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表題作ジョウブレイカー

ローガン,童貞大学生
ダニエル,拗らせビッチ

その他の収録作品

  • EXTRA FLAVOR

あらすじ

オレのこと友達と思ってなかったから、セックスしたんだろ――?

セックス三昧の学生生活を期待していたけれど、現実は厳しく、
童貞のまま休暇で帰省したローガン。
学業優秀だが変わり者の幼馴染・ダニエルから
「キスの実験台になってやろうか」と提案され一度は断るが、
脱童貞への足がかりのため、申し出を受け入れる。
しかし、その日から2人の関係は一変。
実はダニエルはゲイで、出会い系で知り合った男たちに節操なく抱かれていた。
おまけに、ダニエルが想いを寄せる相手は自分もよく知る人物で―――
ローガンは動揺しながらも、ダニエルを強烈に意識し始めてしまい…! ?

描き下ろしマンガ8ページ収録!

作品情報

作品名
ジョウブレイカー
著者
ニャンニャ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス moment
発売日
ISBN
9784801963047
4

(102)

(43)

萌々

(31)

(20)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
19
得点
402
評価数
102
平均
4 / 5
神率
42.2%

レビュー投稿数19

恋も人間も、一筋縄じゃいかない

エロも濃い、人間関係も濃い。
同じ著者さんの有名作『スイートハート・トリガー』のように、海外の学生2人のお話です。

最初の展開から予想のつかないラストまでのストーリーに、終始ハラハラドキドキしっぱなしでした。
一筋縄ではいかない、他人や自分の感情に振り回される様子がリアルで、痛みすら感じます...。

20代前後の若者たちの迷いや葛藤が話の根幹にあり、綺麗なだけじゃない青春が味わえます。この感じ、癖になりそう...。

読み終えてからジョウブレイカー(飴)を検索しました。なるほど〜!タイトルがうまい...。

0

拗らせビッチ大好物

「スイートハート・トリガー」で、大好きになった〜ニャンニャ先生。
こちらも、面白かった。
作中にも、タイトルとおなじセリフが出てくるけど、意味が分からず訳してみたら、なるほど!

拗らせビッチ〜大好物だわ。
ダニエルが自分の欲望に忠実で〜言いたい放題、やりたい放題な所が面白い。
そして、自分の思考に外れてしまうと対応できないキャラの持ち主。
それに対して、ローガンが最初はダニエルとの初めてに憔悴しっぱなしだけど、順応性が高い。
ダニエル惚れてしまって、彼の行動に怒りはするけど、受け入れて諦めも肝心って感じなのかな。
ストーリーとしては、ドロドロ状態なのにニャンニャ先生が描くとさっぱりしたもんだ。
天才肌なダニエルだけど、相手ローガンしかはいないね。

1

幼そうな子の方が案外核心を突いている

 ローガンを攻めにするところ、ダニエルのローガン父への気持ちの拗らせ具合なんかは、国内の作家さんにはなかなか描けないんじゃないかなと思いました。攻めのような図太さと淡々とした態度で、ローガンを翻弄するダニエル。今まで兄弟のように過ごしてきた親友に対して恋情を抱くのって一番難しいと思うので、ローガンがダニエルに惹かれるのにもう少し時間がかかる方が自然な気がしましたが、1巻完結なら妥当ですかね。個人的な好みでローガン受けの方が見たかったのと、ダニエルの性格にあまり萌えなかったというのもありますが、彼のような揺らぎは実に人間臭くてキャラとしては興味深かったです。

0

衝撃でした。

ビッチ受けのお話は好きじゃないんです。
自己破壊型より、自分を大切にしてほしい気持ちになるんで。
そしてそんなズタボロの受けに欲情する攻めもあまり好みじゃなくて。

でも、ダニエルの屈折した考え方は、なまじ天才型で人生のプランもすっかり見渡せるからこその諦念だろうし、いいひとの権化・エド(ローガンの父)からあふれんばかりの愛情を注いでもらい成長したローガンの芯がしっかりしているのと比較してみれば、同情の余地は十分にあります。
そう、ダニエルは親の愛に飢えていたのです(確信)。

きっと、エドに似た赤毛を世界中探してもどこにもいないし、仮にエド相手に思いを成就させられたとしてもダニエルならきっと途中で「気持ち悪い!」と突き放してしまうと思います。なぜなら、ダニエルは長い片思いの中で、勝手なエド像を作ってしまっていたから。ローガンが指摘したダニエルの本当の気持ちは、まさに自慰だったのです(確信)。

