電子限定おまけ付き
表紙のイメージでラブコメディなのかなと思って購入しましたが、読み終えてみると、ちゃんとドラマがあるとても面白い一冊でした。
内容はしっかりとしたストーリーになっていて読み応えがありました。
受けの警察官の樋山さんは、序盤から何か心に痛みを抱えているくたびれた社会人で、原因となるトラウマも後にわかるんですが、攻めの大学生の岡崎君との出会いを通して、トラウマに向き合っていく過程を上手に描かれているなと思いました。
序盤の岡崎君の登場の仕方、露出狂のインパクトはデカすぎます笑。
岡崎君の年下ワンコっぷりは、とても可愛くて重めのストーリーの中で癒しの存在になってました。
表紙見てラブコメかな?って思ったけど、全然違った。
あらすじでも、『露出狂×お巡りさん』や、『つい「俺で良ければ見てやろうか?」って声かけてしまって』…みたいなこと書いてあったから、ワンコ系年下攻のやべえやつとお人好しのお巡りさんが流されて恋に落ちちゃう、身体から始まる関係みたいなやつかな?って思ったけど、本当に違った。
最初、「攻・岡崎はどうして露出狂になったのか?」っていう視点で追っていくものだと思ってたんだけど、まさかお巡りさんの「俺で良ければ見ててやろうか」発言が「誰かの役に立ち続けること」の意味を表していたとはな…。
表紙に釣られて、露出狂!えっちだ!ばんざーい!って気持ちで買ったら大火傷したぜ…!
ストーリー的には面白かったけど、思ってたより重かったから萌。私重い話好きじゃない。けど、最後は台風一過みたいな気持ちになれる。清々しい。
でも、ほんとこれだけは言えますけど、軽い気持ちで手を出して火傷してほしい。面白かったから!
いい意味で表紙詐欺な作品。
露出狂の青年をお巡りさんが困った性癖から救う話だと思っていたらちょっと違った。それぞれが抱く過去が、良くも悪くも今の二人を作り上げている。岡崎の思い出は樋山の元へと向かう原動力となり、樋山を過去のトラウマから救い出す。
作品情報や帯にはそういうのを匂わせる事が全く書いてない!露出狂やヘンタイを強調したいかにもマニアック感を漂わせている。そう思ってフタをあけたらしっかりとした心に残るストーリーが待っていたなんて、いい意味で騙されましたね。
平穏な日々を望む樋山の前に現れた露出狂風の青年岡崎、過去の失敗から樋山は彼を放っておけず、性癖を満たしてやるための奇妙な関係が始まる。
こうして性癖を治療していく話なのかと思いきや、岡崎の正体と露出狂の理由、そして樋山の暗い過去のエピソードが徐々に明らかになっていき、このお話の本質が見えてくる。
一つの事件をきっかけにどんどん状況が悪化する、不幸のスパイラルに飲まれていくような過去の樋山。
…でもどうしてでしょう?登場人物の重暗エピソードが出てくると逆に歓喜してしまうサイコパスみたいな自分がいます(-_-;)
たくさん悩み苦しみもがいて、それでも一生懸命に生きて来た人の方が幸せになって欲しいと強く思えるし、苦労が報われたその時には達成感があり、祝福がより大きなものとなるからです。
樋山の心の闇を作るきっかけになったホームレスの男性…どんな理由があれ犯罪は許される事では無いけれども、中にはどうしようもなくなって罪を犯す人だっている。
特に、猫好きな読者はきっと悲しくなるし、彼の全てを否定する事は出来ないと思います。生き辛い世の中から弾き出されて残った居場所がきっとここしか無かったのだから。
認知症を発症して全てを忘れてしまった事が、幸せなのか可哀想なのかは解らないけれど、謝る事も叶わなくなった苦さの残る結末は、彼から目を背け続けた樋山に対する罰なのかもしれない。…と、BL部分以外のストーリーや人物も強く印象に残り、色々考えさせられました。
