限定特典と割引が充実!
うわあああああ!
1巻と続巻を読んでの感想です。こう来るとは思わなかったです。
まず、司朗がすっごく大人びている、というか達観しているような。高校の入学式の日から物語は始まっているってことはまだ15?両親がいなくて祖父と暮らしてきて、でもそのお祖父さんは孫をべったりかわいがっていたわけではないんだなと。だから自分のことは自分でっていう生活をしてきた子なんだろうなあと。だからこそ、菊さんとの出会い、共にする生活は司朗にとって大きな変化なんだろうな。特定の人に心を寄せていく、惹かれていくのは、司朗の人生で初めてのことなのでは…。
そして、この結末!
菊さんは元の世界に戻ってしまったなんて。菊さんが、史郎のお祖父さんとちゃんとお別れして、史郎の元へ戻ってくるつもりだって明言していたからなのかな、希望を感じるこの結末。それを信じて飛行機を投げた史郎もすごい。
でも、菊さんと別れたお祖父さんは、その後の人生が好転するのかな、祖父や両親という家庭環境が変わることで、司朗自身にはどんな変化が生じていくのかな、と妄想が止まりません。多少なりとも人格が変わった司朗と菊さんは…?
それでも描かれていないこの先にはハピエンが待っている、そんな余韻に浸っています。これまで出会ったことのない、不思議な素晴らしい物語です。灼先生、ありがとうございます。
物語の最後、見事に冒頭へと繋がった、そこに嘆息してしまいました。
一巻の頭で、司朗くんが飛ばした飛行機は水面へと落ち、それと共に知らない男が現れ空を見上げて佇んでいます。
司朗くんがかける言葉は「どちらさま?」です。お互いがお互いを知らないだけでなく、鴻さん自身もまだおのれのことを知らない。
二巻のラストシーン、司朗くんは今まさに飛行機を飛ばした瞬間です。司朗くんはその飛行機を追って空を見上げています。
司朗くんが呟くのは「鴻さん」です。二人、お互いがお互いを知った一年は、鴻さんが自分自身へと立ち返り自分を知り過去を知り、それに落とし前をつけるに至るまでの一年でもありました。
作中で、司朗くんが呼び、鴻さんは呼ばれたのかもしれない、と二人は話していました。
お互いがお互いのことを知らなかった冒頭では、司朗くんは一人になってしまったその寂しさゆえに、そして鴻さんは今際の際の道連れを探したいがゆえに、お互いを呼び合ってしまったのかもしれません。
その御し難い孤独に耐え切れず、名前も知らない誰かを求めて。
お互いがお互いのことをよく知り合い、お互いにお互いが必要だということをよくわかっている二巻の最後では、彼らはそれぞれ相手にとってもはや名前も知らない誰かではありません。
自分にとってかけがえのない、世界にたった一人のその人。
その名前を互いに呼び合っているのでしょう。
行きて帰りし物語。
最高の作品に出会うことができました。
読後しばらく放心しました。
シリアスな雰囲気を挟みつつ、穏やかな日常がベースでキャラの掛け合いもテンポよく爽やかな雰囲気だと思います。ですがラストにかけてズシッと...。
キャラも魅力的で、丁寧な描写に惹き込まれます。
解釈分かれると思いますが、私は幸せな後日談を想像してます。
ストーリーもさることながら、絵が美麗ですね!実は表紙に惹かれて購入したのですが、中身もずっと綺麗なイラストで、見開きページの部分などとても綺麗でした。
あおに鳴くを読んで、灼先生の作品を何作か買いましたが、美麗なイラストとあたたかい作風がとても気に入りました!
何日か引きずりたくなる作品でした。出会えて良かったと思います。
ま、ファンタジーですもんね。
前作のレビューにラストがどうなるか不安だと書いたのですが。
タイムスリップしてきた人がそのまま現在で生き続けるのは物語としてあまり考えにくい。
やっぱり一度過去へのケジメが必要となるのはわかる。
が、タイムスリップしてきた時と同じシチュエーションにしたからって、都合良く鴻が消えるのはあまりにファンタジーだなと。
そして、過去が変わって司朗は家族に愛されて育ちましたとさ…はご都合主義ではないですかね〜と思ってしまいました。
そう言っちゃうと最初のタイムスリップからご都合ファンタジーだから、おかしくないシステムなのかもしれませんが。
鴻「心中してくれるなら 俺と生きてくれ‼︎」
司郎が鴻に抱きつき、鴻は消える。
鴻は司朗の今と未来と過去に対してできることをしたい。
今の自分と司朗を心中させて。
結果、司朗の過去を変え、今と未来を変えることになる。
「俺と生きてくれ」は今の自分の気持ちと共にあってほしいという意味かなと。
そりゃこれだけのことをやられたら司朗は鴻のこたを一生忘れないでしょうね。
ラストの「次は俺の番だろ」「鴻さん」
このセリフがいろんな解釈ができるので、それを読者に委ねたんですよね。
だからモヤったりハピエンだと想像したり、いろんな感想が出るのが当然で。
そういう結末にしたんですよね。
てことは、読者それぞれが思う好きな解釈をして楽しめばいい。てことですよね。
そういう作品なんだと。
ラストはこういう意味ですよ!とわかりやすく提示されるのが当たり前ではない。
そう言われている気がします。
私は「次は俺の番だろ」と言うからには、何らかの方法で司朗と鴻が再会するのだろうと感じました。
家族写真が変わったのだから、過去が変わって司朗の人生、記憶も変わっていると想像できる。
なので司朗の頭の中で「次は俺の番」が見えたのではないかと。
例えば、過去が変わった(新しい)人生の中の知り合いに鴻のそっくりさんがいて、鴻の生まれ変わりか子孫だと確信したとか。
あるいはその人が目の前に立っているとか。
BL的にもストーリー的にもよかったので尚のこと、この終わり方に賛否が出るのはわかります。
萌えポイントたくさんありましたが、特に好きだったのは
初めてキスした後のやりとり。
司郎の剣の構えに「男前…‼︎」とうずくまっちゃう鴻←だから前巻の菊の構えのコマより、司郎の試合中の構えのコマの方が大きかったのね…と納得しました。どっちもかっこいいけどコマの大きさの違いは何?と思ったので
あと、叔父は菊次郎が好きだったんですね。
前作から読みました。前作より2人の仲の良さが増していてほのぼのする場面や菊さんの可愛い顔にキュンとする場面が多かったです。
後半になるにつれ怪しい雲行きになりページを恐る恐るめくってました。読んだ人には分かると思いますが最後まで過去と現在『どちらを守るか』分かりませんでした。読み終わった今もどの選択がベストなのか分かりません。
一つ一つのコマに重要な部分が書かれていて1周では分からない場面がたくさんあります!
是非皆さんも読んでみてください
