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12年愛!!!
相方であり、一緒にする漫才も大事。
漫才を一緒にやっていくために
長年留めてた想いがどうしようもなくなっちゃう。
苦しい切ないギュッとなります。
漫才の賞レースを掛けた崖っぷちの状態だからこそ思い悩む姿に
恋も漫才もどっちも応援したくなる!!
バリバリ辛辣なツッコミ担当な性分なのに
大らかな?のらりくらり?な変人を好きになった宿命で振り回されるのが
もどかしくて切なくいんだけどやりたりが楽しい。
ほっこりしたりキュンとなったり
胸がいっぱいなお話でした!!
初めての久我有加先生、芸人シリーズは、大好きなイシノアヤ先生が挿絵を担当されているこちらの御本から。
読み進めていくと、深野(攻め)が何を考えているのかわからないので不信感が芽生えました。
極め付けはデリカシー皆無発言。
完全に「何なん深野!」と思っていたのですが、のちのち深野は深野で真面目に考えての発言だったのだとわかりました。
どちらにしろ由(受け)からすると酷い発言なのですが、想いは一方通行だったわけではなく...
最後は至高のハッピーエンド!
お笑い小説の面白さもしっかり。
とても素敵な御本でした!
芸人シリーズ最新刊です。今回は現代物。
全国漫才コンテスト、通称「全漫」での優勝を目指す、中堅お笑いコンビ「表面張力」。そのツッコミ担当・由の相当拗らせた片思いの物語です。
二人が出会ってコンビを組んだばかりの頃は、ただ「一緒に漫才をやりたい」というキラキラした純粋な気持ちだったはずが、10年以上の長い片思いを経て、どうしようもなく大きく膨らんだ、自分では制御出来ない「病」のようなものに・・・。
二人で追う「全漫」優勝の夢と共に、平行して拗らせ系の切なく苦しい片思いが書かれています。
感想としては、いや~、重いし切ない!
何でしょうね・・・。もう、純粋な気持ちばかりでは無くなっているのが、ある意味とてもリアリティがあって、なんとも切ない気持ちになるとでも申しましょうか。
中堅としてそこそこ売れてはいるものの、盤石では無く年齢的にも後が無い二人。「全漫」での優勝を目指すものの、真の目的というのは「二人でずっと漫才をやり続ける」事なのです。その手段としての「全漫」優勝なのですね。しかし、長い拗らせた片思いが病のように由を蝕み、今までのような漫才が出来なくなってしまう。
このあたりが相当重くて苦しいです。
どちらかというと、常識人で思い詰めやすいタイプの由に、一般の尺度では測れない、大らかというか大物の深野。深野の大物っぷりに救われる部分もあれば、よりすれ違いを深刻にしてしまう部分もあり・・・といった所でしょうか。
あまりのじれったさに、途中で「もうオマエら、いい加減にしろよ!!」とブチギレたくなりつつも、二人の恋の行方が気になって気になって、一気に読み進めてしまいました。
まぁしかし、由→→→→←深野かと思いきや、深野も相当深刻なんじゃないの・・・?本人が無自覚なのがまた、根深さを感じさせてくれるというか。鈍いにも程があるよー!と言いたい・・・。
とりあえず、結ばれた後の二人はとっても甘いと言う事だけお伝えしておきます。
明るく楽しいお話では無いですが、読み応えがありました!
シリーズものなんですが、未読でも全く問題ありません。
ただ、私は元々このシリーズが大好きで読んでいたので、ちらほらと出てくる人物やコンビ名がうろ覚えだったのが気になって、シリーズ最初から読み返してしまいました。なお、個人的には順番は「片恋の病」を読んでから「恋で花実は咲くのです」を読むのがお勧めです。時田に笑ってください。
由(受)の視点でストーリーは進みます。
相方の深野(攻)に十年以上こじらせた片思いでしんどい中、全国漫才コンテストに挑む話です。
深野に恋人になろうと言われても、同情はいらんと抗ってしまう気持ちにすごく共感しました。
深野がすごくお気に入りです!最初からずっと由に優しいのが、自分的にはポイント高かったです。
なによりタレ目がいいです!イシノアヤ先生のイラストがどれも素敵で、悶え転がりまくりました。表紙は帯「ふたりだけの世界」にぴったりでしたし、手前の靴が二人の性格を表しているようでした。口絵カラーの見つめあ合う二人も素敵でした!一番のお気に入りは、深野が由のマスクを下げる場面です。鏡に映った背中が細かいなと思いました。
それと階堂の「天然に説教してどうする。流せ」が個人的にはツボでした。納得です(笑)
ただ、深野はバツイチなうえ、元妻も元息子も登場するので、そういうのが苦手な方はご注意してください。ただ、さっぱりした女性ですし、何度も登場しませんので、読みやすいとは思います。
いやー、懐かしい面々がお揃いで。
「お久しぶりでーす。みなさんお元気でしたか?」
おなじみのコンビ名が出てくる度に、そう言いそうになりましたよ。
このお話単独で充分楽しめますが、久我さんの『芸人シリーズ』は読破するとそんな楽しみ方も出来ます。こんなコンビ、こんな人が『ワチャワチャしている世界』が立体的になる感じでした。
このシリーズで、特に漫才を題材に扱ったものは、コンビを組んでいることと恋愛感情を抱いていることの両立に悩むお話が多い様に思います。
このお話も受けさんの由からすればそういうお話なんですけれども。
でも、私が興味深かったのは『恋愛という意味で好き、ってどういうこと?』でした。
攻めさんの深野って、気遣いとか人当たりとか漫才の『間』とかには細やかな人なんですけれど、他人に対する好意に対してはとても大雑把なんですよ。
とにかく「由が一番好き」で「ずっと由と漫才をやっていきたい」んです。「そのためなら何でもする」と言える人なんです。
で、由は悩んでしまうんです。「それは恋愛の好きと違う」って。
気づくと「それじゃダメ?」って思っている自分がいたんです。
そもそも恋愛って『人として好き』っていうのとどう違うんだろう、って思うんですよね。
ぶっちゃけ「やれるくらい好きだったら、それが恋愛なんじゃないか」と思うんですよ(身も蓋もない書き方ですみません……)。久我さんがこの結論をどう持っていくのかが非常に楽しみで、グイグイひきつけられて読み終わりました。
結果は満足。
やっぱり愛のベースは信頼だと思うの。