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表題作兄貴の恋人

仁科翔馬,22歳,スポーツインストラクター
百瀬優也,18歳,大学1年生,陸上部員

その他の収録作品

  • 俺の恋人
  • あとがき

あらすじ

国内敵なしの孤高の陸上選手・仁科一騎――日本中が注目する男に、川で溺れたところを救助された優也。大学の陸上部に所属し、ずっと憧れていた選手に命を救われ、練習にも誘われた優也は有頂天!! けれど一騎の弟・翔馬は、不注意で溺れた優也を厳しく叱責!! 「初対面のあんたに関係ないだろ!!」優也は猛反発するが、翔馬が陸上部OBで、怪我で引退した一流選手だった過去を知って!?

作品情報

作品名
兄貴の恋人
著者
楠田雅紀 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199008764
3.8

(28)

(5)

萌々

(15)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
107
評価数
28
平均
3.8 / 5
神率
17.9%

レビュー投稿数5

余裕のない年上溺愛攻めにやられました

好きでした。すっごく好きなお話でした。
硬派そうに見えて意外と押せ押せなお兄ちゃんの一樹も、
兄に超特大級のコンプレックスを持ってるがために自分に自信の無い翔馬も、
そんな2人に挟まれながらも自分の意思を曲げないナヨっちくない優也も。
みんなみんな幸せにってほしいと思える終わり方に出来る三角関係を初めて読んだので、
今すごく不思議な感じです笑。

これは、あらすじだけに留めておいてネタバレなしで読むことをオススメします。
本当に色んなところに布石となるものが散りばめられていて、後々それを回収しながら
読み進めていたのですが…
やっぱり翔馬の初恋話には1番驚かされましたし、好感度がぐぐん↑と上がるエピソードでもあり。
そういったのが所々に見受けられるので、飽きずに一気読みしてしまい徹夜です(^^;)
でも時間を忘れるくらい面白くて、これから陸上競技をテレビで見てしまうと思わず3人の姿を探しそうで怖いです笑。

スポーツ主体のお話が個人的に好きなので、スポーツも恋愛もしっかりと中身の詰まった素敵な1冊に大満足です(。・ω・。)

8

陸上兄弟の間で揺れるかわい子ちゃん

陸上部の大学一年生が受けです。
河川の事故により溺れた受けを、その場に居合わせた陸上選手が飛び込んで助けてくれます。その陸上選手は、偶然にも受けが陸上を始めたきっかけになった憧れの人でした。
後日、助けてくれたお礼に行った受けは、その憧れの選手の弟と出くわします。穏やかで優しい兄とは違い、受けの不注意をこてんぱんにけなす弟。受けは反発するけれど、やがて…という展開です。

受けの憧れの対象が兄で、兄に誘われて練習を見に行ったり映画に行ったりしていたら告白され、返事は保留ながらデートしたりキスしたりする関係に。
それと同時期に、初対面で受けをこてんぱんに罵った弟が大学のOBで、陸上部の指導に来ることになります。弟はトレーニングセンターで働いていて、トレーニングなどを見てもらっているうちに、ほのかに弟に惹かれていく受け。
つまり、兄弟を二股にかける感じになります。年齢は兄が25、弟が22、主人公が18歳です。

弟のことが気になっている時点で、兄からの誘いやキスを拒めない受けですが、そもそも雲の上の存在だった憧れの相手なので、流されるのも仕方ないかな、と思ってしまいます。なので受けに対する苛立ちはあまりなく、むしろ受けに感情移入して、どうしよう、どうするんだろうというハラハラ感がありました。
弟も兄も、それぞれにいいところがあって、受けが2人いたらいいのにな、と思ってしまったりも。
結局は弟とくっつくのですが(受け攻め紹介にすでに記載があるので、核心的なネタバレではないと判断)、兄にもちょっと気になる存在が現れるようです。兄も、穏やかなイメージだったのは最初だけで、結構食えない感じのいいキャラだったので、幸せになってほしいなという気がします。

前半は受けの視点で、いい男2人の間で揺れる話でしたが、後半は攻めである弟の視点のお話が収録されていました。
これがまあ、なかなかにうじうじしていてびっくり。弟にとっても兄はすごい存在で、なんで受けが自分を選んでくれたのか、やっぱり兄と付き合いたいと思ってるんじゃないかとか、延々悩んでいます。
うん、男らしくない。(笑) まあ、可愛げはありましたけれど。
エロは、情報登録されている方は「少なめ」で登録されていますが、回数は少ないけれどかなり濃かったです。エッチのときの感じやすい自分に恥じて悶えてる受けが可愛かった。どちらも可愛いカップルでした。

10

読後感、スッキリ!

