水原とほるさんのレビュー一覧

青水無月 小説

水原とほる  稲荷家房之介 

どう考えても業が深い

2006年刊、電子書籍にて購入。
本文の挿絵は付いているが、あとがきと巻末のレーターさんのおまけイラストは省略されている。
水原さんの初期作品はどれを取ってもDV描写を避ける事が出来ないのだが、この一冊も結構キツい部類だと思う。

話の展開については先に挙がっているレビューの通りで、兄・睦実は実弟・達也のDVにレイプ、更には一度逃げた報復に彼の友人達に輪姦された末に心が壊れてしまう。
そ…

1

青水無月 小説

水原とほる  稲荷家房之介 

兄の変化を楽しめなかった

ガチの兄弟もの。
ハード好きとしてはそこまで痛い痛い、やめてくれーな内容ではなかったですが、兄が変わってしまうまでの抵抗にはニヤニヤできました。

両親の離婚で離れ離れになった兄弟が再会し、不健全な禁断関係へと突き進んでいくお話。
暴力をふるう父親側に引き取られた弟はその過去から、本人もDV男になっています。
挿絵がとても忠実で、傷跡や噛み跡をしっかり描いてくれているので、痛々しさに萌え…

2

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

攻めがちょっと

挿絵がとってもとっても色っぽい!

受けの真摯な立ち振る舞い好感度高し。過去の境遇から拗れた姉弟に振り回される展開にはハラハラするも、粗野な攻めにときめけなかったー。攻めのツンデレが高評価なんだけど、過去の境遇のせいで卑屈になったのも仕方なし…ってレベルやない!受けのことより自分優先、ちょっと身勝手すぎに感じました。

1

恋情の雨音 小説

水原とほる  ヤマダサクラコ 

刑事と霊能力のある薬剤師の物語

刑事さんが攻めですが推理やサスペンスな展開はほぼなくてオカルトチックな不思議現象が中心です。

写真から亡くなった被害者の無念や最後の状況が聞こえることから、刑事に捜査協力をすることになった薬剤師の青年が主役です。

舞台は信州の田舎の村
高齢者の多くなった村で自然豊かで静かな土地で薬草を育て薬剤を処方する孤独な青年 貴文

たまに捜査協力のために東京からやってくる刑事 大瀧とのひと…

1

見初められたはいいけれど 小説

水原とほる  ミドリノエバ 

攻めが素敵ぃ〜!

取引先の御曹司ジョッシュのお目付け役を任命された澄人が主人公です。
どうせしょーもない金持ちのボンボンなんだろ……と思ってたら、ジョッシュは意外性の連続なんですよ。

すっごい知性の持ち主で。
柔らかい人好きのする笑みをたたえながら、飄々としてて。
甘え上手で懐っこいのに、聡いがゆえの孤独を心に抱えている……。

くぅぅ〜たまらん!
私なら秒で落ちてるわ!!

おまけに世界中を…

4

The Shoemaker -ザ・シューメイカー- 小説

水原とほる  沖麻実也 

愛を得る

水原とほる先生の「痛くない」系作品。
靴職人x弁護士のカップリングです。攻め視点作品です。

「痛さ」は無いけど「切なさ」は充分。
というのは主人公の尚吾のこれまでの人生。特に子供から青年時代の過酷な精神遍歴。
尚吾は、4才で養父母に養護院から引き取られた。だが小学校に上がる直前、尚吾をかばって養母が車に轢かれて亡くなり。
養父は会社を辞めてカトリックの神職に専念し、尚吾は養父に倣って…

2

ピアノマンは今宵も不機嫌 小説

水原とほる  ミドリノエバ 

しっとりとした恋愛話で良かったなぁ。

タイトルから「いつも不機嫌を撒き散らしてるちょっと変わった芸術肌の男」みたいなマイナスイメージを抱いてたけど、読んだら違いました。

攻めの泰介は、ピアノで語る人っていうのかな。
言葉で飾らないから無口なんだけど、内に秘めている豊かな感情を、ピアノを奏でることで解き放つことができる魔法の指を持っている。

そして医者を目指して頑張る苦学生でもあるんですね。
ほんと苦労人なんだけど、挫け…

3

チャイナ・ローズ 小説

水原とほる  佐々木久美子 

読了後に萌えを噛み締められる不思議さ

2006年刊。
子供の頃に香港から流れ着き、成人後は横浜中華街のチャイナタウンでキリトリ(借金取り)として生きている潔は、類稀な美貌を持つ少年・春来(ツァンライ)に一目惚れしてかっさらって来てしまった。
衝動に駆られてさらってきた割りには春来に手を出さず、日々痴話喧嘩しながらの共存生活が5年余り経つ中で、年頃の春来は己の美貌を活かし女装姿で夜の街で働くようになる。
しかし、そんな二人の生活が…

1

夜夜の月 小説

水原とほる  町田九里 

芸術を愛でる水原作品、入門編

2006年刊。
電子書籍にて購入、挿絵あり。
水原さんの作品を読んでいると、絵画の心得でも有るのだろうか?と思う位、よく画家とかアート関係者が登場する。
ちょうどこの辺りから芸術を愛でる水原作品を楽しめる、といったところかな。

但し、水原さん初期作品で避けて通れないのが攻めキャラのDV気質で、今回の画廊オーナー・澤にもその傾向が引き継がれてしまっている。
最初のベッドシーンでサディス…

1

愛の奴隷 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

純なすれ違い、10年もの。

タイトルから感じるイメージとはちょっと違うかな…
奴隷でも獣でもなく、ずっとモダモダジレジレが続いて、読者的に「あ〜もうっ!」っていう感じです。
無口で言葉の足りない攻め。
何かと卑屈な受け。
視点は一貫して受けの宏樹なので、僕みたいに足の悪いのがくっついてて彰信に迷惑がかかる、とかそんな事ばっかり延々続くんですよね…
読んでる方は、彰信の方こそ宏樹に執着してて宏樹の思い込みが全くの的外…

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