イラスト付
岩本薫先生の作品は、大人気のタフシリーズはもちろん、ロッセリーニシリーズが好きです。
で、岩本先生の初オメガ。
ふーん、オメガバースか。オメガはあんまり好きじゃないんだよね。でもバディものはいーかも。
と軽い気持ちで読みました。
で、え、これって、続きは?? 早く読みたいっっ!!
と思ったらごく最近に出版されてました。緊急事態宣言で不要不急の外出自粛でありますが、えー、続巻購入って不要不急だよね? ね?
あらすじは割愛しますが、本来出会うはずのないアルファの名家中の名家の三男坊と国民番号(戸籍)さえない野良オメガ。
アルファの苅谷が超絶美形のスパダリなのは当たり前ですが、受けの天音がものっすごく好物でした。
私のツボど真ん中をグイグイ押してくれて、もう身悶えました。
誰ともバディを組まない一匹狼でルールを無視する不良刑事。でも検挙率は署内トップ。口が悪くて毒舌で、でも壮絶に色っぽくて超ド級のツンデレ。
蓮川先生のイラストがまた色っぽくて艶っぽくて惚れ惚れしました。
大型ワンコ化した苅谷がいつまで待てができるか、天音がどう口説き落とされるのか、次巻が楽しみです。
大ベテラン岩本先生の凸凹バディー×オメガバースもの作品で、中身はやはり王道…のストーリーでしたが、安定感があり私はハマりました。
(理由はあるものの)やさぐれた感のある天音のキャラクターが良かったです。
一応身体的には出来た2人ですが、恋人としての関係はこれから…という終わり方で続編に期待です。
刑事2人が普段意識的に抑えているとはいえ、類い稀なるフェロモンの持ち主というところもツッコミ所満載で面白かったw 天音の普段の姿からすると、渋いオヤジを想像してしまうので、水も滴る美貌とイメージが序盤はなかなかマッチングしませんでしたね。未だに年齢不詳…だ。刈谷と出来てからは彼も可愛く見えました。
刈谷も一歩下がる控えめなスパダリで良かった。天音が彼に本気になる姿を見たい。
オメガバースものでは、オメガと女性の人生とを照らし合わせるような話が苦手だけに、天音からは、1gもそういう部分が感じられないのでホッとしました。
欲を言えば、事件部分もモノクローム・ロマンス文庫並みに力を入れて欲しいです。
そこだけ残念でBLとしては◎。
ベテラン作家さんが書く『王道』って読んでいて楽しい!
奇をてらっていないからこその良さとでも言うんでしょうか。
予想と外れない方向に話は進んでいくのだけれども飽きさせない。
「萌えどころが解っていらっしゃるなぁ」と感心するのと同時に、ノリノリで書いている雰囲気がひじょーに伝わってきて、ワクワクしちゃいました。
この世界ではそれぞれの属性が国家によって管理されているのですが、これは実にありそうな感じ。
それと同時にその管理から外れた(国民番号を持たない)国民が『野良』として存在するというのも、今現在、種々の事情で戸籍を持たない人がいるという事実から考えてありそうなこと。そして『野良』は圧倒的にωが多いというのも、野良であることによって抑制剤が手に入らないために、花街に流れて行ってしまうωが多いというのも……
この設定、天才だわ。
こんな設定の中で『ωには向いてない職業』であり、それと同時に『αにも向いていない職業』でもある所轄の刑事として本浄と首藤は出会います。
αの首藤が周りの反対を押し切って、キャリアではなく所轄の刑事を選んだのは『子どもの頃に誘拐された経験があり、助けてくれた刑事に憧れたから』という理由からだと早い段階で明かされますが、本浄がωであることを隠して刑事を続けている理由は謎のまま。
実に大変だと思うのですよ。定期的に体の不調がやってくる中で不良刑事を続けるというのは。
でも、本浄って『鉄の意志』を持っているんですよ。ヒートの最中でも完全に自分の意志を手放さないし。
だから余計気になるんです。刑事をやっている理由が。
「うう、知りたい。これ、続きあるよね?」と。
本浄と首藤は『αとω』『不良と優等生』『猫と犬』と正反対の組み合わせ。
「そんな2人が犯罪都市でバディを組んだら?」というこのお話、反発しながらも互いを認めていくバディものの鉄板じゃないですかぁ。
ライトミステリ及び海外刑事ドラマのファンである私には、大変垂涎もの。
萌えがあちこちに散らばっている。
諄いけど「これ、ノベルスの続きあるよね?岩本さん、書いてくれるよね?」
あまり得意ではないオメガバースですが、岩本先生初Ωだし、蓮川先生だしということで購入。あらびっくり、オメガが弱くない!いや、強い!!!!すごい裏技というか特技というか、こういう設定あり!あり!!!と大賛成したお話でした。「本編290P超+あとがき」です。先生のあとがきによると、同じ世界観でコミカライズもされるとのこと、楽しみです!(そちらの作画は幸村先生)
首都セントラルシティの一角、ダウンタウン地区にあるダウンタウン東署。万年人手不足の刑事課に、警察学校を首席で卒業したというスーパールーキーが配属されることになったのですが、なぜか署長から曲者の天音と組ませろと厳命された刑事課課長。しぶしぶ従い、その超イケメン刈谷を天音に紹介し・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は、
野良オメガ(=風俗業を生業とする方々)少々、野良オメガに群がる方少々、情報屋、ダウンタウン東署の方々少々といったところ。事件ものなので、ある程度いて気になるキャラもいるのですが・・・これ続かないのかなあ。クロウ(情報屋)に興味あるんだけどなー
**おお と思った設定
オメガなんだけど、強い!その上に!自分でフェロモンを操れるかのような記載で!!!フェロモンビームよろしく、相手をくらっとさせてメロメロになりかけたところをガツンとやっつけちゃう(笑)
今まであんまり読んだことのないカッコよさでした、このオメガさん。
弱っちいなんて、これっぽっちも当てはまんないです。オメガであることを受け入れ、頑張って生きてるみたいで、多分、ふとした拍子にぼろぼろに甘えるに違いないと思うのですが、ちぇ、当作内では最後まで、頑張り通してしまいました(笑)
攻めさん、かっこいいんだけど、ややワンコすぎやしませんか(爆)。もうちょっと頑張ってもらえると、受けさん、ばっちり甘えてくれると思うんですけどねえ・・・惜しい!!まだ続くこと、その続きの巻で、ツンしながらも甘える天音に会えることを期待しています!先生よろしくお願いいたします。
凄い凄い面白いんです。登場人物も魅力的だし、ベテラン作家さんなんで文章も申し分ないんです。
でも、えーこれで終わっちゃうの?って思いました。
攻めと受けの関係は中途半端です。バディとしては前進したけど、恋人にはなっていません。
攻めが実家の意向に逆らったままで所轄の刑事を続けられるのかも先行き不安です。
2人が運命の番だとしても受けは亡くなった幼なじみになり変わって生きているので、例え2人が結ばれても関係を公に出来ないです。
戸籍を持たない野良オメガの救済の法律が出来ない限りは2人の未来は無いような世界なので、どうにかして欲しいです。