おしりはゆるいのに、自分の内面に踏み込まれることを殊の外嫌がるダニエルに、15年の幼馴染・ローガンは容赦なく入り込み、本心をえぐり出します。そこが痛快でした。しかも、本当に恋人同士になるまで「浮気はなしだ」とは言い切らないローガン、初めは童貞臭香る青年だったのがグッと大人になる瞬間のスピード感がめちゃめちゃ良かったです。

そして、コカインや暴力でボロボロになったダニエルを、孔から他人のザーメンを掻き出し自分の肉体で癒すローガンに、もう慈愛を感じました。こんな博愛ないよ。ローガン男前すぎる。

おまけでローガンにメロメロになっちゃったダニエルが描かれていますが、ダニエルのつまんない駆け引きも相手にせず、モノのように扱われることが大好物なダニエルの性癖までも熟知して、よがらせるローガン。カッコ良すぎる。結局、ローガンはまだまだ男として成熟していき、確実にダニエルの好みど真ん中に収まるでしょう。ふたりの未来はハッピーエンドです(確信)。
ここが、将来を考えると子どもが欲しい攻めと絶対にいらない受けであるスイートハートトリガーとは違うところです(完結してしまったので、自分の中で彼らの未来の落としどころを一生懸命考えてハッピーエンドに持っていってます)。
(スイートハートトリガーの方が好きなんですが)

読めば読むほど、発見があり深い意味を見出せる作品でした。
BL歴がまだまだ浅いのですが、安易にエロになだれ込んだり動機が不自然なんだと思っていたBLの考え方が変わりました。結局、ターゲットが男×男なだけで、人間同士の思いのやりとりなんだと、納得することができました。素晴らしい作品でした。

2

感情と情緒

ダニエルはローガンの父・エドに想いを寄せていて
エドに似た人と寝て叶わない恋を間接的に満たそうとしていたんだと思いますが
その感情があまりにも表に出てこないので性に奔放に見えがち。
でもわりと長い間エドへの気持ちがブレずにいたところを見ると
逆にめちゃくちゃ一途なんじゃないかとさえ思えてくる不思議。

ローガンの気持ちもなかなか分かりづらかったけど
ダニエルへの感情を自覚してからの情緒の乱れがすごくリアルだったなと思いました。

不思議な関係性のふたりのちょっとズレた日常を淡々と描いているアンバランスな感じが面白かったです。

0

差別が嫌でした

なんかみんな哀れで。
恋愛模様もそうだけど、差別が一番嫌でした。
隣の親子を見下してるのに息子に友達がいないから仲良くするのは仕方ない、でももう大きくなったから隣と付き合い止めなさいって言うダニエルの母親も。
隣のお父さんを見下す息子ダニエルも。

作者さんが嫌じゃなくて、こういう差別が本当にあるのだとしたらすごく嫌だ。

なのに隣のお父さんに助けてもらって惚れて。
お父さんと繋がってたくて息子ローガンと仲良くして。
子供のうちからそんな器用な真似ができるダニエルが最初は嫌でした。

息子のローガンがお父さんに八つ当たりするのも見てて辛かった。お父さん何にも悪くないのに。
賢くなくてお金持ちじゃないとしても、男手ひとつで息子を育てて立派に大学や寮に入れてあげて。

全然お話の趣旨とすり替えちゃってすみません。

哀れなダニエルに裏切られてたローガンはなぜそこまで彼に執着するのかな?
ダニエルに思い込みを指摘してダニエルは自業自得なのに。

またすり替わっちゃいますが貧富の差が差別に繋がるんですね。幸せな方が勝ちだと思うけどな。

0

純文学的傑作!

タイトルのジョウブレイカー。ググると、顎を壊すほどの巨大なキャンディがヒットするが、キモはその構造。幾重にもなる味の違う層でできており、舐めていくと味の変化を楽しめるという。
この作品では、二人の関係が変化するきっかけとしてまず登場する。そして関係性の変化そのものが、味変するこのキャンディを暗喩的に思い起こさせる。

ニャンニャ先生の作品を読むのは初めてだったが、こんなにも心情描写に秀でた作家さまとはつゆ知らず。なんとももどかしい二人の恋を、丁寧に描いている。表面上はドライにくっついた二人だが、ラブラブなのが良かった。

ビッチ受けが大丈夫な方には是非読んでほしい作品。絵も上手い!

