました。みなさんのレビューを見て覚悟はしていたものの、結構精神的にえぐられました苦笑
人間の悪を描ききっている…というのが印象です。一つの物語なのですが、様々な人の角度からの描写があり、後になって「そういうことか!」と納得できます。とても読み応えのある作品でした。
ただ、内容は自分から言わせればややグロで、軽い気持ちで読むと心にダメージを負いかねないと思います。誰が殺されたのか途中分からなくなるくらいでしたから…(^-^;犯罪が描かれる場面が多く、途中しんどいと感じた所もありましたが、読了後はそれもまた良さだったな、と感じてます。
この作品は萌えを楽しむというより、登場人物の内面と物語を楽しむという心持ちで読んでいました。なので、自分としてはこの作品はサスペンス:BL=9:1くらいな感覚です。特に上巻は(他BL作品の何倍も)情報量が多く、読むのに時間を要しました。
ずっしりとした、シリアスな作品が読みたい方にはぜひ読んでいただきたいです。でも、万人に勧められるかと言われるとそうではないので、よく自分の精神状態と他の方のレビューを見て考えて読むことをオススメします!

0

異色でもスタイリッシュ

 梶本先生の作品といえば、血生臭な暴力的・性的描写の異色作品が印象的。高3限定を読む時に相当気分が悪かった。
 今回の作品は、設定だけを見れば、警察Xヤクザ情報屋、武器管理、薬物密輸等、どうみてもダークな設定。そのダークな話の中に歓楽な雰囲気が自然にストーリーに入るのが不思議。
 美人でヤクザの八敷は幼年から数々の不幸を重ね、それをこらえ、今の美しく強い彼に成長した。鬼戸とは、お互い似た者同士だし、慰め合うようになる。似たようなキャラクターも他の作品にないでもないが、梶本先生の独特な色気に圧倒されちゃった。受けの艶と攻めの男らしさを壮絶的に醸し出している。
 番外編は八敷の過去の話、そちらもとても読み応えあり、衝撃の連続(笑)

2

暴力と血と死の匂い

噂にたがわぬ問題作だと感じました。
実話を元にした警察とヤクザの癒着の構造を、BLを絡めて描く。
BLなのか?……確かに愛も恋もここにはあると思うけど、「実録犯罪ルポルタージュ」のような読後感。
ヤクザの、ヘマのミソギの中に「アナルレイプのビデオ録り」があるんでしょうかね…確か「寄越○犬、〜」にもありましたよね。
この作品では、そういうレイプや指詰め、性的虐待、居住地差別、そんなこの世の地獄的な描写が続きます。
そんな世界を生き延びてきたロシアとのハーフのヤクザ八敷翔と、銃器摘発のノルマとヤクザのエスを掴めというプレッシャーの中にいる刑事鬼戸圭輔が、新たな地獄を生きるというお話です。

「コオリの女王」
翔の幼馴染、一緒に悪の道に入った佐伯の物語。
彼は字が書けない。今で言う学習障害の一種だと思うけど、まず出生地が居住地差別地であり、家庭環境も問題あり、そんな佐伯が翔に抱く複雑で歪んだ愛憎。
劇画のような粗い絵柄が一層迫力を伝えてきます。凄い。

4

新作を見れないなんて、もったいない・・・

友人に「すごいよー」と勧められ購入の初読作家さん。
なにがどうすごいのかは教えてもらわず、多少グロかろうが構いませんよとページを捲り、なるほどと唸る。
時系列がバラバラで、ちょっとわかりづらいけど、八敷、佐伯、鬼戸が見てるのは、同じ世界のはずなのに、全くの別物というところが恐ろしい。
特に佐伯においては、八敷と子供時代からの双方の感覚の大きなズレに戦慄。
いつどこでどう裏切られるのか常に番狂わせというのも怖い。
誰も信用出来ないよこんなの。
いつもニコニコ忠実そうな興津も、こういう人が敵に回すと一番厄介な気がします。
下巻に幸せが待っているとは思えなくて読むのが怖い・・・。

3

絶賛されている本作

ツイッターで絶賛されていた「コオリオニ」。
近いうちに買おうかな~くらいに考えていましたが、作者様が活動休止された事やネットでも品薄状態と聞き今後もし買えなかったら後悔しそう・・・と思い本屋に駆け込み購入。

警察×ヤクザのサスペンスBL。
実際にあった汚職事件を元に描かれた作品です。気迫ある作画、ストーリーやエッチシーンも濃厚で読み応えがありますが【暴力的な描写が凄まじく衝撃的なのでグロ耐性無い方は特に注意!】です。