電子書籍で読了。挿絵有り。

初読み作家さんです。面白かった。『萌』評価なのは、面白かったのがBL部分では無いからなのですね。一騎と翔馬の兄弟関係がやたら萌え萌えしちゃったんです。そこに恋愛関係は全く無いのにも関わらず!
『男同士の恋愛を描くものであれば何でもあり』というBLジャンルって、時々こんな風な出会いがあるから楽しいよな-、と思います。
兄は寡黙、弟は歯に衣着せぬなのに、真意が伝わらないという点ではよく似ていたり、ちょっとしたこと(彼らにとっては『ちょっとしたこと』ではないのだけれども)で肉弾戦になっちゃったり、兄の弟に対するからかいが、結構意地悪だったり「ああ、兄弟ってこんな風なんだろうな、ウフ……ウフ……」とたまりませんでした。
「目指すのは世界の一番ではなく、自分のベスト」というメッセージも清々しかったです。心が洗われるようでした。

1

陸上選手

charaバースデーフェア2020で木下けい子先生が推しておられたので購入(先生方の推しフェアは8/20で終了)。がち陸上選手もの、読後感がとても良かったので萌2より萌にしました。雑誌掲載された本文+交際始まった4か月後のお話+受け大学3年生になってからのSS+あとがき。

大学生になったばかりの5月上旬、高校時代の陸上部仲間と集まって遊んでいた優也は、中洲まで泳いでみようと仲間うちで盛り上がって川に入ったのはいいものの溺れてしまい、通りかかった仁科一騎に助けてもらいます。仁科はもともと優也が小学生のころからあこがれていた陸上選手で、後日お礼に訪問すると、一騎の弟、翔馬からがみがみ叱られて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
一騎(攻めの兄、短距離走の現役第一人者)、受け陸上部の先輩、攻めの母、上司がちょっと出ぐらい。お兄ちゃんが策士気味。

++良かったなと思う所

攻めさんが、怪我により陸上短距離走を諦めたという経緯あり。受けはちょっと細め、小さ目なのに、トレーニングを頑張って一生懸命まっすぐに走る子で、諦めていた攻めさんを前向きに変身させるという感じのお話なんです。

競技に怪我はつきもの、それに苦しむ様子、練習によりタイムが伸びて、周囲と喜ぶ様子、それに入っていけない離脱者の気持ちなんかが、しみました。運動競技経験者なら「分かるわあー」とシンクロしてしまう人が多いのではないかな。

そんな二人が色々乗り越え、攻めは頑張って復帰するし、最後のSSは3年後ぐらいのお話で一緒に生活する基盤を整えるというもの。攻めが着々と頑張っているな!と思いました。油断するとすぐお兄ちゃんに持っていかれる!と思ってるのかも。

競技は戻るのもやめるのもとても勇気のいることで、そんな葛藤が懐かしかったお話でした。策士気味な兄さんもナイスフォローで良かったです!

1

陸上シーンが良かった

表紙とタイトルからどろどろを想像してたけど印象とは異なり、あっさりドタバタ青春もの?

物言いが悪いが内面は実直な攻め×ツンツンぎるも素直な面もあるウブな受け
そりが合わない2人が徐々に誤解を解いて(実は攻めはベタ惚れだった)、仲を深めるのがお好きな方には良いかも。

認識誤りを即、謝罪する受けは素直で良い子、鼻っ柱が強いとこはおもしれぇと映ったようですが、私には刺さらず…少女漫画のヒロインみたい。

兄の優しい振りしてグイグイ攻めてくる食えない感じが好きだったのに、割とあっさり受けと弟がくっついて悲しい…
想いが通じる前の弟の不躾な態度にも通じてからの独りよがりな態度にも萌えきれずに無念。
兄エンドじゃないことが確定して、まだ半分もあることを知って、本を閉じようか一瞬、迷いました。
そこまでも、そのあとも読める人には読める展開だと思うので。

陸上に対して、高みを目指す姿、超えられない壁、走ることが好きという葛藤や取り組み方は読んでて熱くなり、そのあたりは面白かったです!

1

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