3

独特なキャラと運び方

ニャンニャ先生初読み。
幼なじみがひょんなことから体の関係を持って意識し始める…王道ストーリーだけれども、中身が独特。
キュンとか萌えが変化球な気がする。

まず、ダニエルが変わり者で考えていることがよくわからない。
でも思ったことをストレートに言うので、そこまでややこしくはない。

ローガンが一般的な考え方なのでまだ理解できた。
ダニエルのことを意識し始めて、自分の父親に嫉妬して、ダニエルが好きだと自覚して。
でもダニエルが一筋縄ではいかない性格なので、この2人がどうなるんだろうと思っていたら、割とあっさりそうなるのねと。ハピエンでよかった。

ほぼ2人の会話なのに全く飽きることなくどうなるんだろう?!とドキドキしながら読めました。
絵も好き。
先生の他作品も読んでみたいです。

0

ローガンに唸った

距離が近づくことで、知っていくことで絆されるってことをその渦中にいながら理解してダニエルに話して聞かせるってすごい
恋って本当に理屈じゃなくて、きっかけはなんでも近くにいることが心地よく当然になって、色んな自分や相手を見せあって、それぞれを受け入れて大切にする中で絆されていくことを言うんじゃないかなってすら思った
ローガンに気づかされた

本当はエドを好きなんじゃない
まずいグミを買って食べていたのと同じことをしていただけだってローガンに突きつけられて、実際にエドをなんか違うって感じてしまって、ダニエルの弱りきった様は痛々しかった

翻って甘えるとなると凄い変わり身でビックリした
ローガンもダニエルに抱いていたイメージが壊れたんだけれど、思い込みが激しく人を見下す性格のダニエルに絆された自分を認めて恋人になれる器のデカさはなかなかだと思う
エドに育てられただけある
ちょっと体鍛えたらダニエルの理想のまんまのおじさんになりそうな気もしなくもない

人生を壊すようなダメージを受ける前にローガンとキスできて良かった

3

個性的で唯一無二なストーリー

あっさり描いてるけど、すごい深い話ですよね?
受けのダニエルがとっても病んでると思います^^;

大学生になったらヤリまくれると思っていたのに全くモテず、
当てが外れやさぐれるローガン。
幼なじみのダニエルに愚痴ると、キスの練習台になってもいいと言い出してーー…

ダニエルが驚くほどビッチ!
赤髪好きなのですが、それはローガンの父親の事が好きだから。
父親に近付く為だけにローガンと交流してきたダニエル。
手に入らない父の代わりにローガンとHするのですが、
ダニエルの性格が本当に悪い!
普通思っていても言わないよね?ということもズケズケ言っちゃう( ̄O ̄;)

ローガンがダニエルを好きになってしまい、
その途端に突き放してサヨナラ……
今まで見だビッチの中でも本当に嫌なタイプの男でした。
結局ローガンに依存していくダニエルにザマァと思ってしまいました。

長い付き合いの中で友だちですらなかった二人が、
色々すっ飛ばして恋人になる不思議な展開ーー
それでも、替のきかない関係には萌えます♡
ローガンが大きく成長したなぁ〜という印象。
身体も大きくなったし、Hは相当うまくなったよ!

1

独特の作風

初めはダニエルの拗らせビッチ振りに引きました。
ローガンは幼なじみがゲイで自分の事をボロクソ言われようが、ダニエルから離れようとしなかったのが凄かったです。ローガンの父親のエドを好きだから、近くにいる為に利用したと平気で言えるダニエルはどこか壊れていると思いました。エドに似た赤毛のマッチョを選んで抱かれてるダニエルは、初めから振り向いて貰えないと思っていて告白する考えすらありません。

ダニエルに付き合ってやると伝えたローガンですが、いつの間にかダニエルを好きになっていました。それを知るなり2人の関係を絶ったダニエルですが、エドが酔ったのにつけ込んでキスしたものの勃たなかった自分に焦りました。
そしてローガンにエドを好きだったわけじゃないと言われて、自分の気持ちに自信がなくなります。
ここから不安定になってまた酷い男とセックスして傷ついて戻って来たダニエルを受け止めるローガンは、夏休みに帰省した時の童貞だった人物には思えないくらい成長してました。

不特定多数に平気で中出しさせてる描写とかが、ちょっと前のアメリカのゲイポルノに影響を受けているのかなと思いました。

1

セックス以上キス未満

〖DMM電子書籍〗
修正 : 白抜き
カバー折り返し : あり
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : あり
カバーデザイン :
電子限定特典 : 漫画1P、ホラー映画を観た2人
備考 :
ふた言 : 飴舐めキッスってエロい。あとエドは受け(願望)。

