水原とほるさんのレビュー一覧

異母兄のいる庭 小説

水原とほる  あじみね朔生 

弟が可哀想

異母兄弟で兄×弟。
切なかった・・・。弟の志乃がとにかく健気でした。
母が死に愛人の息子として父に引き取られた志乃。しかし正妻にも家政婦にも冷たい目で見られ、ついには兄の慎一郎に無理矢理抱かれてしまいます。
抱かれ方もねー・・・縛られたり頬打たれたりと、とにかく痛い。しかも兄貴は男との経験がなくw
それでも志乃は誰に頼るでもなく、ただひたすら耐えています。

志乃が一番可哀想でしたが、…

4

ただ、優しくしたいだけ 小説

水原とほる  山田ユギ 

身勝手な大人たち、でもそこがリアル

はっきりいって
物語の中盤までは、大人の身勝手さばかりが目に付いて
すごく気分悪かったんですよ。
もぉ、途中で読むのをやめようか、と思ったくらい酷かった。

世界放浪の旅からふらっと帰ってきたと思ったら
甥に素性のわからないハーフの子供・アズを預けて
また旅に出た叔父・蓮。
アズを押し付けられて迷惑な気持ちを隠そうともせずに
アズに冷たい態度をとり続ける隆次。
隆次のセフレで

1

愛の奴隷 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

口絵がいやん

カバーイラストがとても好みです。(水名瀬雅良さん)
「さあ、読みましょう~」とカバーをはぐったら、口絵がね…
表紙のロマンチックなのとのギャップが~~
いや~ん(ちょっと喜んでます)

この本ちっとも痛くない。
水原さんにしては、かなり甘い話でした。
読みながら、きっとこれから痛い場面が待ってるはず、
と期待しましたがゴーカンも輪姦もちょっとしかなかった。
こんなの未遂じゃんか~…

2

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

陰猫という意味

結婚式直前に婚約者・美紀に逃げられた男・雅幸。
彼のお金ごと失踪した美紀を探すために、唯一の手がかりである弟・綱紀を訪ねます。
彼ら姉弟には複雑な過去があり、犬猿の仲のようなのですが、雅幸の出した交換条件に乗った綱紀が捜索を手伝ってくれることになります。
また、美紀と出会うきっかけを作った責任を感じている同僚の当山も、いつも以上に雅幸のことを気にかけるようになります。
三角関係?四角関係?…

3

夏陰 -cain- 小説

水原とほる  高緒拾 

心に残る一冊です

現実にこんなことがあったらどうしようと本気で雪洋の立場で考えちゃいました。「俺のモノになれ」で監禁生活はよくある話ですが、本気の暴力・脅迫・快楽攻めで縛りつけようとする岡林の鬼畜極道ぶりは甘さがなくひたすらビターです。雪洋が岡林が傲慢に力まかせ強引なほど受け止められないのも無理ないです。
それでも愛されていることを時間をかけて消化し今後を思い行く先がどこにあるのか。
一方的で強引な愛を受ける立…

1

面影 小説

水原とほる  タクミユウ 

ネタバレだらけですみません

唯一の肉親の母親を亡くした大学生・瑞希は、遺品から父の手がかりを見つけ会いに出かけます。
父親候補の一人・堂島と会えたものの、ある事件に巻き込まれてしまい、しばらくの間堂島と二人だけで逃亡生活をすることになるのです。

出会って早々に瑞希がヘマをやって、そこを切り抜けるために堂島は瑞希をムリヤリ抱きます。
どうにか上手く切り抜けられたかと思いきや、再びタイミング悪く瑞希が現れてしまったので…

4

悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

David Loweのように

文語体を使いますのでご注意を。

正直最初はさしたる期待をしていなかったのだが、一読後評者の期待を大きく裏切っていい作品になっていることに驚愕した。
まず、主人公がどこまでいじらしいのだろうかと思えてならない。完膚なきまでに自己を否定された地点からどのような語りが生まれるのかということに大きなスポットが当てられる。
ついで、マスキュランな男性を水原が否定・排除していることも大きな特徴であろ…

5

箍冬 -cotoh- 小説

水原とほる  高緒拾 

鬼畜「夏陰」の続編

表現はハードなのかも知れませんが、私は前作「夏陰」よりもあまあまになってると思いました→岡林。
どこがぁ~~~~~ってツッコミ入れられるかも知れませんが、夏陰の方では雪洋に対してどこかよくわからずに暴力振るっていた印象があったのです。
自分でもよくわからないけど……みたいな。
でも今回はどう見ても執着、嫉妬。
とにかくほしいぃ~~~っていう前回から、自分には絶対に欲しい人間(モノ)だから逃…

10

悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

不器用な足長おじさんと健気な少年の切ない愛

泣けるお話でした。切なさや痛さと優しさが絶妙に調和していて、読後は温かい感動に満たされます。

遥(受)の境遇はひたすら悲惨ですが、彼は「涙はよけいに惨めにするだけ」と決して涙を見せません。健気さがいじらしいです。同時にどこか達観したところが、年齢不相応で、彼の境遇の悲惨さを物語るようで、切なくなります。 

一方の国枝(攻)は、何を考えているか分からない男。気まぐれから遥を引き取り、生活…

6

氷面鏡 小説

水原とほる  真生るいす 

双子救済のおはなし

親の愛に恵まれなかった双子の高校生と、男の恋人と別れたばかりの大学講師・見城のお話。

事情があって離れて暮らし、大きくなってから家族になった双子の陸と郁。
父親は無く母親は多忙という、子供にとっては寂しい家庭環境の中、半身として惹かれあい身体をつなげるようになっています。
しかし、弟の郁はこの禁忌の関係に疑問を抱くようになり、陸と距離を置こうとして公園のベンチで一人物思いにふけるようにな…

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