パピレス限定特別版
ほとんどの人が動物に見えてしまう深瀬は、瓶底眼鏡で人を遠ざけて日々をしのいでいた。
興味深い設定と魅力的な相手役、ケモな子供たちの可愛さなど、好きなところもたくさんあった。だが肝心なところで何も言えなくなる主人公が状況を打開することなく終わってしまい、結局また攻めに助けてもらう受けの話か、と冷めた。
深瀬は周囲の人々が動物に見えてしまうという、真面目に考えたら治療が必要なキャラ。そうなるに至った理由も深刻で、純粋にモフモフを楽しめる事情ではない。とはいえ、描き方に暗さはあまりないので、さらっと読める。
どうしても無理だったのが、子供を守るべき場面で何も言えなくなるところ。結局子供に助けられ、柚子崎が飛んできて収める。
しかもそんな醜態をさらしておいて、直後に自分の居場所を得るために柚子崎を誘惑する深瀬に啞然とする。子供を奪われそうになっても黙って震えていただけなのに、落ち込みもせず、この躯を好きにして、なんてセリフは言えるらしい。
二度目のピンチも怯えているだけで、やっぱり柚子崎が飛んでくる。せっかく子供たちが信頼してくれていたのに。克服のチャンスでもあったし、頼りない人扱いされて怒っていたわりに、深瀬は何もできないまま。自分を客観視できず、プライドだけは守りたいんだな、という印象になってしまった。
柚子崎は弟たちに接する、兄の顔がとても良かった。特に伶を気遣うとこが好き。深瀬に惚れるのは単純というかちょろいというか。強い執着を見せるほどの深瀬の魅力が分からず、ずいぶん盲目的だな、と思って見てしまった。
いろいろ片付いても深瀬の症状は変わらず、最低な元彼上司にも最後まで暴言を吐かれ、すっきりしない終わり方。強姦されているみたいだと言ってた行為も、後から柚子崎の熱量に感動してる感じになってて、深瀬は大丈夫なのかと心配になる。
まあ柚子崎くらい強引すぎるやり方で囲い込むタイプでないと、深瀬は安心できないのかもしれない。受けが守られるだけの萌えない関係性。
子供たちの可愛さのおかげで最後まで読めた作品だった。
成瀬かの先生のもふもふにハマってます!
描写がねぇ、秀逸。
毛並みのもっふり感とか、
しぐさの可愛さとか、
つむがれる言葉でめちゃくちゃ伝わってきます。
今作は、なんと周りが動物に見えてしまう深瀬くんが受け。
獣人が住む世界に人間ひとり、っていう設定なのかと思っていたら、過去の心の傷が、そうさせているのでした。
スパダリの柚子崎が、子供の頃出会っていた少年だったことにはビックリでした!
弟たちがまぁよく気が回るのなんの(家族会議で即刻ふたりの関係をつまびらかにしたりw)!
いろんな設定がギューギュー詰まってましたが、
一気に読んでしまいました!
コウキ。先生の描く少年たちも犬たちも
すっごく可愛かった♡
途中まではとっても良かったです。
ごめんなさい。最近気力?根性がなくて、途中ですぐ諦めてしまいます。
深瀬の特殊な体質がとても気の毒ですね。途中までになぜ人間に見える人が存在するか、はわかったのですが…。
職場のスパダリ柚子崎だけが深瀬のことを気遣ってくれて。だけどどうも困ってる動物や人をほっとけない人みたいで。
でも柚子崎の家に呼んでもらえて本当に良かったですね。
可愛い弟たちに愛しさがあふれ、必要とされる受け入れてもらえる人に見える喜びったらもう。
だけど柚子崎が深瀬と目を合わせてくれなくなり…。
思いつめた深瀬は…。
この発想が苦手なのです。嫌われてるならせめて体で報いようというか、抱かせようというか。
自分から誘って。
いや、この時点でお互い本当に好きなら文句はないのです。
深瀬が柚子崎家に置いてほしい、柚子崎にできることはこれしかない、みたいに体を差しだし誘うのが、どうしても無理でした。
柚子崎の方も深瀬の顔が好みではあるみたいなんですがね。
この先に深瀬の謎が解けたりするのでしょうか。
二人は心から愛し合うんでしょうか。
どうも自分は誘い受け、それも追い詰められたりビッチな振りして体で相手をなんとかしようという受けが駄目みたいです。ごめんなさい。
人狼ものかと思って読んでたら、深瀬だけ人が動物に見えてしまうというお話だった。 その理由がイマイチよくわからなかったけど… いい人は人間に見えて?じゃああの子供たちはどうなんだ? 最終的には深瀬の主観でって?妄想でって? そこまでリアルに獣姦してて? と、動物に見える理由にばかりに気を取られて、本来のストーリーにのめりこめずに終わってしまった。 唯一楽しめたのは柚子崎家の子供たちかな。大人数で可愛く、でも読んでると某作品を思い出すような暖かい家庭だった。 おバカな父親を除いてはね! あのままお嬢様に無理やり籍を入れられてしまえばいいのに。
特許事務所に勤める深瀬(受け)は付き合っていた赤倉の策略でクビを宣告されます。あまりの仕打ちに激高し大勢の前で付き合っていたことを暴露し、激怒した赤倉に殴られます。殴られて気絶した深瀬を病院に連れて行ってくれたのは、同僚でスパダリと噂の柚子崎(攻め)でした。
その日は柚子崎に付き合って貰ってやけ酒を飲み、あげく目が覚めたら隣に裸の柚子崎が。驚いたことに、都心の高級マンションにでも住んでいそうな柚子崎の家は弟が8人と犬2匹と猫1匹がいる大家族でした。