〖紙媒体〗
未読

0

ジョウブレイカー=デカイ飴

ニャンニャ先生の絶妙に爛れた若者達。
アメリカのドラマや映画を見てる時と同じ感覚で、アメリカ的大雑把さを感じる。セリフの言い回しも雰囲気あって。ママとかカウンセリングとかコカインとか言い出すし。

ストーリー:友達だと思っていたダニエルは、ゲイだし、誰彼構わずヤリまくってるし、さらには自分の父親を好きだった。動揺しながらもローガンは、ダニエルに惹かれていって…

ダニエルのキャラクターがいい。明け透けで割り切っていてストレート。自己完結の塊で共感できた。
序盤ダニエルがセクシーなのですが、童貞だったはずのローガンがどんどんエロくなっていきます。

あんなに好きだったはずのエド(ローガン父)を神聖化し過ぎて、勃たなかったダニエルのうろたえぶりが好きでした。その後自棄になってるダニエルの色気よ。ダニエルみたいな自家発電で愛を増幅できるタイプの人間に惚れられたら一生離れられないことを覚悟しなくてはなりませんね。

4

きっと遺伝子に恋してる系男子

とっても簡単に言うと

一度ときめいてしまった相手の事を、深入りする事なく自分の中だけで大切に大切に育てて生きている

お尻のゆるめな

受け君が、他方向(攻め君)からの愛の攻撃を上手くかわしていると思っているけど実は胸がかすり傷だらけで、いざときめきの対象に真正面から向き合って一歩前進してみるも、美しく妄想しすぎたせいであれなんか思ってたのと違うし

息子が起動しないだと…!?

となった所に突き刺さるのは攻め君の愛の金棒!
傷だらけのハートには相当なダメージを負い、最後には降参して自分からハートを攻め君に捧げて幸せになるお話だと思います(簡単とは)

これこそ私の誇大妄想ではありますが、受け君は遺伝子的に恋しちゃってるのではないかなあと思います。
いつか攻め君は、かつて最愛と思っていた人と姿形が似てきて、受け君はもっとメロメロになって、攻め君も大きな胸でしっかりとそれを受け止めて、お互い幸せになってゆくのだろうなあ…。


ただのお友達、なら崩壊していたかもしれない展開ですが、幼馴染と言うのはちょっと他と違うんですよね。
半分家族みたいな感じだし、男の子同士だから尚更、今まで友達と思ってなかった、なんて言われて今までの積み重ねが一瞬にして無くなることはないんですよね。男の子は女性に比べてお友達に情深い生き物と聞きますので(笑)


個人的にあぁええ台詞やなあ!と思ったのは攻め君の

お前も俺も絆される
それを知らなかったのか

です。
今まで攻め君が伝えてきた愛がここに詰まっているような気がしました。
この作品は上質な絆されものだと思います。

最後になりますが、わたしがこの本を購入したキッカケは

なんかエロそう

だったわけですが、本当にエロかったです☆
内容がエロエロというのではなく、作画的にです。
下半身の肉感がすっごく好みで、お尻とか太ももの筋とか、男らしさを残しつつ柔らかみもあって、美味しそうな身体なんですよ…!
白抜きされてはいますが、しっかりカリとかわかるんでペニス好きには大満足でした!

一冊丸ごと二人のお話なのでそれもよかったです。

表面ドライだけど中はしっかり熱い男の子同士の恋愛が読みたい方には気に入って頂けるのではないでしょうか

6

あっけらかんとした間柄

自分にとっては『スイートハートトリガー』よりもこちらのほうが断然好みだ。
個人的キャラクターの好みに左右されたってのもあるが、久々にこれは良いビッチ受け!!って満足できた。

片想いの男性の面影を追ってか、どうも赤毛フェチ気味になっているビッチ受け・ダニエルがなかなかいい性格してて、DT幼馴染み・ローガンに対して"踏み台"発言が飛び出しても後ろめたさや罪悪感ってのは一切なし。
対するローガンも、ウジウジ悩んだりダニエルに振り回される事がないさっぱりした性格で、案外と彼の片想いを達観した目で見ていたりと、コイツもなかなかのものだなと…
それにしても、ローガンってパッと見も決して悪くないだろうに、どうしてガールフレンドが出来なかったのかが不思議だ。

