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1巻で印象最悪だった父親の話でした。名誉挽回!とまではいきませんでしたが、痛い親父までには印象アップ。
仲間はまだ既存なのに偽名ではなく本名で、しかも写真付きのヒッピー時代の回想録を出そうなんてイカレてるなと思いました。アメリカでは普通なんでしょうか?
スターに手を出さなかったことだけは褒めてあげたい。スター当時おそらく中学生くらい…手出した奴ら気持ち悪過ぎです。
フリーセックスとか言う割にノブ…そんなに見た目酷そうじゃないのに…ちょっと同情してしまいました。
メインの2人は今回も意地がぶつかり合いました。どっちの言い分も分かる。けど、エリオット後半で自覚したけど、棚上げが過ぎるwそれなのに、人のことはベラベラ話す話すwwそれ言っていいの?的なことまで躊躇なく誰にでも暴露するのに呆気に取られました。
そしてエリオット立派なギャランドゥーをお持ちなのが発覚。タッカーも毛深いゴリマッチョ。なので今回も挿絵に違和感…草間さかえ先生好きなのですが、イメージと合っていない…今回もメガネの表記はなかった気がする…。挿絵って大事。
2016年刊。
All's Fairシリーズ(というシリーズ名らしいぞ)2巻目、というよりも『フェア・ゲーム』の続編と言ったほうが分かり易いかもね。
今度はエリオットの実家が放火されるといったトラブルから新たな事件の幕開けとなる。
狙われているのは回顧録の出版を取り止めろと脅迫されている父・ローランドのはずなのに、彼には明らかに隠し事がある。
そうエリオットが勘づくも、当のローランドは早々に姿を隠してしまい連絡が取れなくなってしまった。
そんな経緯で、ローランドが執筆していた若かりし頃の反戦運動の回顧録の秘密を探るのに、エリオットが父のかつての活動家仲間を一人ずつ当たっていく、といった流れで話が進んでいく。
1960年代のアメリカ内の反戦運動といった背景は自分が生まれる前の馴染みのない事柄だが、人物描写の巧みさで引き込まれていく。
また、別行動を取っている中にも、要所要所にエリオットとタッカーの愛情を含んだやり取りが絡んでいて、これがまたグッとくるんだな。
たとえ素直に表現できなくとも、互いを案じるミルズ父子の絆もいいものだと感じられる。
かつての仲間達も、ローランドと同世代の60代だ。
過去の回顧録そ出版に反対するのはぶっちゃけ利害関係が絡んでくる一面も有るな、とも感じる場面もあった。
肝心の放火、クロスボウでの脅迫事件の結末はちょっと呆気ない幕引きだったものの、犯人の動機に人間臭さを感じた。
まぁローランドの事だから、あんな目に遇っても当人の気持ちを汲もうと奔走するのだろう。
よりを戻したタッカーとエリオットの間にはまだ幾つかの衝突があるものの、前巻から比べると早めに互いの溝を埋めようとの歩み寄りが見られて大きな前進だ。
二人共相手を思いやりたいという気持ちが根底にあって、素直に寄り添っていこうというする様子が伺える。
エリオットってばタッカーにベタ惚れで、勿論タッカーのほうもエリオットにベタ惚れだ。
ウィッとに富んだ感情表現を読んでいるとそれが駄々洩れで、存分に見せ付けてくれている(笑)
フェア・ゲーム続編。
恋人としてエリオットの部屋で過ごす二人に萌える暇も無く、冒頭から事件が始まる。そこから過去の出来事へと広がり、複雑な構造が見えて来て面白かった。
事件を追いながら、エリオットとタッカーは衝突を繰り返す。特にエリオットの性質はなかなか面倒だと思った。ベッドの中では支配されたいと願いながら、それ以外の場面では支援すら許さない。必要以上の庇護を嫌がるのは分かるし共感するが、そうした性格のエリオットはタッカーと相性が良いとは思えなかった。
エリオットのために全てを犠牲にしそうなタッカーは、かなり庇護欲が強い。こうも合わないタイプに思える二人が、ただ好き合っている気持ちだけを頼りに歩み寄る姿を見るのは、心に刺さるものがある。
年齢的に、愛だけじゃ超えられない壁もあると、諦めを伴う恋愛も似合いそう。そんな二人が愛だけで溝を埋めていこうと努力し合うのが良い。
今作の事件におけるタッカーは、電話の向こう側にいることが多く、ほぼバックアップ役に徹していた。実体を伴って登場する際は常にエリオットと話し合おうとしていて、その必死さが切ない。
エリオットの方はずっと自分の内側だけでぐるぐるしていて、タッカーの頑張りが無ければまた離れてしまいそうな危うさがあった。
