愛しい彼の「恋心」を取り戻したい!

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表題作恋わすれのシンデレラ

柴崎麦人、映に長年片想いをする親友 医学部生、22
榛原映、恋愛不感症の青年 修士課程一年、22

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

恋愛にまったく興味がない映(えい)と、十年間彼に片思い中の麦人(むぎと)。ある日麦人の元に仔猫の姿をしたカボチャと名乗る恋の妖精が現れる。カボチャのおぼつかない呪文を頼りに映にアタックする麦人だが上手くいかない。映は子供時代の交通事故で『恋心』を落とし、右脚が不自由になった。当時の『恋心』を取り戻せば脚は元に戻るとカボチャは言うが、それは同時に映の気持ちが麦人でなく初恋の相手に向いてしまうということで?

作品情報

作品名
恋わすれのシンデレラ
著者
安曇ひかる 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344840928
3.6

(19)

(3)

萌々

(7)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
70
評価数
19
平均
3.6 / 5
神率
15.8%

レビュー投稿数5

健気攻め

挿絵買いです。
長年の片想いモノが好きなのでたまらない!と思ったのですが
個人的に、事故で恋心を無くしてしまうというのが
んー…?と思ってしまいました。
別に恋心じゃなくて、記憶だけじゃダメだったのかな?って。

健気受けが好きなので、映の態度にはくそう!と何回かなったのですが
両思いになった後の映はとても可愛かったです。
カボチャも可愛かったのですが、カボチャがいなくても成立する話では…?と思ってしまったり…。

カボチャのアドバイス?が入るたびに、ちょっとモヤっとしてしまったのでそう思ったのかもしれないです。
なにはともあれハッピーエンドで良かった!(*´▽`*)

0

一途な攻め

事故のせいで恋心を無くしてしまった受けという設定なんだけど、読んでて「恋心」ってなんぞや?と、恋問答みたいなものに陥りました。

という受けの映は「麦人がいれば他に何もいらない。おれは世界で一番麦人が好き」と言う。
一緒にいるとほんわかした気持ちになれて、言葉にしなくても通じ合えてる安堵感がある。

もうこれ両片思いで無自覚なだけじゃないの?みたいな。

突然現れた妖精のかぼちゃに発破かけられながら、10年目にしてついに親友枠から抜け出そうとする攻めの麦人。

この攻め、ほんといい子。
自分の恋は成就しないけど、映がスムーズに歩けるようになるならそれでいいとか、究極の愛でしょみたいな。

恋心を取り戻すお役目として麦人に白羽の矢を立てた理由が
「遠距離恋愛という逆境をものともせず己を貫くほどのエネルギーが感じられなかった。今は純粋で真摯で真剣でも、きっとそのうち諦めてしまうだろう」とかぼちゃは見越したからなんですね。
ここがちょっと違和感を覚えました。
まるで麦人の想いが虚弱みたいな言い方!

かぼちゃは「麦人は好きになればなるほど相手を慮ってしまう」とも言うんだけど、エネルギーがないから諦めるんじゃなくて、純粋で真摯で真剣だからこそ相手の幸せを祈って自分の恋を諦めるんじゃないかなぁと。

で、無事恋心を取り戻すんだけど、そもそもなんで事故で恋心を失う羽目になったんだっけ?みたいな。
読みながら時々、??? になることがあったけど、一途な攻めが好きなので概ね楽しく読めました。

0

じれったい片想い

あらすじからも分かるように、攻めが受けを長年想っていて他に目を向ける事もなく想い続けているのが物語の甘さを増しています。

両視点でだったので、「あれ…恋を知らないはずなのに受けはかなり攻めの事好きなんじゃ?」と思いながら読み進めていきました。視点が変わるのですが読みやすいです。
恋の妖精であるカボチャのへっぽこ具合が可愛かったです。3時間の魔法や名前などシンデレラに絡めているのかなという部分がちょこちょこありました。カボチャがただの猫ではなかったのもこの為なのかなと思うと少しはファンタジー設定にも納得できます。

当て馬である先輩が良い人が可愛そうなくらい良い人でした。
また、友人も攻めの気持ちを分かっているので何だかんだ発破をかけてくれるし、お互いの関係が悪くならないよう間に入ってくれたりと、こちらもとても良い人です。

また、他の方も言っていますが、「恋心」を落としたという事ですが受けの言動を見るとそうには見えません。ただ自覚していないだけなんじゃないのかなとしか思えません。
また交通事故で「恋心」だけを落としてしまった原因もイマイチ納得できません。また「恋心」を無くしただけであんなにクールビューディーになってしまうのか?とも疑問に思いました。そのクールビューティーは萌えたので、全部が悪いという訳でもないのですが…

