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“ヤバい男達が組んだ”
下巻も凄かった。
そんで、鬼戸が嫌いになった。
結局私ってば、勧善懲悪が好きなんだよね。
最後は正義が勝つ、悪は滅びる。
なので、この2人の結末は8話までで終わるのが良かった。
描き下ろし部分読んで混乱しちゃった。
えっ?この色黒マッチョ誰???って
(鬼戸なんですよね?)
えええーーー?!恋の逃避行すんの?
なんか違う。(私の主観です)
いろんな人貶めて殺して悪事働いてきた2人なんだよ?鬼戸記憶なくしてるし、そのままハッピーに2人で面白おかしく逞しく暮らしましたとさなの?
そんで、いい人だと思ってた奴らがことごとく悪くてなんか人は信用できないんだな。
胡散臭い奴には近寄らないのが得策と思ってしまった。鬼戸の奥さん、世間知らずのお嬢さんだったが為に堕ちるところまで落ちてしまって哀れ過ぎる。妊娠してから仕事を理由に家に寄り付かず孤独。そこにつけ込んだ鬼戸の情夫のチンピラヤクザ寺島にヤク中SEX中毒にさせられ、裏ビデオまで撮られてしまって挙句麻薬のせいで流産からの精神疾患……。鬼戸と出会わなければ良かったのに。
でも、ヤクザの女になった訳でなく警察官と結婚したのにこの未来は誰が想像できたよ?
ここ数日レビューしている作品群何故かどこかリンクする部分があって不思議。
この2人が出会ってしまったからこんな事になってしまった的な話ばっかりです。
なんという偶然。それぞれ濃厚な作品で趣が違う。
紙本で購入
黒海苔と黒丸修正
読んで良かったと心から思える下巻でした。
堕ちたと思った鬼戸は、もう既に最初から、何なら生まれた時から堕ちていたのかもしれません。
それは、きっと翔も同じ。
鬼戸の過去は思っていた以上に壮絶でした。
そして、その一端を翔が担っていたこともまた衝撃。
出会うべくして出会った、運命の2人だと思う。
人生の迷路に迷い込み、行き場を失った鬼戸を救ったのもまた翔であり、最期まで翔を一人にしないという約束を守ろうとした鬼戸に涙が出ました。
翔に銃を向けたラスト……それは、自分の死を覚悟した鬼戸なりの翔への優しさなのだと思います。
悪事を重ねに重ねた2人は、もう天国には行けないだろうな。
それでもきっと、一緒に地獄に落ちるなら本望なのでしょう。
これもまた愛の形であり、一番欲しかったものは自分の傍にあったという「青い鳥」の教訓。
ここが、その後のハッピーな描き下ろしに繋がっているのだと思う。
あとがきも素晴らしかったです。
絶望と希望の象徴がスコップだとは思いもしませんでした。
でも、そう言われれば要所要所に登場していましたね。
作中通してドシリアスだけど、2人の軽いノリや可愛い表情に救われました。
緩急を大きく付けたストーリー展開、構成に脱帽です。
下巻、絵やコマが俄然読みやすくなってた(偉そうにすみません)
鬼戸(刑事)の過去も悲惨だった
彼もいかれていた。
だから翔と自分は似ていると言ったのか。
暴力や辛い場面は相変わらず続き、めちゃ痛そうで目を背けながら読んだ
生きることへの叫びが詰まってた
あとがきの「描いた事は青い鳥」に納得。
終盤、翔がかわいらしく素直になっていくので破滅エンドがよぎったけど、あとがきの言葉からそれはないはずと信じて読んでよかった。
本編ラストはああなるよねとふに落ちた。
その後の短編で後日談を描いて下さっていて安心した。
2人が笑顔でのびのび生きていてよかった(夢かもしれないけど)
エロ迫力ありんした
終わり方は切なかったけど、その後のお話良かった!
グロくて読むのちょっと大変でしたが、最後幸せそうなので何より。
もう1回読むと色々理解出来そうですが、痛くて読めないかなぁ…
電子版「悪魔を憐れむ歌」で梶本レイカ先生の鬼才ぶりにどっぷりハマってしまい、「コオリオニ」上下巻すぐさま購入。今回電子版はレーベルも変わっていろいろ書き下ろしもあるのかな?BL浦島太郎としては、うへ〜こんな読者を圧倒する作家がここ10年内に生まれていたのか、とただただ感服です。
さて、あらすじは割愛、感想のみですが。
とにかく登場人物ほぼクズです。クズって言うか「社会不適合者」。
警察官鬼戸と、女房気取りのヤクザ八敷の物語。
とくに八敷翔という男は、積極的クズなんですよ。女の臓器だって平気で売る。他人に共感できないのに、依存はする。破滅型と言うには自分に素直過ぎて、生存本能がハンパない。もうね、どんだけ魅惑的だろうと、現実では絶対側にいて欲しくない、一目だって会いたくないキャラクターなんです。同じサイコパスでも、刑事の鬼戸はちょびっとは社会に適合しようと足掻く姿が描かれていますが、八敷にはそれもない。 ロシアの血を引いた美しさに、幼馴染の元旦那役・佐伯いわく「神の子ドクズ」。でも、わたくし的には、勝手に「爆弾ドクズ」と呼びたいです。八敷の身体は導火線みたいで、エンコ切りや輪姦で、傷つきながらもじわじわと、周りの人間を追い詰めていく。それはチキンレースのようで、脱落者には死が待ってるんです。そこにはラブはなく、欲と本能のみ。鬼戸との関係も、始めはラブというにはあまりも欲と共依存にまみれ過ぎて、、、
でも、何故か強烈に惹きつけられてしまったんです。
「BLはファンタジー」を覆す梶本レイカのリアリズムは、大波に襲われる様な感覚で、私は一気に「梶本ワールド」に飲み込まれました。上下巻の、登場人物の視点の変化は流転のようで、でも説得力があり、そして読後は「ペッ」って浜に吐き出されるんですよ。この才能は異端審問レベルです。ハマる人は疲労と恍惚が待ってます。でも嫌悪も漏れなく着いてくるかもです。
最終話、傷を追った鬼戸と八敷は大海に漕ぎ出します。鬼戸は瀕死なのか?血に気づいた時の八敷の表情は嘆きなのか、「ハメやがったな」の悔しさなのか?ピカレスクとしては、最後は死で添い遂げるのがロマンでしょう。その後の書き下ろしは読者サービス?
正直、二人のサイコパスには戻ってきて欲しくないです。だってクズだもん。日本を平和にしたいもん。
でも、満点の星空の下、果てない地平線に進むボートは何故か悲壮感はなく、、、鬼戸と八敷に絶叫したい自分がいたんです。
「愛おしい!!愛おしいっ!!なんでこんなにもいとおしいんだっっ⁉︎」って。