そうしてついに痺れを切らしたタッカーが強硬手段に出る。これをきっかけにエリオットが変わっていくのが良かったし、体に分からせてあっさり解決でないのにも安心した。
クライマックスは二人力を合わせての解決。やはり現場のタッカーはカッコ良く、全幅の信頼を寄せるエリオットの描写も良かった。
ラストは前作からの置き土産を匂わせつつ終了。今作で起こった事件も二人の関係性も綺麗にまとまったため、次作までモヤモヤを残すことは無い。この先、衝突しながらもずっと一緒にいる決意が見える会話で終わり、爽やかな読後感。
今作でますますタッカーが好きになったので、ぜひ次作も読みたいと思う。
◾️タッカー(FBI)×エリオット(大学教授,元FBI)
前巻「フェア・ゲーム」から半年後です。しっかり同棲していてニッコリ。そしてタッカーが激甘になっていました。常にエリオットを気遣うタッカー。あまーい!!今回特に萌えを運んでくるのが「気をつけて」と「話し合う」です。どういう経緯で2人がそれを決めたのかも気になるけど、そんな素敵な暗号あるかね!「気をつけて」を繰り返した後、最後のタッカーの「愛してるよ」には天を仰がずにはいられなかった。
タッカーがテレビゲームをするのが意外でした。可愛い男だわ。
エリオットはまま被害妄想めいたところがあるな〜という印象。今回のトラブルについてはタッカーに非はないように思える。秘密があることは、即ち嘘をついていることにも、信頼していない、尊敬していないことにもならない。けれどどれも2人の関係性ですからね。外野が判断することではないですね。
エリオット自身も、ベッドの中で支配されたい欲求との矛盾に言及してましたけど、私もそう思うよ。ただエリオットのそのギャップには大興奮でしたけど!タッカーはそれ以上に興奮してるんだろうな。クールな彼を夜は支配する…うん。そして支配させるには安心感が必要で、信用できない相手に自分を任せるのは怖いですから。保護欲の塊であるタッカーはいつもそこを大変ストレートに表現します。タッカーの真っ直ぐなところに、この2人の関係を拗らせない方法が依存しているようにすら思う。
エリオットはそうとう面倒な子だ。面倒な子ほど可愛い。窒息しそうなほど食べるところも可愛い。ただ大きなすれ違いがあってもエリオットが「二人とも、別れる気などまるでない」と言い切ってるところ大好きです。
男性同士の恋愛の面も十分楽しめ、かつ今回サスペンスも相当面白かった。時代背景もしっかりした骨太サスペンス。ラストの父との抱擁含めて充実の一冊でした。文句なし!
「フェア・ゲーム」続編。
より一層ミステリ臭もエンタメ度も薄く、真実を追っていくエリオットのシリアスな姿には非常に読み応えがあった!
時系列は前作より半年後。
タッカーとエリオットは島にあるエリオットの家で半同棲的な。
そこに起きるのが、エリオットの父親・ローランドの家が放火される事件。
続いてエリオットとローランドの2人がクロスボウで狙撃を受ける。
元学生革命家だったローランドは手記を書いており、その出版を阻止しようという誰かが、ローランドを殺そうとしている…
直後ローランドは失踪してしまい、父親の行方を探すと同時に、書きかけの手記を読むことで父親の過去へと深く降りていくエリオット。
過去と現在、書かれた内容と関係者たちとの会話から浮かぶ「あの頃」、またその時に起きていた裏切り者の殺害疑惑、複雑な男女関係…
当時の仲間の現在の姿。
これらを追っていくエリオットの姿が非常にサスペンスフル。
人間関係の面では、エリオットと父・ローランドの関係も興味深い。拗れている部分、愛情深い部分…
またタッカーとの関係性の成熟度が良かった〜!
甘いだけじゃないんですよね。意見の相違もある。そう、ケンカというのではなくて、信用とかもっと2人で生きていく上での本質的なもののすり合わせ、のような。
自分というものを決して折らないエリオットに、憤ったり心配したりしながらなんとか寄り添おうとするタッカーの姿がいい。
1人で突っ走るエリオットに、夜お前がいないと淋しい、と白状するタッカー。
2人とも、2人の人間が共に生きて愛していくためにはお互い努力しなければいけない事を感じて、何とか実行していく。その姿が沁みる。
事件はローランドにとっては苦い結末でしたね…
革命思想よりも結局非モテのひがみが上回る…長年の友情の底には分かり合えない差や恨みがあった。理想と現実の乖離、のような。
タッカーとエリオットの性格の違いはなかなか埋まらないでしょう。これからも何度も衝突しそう。でも今は一時休戦。愛の甘い時間を楽しんで。