SS付き電子限定版
ひねもす=「朝から晩まで」、のたり=「のどかにゆったり」という意味だそう。
つまり”朝から晩までのどかにゆったり、君と僕”ってことか…素敵・:*+.
なおちゃん(受)は、よーちゃん(攻)の2歳年上の幼馴染。だめな男とばかり恋愛しmすぐに振られていつも泣いている。
そんななおちゃんを「バカだなあ」と思いつつも、たまらなく愛しいと感じているよーちゃんで…
というお話。
もう、面白いぐらいダメ男にばかり引っかかる受け君にやきもき!ちょっとイライラしたりもする。いや、結構かなりイライラする!!笑
身近な恋に気付きなよ!そこにいるじゃん!よーちゃん(攻)が!ってなるんですが。
まあ、よーちゃんの裏工作によって別れたりもしてるんですけど笑
よーちゃんが引っ越していき、倒れたことでやっとやっとんが位間隠してた本心と向き合う覚悟ができたなおちゃん。
拗らせ両片想い、どっちもどっちでまさに「割れ鍋に綴じ蓋」の二人だよねえ、と読みながらしみじみしちゃいました。
そでの先生の言葉「いい年をした大人同士が ちゃん付けで呼び合ってるのが、萌えで大好きです」にめっちゃうなずきながら読み始めました。
先生の萌えだけあって、2人のやりとりがかわいい。
微笑ましいわ〜なんて見ていたんですが、なおちゃんのあまりのダメ男好きかギャグみたいに見えてきてw(特に銀次のくだりとか)
と思ったら、2人ともめちゃくちゃ重い愛で。これでくっつく?と見せかけ、もう一悶着ありましたね。
で、なおちゃんはそういうことだったのか〜。ようちゃんに負けず劣らず重いw
だからこそお似合いよね。
しかし、ようちゃんが好きなタイプです♡
木下先生が描かれる、黒髪長身クールイケメンがめちゃくちゃ好きでして。
この黒髪長身クールイケメンが攻めキャラの作品はだいたいハマります。
くっついてからの2人もかわいかった。
お互い大好きで長年その思いを我慢していた分、好き好きが溢れるのがたまりませんでした。
ダメ男に引っかかりまくるダメ男なおちゃん。
言葉は厳しくも世話焼くよーちゃんの幼なじみ社会人もの。
よーちゃんはいつでも泣く場所になり、なおちゃんが事件に巻き込まれれば守り、ヒモ男には手切れ金を握らせ、ひたすらに過保護で男前!愛が深すぎて拗らせた独占欲隠せてない攻め大好き♡それ怖すぎ!あっさり解決しすぎ!とツッコミたくなる怒涛さも面白かった。
尚ちゃんに良い人できたら離れるってよーちゃんの切ない気持ちはもちろん、なおちゃんが想いを吐露するとこは、んもーーーなんやねんそれ!!って下手な関西弁でてくるぐらい萌えました。
この作者さんのほとんどの作品でそうですが、今作も攻めは黒髪・高身長・男前、受けは低身長・華奢・茶髪です。
絵が好みではない……というか上手くない……というかんじ……。
攻めが受けにめちゃめちゃ尽くしますが、恋は盲目なんだなーって。
必至に攻めに対して、男にだらしなく駄目男好きでフラフラしている受けがあまり面白いと思えず。
男同士をちゃん付けで呼び合うところも個人的な好みとはマッチしませんでした。
攻めが受けを溺愛している話が好みな方は好きだと思います。
『ひねもすのたり君と僕』木下けい子先生 読了
評価に非常に迷う。木下先生は小説挿絵で知り、今回漫画は初読みです。正直内容の深さと絵柄の可愛さ(色素薄そうな感じ?)にギャップを感じて、結構戸惑ってました。
とにかく言わないよーちゃん。相手が付き合ってた男が自分と真逆なタイプだから、家族という立場の線引きから一歩も踏み出さない。なのにいきなり浮気発覚の修羅場に刃物を持ってる女とかで揉めたり、100万渡してクズ男に分れろと言ったり、さらにヤクザの揉め事の前で「指ならオレのもらっとけ、なおちゃんに触るな」とまで言ったり、。
なおちゃんはとにかく色んなダメ男に色んな事件に巻き込まれる。よーちゃんはひたすらそれからなおちゃんを救出するという話。色々と物騒な事件が正直唐突すぎるし、あまり話の進行に必要とも感じられなかった。
しかもなのにこの絵柄?という感じも拭えない。
強いて言うなら、ヤクザとの部分が好きかもです。それも2人が惚れあっているワンシーンがあるからかな。2人で駆け落ちして、車飛ばして恋人のベンチに連れて、その時銀次さん何考えてたんでしょうね。2人で一緒に歩んでいく未来でも見てたんだだろう。それともこれから一生身を隠し、たまに夜逃げしないといけない生活を尚之にさせることに心痛んでたんだろう。
あー銀次さんほんと好き。
話が逸れました。そのヤクザに追いかけられるシーンで、よーちゃんは勢いで「金なり命なりオレのもらっとけ!」となおちゃんを庇ったあと、やっと冷静にこんな生き方やめようと考え始めた。ここからの流れは一気に好きになりました。
いくら情が深い人でも、恋人になれる可能性もない人にはここまでしないよね。ここまでしても報われないならそろそろ自分もなおちゃんのことも解放してあげた方がお互いに良いということでしょうね。
その後に久慈さんのご登場。何も悪いことしてないのに可哀想にって思ってしまいます。ふむ…
久慈さんの話が本当にどこまでも意味深く、すごく沁みます。よーちゃんの行為は正直、マーキングなんだなって。「こいつはほんとにダメなやつだけどオレが守る。お前らはせいぜい2、3ヶ月でこいつと分かれるけど、オレは一生守ってやる」というオーラが丸出しですね。
言葉にこそ出さないけど、匂い付けする、みたいな感じかな。特に酔っ払いなおちゃんを介抱するシーン、「あれは家族ではない」と一目で判断した久慈さんさすがです。
そしてこれから急になおちゃん目線の思い出シーン。まさかのなおちゃんが先によーちゃんのこと好きだったという展開。結果的によーちゃんに構って欲しくていつもいつもダメ男と付き合う。なのによーちゃんをノンケだと思ってたのか、自分のこと好きだって知ってるけど付き合う勇気がないのか、同じく告白せず。
ここはとにかく疑問だらけ。まさかここまで自分に構ってくれて本気でノンケだって思ってないよな…かといって、自分に好意を寄せていると知りながらもここまでよーちゃんに縋りついといて、付き合ってたら幸せにできないとかいうのは矛盾してません?って思っちゃいます。こんな風によーちゃんの好意を利用するとは結構身勝手なもんだなって少し嫌な気分になります。
全編通して見て常識的に理解できるのは銀次さんと久慈さんくらいかな。
全体的に見ると好きな部分もあれば全然理解できなかったところもありました。なのでこの評価にさせていただきます。