電子限定おまけ付き
イケメン無罪という言葉がありますが、イケメンすぎるのは生き地獄?という男・西園寺遼河が主人公。
結局、自分が好きでもない人からどんなにモテても苦痛なだけ、好きな人から好かれなければ…っていう真理。
ともかくも。
モテすぎ地獄の西園寺。休みの日はほぼ引きこもりという事でモテの悩みを知っている親友からすすめられてカルチャースクール(料理教室)に行く事に。
そこの講師・昴は、西園寺のルックスに全く興味も関心も示さない。
その態度に惹かれて、西園寺は昴に恋していく…
のですが。
いつも通り絵柄良し。ストーリー構成も良し。なんだけどさ〜…
個人的にこの昴先生の過去がヤダ。
以前に女性関係の乱れで干されて…って。その内容がなんだかなぁ。
モテて引きこもった男とヤリまくった男、女運の悪い男同士がくっついた。みたいな結論になっちゃった気がする。「萌」で。
読み始めてすぐに、これは私の大好物なドタバタモダモダラブコメでは!?とテンションが上がってしまいました。
セリフ回しも気が利いています。漫画そのものを楽しめる作品でした。
主役である西園寺さんはちょっと様子のおかしいイケメンすぎるイケメンで、ネガティブが度を過ぎています。もはや側から見ればポジティブなんだかナルシストなんだかピュアなんだかまったく分からないほどに突き抜けていて、その結果まったく嫌味のない青年に育ってしまっています。
そんな恋愛ビギナーである西園寺さんから出てくるセリフがとても良くて……。
上辺しか知らないのによく好きになれますね、という昴先生に「上辺のっていうか上辺の先生しか知る機会ないので」と返す西園寺さん。
その迷いや嘘の無さに、彼の誠実さが見えるように感じました。
対する昴先生は、割りとどうしようもない男である部分があちこちから見え隠れしたり、不意に素っ気なくなったり距離感を出したりするその様子に、何とも言えずリアリティがあるように思いました。
自分がある程度モテることも理解していて、クラスの一軍にいることが普通すぎて周りの人間が何を考えているかなんてどうでも良いし、自分の興味の無い人間に関しては名前さえ知らないタイプ(独断と偏見です!)。
こういう人いる、いるぞ……!と思いながら読み進めておりました。「意識高いモテ系気取って自滅」の言葉には笑わせていただきました。
そんな、現実に絶対にいなさそうな西園寺さんとリアルにその辺にいそうな昴先生、この二人がどうして何があってそうなるの?というその経緯をとても楽しく読ませていただきました。
西園寺さんの親友である豊田新吾くん、彼がまたとてもいいヤツです。新吾くんに幸あれ。
好きな人の隣を歩く。
たったそれだけのことでも、はたして自分はちゃんと歩けているのだろうか?とそわそわする大手企業勤務顔面国宝25歳男性(童貞)がかわいすぎる。
血統と毛艶がものすごく良い大型犬を見守っているような気持ちになるというか、最初から最後まで全力で攻めの恋を応援したくなる1冊でした。
自身があまりにも恵まれた容姿で生まれてきてしまったがゆえに、ごく普通の人間関係すらなかなか築けてはこられなかった西園寺。
モテすぎて困るとは彼のためにある言葉なのではないでしょうか?
そんな彼の超絶初心かつ健気でいじらしい初恋がとってもかわいくて、目で追うのが本当に楽しかったです。
タイトル通り容姿の良さは標準装備なのですけれど、それ以外の西園寺の人柄の部分が個人的にすごくツボで。
THEパーフェクトを絵に描いたような自分自身を否定することなく客観的に見て受け入れていて、それでいて気持ちが良いほどに真面目でピュア。
読めば読むほど、これは好きにならざるをえない攻めだ…と、思春期と初恋が25歳で一気にやってきた西園寺の魅力にハマってしまいました。
攻めのあまりのピュアさに、一癖ありそうな受けがころーんと見事に転がされて絆されていく様もおもしろかったですし、西園寺と幼なじみの新吾の関係性も読んでいて気持ちが良かったですね。
初めては全部攻めに…な受けはよく見かけるけれど、恋の芽生えから全てを受けに捧げる攻めはあまり見かけないなあと、初めての恋に奮闘する西園寺の姿にじわじわと萌えが広がる良作でした。
コミカルさのバランスも良く読みやすかったです。
表紙が妙に好みじゃなさすぎて積んでました。
や、もっと早く読めばよかった。
そんなところを着眼点でもってくるなんて面白い!
イケメンすぎる男
街を歩けばスカウト三昧。
男も女もとりこにし、行くところでイケメンを取り合って争いが起きる。
そんなだから恋人なんていたことがない。
一生童貞でいい。
そんな風に思ってた男に運命の・・!?
なお話なのでございます。
自分を見てもいつも笑顔で狂わない相手。
「コンナノハジメテ」www
とはいえ、初恋ゆえの葛藤や言動、展開が面白かった。
受も受受しくなく、女々しくなく。
バランスの良い作品でした。
タイトルと表紙から、ギャグが強い内容なのかと思っていましたが
いい意味で裏切られました。
主人公がただのナルシストだったら読むのつらいなぁと思っていたのですが
そうではなく、ピュアでまっすぐなキャラクターだったのが好感持てました。
好きになった人に不器用ながら必死にアピールしているところが可愛くて
これは絆されるやつ…!と思わざるを得なかったです。
脇役の主人公の幼馴染もいいキャラで、悪い人が出てこないので
安心して読むことができました。