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表題作桜のように

石川雅嗣・大学結婚後妻と死別した受様の友人の父
向坂暉・小さな雑誌社に勤める編集者

その他の収録作品

  • 花冷え

あらすじ

「きみは桜のようだな」―大学入学と同時に通い始めた料理教室で、向坂暉は一回り以上も年上の男性・石川雅嗣と出会い、そして恋に落ちた。
武骨だが穏やかで優しく、暉を桜のようだと言って愛してくれた石川。
だがある日、暉は石川が友人の父親だったことを知り、罪悪感から自らその恋を手放す。
大学を卒業し小さな雑誌社に勤め始めた数年後、偶然再会した友人に石川の再婚話を聞かされたことから、消そうとしても消えなかった想いが再び蘇るのだった…。
二人の関係を息子に告げる、書き下ろし続編『花冷え』も収録。


作品情報

作品名
桜のように
著者
火崎勇 
イラスト
本間アキラ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルス
発売日
ISBN
9784883028733
3.5

(2)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

「桜」と書いて「はな」と読む

表題作と続編の中編2本が収録されています。
どちらも向坂の目線で進んでいきます。

「桜のように」
向坂(受け)が大学生の頃、料理教室で雅嗣(攻め)と出会い、二人は恋に落ちて抱き合う。だが、雅嗣が大学の友人・光一の父親であると知ってから、別れを選んだ。それから4年後、偶然再会した光一から、雅嗣が再婚をすると聞かされて…。

「花冷え」
恋人同士になった二人。雅嗣は息子である光一に、二人の関係を告げるが、光一は反対して家を出てしまう。光一を不幸にする事に苦しむ向坂だったが、実家から電話が入り…。

向坂は悩み、苦しみ、自己犠牲の精神を発揮し、雅嗣から離れようとします。真面目な分、思考が固くて、読んでいて重苦しいです。誰かが死ぬとか事故が起きるとかキツい展開はないのですが、全体的に暗い印象の作品です。雅嗣がずっと向坂を大切に思って求めているのが救いでした。ラストの光一との和解でようやく光明が射したかのように感じました。

「桜切るバカ梅切らぬバカ」「椿の花を落とさないで」「花を散らす」「花に嵐」など、雅嗣は向坂を花に例えての言葉をよく言います。ちょっとお洒落なおじさまでした。

本間様の初期のコミックを髣髴とさせるイラストも、内容とぴったりでした。20歳の年の差カップルがお好きな方にお勧めします。

2

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