あと、この話って始終カラッとした持ち味が魅力だな、ってのも感じた。
大抵セフレから入る関係となると何かしら拗れるとか誤解を招くとかってのがあるだろうに、この二人に関してはそんな心配?がなかった。
エロ度もそれなりに高めでモロtn〇、下半身マッパってシーンも多々あるのに、ここまで一冊通してあっけらかんとしているとかえって卑猥には感じないものだなぁ…と。

ま、一番最強だったのはローガンの父親だったけどね。
無自覚に大人の男の可愛さを振り撒いてダニエルを惑わした挙げ句に無事で済んだなんてスゲー(笑)

セフレから始まった関係が本気になっていく中で、主導権がダニエルからローガンに傾いていく絶妙さがあるし、ローガンなりの純情なこだわり(相手の顔を見てセックスしたい、とか)、いつの間にか片想いのわだかまりが消えていたダニエルとの変化にも注目だ。
それに性に奔放なビッチ受けだって、誰かしら一人に心を奪われるとたちまちに可愛くなるもので、ダニエルも例外ではないのだ。
もしかしたら将来ローガンが自分好みのいい男になるかも、ともじもじしている姿が可愛いぞ(笑)

9

顎を砕く飴(ニャンニャのアメは甘くない)

ニャンニャさんの独自の感性というか他の誰とも違う個性が面白い1冊。
1冊丸ごと一つのお話です。

例によって?外国(アメリカ)が舞台で、登場人物は外国人。
主人公は童貞である事に焦るフツーの男の子・ローガン。
そして幼馴染で頭はいいけど対人的にどうなの?なオタクのダニエル。
このダニエルがなんとも、一筋縄じゃいかない人物。
親友がひょんな事からキスしたり手コキしたりで、その後関係性が変化する…っていうのはBLではよくある展開ですが、本作もそういう流れ。
ローガンは普通人だからダニエルについていけず1人でアワアワするけど、ダニエルの方は実はローガンのお父さん・エドに子供の頃から惹かれてて、ゲイである事にも色々な男と寝る事にもなんの罪悪感もなく、ビッチ的な赤毛漁りをしている。それをローガンにも平気で話すし。
でもその内ローガンとダニエルの力関係?のようなものが変化してくるんですよね。その辺りの神経戦?のようなやり取りはスリリング!
すったもんだがあって、BLっぽい甘さも萌えもほとんどないけどローガンとダニエルは無事?恋人となります。
絵柄的にはあっさり目で、正直アメリカ人でも日本人でも同じように見えると思う。だけど、彼らの思考回路というか行動原理ははっきりと日本人とは違う。その辺の底に流れるリアリティは頭一つ出ていると感じました。

ネットで「jaw breaker」の画像を検索したら、野球ボールくらいのデカイのが結構あってびっくりした〜!

3

キャンディより甘い彼の

大学生のローガンはDTのまま。
幼馴染のダニエルにキスの練習ならさせてやると言われ
考えぬいた揚句ノッたはいいけどもうただの友達には思えなくなり…。

ニャンニャさん、3冊目楽しみにしておりました!
今作のタイトル『ジョウブレイカ―』とはキャンディの事だったんですね。
顎壊れるほど固いのかなww
噛み砕こうとすれば歯が折れそう。

ダニエルの思考回路がちょっと凄いです。
いくらローガンの父親を好きだったからって
ローガンの事“踏み台”だなんてズバズバ言いすぎ!!
歯に衣着せぬとはまさにこのこと…。リテーナーはしてるのにww
でもダニエルにしてみれば自分の気持ちに正直なだけで
賢い分、心もコントロール出来ていると思っていたんでしょうね。
だから性欲は他で発散させてローガンをガキ呼ばわりしちゃって利用して。
確かに勘違いしたり単純なところはそのとおりだったけど
よっぽどローガンの方が大人だったなぁ…。
父親に嫉妬するのはしょうがないし。

理詰めでもなんでもなく、カラダだけじゃなく心に寄り添ってくれるローガンだから
ダニエルは自分の本心に気づいてしまったのかもしれない。
投げやりともいえるようなビッチっぷりまで受け入れてくれるなんて
愛しかないですもん。
(ちゃんと恋人になったら「浮気は許さない」って言ってましたがそれは当然!)
ただもうホント今後ダニエルには無茶なことはしないで欲しいです。

私は普段、登場人物に共感出来ないと
なんでそうなるのか理解に苦しむ…となってしまって
作品自体あまり楽しめなくなる傾向にあるのですが
ニャンニャさんの作品は「その感覚は無かったわww」と逆に興味が湧いて面白いんです。
不思議とクセになるっていうか…。
今作は受けっぽい受けじゃないのがまた素敵でした!
(ダニエルはタチも出来るところも個人的に楽しかったです)

5

アメリカンティーンエイジャーの恋模様?

