SS付き電子限定版
ファンタジーです。
堅物の精神科医が、知人に紹介されたカフェに行くと、そこはもふもふな小動物たちだけがいる異空間で。。
設定としては、動物と人間が共存する世界で、特殊な薬を飲むと会話もできるという世界。
カフェの主人は人間嫌いのようですが、それには過去があり。。
仕事のことで悩む純朴こわもて精神科医と、ちょっと不思議な雰囲気のカフェ店主がゆっくり愛をはぐくむお話。
各お話のカバーにはちょっとセクシーな衣装のカフェ店主さんが登場していて、お話の雰囲気とは違う衣装やポーズが楽しめます。
九重先生らしい独自設定のファンタジーBLでした。
ただ、恋愛が中心ではなく、どちらかというとプリロという知能を持った愛玩生物を取り巻く人々の心情が中心となっていました。
授受というキーワードがあるのですが、それがプリロと人にとってどんなに重要かいまいち理解が及ばず…。エピソードがかなり重苦しく感じました。恋愛漫画だと思って読むと物足りないかもですね。
一応主人公たち2人の恋愛は進んで恋人に。途中、童貞設定が出てきたのでエッチはどうなるかな?と思っていたのですが、まさかのリバ(笑)九重先生の作品はいつも華奢な方受けだったので逆の立場は新鮮でした。私的には全然あり。お互いを思いあってしていることがよく分かって、ラブラブで良いエピソードでした。
いつも独自設定のキャラクターというか、デザインを楽しみに拝見しています。今回は人とプリロと完全に分かれたデザインでしたね。また獣人など合わせたキャラクターも見たいです!
九重シャム先生の本は、繰り返し何度も読んで、何度読んだって飽きなくて不思議です。
今作は設定の部分を理解するだけで、1回目はそんなに好きじゃないかもなーなんて思ってしばらく置いて、2回3回と読むうちに、この世界の優しさに癒されました。
人の心の弱さ醜さに対して、九重先生の作品は優しさというか、慈愛みたいなのを感じるんですよね。それが疲れている時に読んでいると、じわじわと心に浸透していくのです。
今作の登場人物たちも、後悔や苦悩を抱えていて、それが物語が進んで人と人が交流するごとに、なくなるわけではないけれど軽くなっていって、辛い過去は変わらないんだけど生きていくことは悪くないよねって思うのです。
私は若南さんが「プリロたちを失っても後追いはしません」の後の言葉が切なくて、心に刺さりました。(ペットを飼っているので、ペットの死と重ねてしまいました)
あとはプリロのもふもふも可愛いし、各話の扉の若南さんの衣装もエロ可愛いし、何より守時先生! 可愛い人です。電子書籍版にしか入ってないリバも最高でした。この人に出会えてよかったね、若南さん!
九重先生の獣人というかケモ系キャラが好きなので購入。
でも、今作は、愛玩動物型の人造生命体と人間が共存する社会のお話ってことで、動物キャラは重要な要素ではあるけれど、話そのものはガッツリとした「人間の感情」のお話でした。
強面の顔と内面のナイーブさにギャップのある精神科医が、会員制プリロカフェのオーナーとプリロの力を借りて、初めての恋愛に真摯に向き合うストーリー。
カフェのオーナーにも過去の恋愛に対しての後悔やトラウマがあって、二人の関係の進み具合はなかなかじれったいけど、ちゃんとハッピーエンドに。
プリロと人の関係とか、そもそもどうしてプリロが生まれたのかとか、結構設定がしっかり説明されているし、二人の感情の動きもすごく理にかなっていて良く練られた展開です。
本当にお話はすごく良くできているのですが、もう一つ評価がプラスできなかったのは、ストーリーのの破綻のなさというか、隙がなさすぎて、逆に冷めてしまったというか、なんというか、、、
なんか、すごく、惜しい感じで、萌一つで。
セルフツッコミ
まあ、ぶっちゃけて言うと、九重先生、絵柄変わった?
お鼻が、、、、
美麗な絵に可愛い動物。
もふもふの人工愛玩動物プリロがとにかく可愛かった!!
精神科医の守時の患者さんが「人間より寿命の短いプリロを失った喪失感」に苦しむ人が多くちょっぴり重いお話の傾向もあったけど、若南のプリロとのつながりや「モキュ」と喋るプリロの可愛さに癒されて、結果ただただ癒されましたねー。
ちょっと笑顔が苦手な強面だけど普通にイケメンな守時がこの歳まで童貞なのが最高に素敵(笑)
ラスト若南との初エッチも、守時が初めてなのでどっちがどっちかは両方試そうって流れ・・・好き(悶)