料理を作るのが好きな深瀬はから揚げで弟たちの胃袋を掴んでしまったようで、そしてアパートに帰ると赤倉が来ていたと思しき状態に怯えたのもあって柚子崎の家に居候させてもらうことになります。
深瀬は人が動物に見えてしまう視力の持ち主。
人間に見える人は少なく、人に見えてもケモ耳尻尾がついている人が数人いるくらいで、完全に人に見えるのは柚子崎ただ一人です。
他の人にはそれぞれちゃんと人間に見えているようなのですが、自分には様々な動物に見えてしまうのです。小型の草食獣ならよいのですが、ライオンやグリズリーなどの大型肉食獣もたくさんいるので外ではいつも怯えています。その為、人に関心を持たれないように瓶底眼鏡をして前髪で顔をかくして人との接触を極力避けるようにしています。
その寂しさから数少ない人間に見える人とは誰とでもセックスしてしまう弱いところもあります。
初めは、いい人は人間に見えるという認識でしたが、実際にはその人の本質をとらえているようで、その中で自分が仲良くなりたいと思っている人は人間にみえるようでした。でも、話を読んだ後でも明確な基準はわからなかったです。
柚子崎は弁理士の資格も持ち、仕事もできて体格もよく容姿も抜群でモテモテなのですが、浮気性の父親があちこちで子供を作っては置いていくので、高校3年生を筆頭に8人の弟の面倒を見ています。
深瀬の顔が好みど真ん中で早々に好きになり、深瀬が赤倉に会いに行って折り合いを付けた後でも用なしなになるのではと心配したり、嫉妬に駆られて獣化してしまった時には、まだ悪い人が獣として見えると思っていたのもあって自分は恋人として失格なのかとショックを受けたりしている姿が、女性たちの間でモテモテで一見完璧に見える男なのに、すごく可愛らしかったです。
弟たちは母親がほぼ全員違っていて、虐待されて連れてこられた子や母親が亡くなった子、母親が病気の子など母親に問題のある子どもばかり連れてきているようです。皆、柚子崎が頑張って育ててくれていることを認識しているので、赤ちゃん以外はできる仕事をなんでもするいい子たちばかりです。
柚子崎一家は初めはみな仔犬(実は狼)に見えていたのですが、自己紹介されてからは全員ケモ耳尻尾がついているとはいえ人間に見え、こんなにたくさんの人間がいるのを見るのが初めての深瀬は心底安心して暮らせる楽園だと思っています。
赤倉からの嫌がらせや弟のことを誘拐しようとする輩からの接触などの事件があったりしながら、二人の距離を縮めていきます。弟たちからは早くから幼な妻と認識されており、関係がばれても祝福されるくらいです。
ビッチ受けというほどではないと思いますが、柚子崎の方が先に恋愛感情を意識し、ぎこちなくなってしまった時、嫌われたのかもと思った深瀬がしたのは、躰を使って篭絡しようという襲い受けになることでした。
自分には魅力がないと思っているし、(眼鏡を外すとびっくりするほどかわいいのですが)周りの人は怖いしといつもおどおどしている印象だからこういった場合、柚子崎に悪いから出ていこうという考えになるかと思っていたので(途中まではそう考えていたみたいだったから)ちょっとびっくりしました。そして、二人の関係がばれたときは慌てていましたが、その後は弟たちに一緒に寝ているところを見られても、動揺することもなくいつも通りに振る舞っていたので、実は肝の座っている人なのかもと思いました。
でも、初めは恋愛感情でというよりはこの場所が大好きだから、躰を差し出すから家においてほしいという孤独感がにじみ出ていて少し切なくなりました。
面倒も見れないくせに、どんどん子供を増やしては置いていく柚子崎の父親が本当に許せません。最後にまた一人増えていたし、どれだけの弟が増えていくのかとても心配になりました。
いくら柚子崎が高給取りでも8人もいたんじゃ、家計が破たんしないか心配になります。上から順番に独り立ちしても残りの弟たちのことを考えると出ていくこともできないだろうし、ちゃんと結婚して幸せになれるんだろうか。柚子崎と深瀬が仲良くみんなの面倒をみるから大丈夫なんだろうか。今はいいけどこれからのことを考えると心配です。
深瀬は部内で柚子崎に次いで仕事ができる人だったようで、いなくなって事務所も非常に困っているみたいなので、復帰するのも時間の問題なんじゃないかと思います。
人が動物に見える体質が治ったわけではないので、深瀬にとって外の世界が大変なのは変わらないと思うけれど、動物に見えるというのを嗤わずに理解してくれる家族が8人もできたことで心身ともに安心できる場所ができたことは大きな一歩だと思いました。これが人の本質を見てるのだとするならば、それを逆手にとった人付き合いができるという武器としてうまく世間の荒波を泳いでほしいと思いました。
最後の新し連れてこられた弟が意味深なことをいっていたので、もしかしたら深瀬の仲間ができたのかも。
絡みは合計3回で、途中嫉妬に駆られた柚子崎が狼になってしまうので、獣姦が1回あります。妄想のはずなのに本当の狼との交尾のように形も人間のじゃなくてリアルでちょっとびっくりしました。