両片想いでのすれ違いなのでじれったいですが、そのじれったさが良い感じです。

2

一途な純愛

安曇さんの描くピュアなラブは大好きなので、全体的には楽しめました。
でも、やはり他の方もおっしゃる様に細かな所が気になりました。交通事故の影響で記憶喪失になるのはともかく、恋心という感情を無くしたのはなぜ?と思ったのと、カボチャは普通の猫じゃだめだったのかなぁ?っていうので少しだけ評価が下がりました。ファンタジー好きだし、敬語で話すおっちょこちょいなカボチャ、可愛かったんだけどね。
攻めも受けもピュアピュアで可愛かったー!!あと、麦人が勘違いして身を引こうとするシーンはとても切なかったです。

2

キャラ萌えはするけど、設定が分からなかった(´・ω・`)?

キャラクターも魅力的だし、お話自体もかわいらしくて面白かったのですが、「恋心を無くして」という部分の設定が良く分かりませんでした。
最初に読んだ時に良く分からなくて、私の理解力が無いのかと、もう1回丁寧に読み直してみたけど、やっぱりよく分からない(~。~;)?
好きな作家さんで既刊もたくさん読んでいますが、このパターンは初めてで困惑しています。
このあたりをスルーしちゃえば、ちょっぴり切ない部分がありつつも、クスッと笑えて可愛いお話だと思います。


内容ですが、長年親友の映に片思いしている麦人。新しい研究施設に行くために映が引っ越してしまった夜、仔猫の姿をした自称・恋の妖精カボチャがあらわれます。実は映は、以前事故に遭った時に「恋心」を無くしてしまい、その為恋愛感情が分からないとの事。映の「恋心」を取り戻す為に、カボチャと共に奮闘する事になる麦人ですがー・・・というものです。


半人前の恋の妖精・カボチャが良い味を出してます。珍妙な呪文を唱えて、3時間のみ麦人が理想の人間に見える魔法をかけ、映との逢瀬をお膳立てしたりします。やたらこまっしゃくれているのに、妙に憎めない感じなんですね。
この3時間と言うのが、毎週土曜日の午後9時~12時までで、魔法が消えるまえに麦人は映の前から去らなければならないのです。タイトルの「シンデレラ」はここから来てるんじゃないでしょうか。

そしてカボチャに発破をかけられたり、叱られたりしながら恋愛成就の為に奮闘する麦人。中学生で出会ってから、親友ポジションでずっと映を想い続けてと健気です。
映が恋心自体を理解出来ないと以前から気付いていた為、自分の気持ちをずっと悟られないようにしていたのが、またいじらしいのですね。
そんな彼ですが、いい雰囲気に誘導するため、ラブシーンの多い映画を二人で見るシーンには笑いました。今まで麦人が(親友ポジションでいるため)全力で避けてきたエッチ方面なので、映と一緒に見る事に意識しすぎてめちゃくちゃ不自然な態度になっちゃってんですね。そんな麦人の明らかに不自然な態度を「何かの修業か」と、映がクールに観察しているのがまた笑えました。ムラムラを必死で隠しているだけだよ・・・。

その映ですが、クールな美人かと思いきや、意外と天然な所があって可愛いです。当て馬や友達に麦人の事をどう思っているか聞かれて、堂々と麦人が好きで麦人も自分が好きだと言い切る。麦人を一番好きなのは自分だと照れも無く宣言したりもしていて、これもう明らかにノロケだよね・・・?
しかし「恋心」を無くしてしまっている為、これはただ好きと言うだけで恋愛感情では無いと言う事になってます。

ちょっとこのあたりが良く分からなかった所なのですが、映の言動を見ていると、自覚してないだけで麦人に対して恋愛感情を持っているようにしか見えないんですよね。そもそも「恋心」を無くしてしまったのは、交通事故に遭った時に初恋相手に渡そうとしていた「恋心」が詰まったプレゼントを落としてしまったからと言う設定です。プレゼントを無くした事で「恋心」も無くなってしまったという部分が良く分からないし、「恋心」が無いから足が不自由で、取り戻せば足が良くなるというのもよく分からない・・・。「恋心」自体が「プレゼント」の中に閉じ込められたかと思いきや、映の心の中で「恋心」は仮死状態という記述も出て来たりして、ますますさっぱり分からない(~。~;)? ここがもう気になって気になって物語に集中しきれませんでした。

このあたりを除けば、お話自体は面白く読めました。映のクールなのにやたら素直で天然な言動なんかは、もうすっごく萌えさせてくれたので!!
ちょっと「恋心」の部分だけ、私の理解力が足りないのか元々設定自体に穴があるのか判別出来ずにモヤモヤが残りました。

5

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