一読しただけでは時系列や組織図を完全には理解出来ずページをめくったり戻ったりや、気力を消耗する事もあり中々すぐには読み返す気分にはなれませんが定期的に読み返しこの先ずっと手元に残しておきたくなる作品。

最後の話で佐伯さんの印象がガラリと変わりました。本作は変わった人だらけですが彼は唯一まともであり多くの人が一番共感出来る人物なのではないかと感じます。彼はとにかく不憫ですね・・・

異常な男達として描かれていますが、どこか生きづらいと感じていたり自分の居場所を探していたりと、多くの人が大なり小なり感じた事がある様な考えも持っていたりする所など、ごく普通の人間である私も感情移入出来ました。

実際読んだ際にう~ん、期待しすぎた・・・となってしまう事もあるのであまり期待しない様にと思いつつもかなりの期待をしてしまいましたが期待以上でした。

下巻の感想などは下巻のレビューに書きます。

2

怖い~!

怖い…とても怖くなる話でした。後味悪い系のBLですね…。
いやストーリーは本当によくできてて素晴らしいのですが、怖くてもう読めないです。なるべく忘れるように明るいアニメとか観だすぐらいです(笑)。暴力描写がきついのもありますが、一番怖いのは登場人物達の深すぎる心の闇というか…。こんな人生じゃなくて本当に良かったです。平和な家庭に生まれて良かったーなどと思ってしまいました。絵柄も可愛くはないし、BL的な萌えも無いですが、ストーリーが素晴らしいのは確かですので、パンチのあるものが読みたい人にはオススメかな。ヤクザBLでもヨネダさんのとかは萌えや明るさもあって読みやすいですが、こちらは恐怖と闇しか見えない…。

2

「梶本レイカ」の衝撃!

梶本先生が引退宣言されたのは先月のこと、その時は既に「コオリオニ」上下巻を購入していましたが、諸々あってすぐには読めない状況にありました。
梶本先生、とても気になってたんですよ。「高3限定」の一場面を見たときから只者ではない妖気を感じまして、ずっと読みたいリストに入っているのですが、まだ未購入なのです。ポチ寸前までいっては本当に凄そうでポチに至らずの有り様でしたが、これは迷わずに買いました。
私にとっては初の梶本作品、期せずしてラストということにもなってしまいましたので、腹を括って読ませて頂きまして…衝撃を受けました。言葉はガサツになってしまいますが、「うおー!こんな凄まじいのよく書いたな!」という感じ。
評価は神です、何度か評価間違えたと書いている私ですが、神以外にありません。時間を置いて10回評価するとしたなら10回神評価を着けると思います。評価は揺るぎませんが但し、読後感は複雑なのです。
そう、複雑。
読み終えてそろそろ十日ほどは経つのですが、未だに怖いのですよね。それは何というのか心理的な怖さ。
流血のバイオレンスシーンもありますが、私はそれは割と大丈夫だったんです。梶本先生の書き方が巧みであられるのでそこはね、思っていたよりはマイルドだな、と。
だけど「オニ」が怖い!
私が勝手に思っているコオリオニは、八敷と鬼戸の二人です。
八敷は受けで美貌のヤクザ。この八敷の「オニ」の部分は何となく分かる…というか許容範囲にあるのですが、攻の刑事の鬼戸、この人が怖い!本当に!
ストーリーは実際にあったという北海道警察の潜入拳銃捜査(潜入は日本では違法でして、問題になったようです)が、ベースにはなっていますが展開上はそれほどでもありませんでした。
コオリオニの意味と心理的な恐怖がジワジワきましたが。
・・・繰り返しになりますが、絶対的神評価でもキュンとした萌えはなかったですかね。もっと深い死生観みたいな衝撃は受けました。
実は今もレビューに怖い以外の感想は浮かびません、こんなに凄い作品を書かれた梶本先生の突然の引退も、ある意味では納得でしょうか。
一作入魂の凄まじい気迫に呑まれます。
そして正直ですね、この作品は大きな声ではオススメはしません。それでも、一度読んだら忘れられない深みが見れるのではないかと思います。
私は、レビューを書きながら再度目を通しましたがやはりすぐにまた読む気にはなれません。もう少し時間が経ってから読んだ時にどう感じるか。感じられるか。いつか書けるかもしれないので、下巻は空けておくことにします。

8

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