デビュー作が神がかり的に好みだったニャンニャさんの新刊。
今作も相変わらずアメリカンなティーンエイジャー達の世界観を楽しめます。
ゲイに対する感覚も日本のBLとは少し違うような感覚ですね。
ただ、今作は残念ながらあまり萌えませんでした。
幼馴染同士のケンカップルのような関係性も良いのですが、身も蓋もないというか、ラブ要素が薄いというか。
相手に対して容赦ない発言も多いので、恋愛物を楽しむような感覚ではなかったですね。
友情の先?に肉体関係があった的な。
絵柄も大好きなのですが、個人的には攻めと受けの見た目が逆な方が好みでした。

3

幼馴染関係の終わりと始まり

幼馴染の友情と勘違いと一夏の経験と変化。
感情が複雑なようで、解けてみれば簡単なようで、でも簡単にはいかなくて。
15年の友情の終わりと次への始まりを感じました。

個人的萌え嗜好で、ダニエル(黒髪眼鏡)が攻めだと思ってたら逆だったので(´・ω・`)ショボーンとなりましたが、その部分を差し引いても面白かったです!


攻めのローガンは大学の夏休みで帰省中。
お隣の幼馴染・ダニエル(受け)を天才だけど変わり者という風に見ています。

未だに童貞であることをバカにされ、
売り言葉に買い言葉で幼馴染とキスをすると決めたローガン。
ダニエルを練習台にして自分がマウントを取るキスをするつもりが、
逆にダニエルからエロい口技を受ける形になり動揺します。

一方、ダニエルにはずっと片思いしている人がいました。
絶対に叶わない相手で最初から諦めていて、代わりに片思い相手に似た男を適当に漁る日々。

キスして以来 ダニエルが気になって仕方ないローガンは、ダニエルをこっそり観察。
そしてダニエルが漁る相手の共通点が自分にあると気付きます。
ダニエルに好かれてると勘違いし「付きやってやる」と告げたのですが…。
ダニエルから帰ってきた返事は、
勘違いどころか15年の友情すら壊すような思いがけない言葉でーーーと展開します。



大きめのネタバレになりますが、
ダニエルの片思い相手は、ローガンの父親でした。
ダニエルにとってローガンは好きな相手と接触出来る手段。
幼馴染の間にあったのは友情ではなく踏み台。。。

あああ…。
こんなん言われたら凹むどころの話じゃないで…(-言-;)
ダニエルが言い淀むことなくアッサリ言い切るのが何とも言えぬ。

でもローガンも負けてません。
踏み台と言われた仕返しに父親の存在を片手に取ってセフレ関係を迫ります。
15年の友人関係が終わり、2人の間にあるものは形を変え…。

そして体を重ねるてるうちにローガンは気付きます。
1つはダニエルへの恋心。
もう一つは募るモヤモヤと違和感の正体。

ダニエルのことばかり考える中でローガンはグッと男っぽくなったなと感じました。
(最初は童貞臭するほどの頼りなさと慣れてない感が強かったのにw)
成長を見せるローガンと、頑なに同じ位置から動かないダニエル。
初めてキスした時とはガラッと立場が逆転するのがめっちゃ萌えました!!!

ダニエルはなまじ賢く変に経験ばかりあるせいで、
「エドが好き」と思い込みのような恋をずっと頑なに続けてたのが何とも言えない…;;
結局"エド"から"ローガン"に変わっただけな気もしたけど、
ローガンからは愛情が返ってくるので捻くれた性格が少々素直になるといいな。

描き下ろしの「その後」。
ローガンのダニエルの扱い方が上手くなっててめっちゃ萌えた(∩´///`∩)
ダニエルがプイってしても「ハイハイ」って流すかんじや、
ダニエルに微妙な顔されても「いってきますのチュー」をねだるとことか、
強く(図太く)なってる…!!!+゚。*(*´∀`*)*。゚+
顔つきまで頼もしくなっちゃってまぁまぁ( ´艸`) ウフフ

ニャンニャさんのタイトルの使い方が好きです。
ジョウブレイカーはアメリカでいう大きく固いキャンディーだそう。
ローガンをエドの身代わりにしてたり、思い込みで続けてたシコリのような恋心。
喉につっかえてたジョウブレイカーはキスで溶けてなくなってるといいな。

3

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