Hシーンに関しては、序盤は露出狂の見てもらう為のプレイが中心で進み控えめですが、その反動であるかのように結ばれた後の最後でしっかりあって満足感。
樋山が割と積極的な態度を見せるのが良かったです、主導権を握ろうとしても結局は若いパワーにたじたじにされちゃうんだけれどね。
もしも樋山があの時岡崎と出会わなければ、静かで穏やかな一人きりの空間をこの上無い幸せと思い込み、胃の痛みを薬で誤魔化しトラウマを抱えたまま一人で生きていったのかな…。
「さようなら俺の変わり映えのない日々」…その「もしも」を考えてゾっとしてしまった。だからこそ二人が出会って結ばれた現実に安心し、改めて良かったと祝福する事が出来ました、かつて岡崎を助けた事に対する報いが回って来たのでしょうね。
Pretty Wimps既読で、表紙もポップだったのでポジティブな気持ちで読んだら、めちゃくちゃ重い話でした。覚悟して読んだ方が良いです。
お巡りさんモノでありながら、開始数ページで露出狂モノという衝撃。この辺はまだラブコメ寄りかと油断して読んでたのよ…
小綺麗なお兄さんだから漫画っぽく面白くなってるけど、怖い話である。事情は後々出てきますが、それでもやっぱり怖い。可愛い顔してグイグイくる岡崎くん。彼をこのまま野に放してはいけないと強く思う。
そして今まで読んだお巡りさんモノは、あくまでもお巡りさんは心身共に健康なものが多かったのだけど、今作は受けの樋山が疲弊していて辛かった…松基先生絵がお上手だから、健康そうな攻めの岡崎くんと比較して、目の落ち窪んだ感じがリアルで。
彼も彼でかなりぶっ飛んでるんですよね。酷い言い方をすると、自分が他人に影響を与えられると盲信してる。つまるところ病気だったんだろうな〜。真面目過ぎるほど真面目な人が落ち入りやすそう。こういう人が手放しの愛情を注いでくれる相手と出会う作品、好きです。
あとがきの"失敗した人"って書き方、松基先生紛れもなくこの本の作者だ…あっけらかんとした狂気。
元同僚の佐川は相当樋山を気にかけてますよね。岡崎の素性を探り、樋山すら会いにいかなかった因縁の相手に最近面会して、樋山の退職に合わせておっかけて。この本の登場人物は人に寄せる感情がデカ過ぎる。
岡崎くんのお友達がイケメン。でも岡崎くんをピュアで片付けてる場合ではない。狂気を感じるぞ君らの友達。
表紙のイメージと全く異なるシリアスなお話でした。
いい意味で裏切られたと言えるかもしれません……
交番勤務の樋山が捕らえたのは、露出狂の大学生・岡崎。
岡崎を放っておけない樋山は、
週に一度、岡崎のソロプレイに付き合うことに⁉︎
警察官が大学生を救う話?と思いましたが、
岡崎の露出願望は樋山に会うための嘘だったのです!
幼い頃に樋山にお世話になった岡崎は、
樋山をヒーローとし、想いを寄せています。
しかし、出会った頃の印象と真逆の樋山には、
忘れられない辛い記憶がありました。
捕らえた犯人に逆恨みされ、襲われた過去を持つ樋山は、
その事が大きなトラウマになっていて……
樋山の過去が重かったです。
真面目で優しい檜山は、
自分のことを責め続け許していません。
頑なで未来に希望を持てない檜山を救ったのが岡崎です。
岡崎のおおらかさ、優しさ、檜山への愛……
全てが檜山を癒してくれました。
警官を辞めようと思っていた樋山は、
同僚・佐山の助けもあり警察官を続けることに。
岡崎にも気持ちを伝え、
支え合える関係になったことが嬉しかったです!
Hは結構たっぷり!
乱れるおじさんもなかなか良いですね♡
岡崎の攻めっぷりは若さを感じさせます^^;
檜山の同僚・佐山が素敵で気になったのですが、
嫁持ちとの事で、ガッカリしている自分がいました(^◇^;)